99/ 6/28
「あなた不発弾抱えてませんか?
一人DJごっこした事ありますか?」(サンデー30号の勝手に改蔵より)という訳で、サンデー30号に掲載された「勝手に改蔵」は、冒頭の非常にキャッチーなコピーと、読者に取ってもあまりに心当たりがありすぎて「痛い」内容が話題を呼び、そのおかげで Web 上のサンデー系掲示板は自らの過去の「痛い」思い出を語る人が続出するという、なんかある意味においてちょっと異様な様相を呈している感がある今日この頃なのですが、皆様如何お過ごしでしょうか?
っつうか、例え Web 掲示板とは言え、仮にも公の場で自ら「痛い」話題を振って、さらに自分で「痛い」とか「寒い」とか言って自己ツッコミをするのは、ちょっとどうかなぁ、とも思いました。
端的な話、「勝手に改蔵」に出てきたようなタイプの「痛い」思い出は、みんな多かれ少なかれ経験してきている普遍性の高い事象であり、それ故にサンデーのようなメジャー誌のギャグマンガのネタに成り得ると言えるものです(逆に、こういう事をマンガのネタにしようとする久米田先生の発想力には毎度驚かされますけど)。
「人生は後悔の繰り返し」と申しますが、逆に言えばこの手の痛い思い出を恥じることなく、「勝手に改蔵」のように自らギャグにして笑い飛ばせるくらいの気概が欲しいところですなぁ。貴方も私も。
で、その「痛い」思い出関係で、ちょっと面白い(というか、当人達にはトラウマになること間違いなしな)話が今日の夕刊に掲載されていたので、ご紹介しておきます:
千葉の高三3人 70メートルの鉄塔に登り垂れ幕
「情熱を忘れちまった大人たちへ」
――28日午前7時頃、千葉市美浜区の放送大学花見川無線局で「放送塔に人が登って垂れ幕を垂らしている」と通行人から110番があった。
千葉西署員や消防署員らが現場に駆けつけると、少年三人が高さ約70メートルの塔の最上部に登っていた。
(中略)
同署の調べでは、三人は同市美浜区内の高校三年生で、いずれも十七歳。幅約1メートル、長さ約25メートルの白地の垂れ幕に赤や青の文字で「情熱を忘れちまった大人たちへ」「妥協は罪だ」「僕らを見るがいい」などと縦書きしていた。(静岡新聞 H11.6.28 夕刊より)
……彼らには、「勝手に改蔵」の登場人物になれる素質があると思います。
更新情報:
- 「煩悩の部屋」の創作文集ページに、初投稿のぱらどくすさんの作品「学生神符争奪戦」を掲載しました。
「私、ほんとに美神さんたちのお役にたってるのかな?」という言葉から始まる、おキヌの奮闘物語です。
- 「GS美神・極楽大作戦!! コミックス未収録話一覧」を更新しました。
- 報告:「ザ・グレート・展開予想ショー」が一時期不安定になっていましたが、何とか修正して対応しました。ご迷惑をお掛けしました。
99/ 6/23
私のする事は皆だめですか 6点(点取り占い風挨拶)
追加更新情報:
- 「煩悩の部屋」の創作文集ページに、初投稿のまきしゃさんの作品「サウス・アメリカン’ズ ファミリー」を掲載しました。
母親の陰謀により無理矢理ナルニアに里帰り(?)させられた横島の運命は! というお話です(多分)。
- 「C-WWW にリンクをはってくれてありがとう特集」の「SFまんが道 インタビュー−椎名高志編」へのリンクが間違っていた点を修正しました。遅くなりましたが、ご指摘感謝>井汲 景太さん
99/ 6/20
コレクターユイのユイとは、エヴァの碇ユイのユイというよりは、むしろときメモの紐緒結奈のユイに近いんですよ。知ってました?(挨拶)
というか、皆様方におかれましては、凝りもせずにアニメ観てますか?
こちらは、アニメが5年も前に終了した「GS美神」を今もしつこくサポートする、椎名高志ファンサイトであるところの C-WWW ですけれども。
それにしても、毎回ここの文句を考えるの面倒です(自業自得)。
という訳で、今日は久しぶりに、アニメ映画のビデオを観ましたですよ。
そのタイトルは、この春に公開され、6/11 に小学館/東宝からリリースされた、新作ドラえもん映画「ザ・ドラエモンズ&のび太の結婚前夜」です。っつうか、要するに「のび太の結婚前夜」ですよ、「のび太の結婚前夜」! このタイトルを聞いただけで涙を流すほど感動できなければ、往年のドラえもんファンとして、ドラえもん世代の人間として、いや日本人男性としてモグリ確定とまで言い切れる、愛と感動の物語である「のび太の結婚前夜」!
この映画は、個人的にはマジで映画館に行って観てきたかった程だったのですが、当時はスケジュールの都合がつかなかったのと、映画のメインである「のび太の宇宙漂流記」の評判が今ひとつ良くなかった(SF的な考察が甘いとか)ので踏ん切りが付かなかったという理由でパスしていたんですよ。
なので、今回の早期ビデオリリースは非常に有り難いです。小学館もこういうところではいい仕事してますね。まぁ、純粋なアニメファン的な観点からすれば、原作の脚本が優れているのでそのまま素直に映像化しても十分に面白いことが確定している「のび太の結婚前夜」よりも、藤子F不二雄氏の死去以後は内容の暴走っぷりに歯止めがかからなくなったと評判の「ザ・ドラエモンズ」の方を注目するべきなにでしょうけど(感想:最高級のアニメーション技術と声優陣を含めた最良のリソースを、短い時間のフィルムに惜しげもなくつぎ込んだ、豪華娯楽アニメという印象。どうしてこんなところに丹下桜ヴォイスの美少女キャラが!?)、でもやはり個人的にはどうしても愛着のある「のび太の結婚前夜」の方に興味が行きます。
それでこの映画は、原作のマンガの方を読んでいる方はご存じの通り、早い話がのび太としずかちゃんの結婚式の前の日の出来事を描いたお話なのですが、とにかく泣かせ所が多いのがポイントです。特に、クライマックスシーンで、しずかの父がしずかに向かって「あの青年(のび太君)は、人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる人だ。それが一番、人間として大事なことだからね……」と語るシーンは、何度聞いてもグッと来ますね。
この、早い話が「感受性の高さ=善」であると説得力のある声で語ってくれるしずかの父親の台詞は、「自分自身は感受性の高さくらいしか取り柄がない、ナイーブ無双な奴なんだ」と思っている軟弱系男子な方々には、マジで胸に染みると思います。
なんか、これを聞いているだけで、「こんなに傷つきやすいダメなボクでもいいんだ! いつかきっと、ボクにもしずかちゃんのような素敵な女性と結婚できるようになる日が来るんだ!」と、自分の存在を全肯定してもらった気分になれること請け合いですよ! さすがしずかちゃんのパパ、いいこと言ってくれるなァ! こういうのを観ていると、「オレも将来、自分の娘にこういう台詞を言えるような渋い立派なオヤジに成長したいよな!」と切に思ってしまいますよ! 全肯定! ∀!あと、この作品の中では、随所でそれとなく人間として成長しているのび太の姿も描写されています(迷子の猫を必死に届けようとしたりとか、不注意で曲げてしまったタンポポを直すとか)。そんな彼を観ていると、こちらも「かつてダメだった友人が今では成長して立派になった姿」を観るような、不思議な感覚を味わえます。
……ただ、なんか劇内でののび太の姿を観ていると、「こんなに感受性が高すぎる性格では、日々泣いたり笑ったりが激しすぎて正常な社会生活を送れないのではないか?」とか思ってしまったのですが、でもこれはきっと、私が既に薄汚れた大人になってしまっているからなのでしょう。
ごめんなのび太君! 君みたいに素直に成長できなくて! 薄汚れたオタクになってしまったオレでゴメンよ!(←空想と現実の区別が付いていない様子)
「GS美神」にも、美神と横島の将来が垣間見られる「ストレンジャー・ザン・パラダイス!」編というエピソードがありましたが、この物語の発想の原点は、案外この「のび太の結婚前夜」だったのかも知れませんなぁ。この中でも、美神が「未来を知ったらしずかちゃんだってきっと同じことをするはずよっ!」とか叫んでましたし。
この手の「将来を垣間見せる」パターンの話はさすがにそう何度も作れませんし、その後の連載の展開次第ではとりかえしの付かないミスを犯してしまう危険性もあるのですが(例:「うる星やつら」における諸星こけるの存在)、「ドラえもん」のように将来までの設定が固まっていているようなマンガであれば、このパターンの物語は読者のツボを付ける良い話を作れるという事を、「のび太の結婚前夜」は証明していると思います。
まぁ、美神と横島はあれで良いとして、個人的にはおキヌの将来像を観てみたいですね。彼女は、あと10〜15年くらいしたら、絶対袴がよく似合う、もの凄いしっとり系美女に成長すると見込んでいるのですが。どうよ?
更新情報:
- 「煩悩の部屋」の画像ページに、一ヶ月半ぶりの緒理さんの新作「事務所の住人たちの朝」を掲載しました。
シロとタマモに文字通り「エサ」をあげるおキヌちゃんの姿が微笑ましい一枚です。
- 「GS美神・極楽大作戦!! コミックス未収録話一覧」を更新しました。
補足:
今週は、まだ他にも投稿作品がありましたが、こちらの時間的都合により、今日は掲載できませんでした。明日 (6/21) 以降の更新で掲載します。
あと、コミックス37巻の発売日が 7/17 に決定したそうな。
99/ 6/13
「今更1巻にケチつけるなんて、『あんた幼稚園の時ウンコもらしたでしょ』と指摘するぐらいただの意地悪です!!」
――別冊少女コミック・漫画家Webトークに掲載された、渡辺多恵子先生の 6/3 のコメントより)
という訳で(何故?)、皆様こんにちは。こちらは椎名高志ファンホームページ・C-WWW です。
まずお知らせですが、今現在、私こと深沢は、サークル文珠さんから依頼された椎名高志作品研究誌「紙の砦!」用の夏コミ新刊用原稿を書く作業を優先しているので、今週はサイトの更新はちょっとできません(来週も無理っぽい)。
また、しばらくの間はメールの返答その他が遅れる可能性があります。ご了承下さい。
で、冒頭のメッセージに話を戻しますが、これは小学館の発行する少女マンガ雑誌・別冊少女コミックの Web サイトに掲載されていた、渡辺多恵子先生(「風光る」という新撰組モノのマンガを連載中)本人からのものです。
とりあえず該当のページを読んでいただければ判る通り、「風光る」のコミックス1巻に書いた作品の展開に対して読者から「間違っている」という指摘があり、それに対する渡辺先生がこの言葉でそれに対して反論した、という事なのですが……いやなんか、もの凄い正直な意見だと思いますよコレ。渡辺先生は「昔書いた話には歴史考証的にはいくつか間違いがあった」という事を自覚している様ですので、それに対して改めてツッコミを入れられたら、作者としてこういう反応を示すのは当然と言えば当然かも知れません。
まぁ、「あんた幼稚園の時ウンコもらしたでしょ」という比喩が的確かどうかという問題はありますが、でもこの表現は個人的にはもの凄い面白いので、個人的にはオールオッケーにしたい所存です。作者の個性が出ている、非常に良い台詞ではないのでしょうか? こういう文章が読めるのも、インターネットの醍醐味の一つですよ(誇張だが断言)。あと、最後の方に書かれている「『風光る』への感想も楽しみにしているんで、本名と住所明記の上でガンガン送ってね!(笑)」という文章も、なんかこう「今回みたいな過去の作品へのつまらないツッコミなんてしたら、アンタちょっと許さないわよ!」的な雰囲気が濃厚に漂っており、かなりいい感じです。
『風光る』は、何しろ扱っているネタが「新撰組」である以上、熱狂的な新撰組ファンの女性読者から色々なレベルの指摘やツッコミの投書が絶えないのではないのでしょうか。「本名と住所明記の上」と書かれているのは、「こっちが本気で作っている作品に指摘するなら、そちらもそれなりの覚悟を持って来い!」という恫喝を暗に意味している事に違いなく、この手の読者に対する密やかな悪意すら感じます。やはり、読者からの投書では、色々と苦労しているんでしょうね。今回の文章の語尾には「(笑)」なんてユーザーフレンドリーな表記が使用されていますが、個人的にはこういう密やかな悪意が込められている文章には、「(笑)」よりは断然「(ドクロ)」の方が似合うと思うので、今後はこのタームの使用も検討して頂きたい所存です。
「本名と住所明記の上でガンガン送ってね!(ドクロ)」! どうよ?(と言われても)
それにしても、この「漫画家 Web トーク」は、作家の本心が垣間見えるという意味で、非常に貴重なコンテンツだと思います。
この手の「作者と読者とのパブリックな場所でのコミュニケーション」を行えるコーナーは、我々のような一般読者にとっては作者の生のメッセージを読むことによって作品だけでは伺い知ることができない作者の姿を直接感じることができるという点で貴重ですし、逆に作者の側も、作品内だけでは伝える事ができなかった事柄をオフィシャルな場所で告知する事ができるというのは、かなり大きなメリットになり得るでしょう。渡辺先生は、ファンにメッセージを流すために、ここのスペースを上手く使っていると思います。このタイプのコーナーは、マンガ雑誌の企画としては割と安直かも知れませんが、ここのページはキチンと頻繁に更新が行われている辺りが素晴らしいです。この手のページは、定期的に更新しないと存在価値がまったく無意味になってしまいますからね。
似たような趣旨のコンテンツは、同じ小学館の「ビッグコミック」のサイトにも「作家インタビュー」という形で存在していますが、ここの「漫画家 Web トーク」はあくまで作者本人が自分の言葉で直接メッセージを送っているという点で優れていると思います。ホント、「別コミ」サイトをデザインした人は、Web をよく研究しているなぁ、と思うこと頻りです。個人的にこの「別コミ」サイトは、他の小学館の雑誌サイトの中でも一二を争える程、完成度の高いページではないかと思っています(っつうか、他のページはあまりマジメに読んでないけど)。
我らが少年サンデーがサイトを作る時は、この「別コミ」サイトを参考にして欲しいですなぁ。作る気あるのかどうかすら不明ですけど(ドクロ)。
更新情報:
- 「GS美神・極楽大作戦!! コミックス未収録話一覧」を更新しました。
(注:ここしか更新されていない場合を「空更新」と言います)
99/ 6/ 8
涙が止まりません……(挨拶)
いやもう、やっぱ今NHK−BS2の衛星アニメ劇場で再放送している「おにいさまへ……」は面白いですわい。一歩間違えれば単なるギャグにしかならないようなタカラヅカ系の嘆美なる世界を、絶妙のバランス感覚で芸術の域にまで昇華している演出の数々を見ているだけで、ああもうワシゃ辛抱たまらんですわい。死ぬ前にこのアニメ見られて、ワシは幸せですわい。ヨイヨイ(←震え)。
かつて「GS美神」でも、「おにいさまへ……」に出てくる『花のサン・ジュスト様』(口に薔薇をくわえた珍妙な格好で、ピアノとかギターとかを引く奴。得意技:貴族趣味と自殺)をパロったキャラをコミックス11巻「高校生日記!」で登場させたりした前例もありますし、やはりここは少女マンガの基本として「おにいさまへ……」のアニメ版、および池田理代子原作のコミックスを一度読んでおくことをオススメ致しますわい。ヨイヨイ(←震え)。
という訳で、皆様如何お過ごしでしょうか?(突然)
こちらは、椎名高志ファンホームページであることを頑強に主張し続けたい意向の私(若い日は光陰の如く過ぎ去る事を自覚しつつある年頃)こと深沢がお送りする、椎名高志ファンサイト・C-WWW なのですけど。っつうか、私は主に日頃からこんな感じの比較的ダメな会話を好むタチなのですが、流石に昼間からノンケな人間が集まっている職場などでこんな会話をする訳にはいかないので、この手の会話をしたい衝動は基本的にチャットで発散するという生活を送っております(<ダメっぽい)。
で、このサイトに関連したチャットとしては、藤宮ケイさんが管理運営しているCna−Chat(通称:表チャット)と、IRC の 「#GS美神」チャンネルで行われているチャット(通称:裏チャット)があります。
このうち、表チャットの方はオープンな場所に設置してある Web チャットという事もあってか、比較的普通のファンの方々が比較的普通のマンガファンっぽい穏やかな会話を行っている事が多い(らしい)のですが、裏チャットの方は IRC クライアントの設定という関門を乗り越えてきた勇者達が集うという事もあり、時折やや不遜な話題で盛り上がる事もあったりする訳(らしい)ですよ。不遜っつってもエロじゃないよ。ホントだよ(小文字で)
で、チャットで交わされる話題の中でも、特に個人的に面白く感じるのは、関係者各位には非常に申し訳ないのですが、サンデー・およびサンデーに掲載されているマンガの現状を不景気に憂う会話ですね。
人間、入れ込んでいるモノに対しては色々と語りたくなってしまうものなのですが、今現在発行部数的にやや不振であると伝えられており、かつ他誌と比較すると作家陣のローテーションが遅く、ちょっとマンネリっぽい雰囲気がどうしても漂ってしまう週刊少年サンデーを語ろうとすると、なんかどうしても不景気な調子の会話になってしまいがちになってしまう傾向があるようです。
……が、でも、これがなんか妙に楽しいんですよ。人の不幸は密の味と申しますが、やっぱ他人が苦労している様を語るのは、なんかこう非常に姑息な楽しさがあって良い感じなのです(ヒデエ)。まぁ、発行部数が頭打ちになって苦労しているのは、サンデーだけではなくマガジンやジャンプも一緒ですので、これらの少年マンガ誌の現状と明日を憂う会話をしながら不景気に盛り上がるのも、なかなか楽しいです。
これこそが、通勤電車でマンガを読んでるニッポンのサラリーマンが少年マンガを語る、正しい姿! なのです!
と、とりあえず根拠なく断言したところで、現状のサンデー連載マンガをネタにして「どのように現状を憂いたら良いのか?」というポイントを考えてみました。不景気にマンガを語る際の参考にして下されば幸いです。
これで貴方も、明日のサンデーを憂う悩めるイヤマンガオタクになれますよ! チェッケラ!(ドクロ)
- 天使な小生意気
西森氏はやはり学園モノを描かせてこそ! という事を証明しつつあるマンガ。
現時点では非常に好調で面白いマンガであり、憂うポイントはないので、ここは一つこのマンガの前に西森先生が連載したけど今ひとつ不調だった「スピンナウト」で不景気に盛り上がってみるのが良いかと。
- 名探偵コナン
名実共にサンデーを支える人気マンガ。推理だけではなく、主人公を子供にした謎の組織の謎に挑むというストーリー要素がある点が、他の探偵モノマンガに対するアドバンテージになっていると思う。ストーリー進行が遅いのが、あえて言えば欠点だが。
あと、主人公が行く先々で人が死ぬのは、推理ドラマである以上は仕方ないのかしらん。
- MAJOR
あまりのコテコテなスポ根的な設定や展開の連続だった「夢島編」も無事終了。吾郎の投げるストレートの描写は圧巻で、このシーンを演出するためだけに夢島編があった、と言っても過言じゃないだろう。
ただ、このマンガもあまりに展開が遅いので、「主人公がメジャーリーグに行くまで、あと(現実世界の時間で)何年かかるんですか?」と評判になっているらしい。ある意味、「今のサンデーは長期連載マンガの数が多い」という印象を、一般読者に最も強く与えているマンガなのかも。
- 犬夜叉
これも、ストーリー進行の遅さを指摘する意見は時々ネット上で見かけるが、それを補って余りある面白さを持っているマンガである事は確か。高橋先生は伊達にキャリア積んでないなぁ、と素直に思える良いマンガだ。憂う必要なし。
- かもしか!
一言で言えば、初期の「め組の大吾」以上に地味なマンガ。「俺フィー」しか知らない読者にとっては、村枝氏がこんな地味なマンガを描けるってのは意外ではなかろうか。
とりあえず、村枝氏がサンデーに帰って来ただけで万歳モノなので、今のところは憂う必要なし。今後の展開を待ちたい。
- め組の大吾
スマトラ編辺りから「もうそろそろ終了させた方が良いのでは?」という意見をネットで見かけたが、見事に完結した。連載をベストのタイミングで終了させる事に成功した、と思われる。
っつうか、むしろ「大吾が終わった今、曽田先生はチャンピオンに戻るんですか? それともサンデーでまた新連載?」というネタで、週刊少年チャンピオンのファンと語らってみるのが良いと思う。曽田氏はどちらの雑誌にとっても必要不可欠な人材だと思われるが、果たして?
- H2
相変わらずのマイペースなので、進行が遅い点がよく揶揄されるが、でもこれがあだち氏の味だしなぁ。実は今の展開はかなり盛り上がって来ているので、ちゃんと読んでおいて損はないマンガだ。
あと、「昔から絵が変わらない」というツッコミは、あまりに使い古されているので禁止。
- 烈火の炎
格闘マンガの王道を走るこのマンガだが、「ジョジョやハンター×ハンターに比べて、戦闘にアイデアが足りない」という意見は時折見かける。とりあえず、今の天童地獄編が終わった後、このマンガはどうなるのか? 辺りがポイントかしらん。
っつうか、個人的には、クローン生成された美少女・煉華が活躍してくれればいいです。人間じゃないキャララブ!(末期)
- 勝手に改蔵
ある意味、今一番サンデーで面白いマンガ。久米田氏にとっては「南国アイス」以来のヒット作であろう。
中には「絵がダメ」という理由で敬遠している人もいるが、でもこれ読んでないとサンデー読んでる意味ないですよ! 読め!(憂いはどうした)
- DAN DOH!
ダンドーの苦しむ姿を観て萌え萌えになれれば面白いマンガ。まったく、どこまでもオヤジにモテモテな少年だなぁ!
また、ジャンプでダンドーの対抗馬となる「ライジングインパクト」という少年ゴルフマンガが始まったので、それとの比較をしてみるのもいいかも。ダンドーの虐められっぷりもいいが、「ライパク」の主人公の異様なまでのぷにぷにっぷりも捨てがたい。ぷに。
- パスポート・ブルー
「国産ロケットに関わる人達の物語」という企画は良いと思うが、作品的なセンスの古さ(子供の描写とか)は否めないような気がしてならない。
第2話で日本の零細企業のハードウェア技術を褒めちぎっている辺り、平均的日本人が喜びそうなツボを押さえてはいるのだが……。
- ARMS
正真正銘、正当派の少年マンガ。凄い面白いので、この調子で最後まで突っ走って欲しいです。憂いなし! 以上。
- SALAD DAYS
知っての通り、ラブコメマンガの基本パターンに実に忠実なマンガ。
その形式化された忠実っぷりを楽しめるようになれれば面白いのだが、「ラブひなとか読んでると、コミックを地面に叩きつけたくなるね! ヘイトラブコメ!」と豪語するようなタイプの人は徹底的にダメだろう。食べる人を選ぶブルーチーズのようなマンガであると言える(妙な例え)。
- 漢魂!
最初の頃は死ぬほど面白かったのだが、今では「漢」よりも「下品」の方が先に来てしまっており、やや辛い。
っつうか、もっと! もっと漢を! 漢をオレによこせ!(ヤバ)
- じゃじゃ馬グルーミン★UP!
最大の障害と思われていた両親への認知も、意外にあっけなくクリア。問題は、今後の展開をどの方向に持っていくのか、という点だろう。
そろそろ連載終了を睨んだ展開になってもおかしくない頃ではあるが、果たして?
- からくりサーカス
これも、今のサンデーを支える正当派少年マンガ。藤田氏はどこまでも我々の期待に応えてくれる展開をやってくれるマンガ家なので(例:包帯の下から美女の裸体が! フ! ハ!)、安心して読んでいられる。
唯一の問題は、実はかなりファンが多いロッテリーゼの出番がまったくない、という点かも。ホント、みんなああいう「黒髪+優しい+でもちょっと天然ボケ」タイプのキャラが好きなのな!
- モンキーターン
地味と言えば地味なマンガなのだが、最初の頃の本栖編に出てきたキャラをそのまま使って、ちゃんと人間ドラマを構築している構成能力は素晴らしい。主人公の目的も割とハッキリしているし、いいマンガだと思いますよ。憂い要らずです(注意:そろそろこの辺から、今週のこの記事の目的を忘れつつあります)。
- タキシード銀
サンデーの長期連載陣の中でも、「もはや、終わるタイミングを逸してしまったのでは?」と言われ始めているマンガの一つ。
なんか、今では女性キャラを脱がすことだけに活路を見いだしているような気もするが、どこまで頑張れるのか?
- ガンバ! Fly High
今や、現実世界でシドニーオリンピックが開かれるまで終われなくなってしまった感がある。
貧乏大学に主人公が入学する、というスポーツマンガのお約束な展開をした辺りで、私のこのマンガに対するグルーヴゲージは急降下した。「感動」を無闇に演出するマンガを素直に楽しめない今日この頃。
- ダイナマ伊藤!
サンデー随一の問題作。人によって「最初はダメだったけど、最近はマシになったじゃん?」と「最初はダメだったけど、今もダメじゃん!」という意見に別れる辺りが面白い。
まぁ、それなりに面白いことは面白いのだが、でも他誌のギャグマンガ(特にチャンピオン)と比べちゃうと、なんかどーしてもセンスの古さを感じてしまう。作者はドリフを見て育った世代なのかなぁ。
- GS美神・極楽大作戦!
アシュタロス編以後、初期の頃のような読み切り形式に回帰したこのマンガだが、それに物足りなさを感じている人が多いのも事実。さらに、このまま「こち亀」とか「コータロー」とかのように、椎名氏が「生涯1つのマンガのみを描き続ける」タイプのマンガ家になってしまうのでは? という懸念を持っている人までいるのも事実だ。
でもまぁ、この調子なら、サンデーコミックス最長不倒記録である38巻は余裕で突破できるのは間違いなしだろう。こんな長寿マンガになるとは、このサイト立ち上げた頃は思っても見なかったですよ。
- なぎさMe公認
最初の頃は、このマンガを評する時は「まーくん、チュー! チュー!」とか「おっぱいムニュ☆彡」とか言っていればウケが取れたのだが、最近はそのレベルに留まず、ちゃんと恋愛ドラマしている。さすが北崎氏。
でも、何だかんだ言って結構連載が長いので、このマンガもそろそろ最終的な落とし所を明確にする時期に来ているかも。
- 風の伝承者
今現在の展開(対泰斗流編)に入ってからは主人公がどんどん格好良くなり、それに従って人気が上がって来ている模様。
絵柄にクセがあるのでそれがダメな人は徹底的にダメ、という点はあるものの、少年誌にはこういうタイプのマンガも必要ではないかと。展開が陳腐と言われればそれまでだが。
- 歩武の駒
なんか、意外に話題に上がる事が多いマンガである。やっぱ将棋マンガの人気は手堅いモノがある。
でも、今の展開だと、なんか主人公の歩武君が奨励会に入って「頑張れ歩武! 先にプロ棋士になって、アタシ待ってるわ!」とかヒロインが呟いて終わり、という展開になっても不思議ではないような気がするのだが。どうよ?(と言われても)
- デビデビ
正直言って、このマンガがここまで頑張れるとは思っていませんでした。申し訳ない!(誰に?)
展開は徹底的に行き当たりばったりチックであり、キャラの使い捨ても結構激しいと思うのだが、それを作者も読者も承知で連載が続いている気がする。ここまで来ると、もう行けるところまで行って下さい、としか言えないです。ガンバって欲しいなぁ。マジでマジで。
以上、最近のサンデーの雑感をお送りしました(結局、今週のこの記事の目的は忘れた模様)。
更新情報:
- 「椎名作品秘宝館」のGS美神グッズのページに、NOZA さん提供の「GS美神 '94カレンダー」のイラスト(の一部)を掲載しました。感謝>NOZA さん
アニメが放送されていた 93〜94年当時の「GS美神」の雰囲気が伝わる、ナイスなイラストだと思います。
- 「GS-Mikami COOL SITES LINK」(要するにリンク集)に、最近チャットなどでお目にかかっている砂頭巾さんのGS美神系 Web サイト「砂上庵」を追加しました。
何かとエロ絵に対する規制が厳しいと伝えられる GeoCities において、シロやルシオラにスクール水着を着せたイラストを載せる度胸に感服した次第です。これでこそ!
- 「GS美神・極楽大作戦!! コミックス未収録話一覧」を更新しました。
追伸:
藤宮ケイ氏が、現在いわゆる「夏コミ」に参加するGS美神系サークル情報を記載した「コミックマーケット56 サークル情報!」というページを作成中です。まだ情報が集まっていないようなので、サークル参加されている方は藤宮氏まで連絡をお願いします。