What's Old


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00/ 1/31(更新情報へ)

 生き延びたよ!(挨拶)

 という訳で、色々あって1:7の不利な戦闘比の戦いを日々強いられつつも、「おジャ魔女どれみ」の最終回で『魔法は失ったけど、魔法よりももっと大切なものを見付け、そして魔法がなくてもやりたい事ができるようになった自分に気が付いた』という結論を導き出したのに感心したり、でもすぐその後に流れた「おジャ魔女どれみ#」の予告編でどれみ達がニューコスチューム+ニューペペルトポロン(魔法の鈍器)でブリブリ魔法使ってるっぽい姿を見てその変わり身の早さに仰天したり、NHKのBSアニメ劇場で「女神候補生」と「おにいさまへ…」というある意味最強のラインナップなアニメの紹介を担当させられているアニメのお姉さんの髪の寝癖っぷりに仰天したり、テレ東の深夜アニメ「ブギーポップは笑わない」にギャルゲーのやりすぎで現実と妄想の区別が付かなくなった男子高校生が出て来て、ギャルゲーの女子に現実社会の女子の名前を付けたり、ディスプレイを見ながら「ポニーテール! ポニーテール! オレだけのう・な・じ!」とつぶやいたり、現実女子が『だってぇー、これ着てこいって言ったじゃなーい(はぁと)』とか言いながらスクール水着着て微笑んでいる様を想像してへらへら笑う、という狼藉の数々を働いているホンモノっぷりを見て仰天したりしながら、どうにか今週も生き延びることができました。
 やっぱり猫よりアニメが好き。


 それにしても、アニメ版の「ブギーポップは笑わない」を観ていると、今はもうこの手のサイコっぽいドラマを高校生とかが平気で受け入れられる時代になったんだよな、と思います。
 「ブギーポップ」シリーズ(上遠野浩平,電撃文庫)は、知っている方ならご存知の通り、電撃文庫で今ナウな若者にバカ受け(←注:笑うところ)しているジュニア向けノベルです。この小説、基本的な構造は「日常の中の非日常」や「異端的な超能力」や「世界の安定を目的に異端者を排除しようとする巨大な組織」など、極めてジュブナイルな小説の基本に沿ったものなのですけど、それに加えて斬新で現代的なアイデア(都市伝説とか)を要所に取り入れているのが特徴であり、作者独特の軽快で巧妙な言葉回しの魅力と相まって、とても時代感覚に溢れたお話になっています。「この時代に出るべくして出た」と言っても良いでしょう。
 今放送されているアニメ版では、その「斬新で現代的なアイデア」を、脚本家が自分なりの解釈で表現しようとしている、という感じがします(参考:SFオンラインに掲載されていた脚本家へのインタビュー)。

 で、その結果どんなアニメになったかと言えば、「過去に男子に告白できなかったトラウマを持った超潔癖性の女子」「頭が良くてスポーツ万能で正義感もある男子が突然難病に掛かってしまって人生が一変、転落へ」「宗教/自己啓発セミナーっぽいフレーズを連呼する友人に影響されて自分もその世界に引きずり込まれた女子」「ギャルゲーのやりすぎで現実と妄想の区別が付かなくなった男子」と、なんかこう「確かにこんな奴は身近にいそうだけど、でも何かこいつら明らかにおかしい(頭が)ですよ?」と思えてしまって仕方がないキャラが毎週毎週出てくるという、なんか「現代的」というよりも「病的」と言った方が適切なドラマになっている感じが、ヒシヒシとします。
 画面のトーンを意図的に落として映像を暗くする、という演出を含め、全体的なイメージはかなり景気が悪いと言えます。

 でもまぁ、「ブギーポップ」に出てくるキャラが抱えている悩みは、高校生という年代なら誰でも少しは持っているものであり、そういう部分をクローズアップしたのが今の人気に繋がっているというのも確かでしょう。
 かの「新世紀エヴァンゲリオン」は、主人公のシンジ君に代表される13歳の少年少女が抱える心の悩みに焦点を当てたことがヒットに繋がった要因の一つと言われています。今のいわゆるジュニア向けの作品は、これらの心の問題により深く踏み込むことによって読者の共感を得ようとし、またそれを受け取る読者の方も作品で提示された問題を自分のモノと捉えて共感する――という手法が普通に取られるようになって来ているのかも知れません。

 勿論、単に「心の問題により深く踏み込む」だけではなく、提示した問題に対してはそれなりの解決策を物語の方で提示してやる必要はありますけどね。そうじゃないとお話に救いがなくなってしまい、視聴者への単なる嫌がらせと取られてしまう危険性が高くなります。「エヴァ」とかな(ドクロ)。


 で、翻って我らが週刊少年サンデーの方に強引に話を持って行く訳ですが、今のサンデーに足りないものの一つは、この手のナウな若者(←注:笑うところ)に共感を得てバカ受けできるようなセンスなのかしらん、とか思っております。
 何か、今のサンデーって、(「勝手に改蔵」のような例外を除けば)「今の少年少女」に向けた雑誌ではなく、あくまで「編集部が理想としている少年少女」に向けて雑誌を作っているんじゃないのだろうか? とか思ってしまう訳ですよ。爽やかな青春を描いたスポーツマンガに素直に喜び、高橋留美子やあだち充の描く美少女に(萌えではなく)憧れを感じ、「名探偵コナン」のアニメを毎週欠かさず観るような、そういう優等生タイプのジュニアを仮想して雑誌作っているんじゃないか、という気がします。要は、サンデーに載っているマンガ世界を「理想像」として認識してくれる読者ですね。

 この手の方法論(読者の理想とする世界を見せる)で作られて最も成功したマンガは、おそらく「ドラえもん」や「サザエさん」を代表とする、いわゆる「一昔前の古き良き時代を舞台とした」作品でしょう。どちらも昭和30〜40年代くらいの日本(東京近郊)を舞台とし、典型的な日本の家族や下町をベースにほのぼのとした作品世界を構築したこれらのマンガは、もはや日本人の理想・原風景と言っても良いくらいの影響力を持っているのではないかと思います。
 これと同様に、「うる星やつら」も、今考えてみれば、日本がまだ平和だった80年代当時の軽薄で脳天気な雰囲気を反映しているような気がします。更に言えば「GS美神・極楽大作戦!」も、日本がまだ景気の良かった90年代初期のバブルな時代の風潮を反映した世界観を持っていました。
 こういう作品が、サンデーの好みなのかも知れません。

 ただ、このような「時代」を感じさせてかつ読者の「理想」と成り得るような世界観を持つ作品を作り出すのは容易ではないのも確かであり、結果的に今のサンデーは、特に時代設定を『現代』にする必要性が薄い「普遍的な理想の世界」を舞台にしたマンガが多くなっているような気がしてなりません。脚本作成に編集部の意向が混ざっているに違いないと思われる「マーベラス」や「リベロ革命!」なんかを読むと、特にそう思います。
 まぁ、読者の理想像を提示するのは少年マンガの使命の一つでもあるので、その辺のバランスを取るのが難しいのは確かなんですけど。と、一応フォローを入れてみました(エラそう)。


 とは言うものの、「ブギーポップ」「エヴァ」「lain」「ベターマン」などの神経症っぽい作品が次々と登場して一定以上の評価を得ている今、この手のナウな若者の心の悩みに焦点を合わせた不景気なマンガの一つくらいはあっても良いでしょう。

 例えば、「歩武の駒」をこの手の不景気な作品にしてみた場合、歩武が将棋盤を前にして「歩が……歩が取れないんだよう……」と言って錯乱しておかしくなったり、桂子は元々影が薄かったのでそれに影響されて尚更おかしくなったり、実はマイク君は奨励会の厳しい三段リーグのプレッシャーからの逃避したいという願望が生み出した歩武と桂子と黒伏の共同妄想意識の産物だったりとかする展開になると思います。

 ……ナウい?(←注:笑うところ)


更新情報:

* 「煩悩の部屋」画像コーナーに、裏町片菜さんの新作イラスト・「Great Dragon Queen!!」を掲載しました。今となっては何もかも懐かしい、大竜姫強化月間対応イラストです。
 手のひらサイズの乳+ショートカットを信条とする裏町さんの好みとは真っ向から反するキャラですが、ちゃんと大竜姫さまの(妄想上の)特徴である、長い髪+大きい乳を描写して下さいました。

(裏町さんのコメントより)
>今後の参考までに、そういう格好は、
>紳士淑女御用達のおハイソなサイト、C-WWWとしてはOKですか?

 「そういう格好」は紳士のたしなみとして許容致します。
 というか、するべき。紳士淑女なら。

* あと、緒理さんから、おキヌと美神の4コママンガが届きました。
 これはどっちかと言えばイラストコーナーよりもこっちの更新情報で掲載した方が雰囲気としては良さそうなネタだと判断したので、こっちに掲載します。

 →「GS4コマ jpg, 545×900, 122K」

(作者解説)
すみません。ネタは皆様にお任せします。
2コマ目:ネタ振り
3コマ目:おキヌちゃんのボケ&美神さんのソフトツっ込み
のセリフを適当に考えてやって下さい。私は、
「そーいえば、連載、終わっちゃいましたねー。」
「美神さん、新連載は、いつ始まるんでしょう?」
で始めよーとしましたが、ロクなモノが出来ませんでした。

 ……2コマ目の『そういえば美神さん、・・・ですねっ』のところに、「最近、生理不順」とか「ラブひなアニメ化決定」とかいうワードを入れようとした私は、どうでしょうか(人として)。


お知らせ:
 近日中に、C-WWW のサイトそのものをリムネットから pos.to ネットに移住させる計画を立てています。
 準備ができたらお知らせします。


00/ 1/24(更新情報へ)

「我輩をあのような大飯喰らいで犬嫌いズッコケ慌てんぼオバケと一緒にするとは!
 軍曹 超絶メチャ切れでありまーす!」
(『ケロロ軍曹』/少年エースコミックより)


 というか、最近少年エースで連載しているコミックス『ケロロ軍曹』(作者:吉崎観音氏)を読んで、いわゆる藤子Fパターン(東京郊外の小田急線や中央線沿線に住み平凡な日常を営んでいる家庭に、突如として非日常な存在がやって来て居候→非日常キャラ巻き起こす騒動とそれに巻き込まれる周りの人達のドタバタをおもしろおかしく描写するパターンのマンガ<長い)でもまだこんなに面白いマンガを作れるんだよなぁ、と再確認している今日この頃です。

 主役であるところのケロロ軍曹(地球を侵略するためにやって来たカエル型宇宙人という設定)が何故か異様なまでのガンプラマニアだったり、軍曹の語尾に付く「〜であります!」が妙に面白おかしかったり、ネットや iMac などの最新テクノロジーが小道具として使われていたり、そのくせ家の中に着物姿の美少女の幽霊が住み着いていたり、突然女の子が空から落ちて来たり、などのグッと来る要素の数々がどれも実に上手いバランスでミックスされており、作品世界を読者にとって心地よいものに仕上げています。
 幼少の頃から藤子F不二雄系のマンガを読んで育ったタイプの人なら、素直にオススメできる良作だと思いました。

 あと、主人公の姉や母親がかなりの巨乳なのを見て、「おお、巨乳キャラも十分イケるじゃん! 『巨乳である』というアドバンテージを活かしたキャラ造りってのも、基本に忠実でいいよなぁ!」とか思いました(結局)。
 やっぱり猫より乳が好き。


 それにしても、『ケロロ軍曹』を始めとして、ここんところは「読みたい!」というよりも、むしろ「読まなければならない!」と思うマンガやコミック誌が多くなっており、時間的・資金的余裕に乏しい私としては「そこに宝の山があるのは判っているんだけど、手が出せない」という心理的な牢獄感をヒシヒシと味わっております。
 っつうか、やはり仮にもマンガ系の Web ページを作っている人間が、「普段読んでるマンガ雑誌は、週刊少年サンデーとコロコロコミックだけです。いやもう、コロコロ連載の「デュエルマスターズ」さいこう! 第1話でいきなり主人公が激レアの絶版カード Library of Alexandria をセットしたり、『これがオレの秘密兵器だ!』とか言いながら Horseshoe CrabHermetic Study のコンボを格好良くキメるんですよ? ンもうシビれますよね! 読むしか!」とか言い出すのは、ちょっと立場上マズイですよね?(手遅れ)

 オタク評論家として名高い岡田斗司夫氏は、かつて「オタクというのは基本的にフィールドワークが重要」と申しておりました。つまり、マンガのことを沢山知りたかったら、実際に本屋とかコンビニに出向いてマンガを読むのが肝要だ、という訳ですね。
 ですので、かつて美神令子の父親・美神公彦氏が妻子をほったらかして南米に虫を探してフィールドワークに出かけたように、私も現実をほったらかして本屋にフィールドワークに出かけたい所存です。

 と、一応義務的に美神ネタを出してみました。どう?(ダメ)


 という訳で、毎日毎日オモロいマンガを探して本屋を練り歩いて(現実社会に)迷惑を掛けたい今日この頃な訳ですが、一応ここのホームポジションたる週刊少年サンデーの話題にもタッチしておかなければなりません。

 今のサンデーが雑誌としてのパッワーを失いつつあるような気がしてならない、という懸念は前にも書きましたけど、特に今年に入ってからそのパッワーを明らかに落としていると私が今思っているマンガが、何を隠そう「歩武の駒」なのです。「歩武の駒」。

 サンデーをご覧になっている方ならご存じの通り、今年に入ってからは、なんか『東京郊外の小田急線や中央線沿線に住んで平和な日常を営んでいた歩武や桂子の前に、突如として「今まで何をやってもダメだったボクだけど、将棋なら好きになれそうだ!」と語りながらも、実際に将棋に負けると将棋盤を平気で破壊する謎のアメリカ人・マイク君という非日常的な存在がやって来て居候→非日常キャラ巻き起こす騒動とそれに巻き込まれる周りの人達のドタバタをおもしろおかしく描写する』という、かなり藤子Fチックな展開(強引解釈)を見せております。
 でも、なんつうか、この展開になってからの「歩武の駒」は、どうも面白くないんですよ。個人的に。

 何がつまらないかと言えば、まず上げられるのは、「マイク君」というキャラはあのマンガの中の「日常」を崩す「非日常」となり得る程のパワーを持っていない、という点でしょうか。
 「非日常キャラ」としての彼の最大の特徴は、「何やってもダメなんだけど、将棋で自信を取り戻そうとするアメリカ人」という点である訳なのですが、でも単に「何やってもダメ」なキャラを出すだけだったら特に彼がアメリカ人である必然性はない訳であり、キャラ効果を活かせていないようにも思えます。
 アメリカ出身というからには、せめて藤子不二雄パターンを確立した名作「オバケのQ太郎」に登場し、「アメリカオバケ」の肩書きで一世を風靡したドロンパ級のキャラ特性(例:おなかの赤い星を取られるとオバケの特殊能力がなくなる、ペロンパという名前の妹がいる、など)は持ち合わせて欲しかったところですね。

 が、それより何より重要なのは、「マイク君がマンガに登場したことにより、『歩武の駒』というマンガそのもののストーリーの進行が阻害されている」という点だと思うのです。
 本来『歩武の駒』は、主人公である歩武が様々なライバルと出会って戦いながらプロ棋士を目指すという、至ってシンプルで判りやすい構造のマンガです。以前ここで『歩武の駒』の事を書いた時は、当時の新キャラであった「柘植 樹」を取り上げて大絶賛したのですけど、このキャラが何故優れているかと言えば、やはり「小さめの乳がいい」とか「小さめの尻がいい」とかいう萌え要素 彼女が「今後のストーリーの方向性を決定付け、それを加速する」意味合いが極めて大きいキャラだったからに他なりません。

 つまり、彼女がこのマンガに登場したことにより、「樹が登場→樹の憎むべき兄・大が歩武のライバルとして登場→大が四段に昇格→それを追う歩武が三段リーグで桂子・樹・縦岡・黒伏らのライバルと戦う→歩武が四段に昇格、倒したライバル達の思い(特に桂子と樹)を胸に大とプロの舞台で戦う」 というストーリーの大まかな流れが提示された訳であり、それくらい彼女は重要なキャラだと思ったからこそ、「凄いぞ『歩武の駒』! ついにストーリーを大きく動かす決意をしたんだな! やる気あるじゃん!」と喝采した訳なのですよ。
 ……それなのに。ああ、それなのに。

 個人的には、マイク君が登場した以降の『歩武の駒』を読んでいると、「先に進むべき方向が明らかに提示されているのに、何故君はそこから先に進もうとしないの?」という苛立ちを感じてしまいます。
 「サンデーは他誌より漫画を早いうちに切らないので、それだけじっくり描ける」と言われてはいますし、これはサンデーの利点の一つだとは思うのですが、「じっくり描く」のと「話を停滞させる」のはまったく別の問題でしょう。何故、今あえてこのような何時でもできる(と言って良い)展開を何週間も続けるのかという、サンデーの意図が判りません。


 いやホント、今の『歩武の駒』の停滞っぷりを見ていると、

 「かつて『水戸黄門』は連続ドラマのように話が続いていたのだが、主力視聴者層であるお年寄りから『話を続き物にされても、こっちは来週まで生きていられるかどうか判らない身体なので、観ていて困る』という苦情が寄せられ、結果として今のような1週単位でオチが付くエピソードになった

 って逸話を、何故か思い出してしまいますね。何となく。

 ――何故こんな話を思い出したか?
 それは勿論、オレだって来週まで生きていられるかどうか判らないからであります!

 私は男である以上、「男は外に出れば七人の敵がいる」の法則に従って毎日毎日生きるか死ぬかの戦いを強いられている訳であり、即ち彼我の戦闘比は1:7! 1:7なので圧倒的に不利なのであります! しかも、3月には重要な補給源であるNHK−BS版「カードキャプターさくら」の放送が終了してしまうのでキャラ萌え要素補給もままならず、こちらの練度が下がってさらに不利な方向にコラム修正が発生!
 なので、戦闘になったらどう考えても戦闘結果はDEとなってオレだけが除去されてしまう上に、敵ユニットが戦闘後2ヘクスも前進して来るので大変にピンチ! ピンチなのであります!(注意:ここのセンテンスが全部判る人とは、友達にならない方がいいです)

 なので、『歩武の駒』には、ぜひオレが死ぬ前に早く三段リーグ編に突入して頂きたい! そして、歩武に負けた桂子が「ついに追い越されちゃったね! でも、アタシは絶対歩武君に追いつくから! あなたを諦めないから!」と涙ながらに告白したり、歩武に負けた樹が「あたしの兄が本当にあなたの言うような男なのか、あたしの代わりに確かめて来て……」と歩武に兄への思いを託したり、そんなライバル達の思いの重圧に苦しむ歩武を見かねた最上師匠が、歩武を自分のアパートの部屋に招いて(以下略)! とか、そういう燃える展開を毎週毎週オレに見せろ! 見せろキシャー!

 さらに言うなれば、今週のサンデーで『歩武の駒』の次に載っていた『神聖モテモテ王国』のファーザーの台詞「男同士の友情って奴を、同人少女が素敵な方向に想像力をめぐらせて、何と言うかぅぉぉ……」は正に金言であり、関係者はこの言葉に頭を垂れつつ、肝に銘じるべしであります!
 っつうか、もし、現実の奨励会に掛け算大好きな同人少女がいたら、ぜひ『歩武の駒』の成人女性向け同人誌を監修を行っている深浦六段に見せつけ、「このマンガは読者から一体何を期待されているか」という真実を見せてやるべき!(←迷惑なのでやらないで下さい)


更新情報:

* 「煩悩の部屋」画像コーナーに、帆足 実さんの新作イラスト・「お茶が入りましたよ」を掲載しました。ポットとティーセットを持ったおキヌちゃんのイラストです。帆足さんの描く女性キャラには独特の可愛らしさがありますね。
 なお、このイラストの別バージョンが、青山さんとこの『心はいつもおキヌちゃん』に掲載されているそうです。そちらも併せてご覧下さい。

* 「煩悩の部屋」創作作品コーナーに、もうすっかりお馴染みとなったまきしゃさんの新作・『飢えた狼!』を掲載しました。
 例によって、端的に言えばシロがヒドイ目に遭うお話ですが、どちらかと言えば端的に言えない部分の方に話の主眼があると思いました。

* C-WWW 設置以来あまりメンテしないでほったらかしにしていた「煩悩の部屋」の「著者一覧」のページを、久しぶりにリニューアル致しました。コメントと共に、その人が作った作品名の一覧の参照、およびその作品の紹介部分への直リンクを張ってあります。
 今まで私のサイトに作品をお寄せ下さった方の中で、「著者一覧」の作者コメントがないので自分のコネントを掲載して欲しい方、「著者一覧」に載せているコメントを新しいものに差し替えて欲しいという方、および名前からリンクされているメールアドレスや URL を修正して欲しいという方がられましたら、メールで連絡をお願いします。

*椎名高志秘宝館」のアニメグッズのコーナーに、M383さんという方から寄せられた「連載200回記念テレカ」の画像を頂きましたので、掲載しました。かなりレアリティの高いグッズの情報の提供、どうもありがとうございました。

*GS-Mikami Cool Sites Link」(要はリンク集)に、タマモのファンページ(のはずだったけど、今ではすっかり「歩武の駒」のファンが集うサイトになった感がある)「山奥寒村お食事処」を追加しました。
 また、「絵たま」の通称で親しまれていた匿名のiさんの Web サイト・「絵魂 −Art Spirits−」は、サイト移転+管理者充電のため、しばらくお休みするそうです。ですので、リンクページから一時的にはずさせて頂きました。

お知らせ:
 しばらくの間、ここのサイトの定期更新日を「月曜日深夜」とさせて頂きます。



00/ 1/17(更新情報へ)

 近況:Yahoo! オークションをよく覗くようになりました。(挨拶)


 私の場合、普段は趣味でやってる Magic: the Gathering のカードの流通価値を調べたり安く入手しようとしたりする思惑でオークションサイトを覗いているのですけど、この前ここで話題にしたおキヌちゃんのセル画オークションの件以後、IRC や掲示板などでも「GS美神」関連のオークションに関する話題とかも出てくるようになったので、時々は「GS美神」ネタもチェックするようになりました。

 「GS美神」などのコレクターグッズがこの手のオークションで取り引きされている事に関しては、色々と意見がある方も多いとは思いますけど、でもこれもまたネットが個人にもたらした大きな力の一つであると、私なんかは思う訳ですよ。
 特に私の場合、住んでいる土地が中途半端に大都市圏から離れていたためにゲームとかアニメとかマンガとかのソレ系のブツの流通が悪く、それ故に小さい頃からそういう趣味を持ってしまった私は常に飢餓感を憶えながら成長して来た、という辛い過去を抱えているためが故に、個人が自由に売買を行えるこの手のオークションサイトの隆盛は大歓迎であり、「個人レベルの物流の自由化バンザイ! オレにゲームとかアニメとかマンガとかのソレ系のブツを入手するパッワーをもたらすネットバンザイ!」と叫んでしまいますね。ただ、叫んでいるところを友達に見られて噂とかされたら恥ずかしい(←藤崎詩織エフェクト)ので、実際にはやりませんが。
 こんな私に誰がしましたか? ニッポンの閉鎖的なムラ社会?(責任転嫁)

 という訳で「ビバ! ネット!」とかおかしい事を叫びながらオークションサイトを閲覧している今日この頃なのですが(勤務中とかに)、今回は「GS美神」関連のオークション情報を何日か見ていて気付いた事を書いてみたいと思いました。

 参考情報→Yahoo! Auctions を「美神」で検索


* コミックス
 時折「GS美神のコミックス全巻」とか「35巻まで」とかの品物をオークションで見かけますが、そのほとんどには買い手が付いていないのが実情です。実際に売買が成立している取り引きを見る限りでは、現在の「GS美神」コミックスの中古相場は1冊換算にして100円未満程度なのではないかと推測されます。
 まぁ、「GS美神」はまだ新品でも中古でも十分な在庫があるので、少なくとも大型の中古本屋で購入できるよりも安い値じゃないと買い手が付かないのは、当然と言えば当然です。

 あと気になるのが、オークションで流れているコミックスのセットは、「1〜39巻までの全巻」だけではなく、「35巻まで」や「37巻まで」とか言った感じの、コンプリートにはちょっと中途半端なものが比較的多く存在している点でしょうか。これってやっぱり、コミックス35巻のアシュタロス編が終った段階で「GS美神」を見切って売りに出している、という事になるんでしょうなぁ。
 トーハン調べのコミックの売上ランキングでも37巻以降は徐々に順位を下げてましたし、やはり世間的には「アシュ編の終了=GS美神の終了」と捉えていた読者が多かったのでしょうか。


* グッズ
 マンガ・アニメ関係のオークションの華と言えば、やはりテレホンカードや下敷きなどの限定生産グッズの取り引きという事になります。私はグッズの収集趣味がないので相場はよく判らないのですが、テレホンカードは1枚1500円〜3000円程度で取り引きされている様子です(懸賞品などのレアリティが高いモノは、さらに高いらしい)。高いんだか安いんだか。

 あと「GS美神」のグッズでは、昔懐かしいスーパーファミコン版やPCエンジン版のゲームソフトなんてのも見かけますね。現在、PCエンジン版の「GS美神」は約1000円〜1500円程度で取り引きされているので、稼働するPCエンジン持ってる人はチャレンジしてみるのもいいかも。
 PCエンジンは、今となってはもはや元祖ときめきメモリアル再生専用ハードと化している感がありますが、たまには違うソフトも食わせてみないと!

 というか、ちゃんと稼働するPCエンジンのハードって、この世に何台あるのでしょうか。サポートなんてとっくにうち切られているでしょうから、もし CD-ROM 部分が壊れたら修復できないような気がするのですが。やはりここはPCで動くエミュを(以下略)


* セル画
 以前ここでお伝えしたおキヌちゃんのセル画は、最終的には2万円の高値を付けて落札されましたが、これは別に「GS美神のセル画の市場価値が高い」という事を意味しているのではなく、単に「おキヌちゃん関係のグッズを集めるだめだったら金に糸目を付けない覚悟を完了させた勇者がこの世に存在する」って事を意味しているに過ぎないので、要注意です。
 美神とかが描かれた普通のセル画だと、多分高くても2000円程度が相場じゃないのでしょうか? 私はセル画の収集趣味はないので、相場はよく判らないのですが(ならこんな事書くなと言いたい)。

 まぁ、セル画の収集もグッズ収集趣味の基本の一つとも言えるのですが、たとえ趣味のモノとは言ってもオークションは一つのマーケットである以上、供給する側が適切な価格を設定しなければ需要が生まれないという、需要と供給を司る価格メカニズム=「神の見えざる手」は確実に働きます。
 ネットのオークションでは、目先の利益を出そうとして必要以上に高い価格を付けたために、結局誰にも見向きもされないで流れ去ってしまう情けない様子をホントによく見かけますが、仮にも一つの「市場」を形成しているネットオークションに参加するのであれば、まず自分が売りたい/買いたいモノが市場でどのくらいの価値を持っているか、というリサーチは欠かせないでしょう。

 とは言うものの、時にはその辺の「神の見えざる手」のバランスを無視した出物があったりして、ムリムリ競り値が急騰してしまう場合があるのも、オークションの醍醐味っつうか、ままある事ではあるのですけど。おキヌちゃん関連のグッズとか。
 いや、この場合はむしろ、おキヌちゃん人気の方が「神の見えざる手」を凌駕すると見るべきかも知れません。つまり、おキヌちゃん人気はもはや古典派マクロ経済モデルが崇める神の持つバランス能力を遥かに越えた力を持っているのであるからして、その人気の根源であるおキヌちゃんは、即ち神の力を凌駕した存在であると言える訳なのです。アダム・スミスもビックリです。そうなのです。
 って言うか、神の力を越えたおキヌちゃんの方がむしろか!? なのか!

 近況変わりにネットオークションの軽い話をしてるはずだったのに、なんかエラい論理の飛躍だよなぁ! オイ!(おわり)



追加更新情報:

* このサイトの「GS美神」関連の最後の企画、「1999 GS-MIkami Conventional Wisdom」の最終結果発表を掲載しました。最終的な投票数は51票と、かろうじて目標の50票を越えることができました。
 忙しい中、丁寧なコメントを書いて下さった皆様に感謝したいと思います。



00/ 1/16(更新情報へ)

「椎名氏の新連載は『ナルニア国』と一緒で、その存在を我々が意識している間は始まらないのではないか?
 だから、何も考えないでサンデーを開くと、そこにはきっと新連載があるに違いない!」
(先日の IRC #GS美神チャンネルの発言)

 とかいう妄言を最近チャットとかで喋るようになった私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページ C-WWW にようこそ!(挨拶)
 と、ちょっと冒頭の挨拶のパターンを変えてみましたがどうか。


更新情報:

* 「煩悩の部屋」創作作品コーナーに、IRC #GS美神チャンネルの常連にしてコアなパピ者である尉雄さんが作成したサウンドノベル・「告白」へのリンクを掲載しました。妙神山で修行をするようになったパピリオの心情を描いた、アシュタロス編の結末以後を扱った作品です。
 「GS美神」でもその後のフォローがまったくなかった「アシュ編以後」の各キャラの心理に踏み込んだ、かなり奥の深い物語ですので、一度読んでみる価値はあると思いました。

 あと、BGMの選曲センスから尉雄さんのゲーム遍歴とかを想像して見るのも吉かも。というか、ホントソーサリアンとか好きだよなぁ!


 その他の更新(Conventional Wisdom の最終結果発表とか)は、今日は時間がなかったので明日やります。
 きっと。


00/ 1/10(更新情報へ)

 萌えよ剣!(挨拶)

 というか、今週のサンデーに載っていた、あの広井王子プロデュースの「高橋留美子がキャラデザを担当した、サクラ大戦みたいなゲーム」で全ての説明が付いてしまいそうなPS用新作RPG・『萌えよ剣』の記事を読んで、「そうだよな! やっぱ、今のサンデー編集部に足りないのは、この手のあざとい企画を思いつける発想力だよなァ! もっとやれ!」と思った今日この頃ではありますが、皆様方におかれましては、何お過ごしでしょうか?
 こちらは、椎名高志ファンホームページこと C-WWW ですが。

 それで、我らが現人神でありデミゴッドであり信仰の対象である(←迷惑)椎名高志氏がそのうち降臨すると思われる週刊少年サンデーなのですが、最近この雑誌の具合は、貴方にとってはどうでしょうか。有り体に言って、この雑誌は今、貴方にとって面白い雑誌ですか?
 確かに、「MAJOR」では吾郎が寿に対して「お前はオレの恋(以下、倫理的にマズイと判断した編集部によってカット)!」とソレっぽいことを堂々と叫んで掛け算大好きなやおい女子にアピールしたり、「烈火の炎」では毎回毎回罪のない少女が醜くくて汚くて臭そうな男に乱暴狼藉された上に惨殺されるという鬼畜系エロマンガ的表現を多用して鬼畜系エロマンガマニアな男子にアピールしたりと、色々と工夫しているのは判るのですが、でも私にとっては、どうもあまり感触が芳しくない様な気がしてなりません。

 とりあえず、今回は我らが愛するべき週刊少年サンデーの現状について、不景気に考察してみたいと思いました。


 まず、昨年サンデーでは、以下のようなマンガの入れ替わりがありました:

※終わったマンガ
影組(赤司 かずたか) 99年5・6号終了
ファンシー雑技団(黒葉 潤一) 99年8号終了
“LOVE”(石渡 治) 99年10号終了
スピンナウト(西森 博之・春風邪 三太) 99年24号終了
め組の大吾(曽田 正人) 99年27号終了
なぎさMe公認(北崎 拓) 99年34号終了
GS美神 極楽大作戦!!(椎名 高志) 99年41号終了
H2(あだち 充) 99年50号終了

※始まったマンガ
歩武の駒(村川 和宏) 99年14号開始
漢魂!(南 ひろたつ) 99年16号開始
ダイナマ伊藤!(杉本 ペロ) 99年17号開始
かもしか!(村枝 賢一) 99年22・23号開始
パスポート・ブルー(石渡 治) 99年24号開始
天使な小生意気(西森 博之) 99年25号開始
ファンタジスタ(草場 道輝) 99年35号開始
マーベラス(武村 勇治) 00年1号開始
リベロ革命!(田中 モトユキ) 00年4・5号開始

 まず、昨年終了した作品の中では、「LOVE」「め組の大吾」「なぎさMe公認」「GS美神」「H2」のビッグタイトルが目を引きます。
 これらの作品はどれも安定した人気を保っていたのは間違いないところですが、少なくとも連載期間が3年を越える長期連載作品であり、それ故に作品としては疲弊したイメージが強かったのも、また間違いはないところでしょう。おそらく、昨年で終了させるのは、判断としては妥当な線だったと言えます。そんな中での「GS美神」の連載期間8年という数字は、素直に賞賛に値する価値があります。

 あと、西森博之氏というビッグネームを起用したにも関わらずわずか1年程度(今のサンデーでは連載期間が短い方に属する)で終わってしまった「スピンナウト」とか、タイトルとはまったくかけ離れた社会派マンガ(自称)になってしまった「ファンシー雑技団」なども、今となっては懐かしい一品です。「影組」もあの素朴っぷりがなつかしいなぁ(←やや義理っぽく)。


 そして、それを受けて始まった新作作品ですが、昨年は大きく分けて三度の新連載ラッシュがありました。

 まず最初は、14〜17号の「歩武の駒」「漢魂!」「ダイナマ伊藤!」の3作品です。
 これらのうち、「漢魂!」の南ひろたつ氏以外はサンデーでの実績がまるでない人で、実際に連載が始まってみたらどっちもかなり辛い(読んでいる方が)内容だったのでかなりヤバイと思ったのですが、その後「歩武の駒」は最上(歩武の受け専用)とか樹(の)が出てきて、掛け算大好きな女子尻が大好きな男子にバカ受けして人気急上昇、「ダイナマ伊藤!」も読んでいくうちに読者が「このマンガは、どこがどう面白いのか」という要領を得ることによって、徐々に面白さが理解されつつあるようになるまでに成長しました。
 逆に、今はむしろ、作者に実績があったはずの「漢魂!」の方が苦しそうな気がします。なんか、下品と良識の狭間で作者が揺れ動いているような。っつうか、「三味線のおきぬ」の恨みは、美神ファンなら誰も忘れてないよ!(しつこい)

 その次に始まったのが、「かもしか!」「パスポート・ブルー」「天使な小生意気」という、村枝・石渡・西森の三大ビッグネームの新連載ラッシュでした。
 これらのうち、「天使な小生意気」は西森氏の本領発揮というか、やっぱこの人は学園モノ描かせたら凄いなぁと思わせる巧さを見せて今ではサンデーの看板マンガの一つに上げて良いほどの人気を得ているとは思うのですが、「パスポート・ブルー」は石渡氏独特のセンスが炸裂していてかなり好き嫌いが分かれている感じがしますし(ちなみに、私は1話の「ションベンもらしちゃったぜ!」、および2話の日本の町工場への大礼賛っぷりを見て、このマンガに付いていく自信を無くしました)、「かもしか!」は内容はともかくテーマ自体がもの凄く地味と、おそらくどちらも連載開始時の期待には、人気の面では完全には沿えていないのではないか? という気がします。

 というか、村枝先生はどっちかというとヤンマガアッパーズでやってる「RED」の方が個人的にグッと来るシーンが多いので(例:色白の美少年が騎兵隊の男達に囲まれて!)、どちらかと言えばそちらの方を楽しみにしていたり。
 しかし、村枝先生は週刊連載+隔週連載を1本づつという地獄のようなスケジュールをどうやってこなしているのか、大変に不思議でなりません。この仕事っぷりは、約10年前の高橋留美子先生の作業量に匹敵すると思います。すなわち超人モード。きっと、人間が普段使っていない残り7割の潜在能力を覚醒させてマンガを描いているに違いありません。話が逸れました(意図的に)。


 そして、この次に始まったのが、スポーツ三部作「ファンタジスタ」「マーベラス」「リベロ革命!」です。ある意味、今もっともサンデーで注目するべきマンガはこれらでしょう。

 ほとんど同時期にスポーツマンガを大量投入したというのは、おそらくは新人作家に連載を持たせる上で話を作りやすい思われるスポーツものを宛ってみたという安定性と、「スポーツマンガのサンデー」という雑誌のアイデンティティをもう一度高らかに歌い上げて見たかったという宣伝目的の二つがあったのではないかと思うのですが、実際にやってみたら「結局、サンデーってスポーツマンガばっかりなのな!」という至極当然な反応がネット上を駆け回った結果になりました。
 これらのマンガは、個々のレベル(少なくとも画力)は決して低いとは思わないのですけど、似たような時期に同じジャンルのマンガが始まってしまったということもあってか、今のところネット上の評価は総じて高くありません。なんか、かなりイメージで損していると思います。

 でも、冷静に考えてみれば、今のサンデーのスポーツマンガの比率は約32%程度(心に常駐調べ)であり、決して「スポーツマンガばっかり」という訳でもないのですが、しかし新連載がこうも連続してスポーツモノばっかりでは、こういう印象を持たれるのは致し方ないと思います。
 この心理は、例えば「テトリス」やってて、あと赤棒が一本来ればテトリス完成! って時に、なぜか連続して黄色のブロックが落ちて来たら、「なんだよこの台! 黄色しか落ちてこないじゃん! オレが欲しいのは、黄色じゃなくて赤なんだよ赤!」と思ってしまうのと同じ心理ですよ。そうなのですよ(強引)。

 あともう一つ疑問なのは、果たして今の少年サンデーという雑誌に、ここまで連続してスポーツマンガを載せるニーズが本当にあるのかどうか? という、根本的な問題です。「ファンタジスタ」は今をときめくサッカーマンガなのでジャンル的には問題ないとしても、「マーベラス」のボクシング、「リベロ革命」の男子バレーについては、果たして今のこの時代に、どこまでニーズがあるのだろうか? という気がしてなりません。
 例えば、この前小学館から創刊された『コミックGOTTA』には、主人公がカリスマ美容師の下で働いて美容師めざすとか、主人公が秋葉原駅前広場でスケボーやってる兄ちゃんの姿に憧れるとかいう、一風変わってはいるけどそれなりに時代感覚に溢れたマンガが載っていましたが、せめてサンデーにもそれっくらいのマンガを企画できる感性があってもいいのではないか? と思いますね。

 というか、この美容師マンガを描いてる橋口隆志氏は、現在コロコロで「超速スピナー」、増刊サンデーで「ウインドミル」を描いていてその筋では人気のあるマンガ家さんであり、以前たまたま読んだ「超速スピナー」では、ヨーヨーのやり過ぎで全身汗まみれになってゼェゼェ言いながらブッ倒れているヒロインの女の子の姿がとてもウェット&メッシー(専門用語)でグッと来たので、ぜひ一度は週刊少年サンデーの方にも読み切りか何かで顔を出してその実力を広くアッピールして頂きたいです。実力や活躍の割にはあまり知られていない作家だと思うので。話が逸れました(意図的に)。


 えーと、それで今回は何が言いたかったかなのですが、早い話が「昨年終わった作品と、昨年始まった作品の面白さの総量の釣り合いが、今はまだ取れていないのではないのだろうか?」、という事なのですよ。
 おそらく、昨年はサンデーにとって「今まで雑誌の中心だった連載を終わらせて、新しい軸となるマンガの育成・発展に努める」のが狙いだったのでしょうが、でも新連載の中で軸となれるような作品を昨年中には完全には作り出すことができなかった……というのが、今の段階での個人的な評価です(それとは逆に、新しい軸を作ることに成功したのがジャンプ)。
 まぁ、昨年に始まった連載も、今年になれば徐々に実を結んで来るとは思いますが、しばらくはまだ低調な時期が続くのではないかと。

 こんな状況ですので、椎名氏のサンデーへの早期復帰も当然望まれるのですけど、やはりマンガ雑誌というのはそこに載っているマンガの質以上に「個々のコンテンツを如何に一つの形にまとめて、一つのパッケージとして提供するか」という編集構成能力が問われるものですので、最大の問題はサンデー編集部が椎名高志氏という資源を使って、如何に雑誌の活性化に結びつけるか? という点になるはずです。

 という訳で、今年もまたサンデーとかに対してこんな感じで適度にボヤきつつ、不景気にやって行きたい所存です。
 今年もよろしく(再送)。


更新情報:

* 「煩悩の部屋」創作作品コーナーに、すっかりここの常連となったまきしゃさんの作品・『美神 タマモ?』を掲載しました。今回は、タマモとシロがお勉強をすることになり……という筋書きのお話です。
 まきしゃさんの作品では、端的に言って誰かがヒドイ目に遭うのがお約束なのですが、果たして今回ヒドイ目に遭うのはタマモか? それとも美神か? はたまた真友君なのか!?(←こんなアオり方で大変に申し訳ない>まきしゃさん)


00/ 1/ 6(更新情報へ)

 遅ればせながら、あけましておめでとうございます(挨拶)。

 という訳で、かつて「破滅の年」と噂されていた1999年も何事もなく終わり、新しい時代の幕開けを告げる2000年になりました。また、「何が起こるか判らない」と言われていた2000年問題も、結局は肩すかしで終わってしまいましたし、もう我々人類が共通して『人類滅亡の危機』の夢を見られるネタは尽きてしまった感があります。
 結局、この世には人類を滅亡させるような悪魔も、それを救おうとする神もおらず、ただ人間だけが延々と存在する場所なのだ、という事だったのでしょう。強いて「滅亡した」と言えたのは、せいぜい週刊少年サンデー連載の「GS美神」くらいなものでした(このサイト的には)。

 つまり、今は文字通り「神も悪魔もおキヌちゃんもいない荒野に我々はいる」訳であり、諸行無常であり、色即是空であり、地獄の沙汰も金次第であり、ここはだじゃれの国であり、まじんはひまじんであり、必殺旋風剣イヤーなのです。最初から20代以下の人には判らないネタで大変に申し訳ない(結局)。


 で、年の最初の更新はとりあえず「今年の抱負」みたいのを語るのがお約束なので、その話を少し。


 ――「GS美神」の連載が終ってからは、よく「美神系サイトに活気が無い」とかいう事を言われるようになりました。実際、Cna-BBS の発言数は、連載が終了してから大きく落ち込んでいます。
 でも、これは正直言って、ある程度は仕方が無いことだと認識してます。ここのように、ある特定作品/作者からの情報に依存したサイトは、その作者が作成する一次情報(=椎名先生のマンガ)を私や他の参加者が消費することによって活動の糧を得る、という構造になっている関係上、その活動源である一次情報がなくなればサイトの活動そのものが低下してしまうというのは、ある程度致し方ないことです。

 特に、このサイトは「作品をリアルタイムで読み、その時の感想を書いてもらう」形式の掲示板が多いので(私としては、「連続突撃」とか「ベストカップルコンテスト」などの、『参加者がマンガを読んだ直後に書き込める』タイプのページに蓄積された情報は、そこに書き込まれたメッセージの質如何に関わらず、『そのマンガがその時にどう読まれていたのか』を示す、とても価値がある資料であると考えています)、連載が終了すればその影響をモロに被ることは必至です。
 キャラ人気投票などのいわゆる「企画」モノは一時的に活気を与えるためには効果的ですが、これだっていつまでも企画を継続できる訳ではありません。

 幸いにして、「GS美神」には我々の創造性を刺激するに十分な量の膨大な作品情報の蓄積があるので、それを元にした新しい二次情報の作成(「ザ・グレート・展開予想ショー」やイラスト/創作作品の投稿)は今も活発に行われています。これについては、創作してここや他の美神系サイトで発表して下さっているアクティブな方々に、改めて感謝の意を評したいです。
 みんな、ホントこういうの好きな!(感謝の言葉がコレですか?)


 また、我々人間は基本的に「飽きっぽい」という特性を備えているため、いつまでも連載が続いていた頃の情熱を維持することが極めて難しい、という事実もあります。
 そう――例えあの時にどんなに愛していたとしても、「情熱」はいつか醒める運命なのです。ある日芽生えた恋はやがて愛になり、愛は情になり、情は惰性となり、最後には無情にも消えて行く。人の心とは、とても虚ろなものなのです。
 もし人の心がこれほど虚ろでなければ、男女の不確かな愛を描いた数々の作品が、これほど人々の共感を得られるはずがないのです(作品例:「サラダデイズ」とか「ラブひな」とか)。

 それと同じように、もう「GS美神」の連載が終わってから長い時間が経ってしまった今となっては、「連載をやっていた頃と同じように、これからもずっと熱く語り続けろ!」と私が参加者に強制することは不可能ですし、また他の美神/椎名系サイトに対して「連載が続いていた頃のテンションを維持しろ!」と求めるのも、また同じく酷と言うものでしょう。
 我々がではなくである限り、時が経つに連れて情熱が冷めていくのを止めることは、誰にもできません。何しろ、当の椎名高志氏(=デミゴッド(専門用語))でさえ、「いつまでもこればっかりやってる訳にはいかない」って言ってたくらいです。
 それに、情熱が冷めることは、決して悪いことばかりではありません。それはむしろ、より新しく、より刺激的なモノを探し求める欲求を促す働きがあるのです。人は常に変化を求める生き物なのです。


 ……と、色々と宗教臭いアナロジーを駆使して「GS美神読者のテンション低下」を語って参りましたが、そんな事言っても実際問題として「連載が終了したんだから、このサイトがこのまま寂れていくのを良しとする」という訳にも参りません。
 「連載が続いている時は続いている時なりの、終わったら終わった時なりの、作品に対する接し方」というのは必ずあるはずですし、それより何より、もしここが廃れると私の人生の楽しみが失われてしまい、まるで寂しいと死んでしまうウサギの如き小動物みたいに死んでしまう事は確実です。ボクはまだ、ここで死ぬわけには行かないのです! 「ときメモ2」もやってないしな! 「おジャ魔女どれみ#」も始まるしな!(論点のすり替え)

 ですので、とりあえず、今年の強化目標としては、以下のような事を考えております:

*コミュニティ形成の促進
 このサイトを今も訪れてくれる人のほとんどは、「連載当時ほどの情熱や執着は無くなったかも知れないけど、今でも『GS美神』という作品世界にはそれなりの愛着を持っている」方だと思います。ですので、「GS美神を読んだことがある」という共通点がある人同士を繋げる役割を、このサイトが今後もそれなりに果たして行けるよう、努力したい所存です。
 努力は普段は目に見えないものので、とりあえず「努力します」って言っておけば何とかなるので楽でいいですね(ダメ)。

*他の美神系サイトへのリンク機能を高める
 昨年は、大変にありがたいことに「GS美神」、および椎名高志氏の作品をピックアップしたファンサイトや批評サイトが幾つも誕生・成長した年だったと思います。特に連載が終了してから、その傾向が顕著になって来ました。これってやっぱり「このまま好きな作品への情熱を失わせたくない」というファンの防衛本能がなせる技でしょうか?(多分間違い)
 とは言うものの、このページのリンク集ページは、私が把握している全ての「GS美神」関連サイトへリンクを張っている訳ではありません。その理由は、私が大変な無精者であり、積極的にリンクページを更新しないという一点に尽きます。何しろ、リンク願いのメール出すのも面倒くさいという無精っぷり。生まれてすみません。

 とりあえず、今後は「Web 上のGS美神情報のポータル化」を目指し、ネット上の椎名作品関連リソース情報の収集・集約に力を入れたい所存です。また、可能であれば、HTTP プロトコルのお勉強ついでに、「C-WWW 更新情報」みたいなイメージでアクティブなファンサイトの更新状態が把握できるページもいつか用意したいと思っています。

*GS美神 Library
 今のところは大した情報がないというか、まだコミックスやキャラクター情報の「器」すら全部できていない状態なのですが、今後もゆっくりしたペースで「器」作りを進めていく予定です。気長におつきあいの程をお願いします。
 なお、コミックス/キャラクター情報の「器」が出揃うのは、今のところ今年の夏頃の予定です。我ながら気が長すぎ。

*新連載のサポート
 今まで長々と書いてきましたが、結局これに頼らざるを得ないんですよ(笑)。
 多分そう遠くないうちに、何らかのメディア(多分サンデー)で新連載が始まることはまず間違いないので、当サイトとしても全面的にサポートしたい所存です。



更新情報:

* 「煩悩の部屋」創作作品コーナーに、白衣が大好きな松楠 御堂さんの久しぶりの作品・「bad・CITY」を掲載しました。「エミ外伝」当時のエミを主人公にした、ハードボイルドな雰囲気の作品です。
 「99年11月期・小笠原エミ強化月間協賛作品」と銘打たれている辺り、この作品が如何に時間を掛けて苦労して作られたかが忍ばれますね。お疲れさまでした。

* キャラ投票企画・'99 GS-Mikami Convensional Wisdom の、1/ 6 現在の中間発表を掲載しました。

* ここのところ新連載がなかなか始まらくて辛い日々を送っているので、衝動的に「新連載開始要望嘆願書」というページを新しく作ってみました。
 その名の通り「椎名先生の次回作には、こんなものを描いて頂きたい!」という要望を書き込んでもらう目的のページです。連載が開始されるまでの欲求不満解消にご利用下さい。なお、このページは、椎名先生の新連載が開始された時点で閉鎖します。

 以前、「GS美神」の感想をリアルタイムで書き込める「妙神山・裏門」という掲示板を作った時は、なんか開設後わずか4週間で連載が終了してしまうと言う特殊イベントが発生して(オレだけが)とっても困りましたが、今回もこれと似たようなイベントが発生するといいデスね! デスね! デスね!(連呼+フェイドアウト)



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