BE BLUES! 一覧

今年は地蔵系女子がモテる!(モテない) サンデー8号感想

ふれるときこえる

 さとりさん、「噪の片思いが成就して自分が失恋しないと噪に感染ったサイコメトリー能力が消えない」ということが判っていながら、何故ここ一番でキメ台詞を言う時に限ってわざわざメガネとマスクを外し、己に秘められた美少女っぷりを噪にアピールしながら「あなたの恋を応援させてください!」って言い出す矛盾した行動に出るんでしょうか。
 叶わぬ恋と判っていながら、惚れた相手には自分を見てもらいたい複雑な乙女心って奴なんでしょうか? それとも露出するのが楽しいの?(ひどい)

 何にしろさとりさんは「メガネを取ったら美少女」という古典的なギャップ萌えという武器を持っているので、何かの間違いでその素顔がクラスメートに知られてしまったら、まかり間違いなくギャップ萌え属性を持つやっかいな男子たちに惚れられること必至だと思われます。これまでの話の中では、彼女は自分を犠牲にしてでも他人を思いやることができる優しい性格であることも明らかになってますし、彼女は本質的にはそこまでモテないタイプではないと思うんですよね。
 今は己のサイコメトリー能力を忌避して人との接触を極力断って静かな地蔵でいることを望んでいる彼女ですが、最終的には彼女も救われて欲しくはありますね。今は自分のことで手一杯な噪ですが、性根が優しそうな彼のことなので、自分が救われるためにさとりばかりに犠牲を押し付けることになる今の状況を何とかしなければ、と思うようになるのではないのでしょうか。

 何にしろこのマンガ、今のところ本当に善男善女しか出てきていないので、このマンガを読んでいる間はこんな清らかな心境になっていいのかしらと思えるくらいにピュアな気持ちになれます。歪んだ美少女がわんさか出てくる系のマンガが大好きな私が、こんな優しい心境になれるだなんて…(感想?)

マギ

 平和な世の中になって失業中でプライドを失った元兵士たちを集め、「現在我が国は侵略されている!」と彼らが最も機敏に反応するキーワードを使って危機感を募らせ、抽象的な戦略を語って希望を持たせつつ「常住戦陣」な心意気を説いてやる気を出させる。
 更に、国家の象徴として幼い美少女である紅玉を起用して「幼い女帝がすごい壮大な演説をする」萌え要素を創出し、女帝に対する忠誠心と庇護欲を持たせる。

 今回の「マギ」は、「マギに学ぶ企業運営」というバイラルメディア向けの記事が作れそうなくらいの濃い内容だったと思います。
 経営ビジョンの実現のために社員にやる気を出させたい企業の社長さんは、まず自らの容貌と性格を紅玉みたいなウブでネンネな美少女に変革しつつ、アリババのような有能なブレーンを招聘するところから始めて見るのが良いのではと思いました。

BE BLUES!

 「一条龍はー!
 マネージャーで巨乳の幼なじみと、監督の孫娘でハーフJCを、フタマタかけてます!
 最近通訳とも怪しいんですよー!」

 紛うことなき事実じゃないッスか!
 何故真実を告発するジョージ達が迫害されなければならないんスか!

 そんなアレで、ついに公式に龍がモテモテに。龍が活躍するといずれこういうことになるのではないかと予想はしていましたが、実際に龍がモッテモテになってる様子を見ると、なんかこう「あの野郎モテやがって!」的な嫉妬心が湧いて来てしまいます(心が狭い感想)。
 その一方、最近は龍と一緒にレギュラーで試合に出ているはずの優人は全くモテていないようで安心しました。彼はうっかりモテると調子に乗って浮かれて失敗するタイプだと思うので、藍子っちーに片思いを続けているレベルで停滞するのが良いと思います。

 話としては、久しぶりに友坂にスポットが当たる形になりました。「監督は俺が気に入らないらしい」と友坂は言っていますけど、カウンターサッカーを志向していた頃のチームでは彼のボールキープ能力は必須でしたが、今のショートパス主体の戦略には噛み合っていないということなのかも。
 また、今のチームでは友坂に変わってコーメイがすっかり重要なポジションにいることも判りました。サッカーチームは監督が違うとここまで変わるものなんですねえ。

サイケまたしても

 連載再開。能力を使いすぎてついにサイケが倒れてしまい、その結果自分が守ると決めた蜜柑を泣かせてしまったことにショックを受けた彼は、自らの能力の消滅をかつての敵・黒田に依頼するという展開に。
 自分の能力を使うことが本当に正しいのか思い悩むことは、真のヒーローを志す者なら誰もが一度は通る道です。彼の選択が今後どのような結果をもたらすのかはまだ判りませんがサイケの「ヒーロー」としての戦いが新しい局面に入ったことは間違いなさそう。

 ところでサイケの能力は「特定の池で溺れ死ぬことで、その日を最初からやり直せる」ということになっていますが、もし「特定の池で溺れ死ぬ」ことが条件なのではなく、単に死ぬことが能力発動の条件だったらものすごく辛いことになりそうと思いましたが、何かものすごく怖くなってきたのでそういう想像は止めました(感想?)。

最終回:AREA D

 なんだかんだで長期連載となった「AREA D」もついに完結。終盤の巻きっぷりを考えると、完結というよりは「打ち切り」と言わなければならない感じがするのは残念なところ。
 七月鏡一・梁慶一両先生の次回作に期待します。

 第二部では、やっぱり前身からごっつい銃がニョキニョキ生えるマリの素敵っぷりが目立ちました。身体から武器が生えてくる女子ってのは、空から降ってくる人間じゃない美少女と並ぶ男のロマンです(断言)。

絶対可憐チルドレン

 名探偵(自称)兵部京介が介入し、いよいよバベルに潜入した「黒い幽霊」のスパイ探しの展開が本格的なものになって来ました。
 現段階ではやはり以前亀のうんこを食らった賢木が、自ら「こんな犯罪者と一緒にいられるか!」とフラグを立てる台詞を言うなどしていて怪しさ一歩リードといった感じですが、この辺は叙述トリック的な演出であることも十分考えられるので、まだ何とも言えません。

 個人的には、「容疑者」の中に朧さんがいるのが、何だかちょっと嬉しいです。
 今の彼女の姿からは信じられないかも知れませんが、「絶チル」の連載が始まった頃の最初期では、彼女は前髪を半分下ろして素顔を見せないミステリアスな女性という位置付けになっており、「もしかしたら彼女は、バベルの予知を操作しているのでは?」という要素を匂わせなくもないような演出がなされていたような記憶があります(遠い昔のことなので若干表現があやふや)。

 今ではすっかり落ち着いている彼女ですけど、ここら辺でひとつ昔のミステリアスさを少しでも取り戻していただけたら嬉しいかも、とか思ってます。
 ここだけの話ですが自分の中では、「絶チル」の朧さんと「ハヤテのごとく!」のマリアさんは、少年サンデーにおける「連載始まった頃は主人公が憧れる素敵な女性でしたよね?」と過去形で語られる二大がっかり女子という位置付けです。

絶対可憐チルドレン 44 (少年サンデーコミックス)
椎名 高志
小学館 (2016-01-18)
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賢木が松風のペットの亀からうんこを食らう衝撃の展開を見せるエピソードが掲載されたコミックス44巻が発売になりました


パズドラパワーで週刊少年サンデー完売記念 サンデー1号感想

パズドラ×うしおととら 限定アイテムシリアルコード

 去る12/8、サンデー編集部より「サンデー1号が完売してしまったため、クラブサンデーにおいて期間限定でサンデー1号の掲載作品を全て公開する」という発表がなされました。

 サンデーが完売してしまった理由は公表されていませんが、サンデー1号の付録である「パズドラ×うしおととら」のシリアルコード欲しさに多数のユーザーが買い求めたことが原因であると考えられています。スマホのソーシャルゲームの購買力の高さは半端ないなーと改めて思いました。

 あとこの件で改めて思ったんですが、サンデーはいまだにジャンプやマガジンのように電子版を定期的に売り出していないので、「紙の本は売り切れたけど、電子版でなら読めるので買ってね!」って言えない状態なんですよね。
 小学館は電子書籍の販売にものすごく疎い出版社であることは重々承知していますが、もう21世紀になって随分経つ訳ですし、この辺もうちょっと何とかならないんでしょうか。

MAJOR 2nd

 最終回で1点リードながらもノーアウト満塁の大ピンチというシチュエーションで、離れ離れになっていた光と大吾が、ついにマウンドの上でバッテリーとして再会! という超燃える展開に。
 普通のマンガだったらもうこれで勝ったも同然って雰囲気になるんですが、ここであえて「光がランナーを背負った時の牽制モーションができない」という弱点を持ってきて必勝ムードを自ら台無しにする「MAJOR 2nd」の展開が色々な意味でアツいなと思いました。

 これはもう、我々を焦らしに来てますね。「光と大吾のゴールデンバッテリーで勝って早く気持ちよくなりたい!」って我々の気持ちを察した上で焦らしに来てます。さすが満田先生、焦らしのテクを使うタイミングを弁えてますね! と思いました(褒めてます)。

だがしかし

 夏祭りエピソード以降の「だがしかし」は、駄菓子のマンガという主軸は維持しつつも、徐々にほたるとサヤとココノツの三角関係ラブコメ的なノリにシフトしつつあるように思えます。既にサヤとココノツの二人は、もういつラブコメ展開に走ってもおかしくない雰囲気になりつつあります。

 そんな中で徹底してラブコメ展開を拒否し、駄菓子ネタでボケ続けるほたるさんは、このマンガが駄菓子マンガで在り続けるための生命線的な存在になりつつあるという気がしてきました。もし彼女がココノツの気持ちを判ってる上であえてボケまくって彼を弄んでいるのであれば、ほたるさんは最高の悪女なんですけど、まあそういうことは絶対になさそうなので安心してます。
 そういう悪女なほたるさんは薄い本で読みたいです(感想)。

アド アストラ ペス アスペラ

 「自分は帝国軍人である」ことが己のプライドの全てである、如何にも性格が硬そうな金髪美少女が登場。勿論、主人公に惚れそうなフラグは今回のエピソードでキッチリ立てられましたので、「帝国軍人としてのプライド」が「正義を体現している少年」の前に屈することは、もはや当然の有様と言えます。そういうところも軍人系女子のパターンをわきまえていると言えましょう。

 美少女わんさかコメディ化への順当な第一歩を踏み出しましたね!(ダメな感想)

BE BLUES!

 本編では相変わらずDr.ミルコの教育的指導!!マッチ(←椎名高志ファンサイト的表現)が継続中。龍やレノンは徐々にミルコの意図に気付いて来た感じはありますが、まだ全く予断を許さないハラハラした展開が続きそう。

 それはそうと、この試合では相変わらず窪塚マネージャーがこれまで見せたことがなかったような眼鏡女子特有のボケ顔や恐怖顔を披露して下さっており、彼女の大ファンである私としては大変に嬉しいです。
 これまでの彼女は「サッカーが判ってる理知的な眼鏡女子」的なポジションにいた感じがありますが、ミルコが彼女の想定を遥かに超える未知の采配をして来るおかげで、「理解不能な展開にとまどうボケ役の眼鏡女子」という新しいポジションを確保しつつあるように思えます。監督が変わるとサッカーチームは大きく変わると言われていますが、まさかベンチ外のマネージャー陣にまで影響を与えているとは。これが世界レベルの采配なのか(ウソです)。

 あと今回は、コーメイさんが「マコさん下げて桜庭入れて欲しいけどな…」と言ってる後ろで「オレを試合に出せ」と言いたげな感じで必至にアピールしている(けど明らかに空回ってる)桜庭さんの姿が可愛かったです(感想)。

読み切り:だめてらす

 ライトなラブコメとオタク的なギャグ、そして熱血バトルの絶妙なバランス感覚を持ちあわせ、「こわしや我聞」「はじめてのあく」といった人気作をサンデーで連載して一時代を築いた藤木先生が、久しぶりにサンデーに帰ってきました。
 往年の先生の作品が大好きでコミックスを全部買って来た私としては、素直に嬉しく思います。先生が昔コミケで出した同人誌も勿論まだ持ってます(アピール)。

 藤木先生の作品は、先ほども述べたようにラブコメとギャグとバトルの要素が絶妙に絡み合って成立していると言えますが、今回の読み切りの「だめてらす」はその中でもオタク的なノリのギャグにパラメータを割り振って来たという意味で、かなりエクストリームな内容であったと思いました。よりわかりやすく言えば、藤木先生のいい意味でダメなマンガという感じ。前作の「透視・ミーツ・ガール!」が極めて真っ当なラブコメだったのとは対照的です。

 この「だめてらす」は読み切りではありますが、設定的には色々と広がる要素を持ち合わせていますので(てらす様をこの世界に突き落としたのは誰か?など)、将来的には連載化も視野に入れているかも知れません。
 近いうちにまた誌面で藤木先生の作品を読める日を楽しみにしたいと思います。

 あと、今回の敵役は神としての力はそこそこあるけどニートで無職のキモオタ男子でしたが、彼が無職なのは本人の責任だけではなく、神としての教育システムの失敗を招いたことに象徴される神社会の構造的な問題も大きいのではないかと思うのですが、「キモオタが無職なのは自己責任」的な感じなノリになっていたのは、現代日本社会の縮図を感じてしまいましたね。ダメなマンガなフリをして、実は社会派マンガだったの?(多分ウソ)

絶対可憐チルドレン

 今回は、「悠理がパティと結託し、男子に変装して薫をデートに誘う」という筋書きからして明らかにギャグ回になるに違いないと思っていたんですが、悠理が「薫の理想を自分に反映させるようにする」ヒュプノの真髄となるテクニックを披露することで、薫が内面で思っている理想の男性像を図らずも具体化することになってしまうという、何か超能力ラブコメディーマンガとしての奥深さを感じさせる展開になって来ました。このマンガ侮れないですね!(今更)

 しかし全体としてはやはりパティさんの趣味のアレっぷりが目立つ回でした。やっぱりパティさんは、悠理をダシにしてこの状況を楽しんでいるような気がします。

パズル&ドラゴンズ(Puzzle & Dragons)
GungHo Online Entertainment, Inc. (2012-12-14)

パズドラはハマると底知れないのが怖くて手を出してません…(弱い)


今週のミルコ語録:「まだ時間はある」 サンデー51号「BE BLUES!」感想

BE BLUES!

 ミルコ新監督初試合で、前監督とは全く違ったフォーメーションを組んだために試合がガタガタになってる展開が続くこのマンガ。
 今回は、徹底して反復練習をした結果ちゃんと成果を出した聖和台の小早川と、いまだに練習の成果が出ていない(というか、何のために徹底的に早いパス回しを練習させたのかまだよく判ってない)武蒼の選手たちという対比構造が明確になっていたと思います。

 ゲームが不利になっても、あくまで「走りながら考えろ」なスタイルを強要して選手を強化しようとしているところからは、ミルコのモデルとなったオシム元日本代表監督を思い出します。監督が変わる度にチームの戦術や選手に要求されるスキルが変わるのは世の常ですが、武蒼の選手たちにとってはここまでドラスティックに変化が起こるのは初めてのことではないのでしょうか。サッカー選手って大変ですねえ(感想)。

 あとはサンデー49号の話になりますが、ミルコのチーム編成にビックリした窪塚マネージャーが、何かの見間違いかと思って眼鏡を外す→「3」の形をしたのび太君みたいな目が出てくる→眼鏡を拭く→眼鏡をかけ直す→改めてビックリする、という古典的眼鏡キャラにおける最強ムーブをしたのがとても良かったです。この人、本気を出したらこういうマンガみたいな動きができるんだと思いました。窪塚さんの魅力は底なしですね!(褒めてます)

BE BLUES!~青になれ~ 21 (少年サンデーコミックス)
田中 モトユキ
小学館 (2015-11-18)
売り上げランキング: 506

コミックス21巻はみんな大好きノアさん大暴れの対赤城中央戦


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