それが運命石の扉の選択なのか サンデー43号絶チル感想
絶対可憐チルドレン
「これを守るためなら俺は──
」
じゃれあうカガリと東野を見つめながら、自分が新しい「居場所」を見つけた喜びを感じているバレットの姿に気付いたパティは、彼を見て何を思ったのでしょうか。
かつてパンドラに拾われて生まれ変わった時に自分が感じたものがバレットの中にも生じたことに気付いたのか、それともそんな彼の視線から『(カガリ×東野)←バレット
』の数式を発見してしまったのか。多分後者だと思いますが。
それでフェザーによる「絶チル」バッドエンド予告編となっている本編ですが、前回の不二子ちゃんに続いて今回はバレットが非業の死を遂げることが予言されてしまいました。しかも最期の葵への台詞が「やっと仲間に戻れたのに…
」ってのが超泣かします。「やっと
」という言葉に重みを感じますね。
きっと彼は葵と共に再び一緒に戦うために、エスパーとノーマル、パンドラとバベルの間に横たわっている様々な葛藤やしがらみを、苦労して乗り越えて来たのではないのでしょうか。それは彼にとって辛かったに違いありませんが、薫達が守ろうとしているエスパーの未来のため、そして何よりもコミックス27巻でタイツ越しのパンチラを見てしまってから永遠の忠誠を誓っているに違いない葵のため、彼は再び葵の元に戻って来て、そして彼女を守るため彼は死ぬことを選ぶんですよ。多分童貞のままで。愛する女神のために童貞で死ぬ。ヒロイズムここに極まわれりですよ(注:彼がこの時点で童貞なのは私の勝手な予想です)。
そして何よりもショックなのは、フェザーそのものの口から「何をしても未来は変えられない」という言葉が出たことです。
兵部は今まさにその「未来を変える」ために黒い幽霊にケンカを吹っかけようとしているのですが、彼の(おそらく最期の)戦いはこのまま無駄になってしまうということなのでしょうか。それより何より、あの賢木がせっかく「勝手に死ぬんじゃねーぞ、クソ野郎!
」と兵部に対してデレたというのに、兵部はそれを知らないままとなってしまうのでしょうか? そして不二子とバレットの悲劇の運命は、もう回避できないんでしょうか?
物語が急速に予定されていたバッドエンドに収束して行くのを感じながら、次回を楽しみに待ちたい所存です。
なおカガリがうっかり悠理に告白してしまった件ですが、カガリと悠理は過去に何度か交錯していることがありますし、何より悠理は恋愛に関しては相当のボンクラなので、もしかしたらカガリに惚れてしまうこともあるかも知れません。どうしよう(と言われても)。
小学館 (2011-09-16)
ティムを救って三人で生き残るために気丈に振る舞う葵の姿を見て、バレットが「もっと強くなろう」と決意するステキエピソードが収録されている巻ですが、でも一番印象的なのはやっぱり葵のタイツ越しのパンチラとそれを凝視するバレットの顔です