What's Old


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00/ 8/28(更新情報へ)

「からくりサーカス」面白いですね記念
マンガに出てくるロボットやアンドロイドをオートマータにしてみよう企画:

オートマータミソッカス
 1991年に開発され、後の女性型オートマータに大きな影響を与えたとも伝えられる、伝説のオートマータ。
 前期型は、ドジでマヌケだけどそれでも可愛いので人殺す
 後期型はマッキントッシュ並の拡張性を実現した秘書型ロボットとして、ドジでマヌケながらも一生懸命人殺す
※「家電少女MISSOCUS」を収録したコミックスが出ないと、本当に後期型は「伝説」になってしまいます。何とかして下さい。

オートマータHMX-12
 「マルチ」の愛称で親しまれるメイドロボ型オートマータ。
 オートマータとは思えない、健気さといじらしさと可愛らしさと一生懸命さで人殺す
 彼女の「も、もっとなでなでして下さい」の言葉を聞いて生き残った者はいないと伝えられる。

オートマータ勝改蔵
 自分は改造されてオートマータになったと思いこんでいるという初期設定の、とらうま市在住の高校生。
 天才的な発想によるでまかせと、大半の読者を置き去りにするマイナーなオタクネタを駆使して人殺す
 「柔らかい石」の所有者にして救いようがないホンモノの鉄道マニア・地丹少年の運命や如何に!(手遅れ)

オートマータドラえもん
 23世紀の未来からはるばるやって来た、ネコ型オートマータ。
 のび太少年の家に居候し、未来のひみつ道具を駆使して人殺す。
 最強のオートマータとの噂も高いが、ネズミを見ると暴走するなど、多少情緒不安定な面があるのが欠点。
 「わくせいはかいばくだん〜!」(大山ノブ代ヴォイスで)
 人類滅亡。


 まだ椎名先生が Nifty-Serve の美神パティオに顔を出していた頃、コミックス21巻以降のいわゆる「GX美神」編に対する意気込みを、『(当時クライマックスを迎えていた)「うしおととらよりも盛り上がれ!」を合い言葉に!』と語っていたのを思い出します。
 「椎名氏と藤田氏は仲が良い」というのがサンデー読者内の通説なのですけど、やはり同じ雑誌に掲載されているマンガ家としてライバル意識を持っている部分もあるのだなぁ、とか感じました。

 藤田氏の作品は「うしとら」「からくり」共にストーリーマンガとしてもかなり高い評価を受けていますが、逆に椎名氏は「コメディを基調とする短編マンガを得意としている」と認識されている感が強いです。「MISTER ジパング」は、そんな椎名氏が、明確なストーリーのあるマンガを生産することができるかどうか? という挑戦的な意味合いがかなり高い作品なんじゃないか、と思っている次第です。

 以上、久しぶりにマトモなこと書いてファンサイトとしての義務を果たしたので、後は更新情報を:


更新情報:

*煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、桜華さんの新作・「My Mother Forever」を掲載しました。雪之丞と彼の「母親」の過去がテーマの短編です。雰囲気がよく出ている作品だと思います。
 なお、あとがきでも触れられていますが、桜華さんは今後受験勉強に専念するそうです。頑張れる時に頑張っていただきたい! と、高校時代を適当に過ごしたためにこんなになっちゃった私などは思う次第です。

* 同じく創作作品コーナーに、前回ここで紹介した二次創作「GSなやつら」の作者であるうめさんの作品・「僕の夏休み」を掲載しました。今回は、至って真っ当な美神創作です(笑)。
 銀一が横島や夏子との子供時代の思い出を語る、という構成が新鮮です。

*煩悩の部屋」のイラストコーナーに、ここでは久しぶりの登場となる鍋島 茂直さんの新作「縞々」を掲載しました。をそれとなく強調するアングルと構図がいい感じです。
 鍋島さんもサイト閉じてからどうしていたかとちょっと心配していたのですが、お元気そうで何よりですよ。
 で、受験の方は?(←ヒデエ)

お知らせ:
 ホントは今週の更新で、ここ最近ブレイク著しいヒナタに関する情報を整理する目的で「ラブヒナタ(←タイトル)」をやる予定でしたが、時間がないので断念します。暇があれば今週中に書きたい所存。
 そろそろ、ジパング関連ページは独立させたいんですけどねー


00/ 8/21(更新情報へ)

「GS美神」ちょっといい話:
 国産SFファンなら誰もが知っていると思われる、国内の優秀なSF作品に与えられる「星雲賞」ですが、星雲賞の2000年度候補作として、我々があずかり知らないところで「GS美神」がコミック部門の受賞候補作にノミネートされていたことはご存じだったでしょうか。

 で、8月5〜6日に行われた第39回日本SF大会において星雲賞の受賞作が発表され、コミック部門ではSF大河ロマンの傑作と名高い「イティハーサ」(水樹和佳子)が受賞しました。残念ながら「GS美神」は受賞を逃してしまいましたが、まぁSF作品として星雲賞にノミネートされただけでも大したモノではないかと思います(「選考される作品のジャンルに偏りがある」とか批判も多いみたいだけど)。
 しかし、「イティハーサ」って連載が12年も続いてたんですよね。「GS美神」が週刊ベースで連載を8年続けたってのもスゴイのですが、一貫したストーリーを12年も描き続けた「イティハーサ」もそれ以上にスゴイことだと思います。「イティハーサ」は現在早川書房から文庫版が月1冊ペースで発行されているので、そういうのに興味のある方は読んでみるのもいいかも。

 あと、ノミネート作品の中では、『スタンダード・ブルー』(宇川弘樹/少年画報社)が結構私好みでした。海洋冒険モノ+辛い過去を抱えた少女のコンボは効きます(オレに)。


「MISTER ジパング」ちょっといい話:
 えーと、前に「放っておいても売れるマンガ」とここに書いた「MISTER ジパング」のコミックス1巻なのですが、8月16日現在のトーハンコミックランキングの上位20位に「MISTER ジパング」の名前は載っていませんでした。「GS美神」はアシュ編終了以降は徐々に人気を落としていたとは言え常に上位に名前が載っていましたけど、それに比べるとちょっと寂しい結果ですな。

 コミックス1巻の段階では「正統派歴史マンガ」の色合いが強かったこのマンガでしたが、現在(コミックスでは3巻に収録予定)の展開はその頃よりもかなりSF寄りにシフトしている感が強いです。コミックスで「GS美神」をチェックしていたタイプの読者の興味を今の展開で今後どのくらい惹くことができるかが、これからの人気の面でのポイントになるかも知れません。
 今サンデーでやってる展開は、そういう意味においてもかなり重要でしょう。もしここでコケたら、最悪「スピンナウト」みたいにコミックス5巻くらいで打ち切られて終わってしまうかも知れませんデスよ?(必要以上に危機感を煽るコメント)

 あと、この前の話で新ギャルキャラ・松下加江(コードネーム:甲冑娘)が出てきましたが、彼女ってやっぱテコ入れ要因の意味合いが強いのかな、とか思いました。
 彼女は、おそらく史実で日吉が織田家に仕える前に仕えていたと伝えられている、今川氏臣下の遠州の小豪族・松下之綱の関係者(娘?)なのではないかと推測されますが、こっちのマンガの世界でも日吉っちは松下氏で働く展開になるのでしょうか?

 いやまぁ、我々はチャットで「やっぱ、甲冑脱いだらだったって展開だったら萌えるよなァ! それってなんか裸エプロンみたいだし! 裸甲冑! 裸甲冑!」とか無責任に騒げるので、何であれ新女子キャラ参入は望むところなのですが(ダメだ)。


更新情報:

*煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、西表炬燵山猫さんの新作・「at pin-hole」を掲載しました。
 今回はアシュタロス編後の世界で「暗殺のソロ!」編の続編をやってみたという位置付けの、かなりハードボイルドな物語です。
 話の筋書きや描写などはしっかりしており評価できるのですが、ただパロディを基調とする「GS美神」世界でここまでマジな話を展開することが美神創作として相応しいのかという点、および「アシュ編後、横島がGS家業を引退して田舎で畑耕してる」というキャラ設定が「GS美神」の世界観に合致しているか? というのは疑問点として残ります。
 西表さん自身も、この点については解説で述べていますけどね。

* 前回登録したまきしゃさんの作品「GS美神2199・終わりなき命・ずっといるわよっ?」ですが、『あとがき』へのリンクが間違っていたので修正しました。ご迷惑をおかけしました。
 また、まきしゃさんから「あとがきは What's New のパロディになっているので、What's New から直接リンクして欲しい」という要望を受けましたので、謹んでリンクを張らせて頂きます。こちらからどうぞ。

* また、「煩悩の部屋」宛にうめさんという方から作品が寄せられましたが、「GS美神の世界に他のマンガのキャラが闖入して来る」という、「GS美神の創作」の枠から外れた明らかな反則技を使用していたので、申し訳ないのですが「煩悩の部屋」ではなくここでの紹介という形にさせていただきます。

GSなやつら
作者解説:
 アシュタロスの一件から数ヶ月、違和感を感じさせながらも、元通りの生活をする横島のまえに、異世界からの訪問者があらわれる。
 サンデー史上、もっとも有名な浮気者と鬼娘のカップルが。

 という訳で、「GS美神」に「うる星やつら」のキャラが出て来る上、これに加えて更に「ルシオラ復活」まで話が及ぶというお話です。純粋な美神の創作としては反則ですけど、アイデアそのものは面白いと思います。

* GS-Mikami Cool Sites Link(要はリンク集)より、鍋島 茂直さんのサイト「猫も杓子も」を削除しました(理由:サイト閉鎖)。
 また、最近活動を再開した(らしい)中村さんのサイト「山奥寒村お食事処」をリンク集に再登録しました。

* アニメ版「ラブひな」のCMでお馴染み(←嫌がらせ)Lycos のライコスウェブガイドに、当サイトが登録されました。Lycos のトップページから「エンターテイメント | マンガ・アニメーション| マンガ家」の「椎名高志」の欄に登録されています。
 今後もよろしくお願いしますよ! 「ラブひな」の Lycos さん!(←嫌がらせ)


お知らせ:
 表紙ページ、およびこの What's New ページに、現在スタイルシートを消極的に導入し始めています。
 今後もレイアウトのスタイルシート化を地味に進めていく予定ですが、もし「このブラウザで見るとレイアウトが崩れる」などの現象が起こっているページを見かけたら連絡下さい。


00/ 8/19

夏休み特別企画:
買い専門コミケ日記

あらまし:2年くらい前に書いた奴が妙にアイベックスさん方面にウケたらしく、コミケ会場で「またコミケ報告書いて下さいよ!」とにこやかな表情でプレッシャーをかけられたので、「ちゃんと書かなきゃ叱られちゃう」と恐怖に震えながら書きます(全てを人のせいにするのは基本的な悪いサラリーマンの処世術です。マネしないように)。


1日目 (8/11)
 1日目が平日に開催されることになった今回のコミケ。
 1日目は基本的には少年マンガを中心としたやおい好きな方々のための日であり、本来なら私のような「ラブひな」(のエロ同人誌)とかが大好きな典型的オタク男子は行く必要性がそれほどないのですが、しかし私の現在の社会的立場はあくまで『椎名高志ファンサイトのえらいひと』なのです。コミケ1日目にそういう立場のオレが行かずして、何がサンデー系ファンサイトの管理者じゃあ! 万難を排して行かねばなるまい! 例えそこにあるのがやおい同人誌の山であっても! 「GS美神」だって最初はやおい同人作ってるお姉さま方が同人活動の中心だったんだゼ! 横島クン総受けが基本!(←普通の人は知らなくてもいい歴史) と気合いを入れ直し、「11日は休みますすみませんすみません申し訳ありません」と職場に頭を下げつつ、昼頃有明に到着。

 そして、去年の冬は来られなくて買えなかった「中年チンプ」の本を大量購入したり、赤松健センセのサークルの前にソレっぽい人達が50メートル以上並んでいるのを見て「ラブひな」人気のもの凄さに驚愕しつつ、サンデー系サークルが展開している館へ移動。「文珠」のメンバー各位とか、「宿借部隊」の裏町氏とかに挨拶して回る。
 「宿借部隊」では、裏町氏が私が想像もつかないような途方もない理由でメイド服のコスプレをしていたのが印象的だったが、それを見ても「妙に似合ってる。流石は裏町君だ」以上の感想が浮かばなかったです(失礼)。そして仕事の都合で遅れてきた藤宮ケイ氏とも話をしたのですが、彼は例のテンション高い口調で「今日は寝てないんです! 寝てないんですよ!」と嬉しそうに言ってました。仕事が忙しい人は大変だ。

 その後、以前ピート×おキヌ同人誌を頂いた胡麻さんのサークルへ挨拶に行ったら留守だったり、「ひよのぶ日記」でリンクさせて頂いた Edible Flower の染谷さんのサークルへ挨拶に行ったら留守だったり(伏線)しながら一通り東館を回った後、時間も余ったしせっかくだからということで企業ブースへ行ってみたところ、そこかしこで「うぐぅ」と書かれた Kanon の紙袋を持った若者がウロウロしていてビックリ。相変わらずの Kanon 人気を実感。
 企業ブースでの一番人気はおそらく Kanon のグッズ目当てで大行列が発生していたティーアイ東京だが、個人的には「デ・ジ・キャラット」の新作プロモーションビデオを流していたブロッコリーに軍配を上げたい。ビデオ観ている人が皆「デジ子のやることじゃ仕方ない」といった感じで男も女も苦笑いしていたのが、妙に印象的でしたですよ。デジ子はみんなに愛されてますなぁ(色々な意味で)。
 そして企業ブースでは今回初登場になる我らが小学館も出展してましたが、アニメ版犬夜叉のデモテープ(しかも秋に放送されるものではなく、以前サンデーのCMに使われた古い映像)を流しながらコンパニオンのお姉さんがパンフ配っているだけで、なんかえらい地味でした。言うなれば、書店でやってるプロモーションをそのままコミケに持ってきた感じ。これじゃ、「君の同人マンガをプロの編集者が直々にアドヴァイス! 明日の赤松健はキミだ!」みたいなサービスやってる講談社には、まだまだ勝てないと思いました。せっかく企業にとっては潜在的な顧客が数十万人も集まるコミケなんですから、せめて連載やってるマンガ家さんが昔作った「うる星やつら」の同人誌の復刻版を置くくらいはやって欲しいと(わがまま)。

 で、デジ子で和んで再び東館に帰ってきたら、先ほど留守だった胡麻さんと染谷さんがわざわざ私を訪ねて来訪して下さいましたよ(伏線回収)。ちょっとお話とかしたのですが、胡麻さんの「美神の同人誌って全然売れませんから」という言葉に納得したり、染谷さんのおもしろやおいトーク(「ラブひなで(以下略)!」とか)に感服したりしました。
 そんなことやってるうちに、コミケ一日目は終了。裏町さんのサークルの撤収を手伝ってフットワークに荷物運んだら大行列が発生していてコミケ名物の行列待ちを体験した後、藤宮氏・中村氏・ASK-YOU 氏と4人で、新橋の寿司屋で寿司食べ放題メニューにチャレンジする「藤宮接待」(命名:オレ)を慣行。みんなで寿司を喰いまくってビールを飲みまくりながら、「GS美神」同人誌時代の終焉を名残惜しんだり「MISTER ジパング」の今後を考えたりする暇もなく、最初から最後まで「ラブひな」トークやってました。ホント、みんな「ラブひな」好きなのな。
 その後はゲーセン寄ってビーマニやって解散。早々にホテルで睡眠。


2日目 (8/12)
 朝目が覚めたら、もう9時半過ぎてました。
 しかしこの日はなんか朝から散々であり、ヒゲを剃っていたら勢い余って唇まで剃っちゃって血を流しまくったり、モスバーガーでナンドックシーザーサラダを頼んだら野菜がナンの上にてんこ盛りになっていて野菜をボトボト落としながらじゃないとマトモに食べられない設計になっててブルーになったり、仕方がないので野菜を床にまき散らしながらモソモソ食べてたら同じテーブルに「グルームパーティー」(川島よしお/秋田書店)に出てくるような人生を知り尽くしたタイプのおばさんがやって来てつまらなそうな顔してタバコ吹かしていたのでこっちも辛くなったりと、朝から不吉な出来事の連続。
 これは「コミケには長居するな」という天啓であると判断し、11時に有明行って買うもの買って2時頃に会場脱出して鈍行列車に飛び乗り、その日の午後5時半には帰宅してテレビで「サクラ大戦」と「ゾイド」を見ました(ダイジェスト過ぎ)。

 個人的には、その筋では有名なチーム西海岸ヒライワさんやかんぽにさんに直に逢って挨拶できたり、日刊オードリーざるの会といった Web でメジャーな方々の本を見て回ったり、Web でたまたま見つけた絵柄がエロそうなアンジェリーク本出してるサークルのスペースへ行ったら周りがソレ系っぽい女の子ばかりでうれしはずかしかったりと、割とミーハーな行動ができて楽しかったです。


3日目 (8/13)
 体に疲れが溜まっているのを実感しながら起床。
 あまりに疲れていたので、朝飯を食べながら「今日はもうコミケ行くの止めた方がいいのではないか」「同人誌を買う資金でドリキャス買って『グランディア2』やってた方が幸せな人生を歩めるのではないか」とぼんやり考える。折しもこの時日本列島には台風9号が接近中であり、既に静岡県沿岸には波浪警報が発令。海上バスなどの交通手段の寸断まで懸念される事態である。更に資金面でも既に当初の予算を1万円程オーバーしており(単に食費や雑費を計算に入れてなかっただけですが)、これ以上の浪費は今後の生活へ支障を与えかねない。MTG の新しいエキスパンションのカード買えなくなるとか(←生活か?)。
 しかし、やはりここまで来たら後へは引けねぇ! という気持ちを「おジャ魔女どれみ#」を鑑賞しつつムリムリ奮い立たせ、荷物をまとめて出発。ああ、今日はおんぷっちやはづきっちが色々とスゴイことされてる本が沢山売ってるかと思うと!(結局)

 会場には11時頃到着。入場待ち行列は既に解消されていたものの、会場内(特に東館)はもの凄い混みようであり、さすがエロとジュネに彩られたコミケ三日目は雰囲気違うなぁという気分になる。
 それで今回の男性向け創作(要はエロパロ)の話題の中心は何と言っても「ラブひな」であり、そこかしこで「ラブひな」のパロディ系同人誌が置いてあったりする。「ラブひな」大好きな典型的オタク男子な私としては、片っ端から購入購入成敗成敗また成敗を繰り返したくなるのであるが、しかしいくら何でもこんな大混雑の中で全部チェックして回っていたら身も心も死んでしまうのは必至。
 なので、こんなこともあろうかと、既に事前にカタログで「ラブひな」サークルが固まっている箇所(東4−リ31〜56のライン←細かい)を見付けてここを要攻略ポイント「ラブひな通り」と命名、「ラブひな」系の同人誌をサーチアンドデストロイするのはこの区域のみからにし、他では買わないようにする、という計画を立案していたのであった。

 そして計画通りに「ラブひな通り」を男の波をかき分けつつすべて巡回して同人誌の内容をチェック、厳選に次ぐ厳選の末、「MIKI HOUSE」(マンガ家・美樹とんぴ/美樹めぐり両氏のサークル)の本を3冊購入することに成功した(購入理由:女の子同士の掛け算のバリエーションの豊富さと無理のなさ)。大量にある扇情的なラブひな本の中から理性的に3冊だけ選んだってのは、まさにオレの理性が欲望を駆逐したということであり、オレもやればできるじゃん! とか自分で自分を誉めてあげつつ東4館を退去。後は事前にチェックしておいた評論系サークルをピンポイントで回り、ダメージを最小限に押さえつつ迅速に撤収すれば問題なし! と意気込みつつ、東1〜3館(別名:エロの宝庫)に移動した。

 ……この辺から会場を出た午後1時半頃までの記憶は途切れていてよく思い出せないのですが、会場を出て海上バス(台風接近にも関わらず動いてました)に乗った後にふと我に返って購入品を確認したところ、なんか知らない間に「ラブひな」のエロ同人誌が何冊か増えてましたよ? これってどういうこと? なんかおかしいよネ!(オレが)
 ひょっとして、これがSF用語で言うところのウラシマ効果って奴なのですか! スコシフシギ!(間違い)


 そんな感じで、全体的には交通費や食費の計算間違えて予算オーバーしたり、家帰って読み直したら「オレ、なんでこんなの買っちゃったんだろう」と後悔するようなブツが何冊もあったり、何よりも皆様方とあまりゆっくりお話できなかったりと、色々と反省点が多いコミケになってしまいました。
 人生は後悔の繰り返しです(結論)。


今回のコミケ収穫品の例(美神系とエロ同人誌除く)

円周率1000000桁表
暗黒通信団

 その名の通り、円周率がただ100万桁まで書かれている「だけ」の本。販売価格が314円という辺りがトンチ効いてる。
 基本的に円周率を調べる以外には何の役にも立たないのだが、小学校時代に円周率の概念を初めて知って数学の面白さに目覚めて数学が好きになり、最近でも本屋で見かけた「πの神秘」(アーティストハウス社)なんて本をウッカリ買ってしまう程の円周率萌えな私としては、「ラブひな」のエロ同人誌以上に即買いな同人誌と言える(比較対象間違い)。早い話が物好き向け。こんな本をマジメに作ってコミケで売る人がいるだけでも、世の中ってまだまだ捨てたモノじゃないないなとか思った。
 なお、これを発行している暗黒通信団のサイトはこちら。マジメな思想系サークルのようです。


D版ラブひな完全シナリオ集
(ラブひな生活向上委員会)

 9月に発売される予定のドリキャス版ソフト「ラブひな〜突然のエンゲージハプニング」の非公式シナリオ資料。メインシナリオのコマンド選択によるシナリオ分岐が大まかに書かれたフローチャートが掲載されている。何故発売前のソフトのデータが載った冊子がこんなところで売られているのかは謎(売ってる人に話聞くの忘れました)。さすが、国内最大のブラックマーケットと称されることだけはあるよネ!(いいのか)
 「完全シナリオ集」とは言うものの、載っているのは「この行動に成功すると友好度が上がってスロットに新しい状態がセットされる」といった純粋にプログラムのフラグ管理レベルの情報がメインなので、エピソードの細かい内容(台詞とか)などは判らないのだが、ゲームの流れはだいたい把握できる。この手のギャルゲーのシナリオは、「狙うキャラを変えて何度も遊べる」だけのボリュームと「全てのキャラが物語に無理なく絡める」柔軟性が要求されるが、このゲームも「ラブひな」の作品世界に無理が生じない中で、色々と工夫して主人公が全ての女の子と絡めるイベントを作ってる様子。ゲームのシナリオを作るのは、マンガや小説の脚本を作るのとは全く違った才能が要求されるんだな、とか思った。

 なおゲームのストーリーですが、簡単に言えば『時は既に世紀末の1999年秋、「東大に合格できなければ私と結婚してよ!!」と都合のいいことを叫びながらゲーム版オリジナルキャラ・現役東大生の藤沢みづほが景太郎の家庭教師としてひなた荘に闖入! 「景太郎の思い出の女の子」の座を巡り、みずほと成瀬川が壮絶なグラップルを繰り広げる! 阿鼻叫喚のラブバトルに巻き込まれたひなた荘の住人達の運命や如何に!』という筋書きです(ややウソ)。
 「DC版ラブひな完全シナリオ集」によれば、ハッピーエンドを迎えるためには、お目当てのキャラとの友好度を上げるのは勿論のこと、最後の模試で「B」判定以上が取れる程度の学力も必要になるらしいです。早い話が、受験生は女の子と遊んでないでマジメに勉強しろ、っつう事ですか?


豪快な歌声T3
秘密結社 不気味社

 最近はコミケでも勢力を伸ばしつつある「音系」ジャンルのサークルが作った、インディーズCD。
 「音系」ジャンルに参加しているサークルのの大半は、テクノとかパンクとか昨今のゲームミュージックのオリジナルアレンジといったコジャレたサウンドを作っているのだが、この「豪快な歌声T3」には、コジャレとはまったく無縁な「ン・パカ マーチ」や「もののけ姫」といったアニメの名曲をアカペラの男性コーラスで蕩々と歌い上げた、色々な意味で『漢』を感じさせるアプローチで迫ったサウンドの数々が収録されている。特に「もののけ姫」の美しさは感動モノ。原曲がカウンターテナーヴォイスなので、男声コーラスと相性いいのね。
 実はコレ、コミケ会場で「文珠」の羊田中さんから紹介されて聞いてみたのですが、一曲目の「ン・パカ マーチ」を聞いた時点でその場で立っていられない程腹を抱えて大爆笑してしまい、ンもうその場で即買いした次第です。かわいい曲を野太い声で歌って笑いを取るカラオケ芸を武器とする私としては、「オレと同じ趣味を持った人間がこんなところにも!」と大喜び! 同じ趣味の人探しができるのもコミケの醍醐味。


往復書簡
Guerilla Stunt Studio

 オリジナルの世界設定に基づいた、イラスト+テキスト本。食料危機や宗教・人種対立に起因して世界戦争が勃発、その中で生み出された「世界最強の兵器」の宿命を持つ強化人間・リゼルが辿る運命を断片的に描いた、近未来戦争モノ。自我を持った戦闘機械として生み出され、世界戦争を集結させたリゼルが、最終的には地球政府そのものを相手に戦争を起こし、政府が作った自分自身のコピーと『世界最強』の座を賭けて戦うまでの物語が書かれている(「往復書簡」は、リゼルとそのコピーとの会話を意味する)。「レイストーム」みたいな近未来世界を舞台にしたシューティングゲームの設定資料集をイメージさせる本。
 メカの設定がとても格好良くできていたり(強化人間専用格闘突撃戦闘機<最強なる裁きの剣>ジャッジメントソードとか)とか、主人公の強化人間が紅いお目目のブロンド美少女だったりする辺りが私的には猛烈にツボなのですが、なにより素晴らしいのはこれを見ているだけで「リゼルのいる世界」の様々なイメージが喚起されるという点だろう。
 私が「おもしろい」と思える作品の判定基準は「ソレを読んでいるだけで、その作品世界のイメージを想起できること」なので、これは良い作品だと判断した。今後の展開に期待。


 美神系の同人誌は、そのうちまとめて紹介できたらいいなと思っています(思ってるだけ)。


00/ 8/11

前にも書きましたけど、一応コミケの宣伝を:

 サークル文珠さん発行の椎名高志作品研究誌「紙の砦!」に、お招きを受けて今回も寄稿させて頂きました。
 タイトルは「美神令子ヤンキー説」。マジメな論説は他の人に任せ(重要)、普段ココに書いているようなスタイルで、「ヤンキー」をキーワードに美神令子のアレでナニっぷりを列挙してみました。不真面目な内容の割に相変わらず文章長いですが、よろしければ読んで頂けるとありがたいです。
 また、今回も「紙の砦!」には、椎名高志作品に対して私なんぞ遙かに凌駕するクラスのホンモノな方々が筆を振るって参加しているご様子なので、椎名高志作品の世界観にハマれる人なら買いだと思います(←ファミ通でクセがあるソフトを紹介する時の決まり文句風に)。


 あと、先日「MISTER ジパング」コミックス1巻が発売になりました。
 「MISTER ジパング」は、私如きの人間が販促するまでもなく、小学館営業部的に言うところの『あの人気マンガ家・椎名高志先生が、「GS美神」最終巻以来半年を経て、ついに発表した期待の新作!』であり、ハッキリ言って売れないはずがないコミックスですので、別にここで買えとか何とか言うつもりは毛頭ありません(ファンサイト失格発言)。
 つうか、もうみんな持ってるよな?

 で、マンガの内容については申し分ない面白さなのですが、ちょっと残念なのがコミックスのカバーデザインでしょうか。
 表紙の折り返しの部分(「GS美神」では作者コメントが載っていたところ)に、「MISTER ジパング」の連載開始当時の時代(1550年代)の中部地方の地図(しかも歴史の教科書に載ってそうな奴)が載っていましたが、この地図がま全然マンガの内容とリンクしておらず、正直言ってマンガを読む上で全然役に立ちません
 1巻の中に出てこない(さらに言えば、今後もマンガには出てきそうにない)斯波氏とか土岐氏の名前が地図に載っている割に、蜂須賀村とか清洲城などのコミックス1巻の重要拠点がどこにあるのか全然記述されていないってのは、ちょっとマズいのではないか? とか思いました。

 取り込み画像をデジタル彩色しただけのように見える裏表紙と併せ、かなりパッケージとしてのコミックスの商品価値を下げているような気がしてならず、残念至極であります。この辺、今後は対処していただきたいところ。
 つうか、コミックスの折り返しにウンチクコラムを掲載するスタイルは「歩武の駒」に通じるモノを感じます。とても縁起が悪いと思いました(色々な意味で失礼な発言で申し訳ない)。


 以上、コミケ前日にして、今週のサンデーの「MISTER ジパング」と今週のマガジンの「ラブひな」読んでいるだけで幸せな私こと深沢がお送りしました。
 ああ、もうこの二つのマンガの事を考えているだけで、オレは次にサンデーとかが出るまでの2週間待てるよ!
 「ラブひな」さいこう!(*´Д`*)


00/ 8/10(更新情報へ)

 11日はコミケ会場でボクと握手!(挨拶)


 というか、今年の夏コミ1日目における「GS美神」関連サークルの数と、「歩武の駒」関連サークルが共に8サークルで数が一緒であるという事実を、私はファンサイト主催者としてどう受け止めたら良いのでしょうか?
 こちらは、椎名高志ファンのためのホームページであると主張し続ける C-WWW ですが。

 まぁ、コミケのいわゆる「FC(少年)」ジャンル(専門用語)は基本的に女性ファンのためのものであり、必然的に男性キャラ同士の掛け算が大好きな、色々な意味でコアな女性ファンが好みそうなマンガに、より多くのスペースが割り振られる仕掛けになっています。
 それ故コミケでは、可愛かったり逞しかったり生意気だったりと個性溢れる男性キャラ達が組んず解れつするようなマンガを扱ったサークルに人気が集まる傾向があり、サンデーでは「名探偵コナン」や「MAJOR」や「め組の大吾」など、ジャンプでは「ヒカルの碁」や「ONE−PIECE」や「NARUTO」などの、如何にもソレっぽいマンガを扱ったジャンルが隆盛を極めていたりします。

 コミケに積極的に参加してそのジャンルの同人誌を売ったり買ったりするタイプの女性は、いわゆる「購買力の高い熱心な読者」である場合が多いのですが、今の少年マンガ雑誌は、これらの読者層を積極的に取り込むようになって来ている感があります。最近では、ジャンプやサンデーなどを読んでいても「ああ、このシーンを観た同人やってる女の子は大喜びしてるんだろうな」とか思ってしまうような描写が入った作品を、頻繁に見かけるようになりました。
 我らがサンデーでも、「MAJOR」で敏也が吾郎に向かって「そんな君が好きなんだ!」と愛の告白を叫んだり、「マーベラス」の扉絵で「人類最強MAN×MAN化学反応 優×鉄」と堂々と書かれていたり、「ダンドーXi」に至っては拓さんが「迷子の子犬を探してくるぜ……」なんて悪い同人誌に出てくるような台詞を呟いて業界に戦慄を巻き起こしたりと、ソレ系が大好きな人に対する客引きに熱心な様子が伺えます(穿った見方)。

 この、あまりの同人女性向けアピール過多っぷりに対して、男性ファンが「同人女性ファンの存在が少年誌のあり方を歪めている!」とか「同人姉ちゃんを喜ばせるだけのマンガを載せるな!」と主張している姿を、ネットの匿名掲示板(=要は2ちゃんねるとか)で目にすることも少なくありません。


 とは言うものの、少年マンガ誌の中心読者はあくまでやおい大好きな同人少女ではなく、マンガが大好きな少年読者であることは、マンガを作っている側は百も承知しているはずです(ジャンプのような毎週ン百万部も刷られるような雑誌なら特に)。コミケでも大人気なジャンプマンガの数々は、やおい好きな同人少女向けとか言う前に、基本として「男の子が読んで素直に面白い内容になっている」からこそ現在のような人気がある、という点を我々としては認識しなければいけません。
 「ヒカ碁」も「ワンピ」も「ナルト」も、ジャンプマンガの特徴である「勝負の連続で読者を飽きさせない展開」や「魅力的なヒーローやヒロインの存在」とかがあるからこそ人気がある訳であり、決してキャラ同士の関係がやおい臭いから人気があるのではないのです。この前後関係を取り違えてはいけません。
 つうか、ヒナタのいない「NARUTO」なんて!(←男性向け萌えキャラの重要性を示す例)

 俗に言う「やおい」は、作品内でのキャラ同士の関連性を妄想で発展・補完して楽しむものであると言われていますが、これは逆に言えば「作品内でキャラ同士の関連性を妄想させてくれる」レベルまでキャラや人間関係の描写が達している作品でなければ、やおい向け作品として成立し得ないという事も意味しています。女性読者人気を取り込もうとして紫のオーラを発した艶やかな男性キャラをゴロゴロ出しているだけでは逆効果であり(萌えないから)、キャラ同士の関係に如何に「妄想を掻き立てる何か」を導入できるかが最低限のポイントであると言えましょう。
 即ち「やおい」とは、マンガの文脈に書かれている筋書きの上のメタな部分を創造して楽しむ極めて知的な遊戯である訳であり、それ故に成人女性向け同人サークルで好かれるマンガは「キャラクターの性格や人間関係の設定や描写に萌えることができる優れた作品」であると言えるのではありますまいか!(強引な論旨ながらも断言するオレ)

 というか、「MISTER ジパング」は実際問題としてかなり成人女性向け同人誌のネタにしやすい構造を持ったマンガであり、今後「MISTER ジパング」の同人誌とかを確実に作ってくれそうなのはまず間違いなく成人女性向けサークルだけっぽいので、多少なりともやおい的なモノに対して理解を示してみる事を書いてみましたがどうか?(ダメっぽい)


更新情報:

*煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、まきしゃさんの新作・「GS美神2199・終わりなき命・ずっといるわよっ?」を掲載しました。
 この作品をもって、まきしゃさんの椎名高志作品の二次創作活動はしばらくお休みだそうです。長い間ありがとうございました。
 というか、いつもメールの返事とか出せなくて大変に申し訳なく思っています。
 コミケ終わったらお礼のメール出しますので〜>まきしゃさん

* 夏休み特別企画として、「今は亡きGS美神・極楽大作戦を偲ぶ・夏の連続突撃フェスティバル」を作成しました。要は「おキヌちゃん連続突撃」の拡張版です。とりあえず9月一杯までは設置しておく予定ですので、たまには遊んで頂きたい。
 なお、背景の写真には、SINJIRO さん提供による蛍の画像を使わせて頂きました。お盆の供養にはちょうどいいデスよね!(無理矢理明るく)

*MISTER ジパングベストカップルコンテスト」のステージを更新しました。
 なお今回からシステムを改造し、左右の組み合わせ(やおい用語で言うところの攻め受け)が違う場合は別のカップルとみなすようになりました。活用して下さい(どうやって?)


お知らせ:
 次回更新は、お盆連休明けの 8/18 〜 8/19 頃になる予定です。


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