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ハレルヤオーバードライブ! 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

 雨音はメタリカの調べ!(挨拶)

 面白い面白いと絶賛されていたこの作品、コミックスを購入して改めて読んでみたら本当に面白い。
 自分が読んで知っていたのは冒頭の三話までで、そこまでの話でも「音楽を奏でること」の楽しさが主人公の小雨を通じて伝わってくるステキマンガだったんですけど、四話以降になるとヒロインのハルや『メタりか』部の過去に物語の焦点が当たるようになって来ており、ストーリー面でも面白みが出てきたと思います。第二話で部長が言ってた「”メタりか”には先人達の”歴史”と”想い”がてんこ盛りだ」という言葉は伊達じゃなかった。

 にしてもハルさん本当にカッコイイ上にカワイイ。このマンガは究極的にはそこに行き着きます。

2011-09-28 09:28 | Permalink | Other Review


サンデー43号感想まとめ版

ARAGO

 ついに最終回。戦いが終わった後でアラゴがとった行動が「戴冠石」の中に自分の代わりに封じ込められたセスの救出だった、というところにグッと来ました。まさかのアラセスエンドですよ。
 思えばアラゴはパッチマンとの最終決戦の時も常にセスのことを気にして、自分が不甲斐ないばかりにセスが犠牲になったことを後悔していました。逆に言えば、(この世界に絶望していたはずの)セスが自分の身代わりに「戴冠石」に入ってアラゴが世界を救う手助けをしてくれたからこそ、アラゴは兄と一体になってしまったパッチマンとの絶望的な戦いにも「セスの想いを無駄にしてはいけない」との一心で立ち向かうことができたのです。そう考えれば、アラゴが最期にセスを救い出そうとするのも納得行くというもの。
 戴冠石の中でアラゴとの幸せな夢を観ているであろうセスを救い出し、正夢に変えて欲しいものですね。お幸せに

 後日談では、個人的にはココがジョーのおっさんの遺志をついて杖を気丈に使ってるのが良かったです。獣に変化するリオと、今もけも百合コンビを組んでるのも個人的に大喜び(百合?)。リオに対して敬語を使いながらも彼女を犬のように指揮しているところが特にいいですね。
 そんな感じで、新井先生おつかれさまでした。楽しかったです。次回作も期待してます。

BE BLUES!

 主人公のチームが敗戦。「あおい坂」の時のようにチームが成長しながら勝ち進んでいくタイプのマンガになるのかな? と思っていたのですが、「BE BLUES!」はあくまで主人公の龍は苦難の道を歩みつつ、自らのプレイスタイルで周囲の人々を変えていく過程を描くスタイルのマンガなんだな、と再認識させられました。

 にしても優希は風呂に入ってパジャマに着替えてから龍の部屋に行ってベッド脇に座るとか、随分積極的だなあと思いました(発想が不健全)。全国のサッカー少年は今回の「BE BLUES!」を読んで、「俺にもこんなカノジョがいたら、もっと頑張れるのに…!」とつぶやきながら、リア充爆発しろ的な呪詛がこもった悔し涙を流したに違いありません。罪作りなマンガですね(褒めてます)。

おすもじっ!

 今回の「おすもじっ!」は、何と言っても若頭が「炙る?」と言ってるコマの後ろに書かれている、ライターでスプーンを炙ってるシーンのヤバさに尽きます。薫くんがサンマの鮨を食べて感激のあまり涙を流しながら変な踊りを踊ってるところも相当ヤバいですが、ライターで炙るのはマンガ的な表現を超えた妙な生々しさがあってもっとヤバイです(どうヤバイのか判らない良い子は判らないでいいです)。
 何故このマンガは、こんな渡る必要がない危ない橋をわざわざ自ら渡るような表現方法を取ったのでしょうか。加藤先生と加賀先生は、今いったい何と戦っているのでしょうか。いやまあ、実際このシーンはものすごく面白かったので、個人的にはこれで一向に構わないのですが。

 かつて「焼きたて!ジャぱん」には、登場人物がせつせつと大麻の素晴らしさを説きながら大麻の実入りパンを作るエピソードがありましたが、サンデーのグルメマンガには、何というかこう読者が「このマンガの作者は、いったい今何と戦っているのか?」と訝しまざるを得ない狂気を帯びていないと大成しない法則性があるのかも知れません。正気にては大業ならず。


それが運命石の扉の選択なのか サンデー43号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「これを守るためなら俺は──
 じゃれあうカガリと東野を見つめながら、自分が新しい「居場所」を見つけた喜びを感じているバレットの姿に気付いたパティは、彼を見て何を思ったのでしょうか。
 かつてパンドラに拾われて生まれ変わった時に自分が感じたものがバレットの中にも生じたことに気付いたのか、それともそんな彼の視線から『(カガリ×東野)←バレット』の数式を発見してしまったのか。多分後者だと思いますが。

 それでフェザーによる「絶チル」バッドエンド予告編となっている本編ですが、前回の不二子ちゃんに続いて今回はバレットが非業の死を遂げることが予言されてしまいました。しかも最期の葵への台詞が「やっと仲間に戻れたのに…」ってのが超泣かします。「やっと」という言葉に重みを感じますね。
 きっと彼は葵と共に再び一緒に戦うために、エスパーとノーマル、パンドラとバベルの間に横たわっている様々な葛藤やしがらみを、苦労して乗り越えて来たのではないのでしょうか。それは彼にとって辛かったに違いありませんが、薫達が守ろうとしているエスパーの未来のため、そして何よりもコミックス27巻でタイツ越しのパンチラを見てしまってから永遠の忠誠を誓っているに違いない葵のため、彼は再び葵の元に戻って来て、そして彼女を守るため彼は死ぬことを選ぶんですよ。多分童貞のままで。愛する女神のために童貞で死ぬ。ヒロイズムここに極まわれりですよ(注:彼がこの時点で童貞なのは私の勝手な予想です)。

 そして何よりもショックなのは、フェザーそのものの口から「何をしても未来は変えられない」という言葉が出たことです。
 兵部は今まさにその「未来を変える」ために黒い幽霊にケンカを吹っかけようとしているのですが、彼の(おそらく最期の)戦いはこのまま無駄になってしまうということなのでしょうか。それより何より、あの賢木がせっかく「勝手に死ぬんじゃねーぞ、クソ野郎!」と兵部に対してデレたというのに、兵部はそれを知らないままとなってしまうのでしょうか? そして不二子とバレットの悲劇の運命は、もう回避できないんでしょうか?
 物語が急速に予定されていたバッドエンドに収束して行くのを感じながら、次回を楽しみに待ちたい所存です。

 なおカガリがうっかり悠理に告白してしまった件ですが、カガリと悠理は過去に何度か交錯していることがありますし、何より悠理は恋愛に関しては相当のボンクラなので、もしかしたらカガリに惚れてしまうこともあるかも知れません。どうしよう(と言われても)。

ティムを救って三人で生き残るために気丈に振る舞う葵の姿を見て、バレットが「もっと強くなろう」と決意するステキエピソードが収録されている巻ですが、でも一番印象的なのはやっぱり葵のタイツ越しのパンチラとそれを凝視するバレットの顔です


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