00/ 4/26(更新情報へ)
近況報告:
アニメ版放送対策のため、「ラブひな」7巻を買いました。(挨拶)つうか、今週に入って体調を崩して早寝な生活に切り替えていたので、更新が遅れました。申し訳ない。
でも、チャットはやってたんだけどね!(ダメな例)
それで「ラブひな」と言えば、世間ではダメな主人公が沢山の女の子を相手に『おっぱいムニュ』とか『風呂場でキャー』とかそういう騒動を常に引き起こし続けるダメハーレムマンガ(主人公の男子が意味もなく女の子達にモテまくるタイプのお色気主体マンガを指す。例:「GS美神」)であるという認識が一般的であり、勿論それはそれでまったく正しい認識ではあるのですが、さすがにコミックス6〜7巻くらいになって来るとダメな主人公もダメなりに努力した成果が徐々にマンガの中で反映されつつあったりしており、このマンガを単なる「ダメハーレムマンガ」の枠で括るのはちょっと気の毒かなぁ、という気になっている今日この頃です。
このマンガが「マンガ」として成立している肝の部分は、ダメ主人公が「過去に『東大合格』を約束した女の子に再開してモテようとする」という荒唐無稽な目標を持っているという点にある訳なのですが、コミックス7巻ではこの目標はもう荒唐無稽なものではなく、「手を伸ばせば届く現実」として描写されています。もはや、この段階では「主人公が大学に入れるか」は大きな問題になっておらず、逆に「受験が終わった後の人生をどうするのか」の選択に話の焦点が移っているのです。連載当初から比較すると、マンガの構造が大きく変化しつつあるのが見て取れます。
また、主人公がダメなりの努力を重ねて来た副産物として、「主人公が女の子にモテる」というダメハーレムマンガ必須の法則に、それなりの説得力を与えるようになった点も見逃せません(あくまで「それなり」程度だけど)。コミックス1巻では浪人の分際で「現役東大生」とウソ付かないと誰にも相手にされず、主人公はヒロインのお情けにすがって辛うじて存在を許されていたようなものでしたが、これがコミックス6〜7巻になると、逆にヒロインが主人公を常に気にかけて主人公を追いかける、という関係に転換しています。これは即ち、主人公とヒロインの力関係を逆転させる事によって、暗に「主人公が成長した」ことを表現していることを意味します。
つまりこのマンガは、あくまで「おっぱいムニュ☆彡」な基本路線は堅持しつつも、少年誌の連載マンガに求められる主人公の成長やラブコメ的盛り上がりを、「受験勉強」をネタにしてちゃんと描写している訳なのです。「ラブひな」は見てくれがあまりにアレでナニな為か、良識あるマンガファンを自負している方からは常にバッシングに晒されている感がありますが、個人的には過去のラブコメマンガやゲームが積み上げてきた資産を活用しつつ「やるべき事をちゃんとやっている」「変に捻らず安心して読める」マンガを作っている実績については、それなりに評価してあげても良いのではないか? とか思います。
もしこのマンガが(週刊少年マガジンでよく見られるような)無駄な連載引き延ばしを行わず、ラブコメ要素にそれなりのケリを付けて作者の思惑通りにキッチリ終了することに成功すれば、このマンガは少年誌でのラブコメマンガのリファレンス的な作品に成り得るだけのまとまりの良さを持ったマンガになる可能性は高いのかも知れません。でも、なんか放送期間の尺が短いアニメ版だと、(かつて「GS美神」のアニメ版がそうであったように)ダメ主人公の成長要素は派手にバッサリとカットされ、単なるちょっぴりエッチな娯楽アニメを2クール分流して終わり! なんて事になりそうであり、なんつうかこう原作マンガの一読者としては大変に遺憾であります(決めつけ)。
あと、マガジンのテレビCMは、サンデーのそれと比較してもかなりつまらないと思ったので、講談社の皆様はその辺を考慮していただきたい所存です。せめて、「BOYS BE...」の美少女達がよくやってる物理的に再現不可能なパンチラの数々を生み出したセンスを、CMに出てくるアイドルに対して活かす方向で何とか!(なりません)
で、一応このサイトは「ラブひな」の赤松氏ではなく、「MISTER ジパング」の椎名氏のファンサイトですので、「MISTER ジパング」の方にも触れておかなければなりません。
以前は主人公の日吉をほったらかしてヒナタをネタにして騒いでいた私ではありますが、さすがにサンデー21号以降の展開を読んだら、もはやショートカット巫女娘にだけキャラ萌えしている場合じゃねぇと思いました。
何しろアンタ、日吉(=秀吉)対信長ですよ秀吉対信長! 日本の戦国史の二大ヒーローが夢の対決ですよアンタ! 人気キャラ同士が対決する面白さってのは「ルパン対ホームズ」や「X-MEN VS STREET-FIGHTER」などが証明しておりますが(偏った例え)、まさかこのマンガで斯様な対決が見られるとは!
確信犯的に「火薬庫で火遊びする」バカをやっているが故にそう簡単には手を引いてくれそうにない信長に対して、信長という人物を知っているが故に事態を収拾することができる可能性がある唯一の人物になってしまった日吉。サンデー22号では、ついに日吉対信長の命を懸けたとんち勝負が! とんち勝負が始まってしまいましたよ! さぁ将軍様、その虎を屏風から追い出して下さい!(←誰?)というか、私最近思うのですが、日吉が知恵を働かせ始めた時のカットって、なんか耳が必要以上に大きく描かれているという気がしてなりません。多分このマンガには、「日吉がとんちを働かせている時は耳が大きくなる」という不文律が制作者の側に存在しているに違いないのです(憶測だが断言)。
「日吉の耳が大きくなる」ってのは、一休さんにおける座禅や、とんち番長(「サルでも描けるマンガ教室」参照)における「とんちポーズ」に相当するものなのです。きっと、このマンガの本質は「とんち」にあるに違いないのですよ。とんち。初回の「天下を狙え」、前回の「眠る忍者」の展開は、どちらも「放ったらかしにしておけば人が死ぬような事件に巻き込まれた日吉が、(周囲の人間の協力を得ながらも)その状況下で最善の選択をして事態を収拾する」という形式になっており、今回の「蜂須賀村の決闘」も基本的にはそのフォーマットに従った形に話が構成されています。Cns-BBS でイングラム氏が発言していましたが、このマンガの最大の目的は「ゲームのルール(=そのエピソードの状況設定)を日吉が把握し、そのルールに基づいた行動を行って状況を打開、勝利する」過程を描くことである点は、おそらく間違いないところでしょう。
以前、ここで『極端に限定された状況下での駆け引き』を描くマンガ家としてマガジン連載「無頼伝 涯」の福本信行氏の事を書きましたが、「MISTER ジパング」が目指している路線も、大ざっぱに言ってしまえば福本氏の作品のような知謀戦が話の主軸となる公算が大きくなって来た感じです。そう考えてみると、このマンガが戦国時代を舞台としたのは、少年マンガとして判りやすいというのは勿論のこと、この手の「知恵の探り合い」というテーマに沿った舞台設定を作りやすい点から選ばれたのかも知れませんね。
ですので、私はこのマンガを、今後「戦国とんち番長」と呼称したい所存です。
戦国時代の大名達は、皆生き残るために常に知恵――即ちとんちを駆使していたのは歴史上の事実であり、即ち戦国時代とは「とんち」こそが世の習わしであり正義であった時代であり、その時代に登場するキャラクターはみんな「とんち」を使って勝負するという、正に「とんち番長」の如き世界であった、という事になる訳なのです。とんちが世の中を支配! ああ、なんて素晴らしい世界なのでしょうか!
未来のとんち太閤日吉が、日本に散らばるとんち戦国武将相手に繰り広げる、とんちバトルの数々! 「クイズ殿様の野望」よりも熱いとんちバトルが今週も炸裂するぜ!
2000年のサンデーのキーワードはとんちで決まり! ヽ( ´▽`)ノ
「煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、まきしゃさんの作品・「人間なのね〜!」を掲載しました。
今回の犠牲者はヒャクメです。とりあえず、今回は語尾の問題は発生していない模様(しつこい)。同じく創作作品コーナーに、西表炬燵山猫さんの作品・「dead or alive」「beautiful-dreamer(only man)」の2本を掲載しました。
個人的に「美神が横島のモテっぷりに嫉妬する」シチュエーションが好きなので、「dead or alive」は好みのタイプの話です。「beautiful-dreamer(only man)」は、アイデア勝負の一発芸ネタといった趣。諸般の事情で中断していた「元ネタ大作戦!!」「椎名作品Q&A」の両コーナーを再開しました。今回は、掲示板システムとして Web Forum を使用しています。
また、一応過去ログも参照できるようにしてあります。
お知らせ:
次回更新は 5/ 8 頃の予定です。
00/ 4/17(更新情報へ)
六番目の小夜子!(挨拶)
つうか、かつてNHKが誇る90年代最強のアニメにして最凶のキラーアプリケーション「カードキャプターさくら」の再放送枠が土曜日夕方だった頃、おそらく多くのアニメファンが単に「さくらの前座」としか認識していなかったであろう土曜日午後6時枠の少年少女向け実写ドラマ「ドラマ愛の詩」ですが、その「カードキャプターさくら」の放送が日曜日夕方に移行してその筋のアレでナニな視聴者を切り捨てた途端、なんか凄いドラマを放送し始めましたデスよ!
そのドラマの名は「六番目の小夜子」。タイトル、およびNHKにある番組のサイトをご覧になれば判る通り、ジャンル的には「学校の怪談」に属するドラマです。
内容は、『主人公の通う学校には「サヨコ」という名前の生徒に関する伝説が代々の生徒の間に言い伝えられており、主人公の少女がその伝説の謎を解き明かそうと調べ始めたところ、「サヨコ」という名前のやたら謎めいた行動をする転校生がやって来た』……という筋書き。一種の閉塞した空間である「学校」に伝わる伝説、謎の転校生、伝説にまつわる怪奇な出来事の数々と、実にジュブナイルの基本を押さえたプロットであり、好感が持てます。このドラマ、現在のところ第2話まで放送されましたが、ヒロインである沙世子役の娘が「長い黒髪、白い肌、赤い唇」という日本女性が持っている怖い要素の特徴を全て兼ね備えた逸材で見事にキャラが立っており、正に「動く学校妖怪伝説」そのものといった風情が出ております(ヒドイ事書いてるような気がするが誉め言葉)。
他にも、その小夜子の謎に挑もうとする好奇心だけは旺盛な主人公の女子とか、妙にカマっぽい色気を放つクラスメート男子や、どのクラスに一人はいそうな根暗で根暗なガリ勉君(犠牲者役)など、ドラマの雰囲気を盛り上げる役者に事欠かないのも特徴であり、「さすが中学生日記を延々と作り続けているNHK、役者の層が違うよなぁ!」と妙な感慨を受けること請け合いであります。「GS美神」にも学校妖怪の愛子というキャラがいましたけど、「六番目の小夜子」を見た後に愛子を見ると、彼女がいわゆる「長い黒髪、白い肌、赤い唇」っていう典型的なホラー少女のメタファーのパロディとして作られたキャラである、という事がよく判ります。椎名先生もこの手の学園ホラーは好きだったのではないのでしょうか。
あと、「六番目の小夜子」の原作にあたる小説が個人的に大好きだったので、ドラマ化されると知った時はそういう意味でも嬉しかったです。
「六番目の小夜子」は、元々は平成4年(1993年)に新潮社から発行されていた「新潮文庫ファンタジーノベルシリーズ」の一つとして出版されました。新潮文庫ファンタジーノベルシリーズは、その名前から連想されるとおり、「スニーカー文庫」「富士見ファンタジア文庫」「コバルト文庫」「ソノラマ文庫」などと同じく、明らかにヤングアダルト層を狙った一連の作品のレーベル名です(今はもう絶版らしいが)。思えば、この当時は、「スレイヤーズ!」や「ロードス島戦記」といったバカ売れした小説を、アニメ化・ゲーム化・コミック化・ラジオドラマ化・グッズ化など、ンもうありとあらゆる手段で再利用しまくってファンから金を搾り上げる「メディアミックス手法」が業界内で確立した時期であり、後発の出版社も「とりあえずノベライズとアニメとゲームとマンガさえやっておけばいいんだろう」というノリで、やたらめったらアニメやマンガやゲームのノベライズをしていた時期でもありました。
私も当時は若かったので、若気の至り全開モードでその手の小説をバリバリ読みまくったものです。勿論、我らが「GS美神」もこの時流には逆らえなかった訳であり、「うしおととら」と一緒に小学館スーパークエスト文庫レーベル(多分もう絶版)でノベライズ化されたり、スーパーファミコン用のゲームを作って「あーんあーんあーんあんあんあーん」という珍妙な喘ぎ声をバックにボディコン姉さんがトランポリンの上で跳ね回っているトラウマCMを流したり、林原恵美のラジオ番組内でドラマが流されたはいいんだけどネット局が少なかったために地方じゃ受信できなかったり、アニソン界の大御所・山本正之氏が横島とおキヌをテーマにしたとおぼしき不思議ソングを作ったりと、今考えると「あの頃のオレ達は、何かがどうかしていたんじゃないか?」と思ってしまうくらいの熱狂に包まれた時代があったりしたものです。
しかし、結局のところ、これらの時期に生み出されたメディアミックスものって、その大半は「全てのものの90%はクズである」というスタージョンの法則の実効性を証明するような、クズ作品の山を生み出しただけに過ぎなかったような気がします(例:SFC版「GS美神」)。
虎は死して皮を残すと申しますが、メディアミックスはオレの部屋に大量の古本を残しました。
母さん、メディアミックスって、結局何だったんでしょうか。
と、そんなおかしい(頭が)時代にありながらも、新潮文庫のファンタジーノベルシリーズは質的にもかなり満足できるラインナップを揃えていた事で一目置かれる存在だったと思います。「六番目の小夜子」(恩田 陸)は勿論ですが、「星虫」「イーシャの舟」(岩本 隆雄)、「魔性の子」(小野 不由美)、「メルサスの少年」(菅 浩江)等、今読み返しても十分面白い作品が集っていました。
「六番目の小夜子」が最初に出版されてから7年も経過した今になってNHKでドラマ化された経緯などはちょっと判りませんが、何にしろ昔好きだった作品がもう一度日の目を見るのは嬉しいものです。「六番目の小夜子」という作品が持っている『学校という名の閉塞世界』をテーマにしたホラー的な面白さは普遍的なものだと思うので、今現在ジュブナイル真っ最中な中高校生には観ていただきたいドラマの一つですな。――以上、こちらは椎名高志ファンホームページ C-WWW でした。
……というか、「MISTER ジパング」のフォローはしなくていいの?>オレ
「煩悩の部屋」のイラストコーナーに、まこらさんの作品・「ショートカット巫女」を掲載しました。文字通り、「MISTER ジパング」のヒナタのイラストです。
シンプルながらもいい雰囲気の絵です。前作の「GSエミ」同様、このイラストを基幹にした Web サイトを作りたくなって来る気分になりますな(変な欲求)。
「煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、西表炬燵山猫さんの作品・「livig light」を掲載しました。
基本路線は横島×タマモなのですが、この話の主役は間違いなく横島です。こういう格好良さを、本編の方でも一度だけでいいから見てみたかったような、そうじゃないような。
あと、作品解説の部分には、西表さんが「後書き」として書かれた部分を載せた方が「作品を読んでもらうための興味を沸く」と判断し、あえて掲載させて頂きました。あと、ルシオラファンサイト「心に常駐」の管理者 Turbow さん改め Turbo さんから、ルシオラのガレージキットの撮影写真が届きました。何処へ分類していいのか判らなかったので、とりあえず「煩悩の部屋」の「その他」のコーナーに掲載させて頂きました。
ポーズといい着色といい、かなりよくできたガレージキットだと思います。ガレキを仕上げるためには相当な手間が必要だと聞いたことがありますけど、やはりこれも愛の為せる技なのでしょう。
Turbo さんが愛情を込めながら、紙ヤスリで延々とルシオラの尻とかを磨いていたかと思うと!(思うな)
00/ 4/12(更新情報へ)
添い寝巫女!(挨拶)
という訳で、昨夜の続きです。
週刊少年サンデーでの「MISTER ジパング」の連載も第6回を越え、そろそろ読む方もマンガが頭に馴染んできた頃だとは思いますが、あなたの頭の中では、このマンガのキャラの台詞を喋る声優の配役は既にお済みでしょうか?
私の場合、ヒナタ=丹下桜、ヒカゲ=「おジャ魔女どれみ」にたまに出て来てバンダイ開発のオモチャをどれみ達に押しつける魔女界の女王様(キャスト不明)までは確定しているのですが、肝心の男性キャラ陣はどうもまだキャストが決定していません。
というか、私は基本的に「ドラえもん」を観て育った世代なためか、どうも少年が主人公の声のマンガを読む場合は、脳内では自動的にのび太の声が割り振られている様なのですよ。幼少期のすり込み効果恐るべしです。日吉がのび太の声になってしまっている以上、信長の声は必然的にジャイアンの声になってしまう訳であり、その結果として織田家の跡取り息子にして戦国の覇王・信長さまも、オレの頭の中では途端に乾物屋の跡取り息子・近所ガキ大将に降格してしまいます。オレの脳内の状況はまったく予断を許しません。どうにかして下さい(オレを)。ど、ドラえも〜ん!
それで連載の方の「MISTER ジパング」ですが、「結局、『眠る忍者』って誰の事だったのかなぁ! ヒカゲは別に忍者って訳じゃねぇしなぁ!」という大いなる謎を一部読者に残したままファーストエピソード『眠る忍者』編が終了し、19号より次のエピソードである『蜂須賀村の決闘』編が始まりました。
今回新登場したキャラは、蜂須賀 小六正勝(名前までは名乗っていませんが、おそらく小六に間違いないはず)。後に秀吉に力を貸し、天下統一に大きく寄与したことで有名な人です。彼と秀吉が始めて出会ったとされる矢作橋のエピソード(要約:橋で寝ていた日吉の頭を小六が蹴飛ばしたためケンカになったが、最後には「へっ、いいパンチしてるじゃねぇか…」「ふっ、貴様もな…」系の男の友情が芽生え、二人はマブダチになって一件落着)はその筋では有名ですが、今回の『蜂須賀村の決闘』もそれをモチーフにした形を取っている様です。
小六は、史実では信長の美濃攻略戦の時に秀吉の手下となって数々の勲功を揚げ、その後も秀吉の天下統一を知謀で支えたと伝えられる重要人物であり、秀吉(日吉)が主人公であるこのマンガにおいては、ある意味他の信長配下のキャラ(一益や犬千代など)よりも遙かに重要度が高いキャラであると言えます。更に、『眠る忍者』編で登場した石川五右衛門とは違い、小六の場合は少年時代から秀吉と交友があったのが歴史上の事実であることがハッキリしている、というキャラ特性もあります。秀吉と小六の活躍を描いた歴史小説も数多く存在しているため、歴史マニアな方の間では、小六のキャラクター像は既に固まっているのではないかと思います(乱暴粗野な野武士、のイメージが強いそうな)。
勿論、逆に言えば、既にイメージが固まっているキャラをどう料理するか? というのはパロディ作家としての作者の腕の見せ所の一つである、とも言える訳ですけどね。とりあえず、今の段階では「ツラは怖いけど、案外いい奴」っぽくまとめて来そうな感じはしますが、これからどうなるか見物です。『眠る忍者』編の終盤のヒカゲの台詞により、このマンガは「日吉が天下を統一して『日本の王』になる器の人物であることを示す」ことがテーマとして提示されましたが、今回の蜂須賀編は「日吉が『日本の王』になるための掛け替えのない仲間を得る」という意味において、とても重要なエピソードになる事は確実です。この二人がマンガの中でどう関わって親好を深めていくのか、注目して行きたい所存です。
以上、とりあえずファンページらしい意見を出して義務を果たしたので、後は好き勝手な事書かせて頂きます。
今回のテーマは添い寝巫女について(結局)。
ヒナタ考察企画第二段
ラブヒナタ(←タイトル)第2回 ラブバトル――私の世界、夢と恋と不安でできてる(歌:坂本真綾)
という訳で今週号のヒナたん(声:丹下桜)なのですが、既にここのサイトのシャウト系感想掲示板「妙神山・裏門」で騒がれているように、冒頭からいきなり日吉(声:小原乃梨子)に添い寝→起きた彼氏に「おはよ、ヒヨシ!」→「えへへ……寝顔見ながら考えごとしてたから……」っていう、なんかこうギャルゲーみたいなベッタベタに甘い台詞を言い出す萌えコンボをいきなり炸裂させたことにより、俄然萌え筋方面で注目を集めるキャラとなりました。
つうか、丹下桜ヴォイスによる「えへへ」はかなり強力ですよ! みんなにも、オレの頭の中の丹下桜えへへヴォイスを聴かせてやりてぇぐらいですよ! えへへ! えへへ!(←重症っぷりをアピール)とは言うものの、そうそう単純に喜んでいる訳にも参りません。
確かに、彼女は前回のエピソードでは結果的に日吉に命を救われた形になり、ヒナタを助けた日吉の男っぷりに感服した姉のヒカゲが妹を彼に託した、という事になっています。しかし、それ以外でのヒナタと日吉の関わりと言えば、せいぜい一緒にお茶飲んで神社で手紙読んでもらった程度であり、ギャルゲー的恋愛観ではせいぜい「フラグが1つ立った程度」の関係に過ぎない筈です。
即ち、デートに誘えば一応オッケーはしてくれるけど、まだ「こいつは本当はどんな奴なのか?」「果たして相手はどのくらいこちらに好意を持っているのか?」と逢ってる間にお互いがお互いの腹を探り合う程度の関係ですね。この段階は、男女交際において一番スリリングかつシビアなプレイを要求される時期であり、「恋人同士が仲良さそうに語らっている」ように見えても、その裏では真剣勝負の鍔迫り合いにも似た激しいラブバトルが展開されるはずなのです。しかし、冒頭の彼女の台詞は、そのシビアな真剣勝負に勝利したものだけが甘受できるはずの「恋愛・友好度ゲージMAX」状態でないと出てこない類のものである事は明白であり、今の段階のフラグ状態から判断するに、ヒナタはあまりにも日吉に対するガードが緩すぎると判断されても致し方がありません。まさに今のヒナタは「ボディがガラ空きだぜ!」なのです。文字通り。
果たしてこれは一体、何を意味するのでありましょうか? 我らがヒナたんに何が起こったのでしょうか? まさか、姉のヒカゲに裏からコナミコマンド(専門用語)を入力され、好感度パラメータがいきなりMAXになってしまったのではないのでしょうか? いかな妹の身体を誰かに庇護して貰わないといけないとは言え、いきなり妹をクラックするとは、なかなかやりますな姉さん! つうか、ヒカゲならそれくらいやりかねないのが怖いけどな!
と、ギャルゲー的観点から見れば謎が多い今回のヒナタの萌えコンボ行動ですが、実は少年マンガ的な観点からこの事象を考えることにより、問題はあっけなく氷解します。
「ヒナタは男性読者向けサービス要員である」
つまり、あのヒナタの萌え萌えな行動は、作者の側が「君達、こういうのが好きなんだろ? かわいい女の子に『オ・ハ・ヨ!』とか言ってもらいたいんだろ? ン?」とか何とか言いながらコンテ描いて作り上げたものに違いないのであり(妄想)、我々男性読者と致しましては、「ああそうさ! オレ達はこういうの好きさ! つうか大好きさ!」と悔しまぎれに叫びながらも、先方の思惑通りに萌えざるを得ない訳なのです。
また、彼女が妄想誘発要員であることは既に以前ここで指摘した通りですが、今回の甘い展開によって、想像力たくましい読者が「昨夜、日吉達が五右衛門と別れて二人きりになった後、果してこの二人に何があったのか」という方向に妄想を発達させることが可能になった、という効果も期待できるのがポインツです。
これぞまさに「誰もいない夜の河原で、何も知らない二人が!」系の妄想を抱くのが大好きな人(オレとか)にとっては辛抱たまらない展開であり、ああもうこれはこれで! これはこれで! と息を荒げて叫びたくなってしまう訳であります! やってくれるよなぁ!(注:作者は何もしてません)
まぁ、それはそれとして、個人的にはここでもう一つ気付いた事があります。それは、「このマンガは、ラブコメ要素はあまり重視されない可能性が高い」という事です。
前述した通り、今回のヒナタの冒頭での言動は、本来ならば男女が繰り広げる激しいラブグラップルの最果てにあると言い伝えられる涅槃の地にたどり着いた勇者だけが拝むことができるものです。世間一般で言われる「ラブコメマンガ」の大半は「フラグが1個立った状態」から始まり「涅槃の地」に至るまでの過程を辿るものなのですが、今回その「過程」がすっ飛ばされていきなり斯様な状況になってしまった以上、この二人がマンガの中でこの段階以上に関係が進展することは、逆にあまり期待できなくなってしまったような気がします。
先週までの段階では、「日吉とヒナタのラブコメ的な展開をサイドに挟めつつ展開するのかなぁ」とか思っていたのですが、ここまでの話を読む限りでは、あんまりそういう方面は突っ込まず、あくまで日吉と将来日吉を『日本の王』にする男達との関わり合いを描く方を重視する様ですね。ついでにラブ方面で言うと、歴史的にはヒナタは日吉とくっつく展開になることはおそらくありえない、という制約もあります。
歴史によれば、日吉はマンガの時代(1948年頃)から約12,3年くらい後に「ねね」(おね)という女性と結婚する事になっていますが、この「ねね」は結婚した時の年齢はわずが14歳。「カードキャプターさくら」に換算すると、たったの「木之本さくら+3歳」という若さです(ヤベエ)。
現段階でヒナタはもう14〜5歳くらいの年齢になっていると見積もれますので、どう考えても「ねね」とは年齢が合いません。つまり、この二人は良い行商コンビにはなれても、人生のパートナーとなることはできない定めなのです。更には、前の話で姉のヒカゲが口にした「ヒナタが消える日まで……」という思わせぶりな言葉も気になります。我々椎名高志マンガ読者は、既に一度「女性キャラが本懐を遂げられずに死んでしまう」悲劇をイヤという程見せつけられているだけに、彼女の将来に一抹の懸念を抱かざるを得ない今日この頃です。
そして、彼女に対する懸念材料はまだあります。
サンデー19号で木曽の蜂須賀一家と蜂合わせ(シャレ)したヒナタは、日吉に対して「蜂須賀? ……誰? 偉いの?」と聞いておりますが、これは即ち「彼女は木曽周辺の情勢に詳しくない」という事を意味します。前のエピソード『眠る忍者』編では「忍者たちのために仕事はしていた」と語っていたので、それなりの地域状況は知っていてしかるべきだと思うのですが、少なくとも木曽周辺の情報はよく判ってないみたいです。先週までの段階では、「ヒナタは渡り巫女で地域情報にも詳しいだろうから(そういう描写あったし)、日吉の行商の道案内みたいなことをするのかも」とか漠然と思っていましたが、どうもこの線での活躍も望み薄みたいです。いくら姉がアレでナニだったからとは言うものの、ホントに武田に雇われていたのでしょうか彼女。雇われて何をしていたのでしょうか彼女。どうでも良い謎が更にどうでも良く深まります。
ただ、救いは彼女の性格が「極めて活発である」という点でしょうか。19号のエピソードでは、怖いツラした蜂須賀小六に対して「タカられたら大変!」と思い、連中を追い払おうとタンカ切ってましたが(逆効果だったけど)、その辺に彼女の本来の明るい姿を垣間見ることができます。
この調子でハキハキと明るいアッパー系美少女としてキャラを立てる事に成功すれば、単なる読者サービス要員系萌えキャラ以外の道も開けてくるのはないのでしょうか。それに、「テンション高い家出少女」な彼女は、案外「地元のヤンキーだけど根はいい奴」っぽい蜂須賀と相性いいかも知れませんしね。今回の話が終わる頃には、こいつら意気投合してたりしてな(いいかげんな憶測)。
更新情報:
「MISTER ジパング専門リンク」を更新しました。
蜂須賀小六、および信長の取り巻きの一人として名前が出てきた「万千代」こと後の丹羽長秀に関するサイトを追加してあります。
信長の取り巻きとしてはもう一人、「勝三郎」こと後の池田恒興の名前も出てきたのですが、彼に関する専門のサイトは残念ながら無い様です。この辺の知名度の差って、どっから来るものなのでしょうかね?そして昨日予告した当サイトの移転ですが、今のところこんな形で行う予定です:
移転先:
http://www10.pos.to/~cwww/
(近日中に "http://cwww.pos.to/" というシンプルなドメインでアクセスできるようになるはずです)
移転日時:
4/22 午後(12:00 〜 17:00 くらいを予定)
移転対象:
http://www.st.rim.or.jp/~fukazawa/cwww/ 配下のディレクトリ全て
http://www8.pos.to/~cwww/ 配下のディレクトリ全て(一部除く)
注意:
・移転作業中に CGI 系のページ(掲示板、ベストカップルコンテストなど)に書き込まれたデータが失われる可能性があります。
・http://www.st.rim.or.jp/~fukazawa/cwww/ ディレクトリ、およびそこにある主なファイル(index.html, whatsnew.html など)は移転先を案内した HTML ファイルを作成して残しますが(リンクが多数のサイトから張られているため)、それ以外のディレクトリのページは削除する予定です。
・「椎名作品Q&A」「元ネタ大作戦!」は、移転先に移行した時にリニューアルオープンします。
・「GS美神 Library」は、あまりにデータ構造が複雑になってしまい、私自身でもメンテがかなり困難で面倒な状況になってしまっているため、今後を考えて一度データ構造などの見直しに着手することにしました。
申し訳ありませんが、「GS美神 Library」は一時閉鎖するかも知れません。
サイト移転に関しては、状況を Cna-BBS の「C-WWW に対する要望」ボードでお知らせする予定です。
色々と迷惑をお掛けしますが、ご協力をよろしくお願いします。
00/ 4/10(更新情報へ)
<時事ネタ>
小渕前首相が脳梗塞で倒れたのを報道陣に1日近く隠したり、正確な病状を医師に説明させなかったりするのは、「武将が倒れた時は、極力その事実を周囲に伏せさせる」という武田信玄の時代から続く男のロマンを、政府が体現しようとしているようにも思えますね。
教訓:
</時事ネタ>
現代社会においては、戦国武将の生き方は参考にならない。
「煩悩の部屋」のイラストコーナーに、まこらさんの作品・「いちごポッキーでバド」「GSエミ」を掲載しました。それぞれ、美神とエミのイラストです。
ポッキー食べながらビール飲んで花見をする美神を描いた「いちごポッキーでバド」もいい感じですが(美神も一人の時はこういうラフな格好で酒飲んでそう)、「GSエミ」はなんかこのままサブカル系サイトのトップイメージとして使えそうな格好良い雰囲気が漂っており、こちらもかなり良い感じです。
どちらも、まこらさんの画風に合った構図だと思いました。同じく「煩悩の部屋」のイラストコーナーに、緒理さんの作品・「この辺まであったのに・・・」を掲載しました。前回は「MISTER ジパング」のヒカゲのイラストでしたが、今回はヒナタです。
やっぱり「MISTER ジパング」のキャラの中では、この娘が一番取っつきやすいですね。「煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、まきしゃさんの新作・「イメージがぁ〜!」を掲載しました。今回は、とある事故で美神とおキヌの人格が入れ替わってしまい……という趣向で迫っています。
作者解説にもまきしゃさん本人が「書いてる本人でさえ文から絵を思い浮かべるのに一苦労したわけで、読者はもっと大変なんだろうと思われます」と書かれていますが、確かに読んでいて絵的なイメージが掴みにくい印象がありますね。
とりあえず、途中で出てくる二人の衣装については、もうちょっと具体的な描写(服の色が派手とか、胸元のラインが必要以上に強調されていてンもうドッキドキ! な様っぷりとか)をした方が良いと思いました。あと、イラスト関係では、もう一つまこらさんから「おまけ扱いでよろしいかと思います」というイラストを頂きました。紹介します。
タイトル:毛繕い(48K, 628x682)
HDを整理していたら昔の描きかけを発見したので投稿してみました。
色も塗ってないですが、気に入ったら塗り絵でもして遊んでやって下さい。
"守ってあげたい"事件以降はこんな光景も見られたんじゃないかと思うのですが。おキヌの膝の上のタマモも可愛いのですが、個人的にはむしろカットジーンズを履いて素足を晒しているおキヌちゃんがいいです。脚。
お知らせ:
What's New 日記部分の残りは、時間に余裕があれば後日書いて公開します。
それと一緒に、当サイトの Pos.to ネットへの完全以降に関するお知らせと具体的なスケジュールを告知する予定です。
00/ 4/ 3(更新情報へ)
シュール君でーす(挨拶)
決めて決めて:
サンデー連載「MISTERジパング」の織田信長と、マガジン連載「涯」の主人公。
年齢が15歳前後に見えないのはどっち?
というか、この前週刊少年マガジンで連載が始まった福本伸行先生の新連載「無頼伝 涯」は、非常にオモロイです。マジでマジで。
福本氏は、極限まで限定的な状況下に追い込まれた人間達が織りなす綿密な心理描写を描くことによって、マンガの中に独自の緊迫感を生み出すことに成功した「カイジ」などの作品群で、その筋では有名なマンガ家です。その福本氏が少年マガジンに登場する! という話を聞いたときは「いったいマガジンにどんなマンガ描くつもりなのか? あの人の作風は果して少年漫画誌に馴染むものなのか?」と思っていたりしたのですが、実際にマガジンに載ったマンガを読んで見たら、そのような懸念は簡単に吹き飛びました。何せ、物語最初の場面が、「無実の罪を着せられて絶対多数の警官隊に囲まれた少年が、その状況に臆する事なく拳一つで立ち向かい、事態を打開しようとする」という、緊迫感溢れる上に非常に判りやすいシチュエーション設定。そして、その少年と、警官隊を率いる刑事との間で繰り広げられる心理的な駆け引きの数々は、もはや「福本節」全開つう感じであり、まだ福本氏のマンガを読んだことがないであろう数多くのマガジン読者に対し、『福本伸行という作家は、こういうマンガを描く人である』と効果的にアピールすることに成功していると言えます。
実際、「涯」の第1〜2話で見せた「限定環境下での心理的な駆け引き」は、福本氏の持ち味のデモンストレーションとしては最適なものだったのではないか、と思いますよ。「少年と刑事の睨み合いの心理描写」だけで2週間も話をもたせてしまう(しかもまったく話がダレない)ってのは凄いですなぁ。発行部数が週刊少年マンガ誌のトップクラスを維持している割には「ラブひな」のメガヒット以来これと言った大ヒットマンガに恵まれなかった(多分)週刊少年マガジンですが、このマンガはかなり伸びることが期待できます。このテンションを今後も維持できれば、「涯」が今年のマガジンを代表するマンガに成長する可能性は高いでしょう。
しかし、何つうか、福本伸行氏という非常にアクの強いマンガを描く人が、現代の日本を代表する少年誌である週刊少年マガジンでマンガを描く日が来るとは思いませんでしたですよ。これって、サンデーで例えるなら、「MASTER キートン」や「MONSTER」の浦沢直樹氏や「センチメントの季節」の榎本ナリコ氏をサンデーで描かせるくらいのインパクトがあると思います。思い切ったことするなぁ、と思いました。純粋に。
ただ不思議というか何というか、福本伸行氏のマンガがマガジンに載っていても、それほど違和感はないですね。これは、マガジンという雑誌の特性(この手の荒れた雰囲気のマンガが載っていても全然問題ない雰囲気がある)が大きいと思われますが、これは要するにマガジンという雑誌そのものが、青年誌向けのマンガを許容する懐を持ち合わせているという事なのかも知れません。というか、マガジンとかサンデーとかジャンプとかチャンピオンとかのいわゆる「週刊少年マンガ誌」は、少年誌と名乗りながらも、実際には少年に限らず、大人や女性に至るまでの幅広い層に読まれているのが実状です。
私は現在、諸般の事情でエリートビジネスマンの代名詞である新幹線通勤を敢行しておりますが(真相:単に地元に仕事があんまりないので遠くに出稼ぎしてるに過ぎません)、エリートビジネスマンが集う新幹線のホームのキオスクでも、これらの少年誌は毎日うずたかく積み上げられ、端からガスガス売れて行きます。これは即ち、現在の少年誌は既に大人の読者の鑑賞に堪えうるクオリティを備えているからに他ならない訳であり、逆に言えばこれらの大人の読者も既に少年誌のターゲットに含まれていることを意味する訳であります。
マガジンを少年誌という枠で見ている限りでは、「福本氏のマンガは少年誌であるマガジンじゃどうかなぁ」という事になりますが、日頃青年マンガ誌を読み慣れている大人な読者からすればむしろ福本伸行望むところであり、それらの大人な読者(=社会人パワーを持っているので購買力が高い)を新規に引き寄せる効果すら期待できます。去年サンデーでは「20世紀最大の読み切りシリーズ」と冠した読み切りマンガを掲載していましたが、これが載っている号は軒並みサラリーマンな方の購入率が高まっていたような気がします(オレの観察では←根拠なし)。
もはや今は、「少年誌は大人も読むモノだ」という認識を、当然のように持つべき時代に来ていると言えましょう。
マンガの感想や批評を行っているサイトの中には、時折「このマンガは子供も読んでいるのに、こんな描写をするとは如何なモノか?」というような意見が出ていたりしますけど、これは「少年誌は大人も読むモノだ」という視点を欠いた思考であると言わざるを得ないでしょう。
子供が「子供には理解できない描写」に出くわした時は、単に『何コレ?』と思うだけですが、逆に大人が「子供には理解できない描写」に出くわした時は、『そうそう、コレよ! こんなの、絶対子供なんかにゃ理解できないよな! オレって大人じゃーん!』って感じでささやかな優越感に浸ることができるのです! いい大人が少年誌を読みながら優越感に浸れる! なんて素晴らしい事でしょうか! 大人ってイイものなのよ!であるからして、我々大人としては、「このマンガは子供も読んでいるのに、こんな描写をするとは如何なモノか?」って器量の小さい事を言ってるヒマがあったら、むしろ逆に「このマンガは大人も読んでいるんだから、こんな子供だましな描写をするな!」と声高らかに主張するべきです。
例えるなら、「赤ちゃんはどこから来るの?」と子供が言う分には構いませんが、それに大して大人が「コウノトリが運んで来るんだよ!」と答えてしまってはそれはタダの子供騙しであり、税務署に見つかったら課税の対象になるのと一緒であります。
現代は情報化社会であり、子供と言えども情報面では早熟することが社会的に期待されつつある以上、もはやフィクションの世界においても、安易な子供騙しは許されません。この場合は、せめて「Yahoo! で検索して自分で調べろ」と答えるべきでしょう(それもどうかと)。以前、サンデー連載の「ファンタジスタ」で『チリ代表のサ−サコンビを思わせるコンビネーションだ!』というハッタリを効かせた台詞が出てきた時は、私が確認しただけで少なくともネット上の2つのサイトで、コアなサッカーファンな大人から「そりゃサラスとサモラーノに失礼やんけ!」と苦言を呈する意見を見付けた覚えがあります。
『チリ代表のサ−サコンビ』という言葉は、サッカー知らない人(=子供)からすれば「なんだか判らないけど、とにかくスゲエ」で終わってしまいますが、逆にサッカーを知っている人(=大人)は「つい突っ込まずにはいられない、ハズした形容」となってしまう訳ですな。この例を見ても判るように、もはや少年誌は、毎週ン百万部も発行されてコンビニから新幹線のホームのキオスクにまで置かれて大人にも読まれる「国民誌」の意味合いを持っている以上、マンガ一つ作るにも「子供向けだから」という言い訳が通用しなくなる時代になったと言えましょう。
こんな情け容赦ないツッコミをネットで見るたびに、つくづく自分は週刊少年誌でマンガを描くような売れっ子マンガ家に生まれなくて良かった、と思う次第であります。
という訳で、こちらは椎名高志ファンホームページこと C-WWW でした。
結局、私は今回、何を言いたかったのでしょうか?(聞くなや)
「煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、西表炬燵山猫さんの作品・「great mothers strike-back」を掲載しました。
解説には「強引な展開プラス更に話がベクトル定めずに破綻してますので、了見とお心広い方のみ限定です」と書かれていますが、個人的には今までの西表さんの作品の中では一番面白いと思いました(笑)。アイデアの勝利ですな。あと、今週はもう一点、「煩悩の部屋」の創作作品コーナー宛てにKANさんという方から投稿がありましたが、申し訳ないですけど「創作作品コーナー」に掲載するレベルに達していないと判断しました。
代わりにここで紹介させて頂きます:→『my graduation』
(後書きより抜粋)
当初は、ラブコメっぽい展開を考えていたんです。しかし、私は極楽メンバーの女の子全員(特に、おキヌちゃん、シロ、タマモ、小竜姫)が好きなので誰をくっつけるかなんて決められません。原作に従うと美神とくっつくのだろうから、他の誰かとなんて考えると私の中のGS美神の世界が崩れるような気がしたのです。(ちょっと大袈裟かな)
でも、基本的にはラブコメが好きなので機会があればまた書かせていただくこともあるかと思いますが、今度はもっとましな物にします(保証無し)ので、その時はぜひぜひ読んでやってください。よろしく!横島が卒業を機に美神の元から離れる、というシチュエーションは良いと思いますが、話の内容がそのせっかくの設定を活かしていない感じがします。もっとキャラの心情面を掘り下げて欲しかった所存。
あと、個々のキャラクターの解説は不要だと思いました(このサイトを読んでいるような人なら、みんな知ってる情報なので)。このサイトのリンク集(GS-Mikami Cool Sites Link、および MISTERジパング専門リンク集)にリンクしていた中村 守博さんのサイト「山奥寒村お食事処」ですが、しばらくお休みすると連絡がありました。ですので、中村さんの希望に従い、一時的にリンクからはずさせて頂きました。
前々から予告していた C-WWW サーバ移転の件ですが、なんとか4月中にやるメドが付きました。そのうち詳細をお知らせできると思います。
あと、ここしばらく「椎名作品Q&A」「元ネタ大作戦」が機能不全を起こしていますが、これはサーバを置いてある pos.to さんから『処理が重すぎる』と警告を食らったのが原因です。このページについては、サーバ移転と同時期にリニューアルオープンさせる予定ですので、再開までもうしばらくお待ち下さい。