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04/01/20  (更新情報へ)

1/23更新: サンデー8号感想を書きました

■Ritual of Steel

 Mr.スティールの髪型は絶対おかしいと思う人?(挨拶)

 今週の週刊少年ジャンプから、みんな大好き荒木飛呂彦先生の新連載「スティール・ボール・ラン」が始まりました。
 普通に走っているはずの「砂男」の姿が何故か奇妙な走法に見えてしまうところとか、「完全な球形」なんていう知的なギミックの存在だとか、相変わらずの荒木飛呂彦っぷりとしか表現しようがないセンスが初回から炸裂しており好印象。話の舞台が「キャノンボール」ばりのアメリカ横断スピードレースという辺りも、個人的には壮絶に燃え要素です。
 また、「ジョジョのパラレルワールド」と作者自ら公言しているところも期待させてくれます。なんかソレっぽい描写とかあったし。ソレっぽいキャラもいたし。「スギュウウッ」とか言ってたし。

 30〜40代の世代の男性の共通言語が「北斗の拳」であり「ドラゴンボール」であるように、今の20〜30代の男性は「ジョジョ」が共通言語になっていると言っても良いくらい、荒木飛呂彦という漫画家は一つの世代に対する訴求力が高いです。一つの時代を作った作家、と言っても良いでしょう。それだけに、「ジャンプに荒木飛呂彦が登場!」という宣伝文句は、それだけでとてつもない効果を呼ぶのです。
 また、そんな社会的に影響力を持った作家を輩出できることこそが、ジャンプという雑誌の強みに繋がっています。こればっかりは、今のマガジンやサンデーやチャンピオンがどう頑張ってもジャンプに敵わない部分ですね。

 あとこれは私の気のせいかも知れませんが、ここ最近のジャンプは、どのコンビニでも売れるペースがこれまで以上に早くなって来ているような気がします。
 私の場合、月曜日は仕事を終えて帰宅する最中にコンビニによってジャンプを立ち読みするのが楽しみなんですけど、ちょっと前に「ヒカルの碁」の小畑健氏が作画を担当している「DEATH NOTE」の連載が始まってからというもの、職場の近くのコンビニのジャンプが飛ぶように売れる現象が起こっています。月曜日の朝にはたくさんあったはずのジャンプが、夜にはもうコンビニから消えてしまっているので私が立ち読みできなくなってしまうという怪奇現象が、毎週のように発生しているのです。
 その上でみんな大好き荒木飛呂彦先生の新連載が始まった日には、もう地方のコンビニに置いてあるジャンプなんざ秒殺ですよ秒殺! 町中のコンビニでジャンプ失踪ミステリーが起こりかねませんよ! 怪奇千万ですよ! たすけて十五郎!(まちがい)

 私なんか、こりゃもう絶対早めに自力で確保しないと今週のジャンプは絶対読めない! と危機感を抱き、月曜日の朝にキヨスクでジャンプを買ってしまいました。
 普段は立ち読みで済ませていたこのオレにジャンプを買わせるだなんて、やっぱりスゲエよ荒木先生!(まちがい)

 そして、発行部数トップの座を賭けてジャンプと競っている週刊少年マガジンも、前前号の「トッキュー!!」、そして前号の「餓狼伝BOY」と今後が楽しみな新連載が掲載されるようになり、こちらも俄然面白くなってきました。
 バイオリズムの動きがマンガに支配されている私のような人間にとっては、週刊漫画誌に面白い作品が増えるのはそれだけ人生の質が高くなる(マンガばっかり読んでるから)ことを意味するので、両誌の競争は大歓迎であります。
 がんばれジャンプ! まけるなマガジン! どっちの雑誌も今年は最初から景気がいいなぁ!


 ……いやその、勿論サンデーも面白いですよ?(どこともなしにフォロー)
 こちらは、そんな私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページ C-WWW です。

 そういえば「GSホームズ極楽大作戦!!」も年明け早々に再入荷された模様ですが(書店員のたわごとさんの1/8参照。改めて、リンクありがとうございます)、昨年買い逃した皆さんはもう入手できたでしょうか。
 また、椎名先生のサイトの近況を読む限りでは「絶対可憐チルドレン」もこの調子ならそう遠くない時期に(おそらくは)サンデー誌上でお目にかかれそうな雰囲気ですし、こっちも期待が高まります。今後の情報に注目ですネ!

 とか、たまにはお利口っぽくファンサイトっぽいことを言ってみたり。
 うわー早く丸メガネ男がわがまま幼女達に手を焼いてる日常の姿を拝んでみてぇー(←本心)


■二十日正月記念:2003年検索キーワードアワード

※当サイトでは現在、サイトアクセス状況調査のために HTTP_REFERER (どのページからこのサイトに飛んできたのかの情報)を収集しています。
 そのうち、各種検索サイトで入力されたとおぼしきキーワードを解析した結果の一部を、久しぶりに公表します。

 今回は、昨年一年間に当サイトにヒットした検索キーワードを、マンガのキャラ名・マンガのタイトル・漫画家の三つのジャンルで分類してランク付けしてみました。
 また、「そのキーワードを入力した人は、何を期待してこの検索を行ったのか?」を推測するため、そのキーワードと一緒に指定された別の単語も、数の多い順に掲載しました。

キャラクター名
キャラクター名 同時指定キーワード三傑
1 風林寺美羽 エロ 18禁 イラスト
2 梓川月乃 エロ ジャぱん 同人誌
3 津村斗貴子 エロ カズキ 武装錬金
4 北大路さつき 画像 おっぱい イラスト
5 横島忠夫 女性化 ピート
6 春日野美鳥 コータ ファンサイト イラスト
7 ヒナタ エロ
8 篠原舞子 リベロ革命 エロ
9 陵刀司 鉄生 ワイルドライフ ドリーム
10 エバ・スターリング パンチラ エロ ダンドー

 どいつもこいつもエロ!
 いや、キーワードが「エロ」ばっかりなのがあまりに面白いので、わざわざこんなことをしてみたんですけどね!(毒)

 2003年の注目キャラは、やはりなんと言っても「武装錬金」の斗貴子さん。「エロスは程ほどにしておきなさい」「黙れエロス!」など、印象的なキーワードにエロ絡みが多いっていうのがステキなエロスの権化として、男女を問わず大きなお友達のハートを鷲掴みに。今年は本格的に斗貴子さんが来ます!
 あと彼女に対する検索キーワードは、彼女の相方である「カズキ」が一緒に指定されているケースが(他の女性キャラと違って)比較的多い、というのも特徴です。これは斗貴子単体だけではなく斗貴子とカズキの関係性にも面白さを見出し、この二人の絡みをもっと見てみたいと思っている方が多いことの現われなんじゃないかと思います。
 でも、結局一番多い関連キーワードは「エロ」なことには変わりないんですけどね。

 男性キャラでは、椎名高志ファンサイトらしく横島クンがトップなのは嬉しいのですが、関連キーワードがたいへんにソレっぽいのは仕方ないところ(ないのか?)。
 なお「女性化」というのは、いわゆる「受け」な男性キャラの性別を女性にしてしまい、更に「受け」としての特性を引き出させることを目的にした、女性向け同人の世界では割とよくある表現手法らしいです。好きなキャラクターのエロスな姿を拝みたいと欲するのは、ある意味そのキャラが好きな故の衝動であると言えますが、そんなキャラに対する「愛情」の表現の仕方もまた色々あるということなのでしょう。

マンガのタイトル
タイトル 同時指定キーワード三傑
1 GS美神 二次創作 小説 椎名高志
2 葵DESTRUCTION 井上和郎 イラスト 2
3 焼きたて!!ジャぱん 乳首 月乃 エロ
4 金色のガッシュ カードゲーム カード グルービー
5 エイケン について アニメ
6 MISTERジパング 椎名高志 C-WWW 日吉受け
7 リベロ革命 イコ 壁紙
8 ふたりエッチ 立ち読み 画像 ファンサイト
9 無敵看板娘 イラスト パンチラ パロディ
10 ダンドー ラミア エバ 週刊サンデー

 検索をした人が、対象のマンガに何を求めているのかが何となく判るようなキーワードの並び方をしています。
 「GS美神」は二次創作作品の検索(展開予想ショーの皆様、いつもありがとうございます)、「金色のガッシュ!!」はカードゲームに関する情報、「焼きたて!!ジャぱん」は月乃のおっぱい、「リベロ革命!!」は篠原舞子のおっぱい、「エイケン」はアニメとおっぱいどいつもこいつもエロ!(今回のテーマ)

 そして、今となっては文字通り伝説の作品と化してしまった「葵DESTRUCTION!!」は、いまだに検索が多いです。春には「美鳥の日々」もアニメになることですし、その勢いで「葵」の第三部を作った挙句に他の未収録作品(元モデラーがイケメン男子になる「フルスクラッチ・エイジ」とか)も収録した短編集を出してくれることを期待しています。
 というより、井上和郎短編集の年内発行は、私の脳内では既に決定事項です。頼むぜ現実!

マンガ家名
作家名 同時指定キーワード二傑
1 椎名高志 ファンページ ファンサイト
2 乃木坂太郎 キリンジ 同人誌
3 あだち充 タッチ 画像
4 橋口たかし シザース 貞本義行
5 しがの夷織 小説 少女コミック
6 井上和郎 HEAT WAVE
7 田中保左奈 プレイヤー 原画
8 雷句誠 ニュータウンヒーローズ 短編集
9 高橋ヒロシ QP クローズ
10 夏目義徳 トガリ ホームページ

 マンガ家の名前は同時に検索キーワードが指定されないケースが多いので、上位二つまでをご紹介。
 さすがにこちらは、どいつもこいつもエロ! みたいなことはないです(当たり前)。まぁ、仮に「椎名高志 エロ」とかで検索されても、こちらとしてはどう突っ込んでいいやら対処に困るので、それはそれで結構なのですが。

 何故かしがの夷織先生(少コミで「ガ・マ・ン・できない!」「そんな声だしちゃイヤ!」など、扇情的なタイトルのマンガを輩出している漫画家)がヒットしているのがちょっとアレですが、それだけしがの先生が話題になっているということなのでしょう。個人的にもああいうマンガは大好きです(カミングアウト)。

 そして、今年に入ってからは「田中保左奈」での検索も多くなって来ています。人気出るといいなぁ。


 
■西条真二先生マガジン初登場記念・サンデー8号感想
  1. ジャンヌ・ペラン(暗号名はBF)
  2. 青島優子(モンキーターン)
  3. 神崎さん(かってに改蔵)
  4. 沖田薫(ファンタジスタ)
  5. 雨宮和也(ロボットボーイズ)
1. ジャンヌ・ペラン(暗号名はBF)

 今週も眼鏡だ! 今週も眼鏡で巨乳だよ! 先週に引き続き、BFガール(仮称)として必要以上に眼鏡で巨乳な女子が出てきましたよ! どうなってるの!
 もしかしてこのマンガ、実は眼鏡っ娘マンガとして売り込みたい所存なのでしょうか?

 まぁ、マンガの世界ではメガネは「知性」のメタファーとして使われるものですし、また先週も今週もBFのターゲットとして登場した女性は高い技術と頭脳を有した化学者という設定ですので、そういう意味ではどちらもキャラの「記号」としてメガネを採用するのは正しいのですが、しかしこう連続して眼鏡っ娘が登場するとなると、こちらとしても今後の更なるメガネを期待してしまいます。
 こうなったらもうメガネ路線を徹底して突き進み、「サンデー通信」の『今週のサンデーここがスゴイ!!』のコーナーで「『暗号名はBF』から田中先生のめがねっ娘テクニックを学ぼう!!」とか言われながら紹介されるくらいのレベルになって欲しいですね!(←正気か)

 あと今週のジャンヌさんですが、もしかして彼女、ジャケットの下はワイシャツもブラジャーも何も着てないのでしょうか。だとしたら、淑女にあるまじき凄まじい恰好です。巨大なおっぱいを武器に己を情報機関に売り込む為とは言え、きっとここに来るまでにはきっと少年誌じゃとても描けないような苦労をして来たんだなぁと思いました。
 大人の「女」をやって行くのも大変なのよ七海少年。

2. 青島優子(モンキーターン)

 うわ今週の青島さんカワイイ! 「もう少しで波多野君の胸に飛び込むところだった」なんて、そんな積極的な! どうなっちゃうのこれから!
 未婚の男性競艇選手は、すべからく青島さんを嫁にすればいいと思った。

3, 神崎さん(かってに改蔵)

 今回は、神崎さんが飼い犬に「紫龍」と名付けているところが一番刺さりました(心に)。
 他にも「ブラジルの子供がみんなサッカー上手いのと似ている」「次はファンの間で今なお評価が高い29話だよ」など、今週は刺さる言葉が多かったです。久米田先生はよく判ってるなぁ。

 とりあえず、「一般常識」で言うところの「一般」というのが実際には確固たる実体も定義もないきわめてあいまいなものに過ぎない以上、その「一般」から導き出される「常識」も、また結局はあやふやなものに過ぎません。常識というものは、人によって違って当たり前なのです。ですので、「お前の常識は違う!」とお互いに違うところを罵りあってせつない気分になるよりも、常識が違うことを認めあった上でお互いを尊重しあえる寛容な心を持ちたいものですね。
 オタク同士がお互いの常識の違いを叩き合ってもむなしいだけですにょ!

 でも、いくら何でも「紫龍」はないだろうと思った(非寛容)。

4. 沖田薫(ファンタジスタ)

 本物のヒーローは、仲間がピンチになった時に遅れて現れると相場が決まっていますが、その定義に従えば、このマンガの真の主人公は徹平ではなく沖田だということになります。
 できれば、スタンドの最上段から颯爽と現れ、「あれは誰だ!」「沖田だ!」「沖田が来たぞ!」と敵や味方から名前を連呼されながら観客席を駆け抜け、フェンスをジャンプで乗り越えてグラウンドに降り立つ! 徹平と沖田がガッチリ握手! スタジアムは興奮のるつぼに! とかやってくれてたら、なおさら真の主人公っぽいくて良かったのですが!(そんなマンガじゃないです)

 真面目な話をすると、今回のオリンピック編(というか、徹平ユース参戦以降のこのマンガ)は、ある意味「『ファンタジスタ』である徹平と沖田がコンビを組んで共に戦う」ことを究極の目的としてストーリーが組み立てられて来たと思います。今回その目的がついに叶ったことで、いよいよ作品は佳境に入って来ました。
 現実のオリンピックも夏に始まりますけど、このマンガの連載もその時期を一つの「区切り」として考えているのではないか、と思います。徹平と沖田のコンビという究極の目的を達成し、徹平にとって超えなければならない壁であるマルコとの決着をつけた後、オリンピックが終わったらこのマンガは次は何を目指すのでしょうか。新たな目標を徹平に設定して2006年のワールドカップを目指して連載を続けるのか、それとも?

5. 雨宮和也(ロボットボーイズ)

 P.420の2コマ目で、頬を赤らめながら目線を反らす雨宮君に注目。何ですかこのあからさまな過剰反応は! 彼が迫水君に興味を持つ展開は予想できましたが、まさかちょっと迫水君に褒められただけで、乙女のように頬を染めてしまう程ラブラブだったなんて!
 普段クールな彼がここまでおかしくなってしまうってのは、多分アレですよ。前の大会で対戦した時に緊張感から生じた動悸を、恋のトキメキ☆と勘違いしているに違いないんですよ。緊張しながら揺れる吊り橋を渡っている時に異性を見ると、脳が『一目惚れ』と錯覚してしまうアレです。「スクールランブル」でネタになってた奴(いい加減な論理)。
 とにかく、今回の雨宮君の可愛らしさは異常。『ロボットボーイズ』から上川先生のめがね君テクニックを学ぼう!

 そんな感じで雨宮君にモテモテな迫水君ですが、本来の彼のお相手だったはずの星沢君は、何故かいいとこのお嬢様にからかわれている真っ最中であり、こっちはこっちで頬を赤らめて視線を逸らしながら乙女のように照れている始末ですよ。
 かつて一夜を共にしたこともある(語弊)迫水君が新参者のメガネに迫られているってのに、普段は学校でスカートの端をつまみ上げながら澄ました笑顔で「ごきげんよう」とか何とか挨拶しているに違いないスカしたお嬢様相手にモエモエしてる場合じゃねぇっつの!
 壊れたからくり人形の正体よりも、個人的にはこっちの方が気になります! DEAD!

 

更新情報:

 


04/01/13  (更新情報へ)

1/15更新: サンデー7号感想を書きました

■"少女は皆花のように美しくあれ"

 携帯電話の着信メロディをグノーの「アヴェ・マリア」にしている皆さん、ごきげんようー!(挨拶)

 さようなら(切り返し)。
 年が明け、いよいよみんな大好き超お嬢様たちの大騒ぎ学園コメディー「マリア様がみてる」のアニメが始まった今日この頃、皆様如何お過ごしでしょうか?

 こちらは、「一番好きなアヴェ・マリアは何?」と尋ねられたら、プレステ版ビートマニアのアペンドディスクに入っているテクノアレンジ版です! とお姉さまに豪語して行きたい私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページを標榜するサイト C-WWW です。
 その次が「カウボーイビバップ」のサントラに入っていた男声オペラ版。やっぱオペラは良いですよね(聞いてない)。


 そんな感じで始まったアニメ版「マリア様がみてる」第一話は、こちらの期待以上に少女マンガ的な華麗できらびやかな雰囲気に彩られた、たいへんに美しいアニメに仕上がっていてビックリ。原画を観る限りでは正直怖いと思っていたキャラクターデザインも、実際に動いているところを見てみたら「これはこれで!」と愛せそうな感じになっていて安心しました。
 静かで自然豊かな美しい学園を背景に、端正な顔立ちの美しいキャラクター達が一同に集い、お互いを本名ではなく薔薇の名前を冠したニックネームで呼び合いながらサロンでお茶を片手に優雅に語らう、小説版以上に過剰演出されたハイソっぷりの演出が素晴らしいです。やはり、学園の女生徒達が憧れるソロリティの描写はこうでなくてはなりませんね。
 以前、初めて「おにいさまへ…」アニメ版の第一話を観たときは、あまりに濃密な作品世界を頭の中では消化できず、観ているだけで胃もたれを起こしてしまった程に圧倒された覚えがありますけど、この「マリみて」第一話も密度ではそれに負けていないと思いました。よくやったアニメスタッフ!(えらそう)

 そんな訳でこの作品は、いわゆる『少女小説』の映像化としてまったく文句がない、正統派少女アニメの良作に仕上がっていると思います。
 水曜日深夜1時という放送時間以外は

 つうか、どうしてこれが深夜アニメになるんだよ!(だんっ)
 コバルト文庫のメインターゲットを考慮すれば、本来なら土曜日の午前中か、平日の夕方にこそ放送されるべきアニメだろう!(だんだんっ)

 ――と、机を叩きながら訴えていきたい気分になったんですけど、でも元々コバルト文庫を含むいわゆるライトノベル業界は、「単行本が1万部売れればヒット作」というまるでギャルゲー業界並みに市場が狭いところだと聞いたことがありますし、また現在「マリみて」を購買している読者層の8割が(ギャルゲーとかが大好きな)男性である、というデータもあるそうなので、どうせ視聴者が限定されるんなら「マリみて」をギャルゲー原作アニメと同じ時間帯に放送しても興行的にはあんまり変わらない、という判断が働いたのかも知れませんね。


 でも個人的には、「マリみて」という作品世界を構成する礎になっている『少女小説』というジャンルにはまだ発展性があるというか、今後も新しい市場を掘り起こせる可能性があると思っているので、視聴者枠が限定されがちな深夜放送で単なる「オタクに人気がある一作品」として消費してしまうのはちょっと勿体ないんじゃないか、と思うのですがどうか。

 少女小説とは、大元を辿れば大正〜昭和初期に流行した「令女小説」(深窓の令嬢達が美しい友情を織りなしたり淡い恋に心を焦がしたりするアレです)に行き着くことが可能な伝統あるジャンルであり、また歴史が長いだけあって、その流れを汲む作品も数多く作られてきました。
 今回の「マリみて」ブームが一過性のものではなく、(今ではどっちかと言えばマイナーな存在になっている感がある)少女小説というジャンル、およびそのジャンルに連なる過去の作品群が再評価されるきっかけになったりしたらいいなー、と思います。実際、「マリみて」はそれくらいのムーブメントを起こせるだけのポテンシャルを秘めている作品だと思うので。

 この前私が新宿へ行った時、「新宿書店」という本棚の半分くらいがエロマンガで埋まっている本屋に寄る機会があったのですが、そこで女学院の寄宿舎を舞台にした少女向けファンタジーの傑作として知られる「ひみつの階段」が売られているのを見かけました。こんなマンガがこんな書店(いいすぎ)に置かれているのは、まず間違いなく今「マリみて」がウケているからに間違いないです。(1/14追加:掲示板で、「新宿書店では、ブーム以前から偕成社版の『ひみつの階段』を扱っていた」とのご指摘を受けました。ありがとうございます)
 理由は何であれ、少女小説(および、いわゆる「百合」と言われている)ジャンルの裾野が広がっているのは好ましいことだと思います。

 古来からこの手の作品を愛好するファンは肩身の狭い思いをしてきたと伝えられていますが、往年の「セーラームーン」ブームから現在の「マリみて」ブームを経て、ついに報われる時代がやって来ているのか。少女小説が復権し、コミケのジャンルコードに「百合」が書かれる日は果たしてやって来るのか?
 個人的にこの手の作品が大好きな私としても、このムーブメントがどこまで行くのか期待して行きたいところです。

 以上、いつか「おにいさまへ…」のDVD-BOXを大枚はたいて購入するのが夢である深沢がお送りしました。
 また NHKで再放送してくれねぇかなぁー(←結局これが言いたかった)

 
■「俺がテロリストなら、十五郎は空から狙うね」サンデー7号感想
  1. コンビニで板垣恵介先生の新連載が表紙のマガジンの隣に並べて売られている、田中保左奈先生の新連載「暗号名はBF」が表紙のサンデー
  2. 今週の犬夜叉
  3. 「状況見極めてから飛び込みなさい」(結界師)
  4. コマンチを撃墜するT-34/85(D-LIVE!)
  5. 「奴は動いた物を皆殺しにする遠隔操作型の校長だ!」(俺様は?)
  6. 番外:今週のきみのカケラ

1. コンビニで板垣恵介先生の新連載が表紙のマガジンの隣に並べて売られている、
   田中保左奈先生の新連載「暗号名はBF」が表紙のサンデー

 「暗号名はBF」の作者の田中保左奈先生と言えば、ネットの世界では以前話題になったFlashアニメ「ポカちゃんと僕」の作者として、またこのサイトでは勿論椎名高志先生の元アシスタントとして、その名を知られている方です。今回のサンデーの新連載陣の作家の中では、最も世間的に知名度が高い方だと言えるでしょう。
 ――とは言うものの、初めて表紙を飾ることになった今週号のサンデーが、あの板垣先生の新連載『餓狼伝BOY』が表紙の「週刊少年マガジン」の隣に並べられてコンビニとかで売られる境遇になろうとは。さすがにライバルとしては強烈過ぎるというか、ちょっと気の毒かなと思いました。実際、今週はマガジン売れてたもんなぁ。ものすごい勢いで。

 それで肝心のマンガの中身の方ですけど、以前サンデーに掲載された読み切り版よりも格段に内容が判りやすく、かつ読みやすくなっており、素直に楽しむことができました。
 個人的には、一番最初のBFガール(仮称)としてあまり一般的にはニーズがなさそうな『気弱で白衣で巨乳の眼鏡っ娘』をあえて持って来たところに、作者の心意気を感じます。田中先生は以前超増刊で連載していた「プレイヤー」でもヒロイン格のキャラに眼鏡っ娘を採用していましたが、もしかして先生は勝負どころで眼鏡っ娘を起用する傾向があるのでしょうか。良い傾向です。

 このマンガの基本構成は、主人公の七海少年が大人に化けて潜入した先で毎回違った女性を口説き落とし、お互いもう大人なんだから(以下略)をするという、古典的スパイもの映画の黄金パターンを踏襲する形を取っている模様。「女のヒトのウソには慣れてるもん」とボヤくくらい大人の女性に対して冷めた見方をしている一方で、クラスメートの美少女・本庄さんに対しては思春期特有の子供っぽい憧れを抱く、主人公の女性に対するアンビバレンツな感情がこのマンガの肝になりそうです。
 そしていつの日か、憧れの本庄さんもまた所詮は仕事で付き合っている他の女性達と同じ「女」という生き物であることを悟ってしまい、少年は女に対するイノセントな憧れを捨て、醒めた目を持つ大人の男に成長することになるのです。多分。

 「暗号名はBF」は、きっとそんな少年の成長を描いたマンガになるのではないのでしょうか?(そんな少年マンガはイヤです)

2. 今週の犬夜叉

 これは! この話の展開は!
 これぞ、オレが青春時代にトラウマになるくらい読みまくった、高橋留美子のラブコメマンガの黄金パターンそのもの!
 美しい黄金律を描いた完璧な高橋留美子のマンガが、ここにある!

 そんなコッテコテな今週の「犬夜叉」を心底面白がってしまった自分は、高橋留美子先生のマンガに骨の髄まで支配されていることを思い知らされました。
 多分、もう一生自分は高橋留美子先生のマンガに逆らえません。

3. 「状況見極めてから飛び込みなさい」(結界師)

 P.243の一番左下のコマに注目。状況的には、時音がはやる良守を制止して冷静になるようにアドバイスしているシーンなのですが、このコマの絵だけを見ると、まるで暗がりで時音が良守が声を出さないように口を押さえながら、流し目で年下の彼を誘っているように見えませんか? 見えませんか?
 それとも、このコマをそう感じてしまうオレの方が、どっかおかしいのか?(おかしいと思います)

 今回のエピソードの今後の展開としては、夜未とヨキの深い関係を知ることになるであろう良守と時音が、それを知った上でヨキに対してどんな行動を起こすのか? が焦点になりそうですけど、でも根性が曲がっているキャラが大好きな私としては、むしろ夜未がサブレギュラーとして今後も作品内で生き残れるかどうかに興味があります。
 夜未のような、他人に対して常にコンプレックスを持っていて、それを相手にぶつけないと気が済まない根性曲がりなんだけど、でも実は根っこはドジでグズで気弱で、なおかつかわいくてちょっとエロいキャラなんて、そうそういませんからね! 彼女にはこれからも、時音や良守を子供っぽい嫉妬心からネチネチいじめる「憎めない嫌われ役」という栄誉ある役割を遂行して頂かなければならないのです! 盟友だったヨキに裏切られた辛さを乗り越え、戦って生き残れ夜未!
 やっぱりよみはエロいな!(おかしいと思います)

4. コマンチを撃墜するT-34/85(D-LIVE!)

 クレーターに車体を乗り上げて砲塔を跳ね上げ、その勢いで上空にいるコマンチを撃墜と来たよ!
 ありえない! 絶対ありえないよ! バカだ! バカ過ぎる!(誉めてます)

5. 「奴は動いた物を皆殺しにする遠隔操作型の校長だ!」(俺様は?)

 なんか気が付いたら、「俺様は?」も連載一周年。連載作品の入れ替わりが速まっている今のサンデーで、純粋なギャグマンガが一年続くのはもはや快挙と言って良いでしょう。
 このマンガの今の勢いの原動力となっているのは、間違いなく国鉄君です。彼は最初のうちはただの解説者+狂言回し役だったような気がするのですが、今では俺様君やよしこ先生と肩を並べる強烈な臭みを持つギャグキャラに成長しました。今やこの作品は、俺様君じゃなくて国鉄君のためのマンガであると言っても過言ではありますまい。まるで「ダイの大冒険」のホップみたいなキャラだ。
 「奴は動いた物を皆殺しにする遠隔操作型の校長だ!」なんて無茶苦茶な台詞を口にするのが許されるのは国鉄君だけ! DEAD!

 ここまで破格の扱いを受けるだなんて、もしかしてこのマンガもうすぐ終わるの?(不吉)

番外:今週のきみのカケラ

 「マンガといえども、描き方によっては文書や写真と同様以上に性的刺激が大きくなり、社会通念を逸脱すればわいせつ物とみなされる」とした松文館事件の裁判の判決が衝撃を与えている今日この頃ですが、それはそれとして、今週の「きみのカケラ」はヒロインが全裸のままで最初から最後まで話を進めてしまうという、おそらくサンデー史上でも例を見ないであろう快挙を成し遂げてしまいました。

 こんなマンガの存在が許されるサンデーという雑誌が、そして今のマンガ業界が、私は大好きです。
 表現の自由って素晴らしいです!(←イコロの裸を見つめつつ)

 

更新情報:

 


04/01/06  (更新情報へ)

1/7更新: サンデー6号感想を書きました

■武装錬金

 斗貴子のお腹でちょいとエロスに挑戦!(挨拶)

 ついにというかようやくというか、心情的には「やっと出た」という表現がふさわしい、みんな大好き「武装錬金」1巻(和月伸宏/集英社ジャンプコミックス)が発売されました。勿論発見即買い。
 これで、いつでも斗貴子さんの名台詞「エロスは程々にしときなさい」が鑑賞できます! 早速スキャナで取り込んで携帯電話の待ち受け画像に(←程々に)

 「武装錬金」が少年マンガとして純粋に面白いってのは既にあちこちで言われていることではありますが、更にこのコミックス1巻では、収録された各話に対するコメントを作者自らが語った「ライナーノート」が収録されているのが良いです。これを読めば、個々のエピソードがどのような状況下で作られたのか、そしてそれぞれのエピソードにどんな意味が込められているのかを把握することができるので、その上でマンガ本編を読むと尚更面白くなること請け合い。
 こういった、作品の面白さを補完するオマケは大歓迎であります。変なストラップとかがオマケに付くよりも、こういうオマケの方が読者としては断然嬉しいですよねー。

 「個々のエピソードに対して作者がコメントを付けており、かつそれがコミックスとしての魅力を高めている作品」として私が真っ先に思いつくのが「かってに改蔵」なんですけど、今回「武装錬金」が「改蔵」級に楽しめるコメントをコミックスにオマケとして追加したことにより、私の脳内では和月伸宏先生は久米田康治先生と並ぶ作家に格上げされました。

 つまり和月先生は、久米田先生と同じくらい素晴らしいエンターテイメントな漫画家なんだってことですよ皆さん!
 「かってに改蔵」読んでる良い子は、一緒に「武装錬金」も読もうぜ!(←本人も自覚しているので、ツッコミは無用です)

(;´Д`)

■2003年のサンデーを振り返る(フリ)

 そして、なんかもう毎年恒例になってるみたいなので、今年も去年のサンデーで始まった・終わったマンガをまとめてみました。

2003年に始まったマンガ
2003年に終わったマンガ
MAR 03年6号


俺様は? 03年7号





きみのカケラ(中断) 03年16号



DAN DOH!! Xi 03年19号



鳳ボンバー 03年21号
売ったれ ダイキチ! 03年22・23号


ロボットボーイズ 03年32号


楽ガキFighter 03年34号





天使な小生意気 03年36・37号
結界師 03年47号





ふぁいとの暁 04年1号



楽ガキFighter 04年2号
怪奇千万!十五郎 04年3号


きみのカケラ(再開) 04年4・5号


 2003年のサンデーは、個人的には「金色のガッシュ!!」「美鳥の日々」「いでじゅう!」の三作品の急成長が印象的でした。

 特に「ガッシュ」はアニメが始まってからというもの、マンガの方までそれにつられるような形でガンガン面白くなっていったのが凄いです。ここのところ、アニメ化されると途端に話が間延びして読んでいてテンションが下がるマンガばっかり見てきたような気がするので、「ガッシュ」はそういう意味でも素晴らしい作品だと思います。
 ストーリーの方はそろそろ佳境に差し掛かって来ており、今後このマンガがどのくらい続けられるのかが気になるところなのですけど、作者の雷句先生は「描きたいエピソードやキャラがたまっているので、終わりははるか向こうです」(季刊コミッカーズ2003年秋号より)と頼もしいことこの上ないことを仰っているので、今のテンションを保ったまま今年も突っ走ってくれるに違いない! と期待しております。
 華麗なるビクトリーム様よりもカッコイイぜ雷句先生!(←誉めてるように聞こえません)

 あと「美鳥」もここのところは安定した面白さをキープしており、安心して楽しめるコメディマンガとして確固たる立場をサンデー内に築いたと言えるでしょう。
 ヒロインの設定そのものは相当エキセントリックですし、登場するキャラもおかしな奴らばっかりですし、何より絵柄があからさまに「萌え」を狙っている系統なので誤解されやすいのですが、基本的にこのマンガがやってることは、ラブコメとして至って正統派に属します。競合他誌で連載されている似たような雑誌内ポジションのラブコメマンガ(具体的に言えば「いちご100%」「魔法先生ネギま!」「エイケン」)と比較すれば、遥かにコンセプトがマトモだということが判っていただけるかと。いやその、確かに耕太君だけは明らかにおかしいのは否定しませんが。
 この作品も、アニメ化を契機として更に飛躍してくれることを期待しています。

 また、「いでじゅう!」は、昨年の今頃は雑誌の掲載位置が後ろのほうをうろついている要注意銘柄でしたが、今ではすっかり雑誌の中核に位置する優良銘柄に格上げ。連載が続くにつれて、作者のモリタイシ氏の漫画家としての力量がモリモリ上がっていく様が見られて楽しかったです。
 今の「いでじゅう!」に対してあの第一話を語ることは、もはや禁句に等しいと思います(嫌がらせか?)。


 そんな感じで中堅どころが成長する一方で「犬夜叉」「名探偵コナン」「MAJOR」等のベテラン陣の作品も安定と、雑誌としては割と堅調だった一年だったと思うのですが(2002年の後半がアレ過ぎたので尚更)、逆に言えばコレと言って突き抜けたところもなく、読んでいて面白みに欠けるところがあったという気もするのも事実。
 特に、マンガ雑誌を読んでネットに感想を書き込むやっかいな趣味をお持ちの皆様方にとっては、むしろ「旋風の橘」「365歩のユウキ!!」といった存在自体がおもしろい作品が掲載され、ゆうきまさみや椎名高志などの名だたる作家が志半ばで討ち死にするなど、従来では考えられなかったサンデーの姿が垣間見えた2002年後半の方が読んでいて面白かったと思う人が多いのかも知れませんね。みんな業が深いなぁ(自分のことを棚に上げながら)。

 勿論このサイトとしては、今年連載が始まるであろう椎名高志先生の新連載が、サンデーという雑誌にとって現在の状況を打開するブレイクスルーとなってくれることを期待しています。がんばれ先生! 編集者との過酷な打ち合わせバトルに勝ち抜け!

 また、(「楽ガキFighter」の大失敗に代表されるように)新人が描いた作品が成長しなかったというのも雑誌にとっては大きな問題なのですが、似たような問題はサンデーのみならずジャンプやマガジンも抱えているっぽいので、「新人不足」は雑誌の問題というよりはむしろマンガ出版界全体に渡る問題になりつつあるのかも知れません。
 小学館は去年から(創作系同人誌即売会としてはおそらく最もメジャーな)コミティアに出張するなど、在野からの即戦力探しを本格的に開始した模様ですが、果たしてそれが実を結ぶ時が来るのかどうか。即売会で稼いでいる同人作家から「プロになったら負けですよ」なんて言われてしまっている(伝聞)現在のマンガ業界が抱える構造的な問題を解決することは、果たして可能なのか。
 その辺を鑑みながら、今年も楽しくマンガを読んでいきたいと思いました。

 たかがマンガ雑誌を読んでいるだけの立場なのにエラそうな態度で構造不況にまで言及できるのが、ネットの良いところですよねー(だいなし)


 
■怪奇千万! サンデー6号感想
  1. M1A1対T-34/85(D-LIVE!)
  2. こわい珊瑚(犬夜叉)
  3. 着ぐるみ鳴海(からくりサーカス)
  4. ロボットボーイズのメガネと売ったれダイキチのメガネ
  5. 今週のきみのカケラ

1. M1A1対T-34/85(D-LIVE!)

 今週号のサンデーで一番マンガとして面白かったのは、個人的には「D-LIVE!」でした。
 年末号ということもあってかやたらテンションが高いマンガが多かった前号のサンデーと比較すると、今週号のサンデーは全体的にややテンションを押さえ気味な印象を受けるマンガが多かったと思うんですけど、でも「D-LIVE」は例外。前に掲載されたジェット機対レシプロ機も燃え燃えでしたが、今週のM1A1対T-34/85は更に燃えます。戦車大好き!(単純)

 今週斑鳩チームがやってたことは、オウルの言うとおり単なるジグザグ走行に過ぎないんですけど、それをあれだけ格好良く見せることができるってのが凄いと思いました。
 そして、次回はコマンチ対T-34/85で市街戦をやる、という更に無茶なマッチアップが待ち受けている模様。ああんもう超燃え燃えですよ燃え燃え! 戦車大好き!(単純)

2. こわい珊瑚(犬夜叉)

 「うる星」「めぞん」を現役で読んで来た我々のような世代にとっては、こんな話を読むと「ああ、今オレは高橋留美子のマンガを読んでいるんだ…」という実感が沸いてきます。
 困ったものです

3. 着ぐるみ鳴海(からくりサーカス)

 着ぐるみのままで中国拳法の型を披露して子供への返答に返る鳴海の格好良さに萌え。言葉なんかいらねぇ! 男は態度で全てを語るんだ! これぞ絶対的な巧夫を持つ者の本当のチカラ! 私は不器用ですから! と言わんばかりの男らしさに溢れた名シーンだと思いました。
 こういう「強さ」の表現の仕方もあるのね。

4. ロボットボーイズのメガネと売ったれダイキチのメガネ

 かつて「売ったれダイキチ!」が面白かった頃に活躍していたメガネ男の真君と、本来ならば「ロボットボーイズ」全編に渡る主人公のライバルとなるはずだったエリート高校在住のメガネ男の雨宮君。どちらも、私が注目していた(過去形)眼鏡男キャラです。

 春に予定されている次回のサンデー新連載攻勢開始時には、「ロボット」と「ダイキチ」が新連載と入れ替わりで打ち切られる対象になるのではないか? とネット界隈で囁かれている今、彼らの活躍している姿を見るのはこれが最後になってしまうのかもしれません。メガネキャラに着目してマンガを読むコツを覚えた私としては残念でなりません。
 今週の「ロボット」の雨宮君なんざ、頬を赤らめてハァハァする姿がとっても可愛かったのになぁー(←そういう面白がり方は止めよう)

 サンデーのトップオブメガネキャラの座は、当分の間は「美鳥の日々」の高見沢修一君が占めることになりそうですね。

5. 今週のきみのカケラ

 ネット上のサンデー感想サイトを少し読んだ限りにおいては、前回のサンデーに掲載された「きみのカケラ」を読んで大喜びしていたのはどうやら私だけだったらしく、自分の感性のアレっぷりを自覚してションボリしていたんですけど、しかし今週の「カケラ」はどうですか皆さん! スゲエよなアレ! 色々な意味で!

  • 無力な子供が生きるためには体を売ることを選択せざるを得ない、夢も希望もありゃしない絶望的な世界!
  • 少女の淡い恋ですらまったく報われずに終わる、陰鬱なストーリー展開!
  • エロスとタナトスを隣り合わせる、読者にトラウマを植え付けるが如き「性」と「死」の描写の数々!

 こ・れ・だ! これでこそ、かつて「最終兵器彼女」で読者を絶望の世界に叩き込んだ、高橋しんのマンガの世界なのだ! もはや掲載誌が少年誌だろうが何だろうが関係ねぇ! オレはオレが表現したかったものを、このマンガで描き貫いてやるぜ! という作者の執念を感じませんか!
 こんなイヤなマンガをよりによってあの少年サンデーで読めるなんて、オレはもう大喜びですよ!(ダメ)

 かつて「一番湯のカナタ」終盤の展開を読んだ時にも感じたことですが、打ち切り宣告を食らって首を飛ばされて血を吹き出しているような状態にあるにも関わらず、それでも戦うために前に進もうとしているマンガに対しては、何というかこう独特の凄みを感じてしまいます。こういう状態になった時こそ、漫画家の自力が見えてくるというか何というか。
 高橋しんって、やっぱりスゲエ漫画家だったんだなぁと実感しました。できれば、こんな形で実感したくはなかったんですけどね!(ドクロ)

 そして、こんなのでまだ2回目だというのが恐ろしいです。
 残り8回、我々はどんなイヤなマンガを読まされることになるのでしょうか。

 

更新情報:

 


04/01/01 

 新年あけましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いします。

(挨拶オンリー更新。
 あと、表紙を恒例のお正月おキヌちゃんバージョンに変更しました)

 


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