2010年02月一覧

心と体を二つに分けて自分同士で恋をするのさ サンデー12号神知る感想

神のみぞ知るセカイ

 心と体を二つに分けて、自分同士で恋をするのさ! イカした恋をエンジョイするのさ!(via 鉄道少年の憩) という感じで、前回遺書を書いて死んだ(神として)桂馬が復活。
 自分が乙女ゲーにハマってしまったのも、自分の心が自分自身(=桂馬)の体に思わずときめいてしまったのも、駆け魂が作用していたのが原因であると分析するクレバーさを取り戻し、その上で「ゲームで得た知識で現実の女子を攻略する」という己のストロングポイントを活かし、乙女ゲーで培ったロジックを使って女子となった自分が男子となった結を攻略しようと決意するという、実に桂馬らしい形で復活を遂げることとなりました。
 駆け魂が体の中にある女の子の苦しい気持ちを文字通り「体感」したこともあり、今回はいつも以上に桂馬のやる気がみなぎっているように見えます。端的に言えば凛々しくて格好いいです。自分が女子なら改めて惚れ直すレベル。前回までのダメになった桂馬もそれはそれで良かったのですが、クレバーさを取り戻した今の桂馬はやっぱり格好いいですね。うふ(赤面)。
 今の桂馬の凛々しさは、彼の精神が既に肉体を超越していることの現れなのかも知れません。

 そして次回は、いよいよ一気に話が動くようなので期待したいところ。かつてはリアル落とし神(というかハードコアギャルゲーマー)だった若木先生が、乙女ゲーをプレイして体得した極意をどのように物語作りに活かして来たのか注目です。

 あと美生の中には結局「女神」はいなかったようですが、心のどこかには桂馬の記憶がまだ残っているんじゃないかという気がします。
 女神探しクエストの方は、今後もこのような攻略済み女子の再登場のきっかけのサブイベントとして扱われるのかな、と思いました。


女装には男も女もないサンデー12号出雲感想

國崎出雲の事情

 鳴神編終了。個人的な予想では、「紗英は出雲が男だと知りながら、その女形姿があまりに自分の理想のプリンセス通りだったので、性別の垣根を乗り越えて出雲に恋してしまう」形になるのかなと思っていたのですが、実際には「出雲の性別が実は女だと誤解してしまい、そのまま出雲に恋してしまう」という展開になりました。非ギャグマンガでいきなり性の垣根を飛び越えてしまうのは、いかな女装万歳マンガといえども少年マンガとしてはまだちょっとオルタナティブ過ぎるのでしょうか。登場キャラが「おちんちんランド開園です!」とか平気で言って容易に垣根を乗り越えちゃう井上和郎先生のマンガとは違うということか(違います)。
 ただ、何にしろ紗英は出雲の歌舞伎役者としての心意気に惚れ込んだことは事実。彼が「出雲は本当はちんこついてる男子である」ことを知ってしまう時こそ、彼の出雲への本当の愛が試される時であると言えましょう。このマンガは多分こういう楽しみ方を許容してくれるマンガだと思ってます。多分自分の一方的な思い込みですが。

 ちなみに「鳴神」という演目には、本当に鳴神上人が雲絶間姫のおっぱいを触って「これが乳かー!」とか感動して叫び出すシーンがあるらしいです。この演目が初めて上演されたのは260年くらい前の江戸時代なのですが、その頃からおっぱいは最強だった訳ですよ。おっぱい凄い(結論)。


好き!好き!式神母さん!サンデー12号結界師感想

結界師

 放浪編が始まり、「式神母さん」こと守美子の式神と一緒に旅をする展開になってからというもの、自分の中では若くて美人で実は人間じゃない式神のお母さん最高! 的な楽しみ方をしてますこのマンガ。基本的には守美子さんと同じ言動をするものの、時折「実母のクローン」を自覚しているが故の遠慮を感じさせる台詞や態度が出てくるところが、何かこう自分の「人間じゃない女の子最高」回路を刺激しているのかも知れません。正確には女の子じゃなくて人妻なんですけど。
 あと、基本的に親切なんだけど時々やることが大雑把なところとか、行動する必要がない時は正座して呪力の消費を抑えるとことかも、「はじめてのあく」の乙型同様のメイドロボみたいで萌えます。正確にはメイドロボじゃなくて人妻式神なんですが。要するに、式神母さんの属性を要約すると人妻メイド式神。新ジャンルだ。

 そしてそんな新ジャンルの萌えキャラと日々生活しているにも関わらず、「実の母じゃないから」とか「式神に過ぎないから」とかいう理由で反抗したりすることなく、ちゃんと実の母と同様に言いつけを守っている良守は、ホントに素直でいい子だよなあと思いました。


ブーストって途中で中断できるんだと思ったサンデー12号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 水に浸かるとダメになる設定のカガリを見て、俺の中のパティさんが「これはこれで!」とオッケーを出しました(挨拶)。
 というか、葉はカガリにあんまりかまっていると誤解されると思います。俺の中のパティさんに。

 以下、今週号の感想。

キャット・ウォーカー(5) あらすじ:

 「フェザー」に体を操られていた皆本が再び自分の体のコントロールを取り戻し、ついに(「黒い幽霊」の思惑通りに)ブースト発動。ブースト喰らって洗脳解けると、仕掛けられた爆弾が爆発してナイが死んじゃう! 長い同居生活を経て、既に自分のナイへの愛を自覚していた(推定)ユーリは、思わずブーストの光の中へとナイを庇うために飛び出す。ブースト中にフェザーが再び皆本のコントロールを奪取してブーストを中断したこともあり、何とかユーリはナイを連れて戦線を離脱することに成功。
 ユーリの行動は専門用語で言うところの「かばうコマンド」であり、もしこれが「サクラ大戦」シリーズだったらナイのユーリに対する好感度が更にアップしたりするところなのだが、これは「絶対可憐チルドレン」なのでそういうイベントは発生しなかった。しかし洗脳が解けなかったナイには、自分を庇ったユーリが流した涙の意味を、そしてその涙を見て自分に湧き上がった感情の意味を、まだ理解できなかったのであった。

 一方、皆本の中にフェザーがいることに気づいた紫穂は、コミックス20巻に出てきたワイヤーガンで皆本を捕獲。縛られたポーズがちょっとエロいのは、流石縛られ慣れてる皆本と言うしかない。続く。

 「絶チル」のオーバーブーストのシーンは毎回表現が妙にエロチックになっており、ストーリー上のクライマックスであると同時に読者サービス回でもあるという感を呈して来ていますが、対パティ以来久しぶりとなったブースト発動の今回は、「薫の念波の出力がこれまで以上に高い」という合法的な理由もあってかこれまで以上に表現がパワーアップしていたように思えます。勿論性的な意味で。

 個人的には、「は…う…ん!!」って喘ぎながら快感に耐えてるようにしか見えない葵と、ブーストの光の中で紅潮しながら恍惚とした表情を浮かべているユーリが良かったです。
 あとエロいと言えば、体のコントロールを皆本に一時的に奪われたフェザーが「さっすがミナモト!まさか途中で主導権を取り返されるとは…」って照れながら言ってますが、これはもう事後のピロートークにしか聞こえません。フェザーは「未来」から来たことになってますけど、未来でもヤッてたんですかねこの二人(ヤるとか言うな)。
 またおなじみのパンチラ面では、薫に付いていた昆虫型のレアメタルが逃げる時の描写がちゃんと薫のパンツが見えるアングルになってるのに感心しました。金属の分際なのにわきまえていらっしゃる。さすがです。

 そして、今回の最後で皆本というかフェザーがついに紫穂に捕まってしまいました。普段のウブでネンネな皆本であれば紫穂にメロメロにされてしまう(精神的に)んでしょうけど、中身が百戦錬磨っぽいフェザーなので、紫穂としても油断は禁物です。経験のフェザーか技の紫穂か。この勝負の行方や如何に。次回が楽しみです。

 なんか今回はユーリの心理変化の面でとても重要なエピソードだったはずなのに、結局まともな感想をまったく書いていない気がしますがおわります。


女装が似合う男性キャラへの抵抗がない時代の到来を告げるサンデー11号國崎出雲の事情感想

國崎出雲の事情

 イギリスのYahooからこのサイトに「國崎出雲の事情 感想」でアクセスして下さった方、ありがとうございます(私信)。

 今回は、兄弟子の女形・皇加賀斗が、主人公の出雲に女形への興味を抱かせるエピソードでした。主人公の出雲は、「女形」に惹かれてはいるものの、ジェンダー的な意味でのメンタリティは男のままで女装に対する反発心が根強いので、読んでて「早く素直になっちゃえばいいのに!」とムズムズして来るところがあるのですが、加賀斗は現代オタク的な意味での「女装男子」(定義:こんなに可愛い子が女の子のはずがない)に近い位置にいるキャラなので、オタクとしては見ていて心が休まります

 とりあえず今回は「変身ヒーローみたいなものと思えばいい」と出雲を説得することに成功した加賀斗ですけど、いずれは出雲が自分(の女装した姿)に惚れてることに付け込む形で出雲に対してもっと積極的に女装の素晴らしさを心身ともに教え込み、身も心も自分好みの女装男子にしてしまうレベルにまで籠絡して頂きたいです。
 いやまあ、このマンガのコンセプト的には出雲がそうなっちゃうのはむしろ敗北なような気がしますが、個人的には一向に構いません。

 なお、今回の最初の2ページ目までは明らかにそういう妄想を読者に抱かせるあざとい作りになっており、たいへん好感が持てました。もっとやれ(ひどい感想)。


ヨタリヨタリと遅くとも、肉体は君に追いつくぞ。いつか必ず、追いつくぞ。サンデー11号神知る感想

神のみぞ知るセカイ

 肉体は精神の檻。ここのところの「神知る」は、人間の精神は肉体を超越できるか否か? という命題に対して想いを馳せずにはいられない、極めて哲学的なストーリー展開を見せていましたが、ついに今回、あの「神」を自負する桂馬ですら女の躰の性という現実の檻からは逃れることはできないことを、ついに提示してしまいました。
 体が女であるが故にどうしても男性からの接触に反応してしまい、脳も女であるが故に乙女ゲーにハマって二次元の男子にときめいてしまう。心は所詮肉の奴隷、精神性など午睡の夢なのです(via 鉄道少年の憩)。

 自らの精神が肉体に破れたことを自覚した桂馬の心理を表現した「遺書」から「神は死んだ」に至るコマの流れはまさに素晴らしいの一言であり、電車の中でサンデー読んでて笑いをこらえるのに必死でした。やっぱりこのマンガは面白いですわ。哲学的な意味で。

 そして、その「神は死んだ」の直後から始まる美生との再会劇のシークエンス、そして(前話からの懸案である)「女神探し」へと繋げる流れも面白かったです。勿論、今の美生がものすごく可愛くなってるというのはあるのですが、それ以上に、一度どん底に落ちた桂馬に「美生に女神が宿っているかも知れない」という一筋の光明を与え、読者に今後の展開に期待を持たせるという、物語構成の作り方の上手さに感心しました。やっぱりこのマンガは面白いですわ(連呼)。

 若木先生力作の攻略済みキャラクターイラストは、切り取って永久保存させて頂きます。


私もそろそろ幼女を抱っこして「お父様」と呼ばれたいお年頃のサンデー11号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「神出鬼没に現れて攻撃してくる」敵キャラとして思い浮かぶのが、昔タイトーが出していたシューティングゲーム「メタルブラック」の5面ボスである私ですが、皆さんどこまで判ってもらえるでしょうか?(挨拶)

 以下、サンデー11号の「絶チル」の感想です。

キャット・ウォーカー(4)あらすじ:

 「フェザー」に意識を乗っ取られた皆本は、いつもの「やさしいお兄さん」風の皆本とは違った、ちょっと腹黒な雰囲気のダーティー皆本に大変身。それに伴って属性もチェンジ、「ユーリ」を精神的に追い詰めるためにナイをぎりぎりまで痛めつける指示を出す皆本は、さながら鬼畜攻めの様相を呈して来た。兵部が化けた皆本にはドギマギするチルドレン達も、今のダーティー皆本にはドン引き気味な様子。「ナイもあなたも、誰かの道具なんかじゃない!」ってことをユーリに伝えるために皆本を道具として使うフェザーさんは、やっぱ半端ない。

 しかし、その可哀想なナイも薫のサイキックで押さえつけていないと、スカートの影から出てきて服を切り裂いたりしてやんちゃが止まらない。影があるところなら、どこにでもテレポートできるのが大変にやっかいだ。「影」を失くし、ナイの接近を防ぐには、やはりスカートを脱ぐしかないのか。一度スカートを脱がされていつものクレバーさを失っている紫穂が、この事実を事実として受け入れることはできるのか。続く。

 ナイの能力は「影」を媒体にする必要があるので、媒体を必要とせずに部分テレポートが可能な澪の能力にはやや利便性で劣るものの、強力なものであることには代わりありません。自分の体で影を作って葵の帽子から腕を出してナイフで攻撃して来たシーンは、彼女の能力の強力さというか凶悪さを示すのに十分な描写でしょう。
 ここまで強いと、なんだか彼女はここで使い捨てるのが勿体ないくらいの能力の持ち主なような気がしてきました。スカートから飛び出て服だけを切り裂いて「ニャー」と叫びながら去っていく幼女だなんて、悪の怪人としてはキャラが立ちまくってると思います。ナイが幼女だからこそギリギリでシャレで済まされるくらいのヤバさです。幼女でなかったら間違いなく変態
 個人的には、「はじめてのあく」に登場してキョーコの服を切り裂いてほしいくらいの逸材です。個性的な戦闘員を使い捨ててしまうのは、悪の組織の悪い癖ですよね。

 一方、既にナイにメロメロになっている(オレの中での確定事項)ユーリは、このままではナイを失ってしまうという現実と、悪の組織の娘としての「お父様」への愛との間で葛藤の真っ最中であり、ついカッとなって「ファントム」の幻の首を締めてしまうくらいにまで精神的に追い詰められている様子。
 薫の手にすら余るナイを止められるのはおそらくユーリだけなので、彼女がナイへの愛が「お父様」へのソレに打ち勝てるか否か、そこがこのエピソードの落としどころなのではないかと思いました。

少年漫画では死闘を演じるとキャラが満身創痍になるわけですが、ウチの子はみんなまだ嫁入り前の女の子ですし、傷が残ったりするのも心配です。

 というわけで演出上、主に服をボロボロにしたり、恥ずかしい思いをさせたりしてます(笑)。けしてエッチな気持ちで描いているわけでは・・・・・・・・・・・・・・・・・・ま、細かいことは気にするな。

これは四次元ポケットです :週刊少年サンデー10/12号: 完成原稿速報・ブログ版

 あとこの椎名先生のコメントを読んで、そう言えば「絶チル」は子供達が直接的な暴力を受ける描写というのが極力オミットされているよな、と思いました。紫穂がスカート剥がされて恥ずかしそうにシャツを伸ばしているのも作者の愛情の標。多分。


大砲の原理で爆発物を処理するシーンは学習マンガのようで微笑ましかったサンデー10号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 如何なる悩みもセックスすれば万事解決するのはエロマンガの世界だけッスよ不二子先生(マジレス)。

 遅ればせながらサンデー10号の感想です。

キャットウォーカー(3) あらすじ:
 精神体である「フェザー」は影の中を自在に移動できる能力を持つナイを媒体にして皆本に接近、彼を暗がりに引きずり込んであんなことやそんなことをしようとする一方、我らが葵はテレポーターの本能である空間認識能力をフル活用して皆本の純潔を守るために対抗。皆本を巡る勝負は葵が勝利をおさめたかに思われた。
 しかし「フェザー」は隙を突いて皆本にあんなことをしてしまったらしく、皆本は自分の中の「フェザー」を感じちゃってドクンドクンし始めちゃったりして何か大変なことに。どうなる皆本の肉体。続く。
 それにしても、女の子に入れられちゃうだなんて皆本はどこまでも受け体質ですよね。

 「フェザー」が皆本の邪魔をする狙いは、おそらくは頭に爆弾を仕掛けられているためにオーバーブーストを食らうと爆発して死んじゃうナイを救うことにあるのではないかと思われます。ただ、ナイを止めて爆弾を始末しないと今度はガス爆発が起こってナイどころかみんな死んじゃうので、そのさじ加減が難しいところ。
 そんな「フェザー」の意図を皆本が認識できればおそらく皆本もナイを救うために協力するにやぶさかではないと思われるので、皆本の中に入った(性的な意味ではなく)フェザーがどう皆本にアプローチをかけるかが次回以降の見所でしょうか。

 しかし、あえて書くことでもないとは思うのですが、皆本はまた今回もきっちりさらわれましたね。しかも今回はフェザーに中に入られちゃうとか、たいそうエロいです。あと、葵に地中から引き上げられてゲホゲホやってる姿もエロかったです。皆本のお姫様体質も、ますます磨きがかかってきました。楽しみです

 そして今回のアクション面での実質的な主役は、ナイの能力に唯一対抗できる能力を持つ葵でした。それはそれで良かったのですが、前回あれだけその存在をアピールした薫に観られるために履いてるパンツがあんまりチラチラしなかったのだけは残念です。
 結果的に、パンチラの表面積が一番大きかったのは葵にパンツ剥がされた紫穂だったというオチは意外(意外?)。


つまり、葵は薫に見られるためのパンツを自分で選んでいるということですか?サンデー9号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

あらすじ:
 今回はナイがチルドレン相手に自爆覚悟のガチバトルを仕掛ける展開一直線になるかと思いきや、今回もまた前回に引き続いて「フェザー」が介入、今度は皆本の指揮の邪魔をし出して事態は流動的に。フェザーはまるで皆本にちょっかい出したくて仕方がない子供の様にも見えませんか(←あらすじ?)。
 その一方、ユーリは自分が施した洗脳を解かれてから人生を謳歌している(やおい妄想で)パティを眺めつつ、「生きるって何?」という哲学的思索に耽る境地に達しつつあったのであった。続く。

 生きるとは何か。ユーリが自分に投げかけたプリミティブな問いは、古来から様々な宗教や哲学、そして視聴者に『何の為に生まれて、何をして生きるのか?』と常に問いかけを行う「アンパンマンのマーチ」に到るまで、実に様々な人々が挑んできた非常に深淵かつ根源的なものです。とりあえず、悩み多き思春期には一度悩んでおいて損はないテーマであると言えましょう。
 大人になると、割と生きてることそのものがどうでもよくなりますからね(ダメ)。

 その辺はともかくとしても、エスパーを人間であると捉えず、常に道具として扱ってきた「黒い幽霊」の組織の一員であるユーリが、斯様な問いを発することができるレベルまで到達する程にまで人間性を回復したことは、目をみはるべき事ではないかと思いました。
 「悠理」の人格が薫たちと友達として交流するうちにユーリ達とは違う独自の自我を獲得していったことが、本来の「ユーリ」の人格にも影響を及ぼしていることは間違いないでしょう。

 しかし、ユーリがその境地に達するきっかけを作ったのが、「何の為に生まれて、何をして生きるのか?」という問いに対して「アニメやマンガでやおい妄想」とハキハキと答えられるリアルバウト腐女子であるところのパティであるところが、まあ何というかこのマンガらしいと言えばらしいです。
 そのパティのキャラ紹介の欄には「腐女子化進行中」と書かれていますが、彼女はアレでまだ進行中なのでしょうか。中学生にしてはかなり出来すぎてると思うのですが、まだまだ腐る余地は十分にあるということなのか。パティの今後にも注目です。

 あと、最近は「『フェザー』の正体」についての考察を、ネットで時折見かけるようになりました。「未来」の薫が何らかの形で関わっているのは多分間違いないと思うのですが、皆本のことを「ミナモト」とカタカナで呼称してることを考えると、フェザーは純粋に薫の意志の産物だけではないような気がします。
 皆本を「ミナモト」と呼ぶキャラと言えばケンメアリーが真っ先に思い浮かびますけど、まさか彼らの意志がフェザーに宿っていたりするのでしょうか?(頑張って曲解してみた)