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オレも思春期特有の恋愛をしたい!サンデー6号「絶チル」感想

絶対可憐チルドレン

 現役小学生の可憐Girl’sに「強く凛々しいドリル」って言わせた脚本家は天才!(今週のアニメ感想)

 そしてサンデーの方ですが、今回でお見合い編は終了。
 お見合いエピソード本編の方は、やはり菜々子さんの男絡みのトラブルが原因だった(語弊)というお約束に忠実な展開だったので安心して読めたのですが、お見合いが済んだ後で発生した「皆本が薫を飼い犬と間違えてベッドに引き込んじゃった」事件の方は(たった一話でここまで薫が「成長」してしまったという意味で)ちょっと想定外でした。まさかここまで薫が乙女チックになってしまうだなんて! 己の心の成長と変化に戸惑う、恋する思春期の少女モードになってしまうだなんて!
 作者の策略通り、ギャップ萌えに目覚めてしまいそうです。

 つまり、このエピソードはコメディにありがちな「お見合いエピソード」かと思わせておいて、本当の狙いはこれから加速して行くであろう「薫が皆本のことを恋愛対象として意識させる」展開に持って行くための準備をすることにあったということですね。皆本と薫のロマンスは、文字通りこの世界の未来を左右するものになる訳ですが、ついにこのマンガもそれに対して本格的に踏み込んで来るところまでストーリーが進んで来た様です。
 椎名先生のブログを読むとどうやら次回以降もこの思春期モードに入っちゃった薫の姿を拝めるみたいなので、その辺を楽しみにしていきたいです。いいなあ思春期女子。健全な意味で。

 あと今回は、何気に賢木が地味に面白かったです。皆本母の前で「できるサイコメトラー」を演じる紫穂をからかう挙動を見ながら賢木×紫穂的な妄想を抱くこともできますし、深夜皆本の部屋でアヘ顔しながら眠っている(語弊)賢木の姿を見ながら賢木×皆本的な妄想を抱くことも自由です。賢木というキャラの懐の深さを垣間見た思いです。
 自分は賢木×紫穂も賢木×皆本ネタもどっちもオッケーなので、どちらもおいしく頂くことができました。ありがとうございました。

 そして朧さんは、いい機会なのでここらでお見合いとかして、自分の人生の意義というものを考え直した方がいいと思います。
 連載が始まった頃は「ミステリアスな美女」的素敵キャラポジションにいたはずなんですけどね…(´д`;)


2009年のサンデーは若木先生が引っ張ると確信したサンデー6号「神知る」感想

神のみぞ知るセカイ

 「落とし神」こと桂馬は、ギャルゲーコミュニティの中だけではなく、ゲームメーカーからもリアル神としてあがめ奉られていたのであった! という事が判明したエピソード。また、この作品世界における「ギャルゲー」がどんなものであり、社会的にどんな位置付けにあるのかを解説しているエピソードであるとも言えます。

 このマンガにおける「ギャルゲー」は、我々のいる現実世界のギャルゲーとは同じギャルゲーと言えどもちょっとギャルゲーが違うのではないか? という感覚を何となく持っていた方もいるのではないかと思うのですが、今回のエピソードによって、この作品における「ギャルゲー」は単に女性との恋愛をモチーフにしたゲームというだけではなく、何よりも桂馬が言うところの「2Dヒロインへの愛」が込められているかどうかが評価されるものになっているみたいです。

 そういえばちょっと前のエピソードで、桂馬がギャルゲーの歴史をエルシィに語る時に(通常のギャルゲーの進化の過程ではなく)「2Dへの愛が3Dを打ち破った! 足りないDはDREAMで超える! それがギャルゲーだ!」みたいなヤバイことを真顔で語っていたので、流石にこれは桂馬の妄想だろうと当時は思っていたんですけど、実はこのマンガの中では「足りないDはDREAMで超える」ど根性スピリッツこそがギャルゲーにとって最も大事なものになっており、そしてそのスピリッツをギャルゲーメーカーに叩き込んだのがよりによって桂馬本人だったということになっていたとは驚きました。まさに桂馬は、この世界におけるギャルゲーの創造主の立場に立っているのです。
 まさかこのマンガが、ここまで桂馬と「ギャルゲー」の関係について、ここまで壮大な設定を用意していたとは思いませんでした。今回のエピソードを初めて読んだ時、はからずもちょっと感動してしまいました。いやマジで。

 なお、今回のエピソードの中で「ギャルゲーは全世界で500万本売り上げる」との表現があったので、実際世界規模で500万本売れたソフトにどんなものがあるか調べてみたところ、Wii版「ゼルダ」やPS版「トゥームレイダー2」、PS2版「クラッシュ・バンディクー4」などが該当する様です。ゼルダと同じレベルでギャルゲーが売れる世界ってどんなだろう。
 二次元キャラと愛しあって生きてゆける人達が、世界中に500万人もいる世界。それはきっと、この現実世界よりも遙かに素敵なところなのかも知れません。


今週号読むまで主人公のメガネっ子が女子だということに気付かなかったサンデー6号「はじあく」感想

はじめてのあく

 「はじめての」という単語を見ると反射的に「おるすばん」を連想してしまうお兄ちゃん達こんにちは!
 このロリコンどもめ!(バックベアード様の声で)

 そういうアレとはおそらく何の関係もなく連載が始まった「はじめてのあく」。みんな大好き「こわしや我聞」の藤木俊先生が、幾度かのサンデー超での読み切りを経て、ついに満を持して週刊少年サンデーに帰って参りました。

 満を持しているだけあって、第一話から藤木作品独特のテイストが全開。
 貧相な体格に地味なメガネにもっさい髪型、ハイキックを繰り出しても決して翻ってパンツを見せることがない鋼鉄のスカートという、全く以て少年マンガにおけるヒロインらしくない女子高生をあえて主人公として登場させるストイックさ。その一方で、彼女の相方として「悪の科学者」を名乗る明らかに常識外れで独善的な思考の持ち主の少年をぶつけてくるという破天荒さ。主人公の友達や従姉も一癖ありそうな連中ばかりです。
 どれも、藤木先生の持ち味が存分に発揮されている、素敵なキャラクター達だと感じました。

 藤木先生の作品の魅力は、個性的かつ(良い意味で)独善的なキャラクター達が作り出す作品世界の雰囲気の心地よさにある――と私なんかは思っているので、そういった意味でもこの「はじめてのあく」もまた自分にとってはとても楽しめる作品になりそうな予感がします。
 おそらく今後登場するであろう、これまた破天荒に違いない「正義の味方」達との掛け合いも含め、このマンガの世界がこれからどうなって行くのか注目して行きたい所存です。

 そんな「はじめてのあく」に対するこのサイト的な懸念点としては、「常識的な性格の主人公の前に、異世界からの闖入者が!」というこの作品のスタイルが、ほんのちょっとだけ「一番湯のカナタ」を連想させてしまうところくらいでしょうか。そういや闖入者が姉弟ってとこも、弟が変なガジェット使ってトラブルを引き起こすところも、主人公の家庭が父子家庭ってとこも似てますよね。
 がんばれ藤木先生(←ひどい)。


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