「ドスコ〜イ! ごっつあんです。
私が、スモー界新顔期待の新人、ロビン山ッス!」
(サンデー13号、ロビン・ウィリアムス独占インタビューより)
と、なんか今頃旬を過ぎて久しい千代大海ネタを今頃繰り出して笑いを取ろうとするインタビュー記事を読んで、思わず冷ややかになってしまった私がここにいたりするのですが、皆様如何お過ごしでしょうか?
先週は更新を休んでしまって申し訳ないです。泣く子と仕事と体調不良には勝てませんでした。ドスコイ。というか、今週の「ロビン・ウィリアムス独占インタビュー記事」は、いかな「笑い」がテーマなインタビューだったとは言え、ちょっと記事内容がアタマ悪かったような気がします。いくら何でも、あそこまで文体が砕けてしまうと文章全体の信憑性が薄くなってしまいかねませんし(本当にロビン・ウィリアムスがドスコイとかチヨタイカイとか言ったんですかね?)、それより何より「(爆笑)」とか「(号泣)」とかの使い過ぎはよくないです。人として。
「(笑)」はインタビュー記事で臨場感を伝えるために使う分には非常に便利な記号ではありますが、あまりに多用すると鬱陶しいだけで、読んでいる方が辛くなること必至です。いかなウィリアムス氏がインタビュー中に笑いを振りまいていたとはいえ、実質1ページ半程度の文章で「(爆笑)」を5回も使うのは文章としてよくないと思います! 先生からも何か言って下さい! と自戒を込めつつ言っておきます。いやマジな話、単に「(爆笑)」という記号を使っているだけでは、読者はおろか、「からくりサーカス」の自動人形・フランシーヌだって笑わせられませんよ! このままだと我々の行く末は人肉玉乗りのパーツになってしまいますよ! 「ほらフランシーヌ、滑稽だろう? 笑えるだろう?」とか言われてしまいますよ! っつうか、このオヤジなんか「悪の唐巣神父」みたいだよ! 目が怖いよ! ホント、藤田先生ってこういう猟奇的な人間描くのが好きなのな!
で(突然)、笑いという観点から言うと、今週のサンデーで一番笑えたのは「サラダデイズ」に出てきた、「普段はクールな男が、雨の河川敷で捨てられた子猫たちに傘を差し掛けるという優しい一面を見せる」というシーンでした。これは、かの「サルでも描けるマンガ教室」でも少女マンガのヒロインがグッと来る典型パターンとして紹介されている程コテコテな感動シーンなのですが、このシーンを「サラダデイズ」で初めて観たときには、こういうシーンを今時堂々と持ってくる度胸とセンスに敬意を表しつつ爆笑してしまいました。やるなぁサラダデイズ。
更に素晴らしいのは、その下のコマで「なんじゃ、そりゃ。ふた昔も前のマンガかっつーの」と、大半の読者が感じたであろう事をあえて主人公に語らせて自分で突っ込みを入れているところです。この、読者の心理を先に自分で代弁してしまう技法は、専門用語で「一人ボケ突っ込み」と呼ばれる高等技術なのですが、この手法をあえて恋愛マンガでやってしまう辺りに、「判っていてこういうネタを使っているんだよ〜笑って許してね〜」という猪熊先生のメッセージをビシビシ感じますデス(情報妄想)。
いやもう、やっぱこのマンガ面白いですよ! もっとやれ!
……という感じで、最近はこんな感じであまり「GS美神」を取り上げていないこの What's New なのですが、今回は久しぶりに「GS美神」の話を少し。
勤務中のネット検索で(ダメ)、「GS美神」の事に関する評論記事が掲載されているサイトを見つけたので、ご紹介します:富士参號工房・すたじおすうぱあかぶ第三スタジオ テーマコラム
- GS美神・極楽大作戦−少年誌恋愛の王道に挑む(那瀬久秀氏)
この文章は97年2月号(コミックス26〜27巻辺りが連載されていた頃)に「ぱふ」に掲載されたものであるので、今となっては多少内容が古いと言えますが、この評論が分析している「GS美神」の変遷――作品のマルチメディア化によるイメージを逆手に取り、作品が扱っている「恋愛」の質を変化させる――についての視点は今までにないものであり、非常に興味深い評論だと思います。
私が今まで「GS美神」のアニメ・小説・ラジオドラマなどのマルチメディア化に対するイメージは、「どんな形にしろ好きな作品が世に広まるのはいいことだ」という消極的な賛同意見であり、魅惑の國府田マリ子ヴォイスでメロメロになって壊れたおキヌファンをネット上で大量に目の当たりにし、その声優パワーの威力の凄まじさを思い知った事であり、「なんでGS美神のCMに小学館の雑誌の宣伝が入らないの?」という疑問を持った事であり、さらに言えばこの頃にマジメに雑誌のCMを打たなかった事が、その後のサンデーの凋落の原因の一つになったのではないかと思ったりした程度でありました(判らん)。要するに「マルチメディア展開が原作に与える影響」という要素まで考えが回っていませんでした。
が、この記事では、そんなマルチメディア展開の裏で「GS美神」は密かに作品世界を進めており、メディア展開が終結したタイミングを見計らって一気に作品世界をひっくり返し、それ以前から比較すれば「別の作品」とも呼べるようなものに変化させたのだ、と指摘しています。つまり、椎名氏は「GS美神」はメディア的には終了した作品である事を自覚しており、それ故におキヌの再生、美神の過去生の登場、横島の急成長などの新展開をメディア展開の終了と同時に押し進めることによって「新しいGS美神」を読者にイメージさせることに成功したのだ――という分析です(多分)。言われてみれば、後の展開に大きな影響を与えた「誰がために鐘は鳴る!」「母からの伝言!」編はアニメ放映当時に連載されていたものですし、「スリーピング・ビューティー!」編や「デッド・ゾーン!」編を開始したタイミングも確かにメディアミックスが終了して落ち着いた頃です。何だかんだ言いつつも、当時は色々と今後の構想を練っていたのは間違いないでしょう。もし、そこまで計算してこれらの展開を行っていたのであれば、椎名先生は真に先見性を持ち合わせた希代のエンターテイナーと称するにふさわしいと思います。
……単にタイミングがたまたま一致していただけ、という可能性もありますけど(笑)。
ただ、ここで語られているGS美神の面白さは、長い間張ってきた「美神対魔族」という伏線を一気に顕在化させた事によってもたらされたものであり、それ故にもうその「美神対魔族」路線がアシュタロス編終結と共に完全に終わってしまった現在となっては、「GS美神」はもうそのタイプの面白さを読者に提供することはできなくなっているでしょう。また「恋愛」の要素も、一応美神と横島の関係に発展の余地は残されているものの、ここ最近はこの手の話が出てくる素地すら見えませんので、以前のようなラブコメ的路線を過度に期待しない方が良いのかも知れません。
要するに、今の状態は、今まで長い間に渡って張って来た伏線やプロットがリセットされてしまっていると言えます。この状態は、良く言えば連載初期の純粋なコメディマンガへの回帰と取れますし、逆に悪く言えば今まで読者の興味を引かせて来た展開そのものが崩壊してしまった抜け殻のようなマンガと化してしまった、とも取れる訳です。私は、どちらかと言えば、「美神対魔族」と「美神と横島のラブコメ」が並列して展開していた18巻以降の展開が始まってから本気でのめり込んだタイプなので、それらの要素が抜け落ちてしまった今の展開は、『確かに面白いんだけど、でも何か物足りない』ような印象を抱いているのが、正直なところではあります。
正直言って、「デッド・ゾーン!」編〜アシュタロス編の間に登場した設定で今現在の展開に引き継がれているものって、横島の文珠と、美神事務所の屋根裏部屋だけなのではないのでしょうか?今現在、サンデーでは、久しぶりに登場したシロと、アシュ編以降に登場した新キャラのタマモがペアになってになって活躍しそうなエピソードが展開されています。このエピソードはアシュ編終了以降に作成された初めての長編モノになりそうな感じなのですが、個人的には『もしかしたら、今回のエピソードで、アシュ編終了以後の「GS美神」が目指しているマンガの内容が少しは見えて来るのではないのか?』という期待感を抱いています。今後の展開に素直に期待したい次第です。
あと、紹介したサイト「富士参號工房・すたじおすうぱあかぶ第三スタジオ」には、「GS美神・極楽大作戦(2)」という、もう一つの美神評が掲載されています。こちらでは「GS美神」と「椎名百貨店」の両椎名作品の質の違いについて述べられており、参考になります。こちらもご一読を。
しかし、「GS美神」って、仮にもオタクにバカ受けな少年サンデー(褒め言葉)において長期連載を続けているマンガなので、こういう評論やレビュー関係の記事を載せているサイトってもっと沢山あるのではないか? と常々思ってはいるのですが、なかなか見つかりません。ネット上で観られる美神関係のリソースがありましたら、掲示板とかに書き込んで頂けると幸いです。と、マトモな事を書きつつ終わり。ドスコイ(原点回帰)。
更新情報:
- 「煩悩の部屋」のイラストページに、緒理さんの新作「蘇る白狼!!」「ききょう屋の看板娘」を掲載しました。「蘇る白狼!!」はシロ、「ききょう屋の看板娘」はタマモを、共に時代劇っぽい雰囲気で描写した、とてもファンタスティックなイラストです。
先週から始まった「白き狼と白き狐」編で一気にモチベーションが高まった緒理さんの気合いが入った、とてもいい雰囲気のイラストですよ! オススメ。
- 「GS美神・極楽大作戦!!・コミックス未収録話一覧」を更新しました。
ついに37巻掲載分に突入です。どこまで続ける気なんでしょうかこのマンガ(失礼)。
- 藤宮ケイ氏提供の Cna-Chat のメインページへの URL を変更しました。
- あと、前回も一応お伝えしましたが、3/18 にコミックス35巻が発売されるので、それについての情報を「ニュース・イベント情報」に掲載しておきました。
なお、この前日の 3/17 には、講談社から「ラブひな」1巻が発売されますので、この辺要注意です。
「GS美神」35巻が、80年代を代表する「うる星やつら」的なラブコメ展開をエンハンスする形で発展させた末にたどり着いた、ダメハーレムマンガの一種の終局であると仮定すると、「ラブひな」は90年代を代表する「ときめきメモリアル」や「同級生」などのギャルゲー的展開を始祖にして発生した、新しい形のダメハーレムマンガであると言う事ができるのではないのでしょうか。
3/17 〜 3/18 の二日間、我々は「ラブひな」と「GS美神」の二つのマンガによって、ラブコメマンガの一つの終わりと一つの始まりを見ることになるのです。これぞまさに「君は命の始まりを見る」のであり、即ちスペースランナウェイ! スペースランナウェイイデオンなのであります! 乞うご期待!(何故?)
追伸:
冬コミ同人誌レビューは今週も書く暇ありませんでした。次週にはぜひ!(←自分へのプレッシャー)
更新情報:
- GS美神のコミックス35巻が 3/18 に発売される事が決定したので、「ニュース・イベント情報」に情報を掲載しておきました。
- 「煩悩の部屋」のイラストページのサムネイル表示 (IMG タグ)に WIDTH, HEIGHT 指定が正常に入っていなかった点を修正しました。
「好きなのに好きって言わないことは、嘘をつくのと同じことだぞ!」
と、恋愛マンガでなかなか憧れの娘に告白できずにウジウジしている主人公の少年を元気付ける、彼の家の隣に住んでる幼なじみの女の子(設定:主人公の憧れの少女と友達関係にあり、闊達でお節介な性格が先に立ってこの二人をどうにか相思相愛にさせようと考えているが、実は彼女自身が幼なじみの少年を密かに想っている事を表に出せなくて悩んでいたりする。「好きなのに好きって言わないことは、嘘をつくのと同じことだぞ!」と少年に言った彼女だったが、その言葉はそのまま自分自身に降りかかってくる事であると気付き、その夜布団の中で涙を流す彼女。うわ! どうなるのこの恋の行方!?)のような台詞を言いつつこんにちは。
こちらは、椎名高志ファンサイトらしいファンサイトこと C-WWW です。
C-WWW の C は C-na の C! なのです!(最近不安)
それで、好きとか嫌いとか最初に言い出したのは、ときめきメモリアルのヒロイン・藤崎詩織である説が学会では有力視されている今日この頃ですが(ウソ)、今日はバレンタインデーであるということで、全国各地では男女がチョコとか何とかをテーマに恋愛感情の激しい読みあいや駆け引き(例:「はい、チョコレート。手作りなのヨ!」と菅原祥子ヴォイスで言われて渡されたチョコだが、この「手作り」は『アタシが愛情を籠めて作ったのよ! どうよ!』という意味が込められているのか、それとも『手作りの方がチョコ買うよりも断然安上がりなのよ! 不景気なのにやってられないわよ!』という意味なのか、その真意を読みとらなければならない)を繰り広げる実に微笑ましい光景が、そこかしこで繰り広げられていたのではないかと推測されます。
でも、このサイトは基本的に二次元世界のキャラが大好きなマンガファンのサイトであり、好きとかなんとかいう感情の対象が二次元キャラに限定されているホンモノな方々が集っているので、まぁバレンタインとかいう現実社会で起こっている面倒なイベントにはあんまり興味が沸きませんよねー。
何しろ、この世界にはおキヌやルシオラみたいな萌えキャラが全然いないしな!(ダメ)
で、萌えキャラバレンタインはさておき、ちょっとサンデー関係で気がかりな噂が流れています。
こちらのサイトの 2/9 の日記(蓼沼日記)によると、週刊少年サンデーの発行部数がもう間もなく50万部を下回ってしまいそうだ、という事なのだそうです。サンデーマンガのファンサイトとしては気になる話です。まぁ、この話がどこまで本当なのかは判りませんし、50万部という発行部数が少年漫画界での相対的な位置でどのくらいのポジションにあるのかも不明である以上一概には言えないのですが、それでもいくら何でも50万部っつうのは、全国規模で発売される週刊少年漫画雑誌としては、結構ヤバイ数字なのではないのでしょうか。仮に本当に50万部だった場合、発行部数的には「コミックボンボン」やエロ系レディコミ雑誌や「みこすり半劇場」と同レベルになってしまう事を意味します(推定)。少年サンデーがみこすり半劇場と同レベルの発行部数だっつーのは、さすがにアレでナニですなぁ。
しかし、私が知っている範囲では、サンデーの発行部数は確か96年6月の段階で公称180万部だったはずなのですが……いかなマンガ業界が不景気だとはいえ、たった二年半でここまで発行部数が落ちますかね? ちょっと順調に発行部数を落とし過ぎですよ?センスのなさにかけては少年誌屈指の実力を誇る我らが少年サンデーではございますが、しかしこの苦境を前にしてはもはやそんな事言って笑っていられないのも事実です。果たしてサンデーは、この苦境をどうやって乗り切るつもりなのでしょうか?
恋愛マンガだと、最後のシーンでは必ず男女が幸せになってハッピーエンドになると決まっているのですが(例:主人公の少年は、次の日の放課後、幼なじみの少女に言う。「好きなのに好きって言わないことは、嘘をつくのと同じことだ。――だから言うよ。ボクは君が好きだ。昨日君にそう言われて、やっとボクの本当の気持ちに気付いたんだ」 幼なじみの少女は突然の告白に驚くが、少年は続ける。「あの娘に言われたんだ。あなたの事を本当に想っている人は誰なのか、本当に好きなのは誰なのか、あなたは気付いているはずだって。……その、ボクは、君が」「バカ!」彼女は泣きながら、しかし嬉しそうに呟く。「バカ……」)、しかし残念ながら現実はなかなかハッピーエンドにはなりませんからねー。うわ! どうなるのサンデーの発行部数の行方!?
更新情報:
- 「煩悩の部屋」のイラストページに、久しぶりの登場となる帆足 実さんの季節ネタの新作・「おキヌちゃんのバレンタイン!!」を掲載しました。おキヌちゃんのはにかんだ表情がたまらない一品です。
二次元大好きな我々としては、やっぱこういうイラストに萌えてこそ! ですよね!(ダメ)
- 「コミックス未登録話一覧」を更新しました。
追伸:
スタイルシートを控えめに導入してみました。
ラララララララ、ラーラァ!(ウフフ)
ラララララララ、ラーラァ!(アハハ)
と、白泉社 LaLa のニューバージョンCMのタンゴのリズムをフィーチャーしながらこんにちは。
こちらは、椎名高志マンガとはほとんど無関係なマンガとアニメとゲームの話題が大好きな典型的ダメオタクな私こと fukazawa が管理運営する、椎名高志ファンサイトの皮を被ったホームページこと C-WWW です。
……相変わらず不真面目な管理者で申し訳ないです。でも、もう後には引けないのです! やるしか!
それで、白泉社と言えば LaLa、LaLa と言えばカレカノこと『彼氏彼女の事情』という事に必然的になる訳ですが、テレ東が放映されている地域にいる皆様方におかれましては、今月の5日に放送されたカレカノ第19話は、当然ご覧になられましたよね!
っつうか、今回は完全に紙アニメですよ紙アニメ! セル画に描いた絵じゃなくて、紙に描いた絵がずっと動いていたんですよ! やっぱアンノ監督が関わったガイナのアニメはやること違うなぁ! ビバ! カレカノ!(←ヤケクソっぽく)……で、えーと、この『彼氏彼女の事情』アニメ版に関しては、以前からこの番組の監督の庵野秀明氏がテレビ東京相手に放送内容で色々とモメ事を起こしている事が噂として広く広まっており、特にもめ事の原因となったコミックス6巻最終話を扱った先週の放送以降の動向が注目されていました。
が、結局、今週の『彼氏彼女の事情』は、ほとんど全編に渡ってセル画を全く使わず、絵コンテレベルのイラストを動かすことによって話を作ってしまったという、なんかかつてのエヴァンゲリオン最終2話を彷彿とさせるような凄まじいシロモノが放映される事になってしまいました。
こうなった原因ですが、おそらくは、庵野氏監督降板問題のゴタゴタなどが引き金となってスケジュールが崩壊してしまい、セルアニメを作っている時間的な余裕がなくなってしまった事が原因ではないか――と推測されています。この庵野氏監督降板の噂は、以前の冬コミの帰りの海上バスの甲板で、藤宮ケイさんが東京湾岸の美しい夜景をバックに裏町さんや私に向かってとても嬉しそうに話してくれて以来気になっていたのですが(笑)、結局この問題はこういう形でアニメの方に悪影響を与えてしまいましたねー。
『彼氏彼女の事情』のアニメ版は私個人としては非常に面白く観ていただけに、こんな形で制作現場が混乱してしまった事態になったことは非常に残念に思います。エヴァの時もそうでしたけど、何でこう庵野氏って、アニメ番組を最初から最後まで無難に作ることができないんですかね?(ドクロ)で、この「カレカノ紙アニメ事件」に対しては、カレカノ関係の掲示板とかでは当然の事ながら大騒ぎになっています。でも、意外と言うか何というか、今回の紙アニメのエピソードを「実験的な試みとしては面白い」と評価している人が結構いる辺りが、個人的には興味深いです。
中には「今回はセルアニメに囚われない表現手法を実践したのであり、セル画で動くアニメしか認めないのは視野が狭い証拠である」という、かつてのエヴァ最終話論争とかでも観られた主張をする方もいたりして、アニメに対しては様々な意見を持っている人がいるのだなぁ、と素直に思う今日この頃です。
それはそうと、LaLa 関連では、この問題よりもさらに個人的にヤバいのではないかと思っている事があります。
私が日頃読んでいるサイトの一つに、『彼氏彼女の事情』について深く突っ込んでいる「彼氏彼女と私の事情」というページがあるのですが、このページで使用されているTVからの取り込み画像に対して白泉社からクレームが入り、その画像を削除せざるを得なくなった、という事件が起こりました。
「取り込み画像」の使用に対しては著作権的に問題があるのは判りますが、それよりも問題だと思われるのが、こちらをご覧になれば判る通り、「作家が描いたイラストの無断使用を禁止するだけではなく、ファンが描いたキャラクターのイラストをインターネット上で使用することも禁止する」という方針を白泉社が打ち出していることが明らかになった点です。この「ファンが描いたイラストの使用を禁止する」という方針は、基本的には以前サンライズが「許可を得ていない二次著作物の使用を禁止する」とした方針と基本的にまったく同じモノであると言えます。これは、早い話がこのサイトの「煩悩の部屋」のようなものを作ったら著作権違反と見なして訴えられる可能性があるという事を意味するわけで、それ故に非常に大きな問題を孕んでいる方針であると言えます。
この C-WWW のように特定の作家・作品の二次的創作物の生産・公開を主力としたサイトにとって、この方針は死活問題に直結します。っつうか、死ねと言っているようなものです。この件については、まだサンライズや白泉社がこの方針を打ち出した本当の意図がよく判らない以上(二次的創作物の乱造・乱用を防ぐのが目的なのか、それとも二次的創作物の価値そのものを認めていないのか?)は何とも言えない状況なのですが、しかし我々のような一個人としては、白泉社というメジャーな出版社がネットに対してこのような方針を打ち出して来た事そのものを「脅威」に感じますね。
仮に小学館が同じ方針を取ってこのページにクレームを付けて来た場合、私は「著作権者である椎名先生は、このサイトの活動に対しては黙認すると言ってくれています」というイマイチ根拠の薄い論理でしか対抗できないので、もしそのような事態になった場合、正直言ってこのサイトの運営を行っていける自信はありませんデスよマジで。ああコワイコワイ。
この「二次的著作物の使用は認めない」という方針は、著作権利者からすれば非常に楽なやり方である事は確かなのですが、作品のファンからすると非常に不愉快なものであることも確かです。
好きな作品について考察した文章を作ったり、自分なりの世界観を構築してそれを舞台設定にしたパロディを書いたり、キャラのイラストを描いたりするのはファン活動として至って正常な心理であると思うのですが、その活動そのものを禁止されてしまうと、じゃあワシラはどないすればいいっちゅーねん! 地下に潜ってエロパロ同人誌を作ってコミケで電撃配布しろとでも言うのですか! という事になってしまう訳です(極端)。
せっかくインターネットという便利なメディアがあるのに、それを使った(出版元や著作権者に取っては利益になるはずの)活動すら自由にできないというのは、非常にフラストレーションが溜まる事態である事に間違いありません。この二次的創作物のインターネット上での扱いについてはまだどこも試行錯誤している段階ではないかと思いますが、現状では明確なガイドラインというものが存在せず、またインターネット上での使用に対してメーカーが規制をかけ続けるのは非常に難しいという事実がある以上(規制を遵守させるためのコストがその規制によって得られる利益に比べると圧倒的に割に合わなくなる事は明白)、結局は「メーカーとファン双方が節度ある行動をすることが望ましい」という当たり前の事を遵守するしか無いと思います。
何にしろ、インターネットは自由と自立と協調の精神の文化の元に成り立っている世界である、という事を認識していただきたい所存です。Linux のオープンソース文化のような、互いに協力して作品をより面白くできるような関係を目指したいものですね。と、今回は私にしては珍しく、比較的マジメな事書いて終わります。
著作権について考えるなんて、オレってハイテク〜(意味違う)
更新情報:
- 「煩悩の部屋」のイラストページに、二週間ぶりに登場の緒理さんによる新作「月の光射す教室で…」を掲載しました。初投稿作品「横島くん消してよね!」から始まった、緒理さんのイラスト投稿一周年記念を飾るイラストです。
いやホント、この1年は緒理さんのイラストのおかげでこのサイトもかなりコンテンツが充実したと思います。みんなも緒理さんにファンレターを書こう! 緒理さんのイラストが見られるのは C-WWW だけ!(←ウソ)
- 「煩悩の部屋」のインデックスページをリニューアルしました。
また、イラストページのレイアウトを掲示板っぽい形式にしてみました。「煩悩の部屋」の他のページも、そのうちこの形式に変更していきたいと思っています。
というか、こういう形式の方が管理が楽なんですよ(笑)。
- 「C-WWW にリンクを張ってくれてありがとう」ページを更新しました。
こういう検索サイトを酷使するページ作りって、勤務中の息抜きにピッタリですね(迷惑)。
- 「コミックス未登録話一覧」を更新しました。
先週から開始したアクセス解析サービスサイト GigaHit のバナーですが、特に「迷惑」とかそういう意見がなかったので、もうしばらく継続する所存です(迷惑)。結構面白いデータも取れているので、そのうち面白おかしく公開する予定。
駿平君、気持ちよさそう……(挨拶)
という訳で今週の週刊少年サンデーは、久しぶりに「GS美神」が表紙+巻頭カラーだったにも関わらず、なんか至る所で乳ボーンとか尻ボーンとかラブラブチュッチューとかいったシーンが続出する他のマンガの影響で、結果的に皮膚の露出面やその他の要素において「GS美神」完全敗北って感じがヒシヒシして来た今日この頃ですが、皆様如何お過ごしでしょうか?
で、今週の「じゃじゃ馬」には意表を突かれた方も多いとは思いますが、でも「渡会牧場 Power Page」を始めとしたサンデー系の話題を扱う掲示板を見る限りでは、今週の展開に対してはファンの間でも割と好意的に受け止められているようです。
個人的には、「じゃじゃ馬」は、話の主軸は「二人の関係の発展」という典型的ラブコメの段階は既に通過しており、今はそれよりも一歩踏み込んだ「周囲に二人の関係を認めてもらうこと」という段階に移りつつあると思っているので、そういう意味では今週の展開は二人にとってのゴールという訳ではなく、ここから先が二人にとっての真の正念場だと言えるでしょう。駿平・ひびきの両キャラには頑張って頂きたいところです。
このタイプの「二人の関係が徐々に深くなって行く様子を描いたラブコメ」って、読み続けていればいるほど登場人物に感情移入できてモチベーションが高くなって行く感覚を味わえる点が良いですね。今後の展開に注目したい所存です。
それに対する我らが「GS美神」ですが、先週号の巻末に掲載されたアオリ文句が
『下心と金欲が支配する、オトコとオンナのハーモニー!?』 という意味ありげなものであったため、「もしかしたらルシオラ編が終了してからしばらく停滞していた、横島=美神の恋愛関係とかに重大な影響を及ぼすエピソードが入ってくるのではないのか?」という期待感が広がったりなんかしていたみたいなのですが、でも今週のサンデーを読む限りでは、結局「横島を主人公にしたサラダデイズ」みたいな、割と普通のエピソードに過ぎなさそうな話になる雰囲気が濃厚です。
ルシオラ編が終わって結構経過したことですし、もうそろそろもう一歩くらい踏み込んでも良いだろうと期待していたので、そういう意味では今回のお話はちょっと残念です。もはや「GS美神」では、ラブコメ要素で萌える(間違い)ような展開は期待できないのでしょうか? ダッフンダ(ガッカリ音)。
それにしても、この『下心と金欲が支配する、オトコとオンナのハーモニー!?』というアオリ文句って、今思えばもう少し何とかならなかったのでしょうかね>サンデー編集部。
結局、今週のサンデー連載の内容は、「下心と金欲が支配する、オトコとオンナのハーモニー」でもなんでもなかったじゃありませんか。あんな刺激的なアオリで我々のピュアーなハートを煽った挙げ句、出てきた話がただひたすら爽やか恋愛路線まっしぐらの「サラダデイズ系」じゃあんまりです! 旦那様!(←メイド風) 横島の通っている高校は実は桐花高校だったんですか旦那様!? 今年の桜は制服の青に映えてとてもキレイに違いないんですか、旦那様!
ああっ、いけませんわ旦那様! それだけは! メイドの私にサラダデイズだけは!
っつうか(突然)、「GS美神」のパブリックイメージを作り出すために存在するアオリ文句が、未だに連載開始当初の「美神=金に目がない強欲一直線のクソ女、横島=女に弱いスケベ」のイメージを引きずった形で作られているところに、なんかアオリと連載内容とのギャップを感じてしまうんですよ。
まぁ、確かに美神は今も昔も金に目がない強欲一直線のクソ女ですし、横島は相変わらず女に弱いスケベである事には変わりはないのですが、でもだからと言って連載が始まった7年前と今現在では、当然の事ながらマンガの内容は明らかに変化している訳であり、それ故にマンガ全体を7年前と同じ様なイメージで語られてしまうと、どうしても違和感めいたモノを感じてしまいます。確かにこの表現も間違いではないんですけど、アオリを付ける方と私の間のGS美神に対するイメージの持ち方が「何か違う」という感覚を覚えてしまう事は否めませんね。もうちょっと何とかして欲しい所存です。
さらに、これと同様のイメージを与えていると思うのが、週刊サンデーのページ上部に載っている「GS美神」バナーの上の紹介文である、
『最強女の極楽生活コメディー』 という言葉です。
これはアシュタロス編終了以降に付けられたものであり(それ以前は『妖魔退散! 極楽コメディー』でした)、それ故にこの文句はサンデー編集部がアシュ編終了後の新生「GS美神」に対するイメージを端的に表しているものであると推理されるのですが、果たして実際のマンガの方はこのイメージに合った内容なのでしょうか?
ちょっと検証してみましょう。※コミックスで読んでる方は、ちょっと読み飛ばしてネ(気配り)
- アシュ編終了後の「GS美神」のイメージを象徴するキャラと言えば、やはり「ひのめ」ちゃんだろう
- 最近は、美神がひのめを抱いたりあやしたりしている微笑ましいシーンが何度か出てくる
- 美神がひのめをあやしている様を「まるでヤンママのようだ」と評する感想を、最近よく見かける。マンガの中でもそんな事言ってたしね
- なので、アシュ編終了後の美神令子のイメージは「ヤンママである」と断定して良い
- つまり、「最強女の極楽生活コメディー」とは、「GS美神とは、美神令子のヤンママっぽいライフスタイルをコメディタッチに描いた、微笑ましいヤンマママンガなんですよ!」という、サンデーからのメッセージを含んでいるに違いない!
という、恐るべき結論に達してしまうんですよ! ビバ! ヤンママライフ!
っつう事は、美神ってやっぱりヤンキーだったんですね! 彼女昔から茶髪だしな! 派手な車乗ってるしな!
でも、ヤンキーな女子って、男に惚れると意外に尽くしたがったりなんかするんだよな! そこがまた可愛いんだよな! ヤフー!(←ヤンキー風に)
……何故、いつも結論がこうなるんでしょうか?>私
更新情報:
- 「GS-Mikami Conventional Wisdom Contest」の最終結果発表を掲載しました。
諸般の事情で最終結果考察はまだ書いていないのですが、まぁなくてもいいですよねそんなもの(自分で言うか?)
- 冬休み特別企画「冬の連続突撃フェア」を終了しました。
ご協力ありがとうございました。また気が向いたらやります(いいかげん)。
- 「コミックス未登録話一覧」を更新しました。
- これは更新情報ではないのですが、私が普段メール専用マシンとして使っている Libretto70 のハードディスクがクラッシュを起こしてしまい、今まで受信していたメールをロストしてしまいました。
大変に申し訳ありませんが、先週 (1/24 以降)に私に C-WWW 管理関係のメールを出した方は、もう一度メールを送って下さい。トホホ。
あと、既に気付かれた方もいらっしゃると思いますが、表紙と What's New! と更新状況の3つのページに、アクセス状況を調査するためにアクセス解析サービスサイト GigaHit のバナーを追加しました。
なんかアニメーション GIF で広告が出たりする辺りが死ぬほど鬱陶しいと思われる方も多いとは思いますが、っつうか私自身がそうだったりするのですが(笑)、これもオレのためだと思ってご協力をお願いします(ヒデェ)。でも、Web ページ管理者だったら誰もが気にするアクセス解析サービスを提供する代わりに無料広告を置く、というアイデアそのものはナイスだと思います。ギブアンドテイクの関係ってこういう事を言うのではないのでしょうか?(フォロー) ではまた。