What's Old


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00/ 7/31(更新情報へ)

質問:
「タイムパトロール警察の取り締まりは厳しいのでしょうか?
 このことを親に話したら、歴史を変えることは違法だと言われたので、あんまり派手なことはできないと思いました。」
答え:
「仮にマシンの搭乗者が歴史を変えたとして、それを誰が判断するのですか?
Yahoo! Auctionsタイムマシン(本物)」Q&A 質問44より


 サンデー35号の「MISTER ジパング」を読んだ時、ふと「タイムマシン(本物)」オークションでのやり取りが脳裏を過ぎったりする今日この頃ではございますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 こちらは、椎名高志ファンホームページこと C-WWW ですが。

 前回の話で「時空」(=パラレルワールド?)という概念を表に出し、歴史マンガの枠に留まらないストーリー展開をするという意気込みを見せた後、更に今回の話で日吉が早くも銃撃を受けて死んでしまった事により(注:まだ死んでません)、このマンガの「時間SFモノ」っぽい要素が更に強調されて来た感があります。
 我々が良く知っている歴史の世界に、その「歴史」をすべて知っている存在であるヒカゲと、如何なる理由があるかは判りませんがその歴史を改編しようとする天回という二人のキャラが加わっただけで、このマンガは戦国群雄の活躍を描いた「歴史モノ」から、その戦国群雄の活躍した歴史をメタな視点から観察する「時間SFモノ」に一気にジャンルがシフトしました(少なくとも私の中では)。

 時間SFモノの基本は、基本的に『もしも』が許されない歴史において、あえて最小限の歴史の改編――未来を知っている人間が過去へ移動する、その時代にはなかったテクノロジーを持ち込む、など――することによって、読者が「歴史のif」を追求する知的好奇心をかき立てられる点にありますが、今のところこのマンガは十分「時間SF」としての資格を有していると思います。
 連載が始まった時は、作者コメントで「これは歴史物ではなく、歴史パロディーです。人物像も世界観も史実とあまり関係なく、半分以上ウソと冗談で、やりたい放題やるつもりです」とか言っていましたけど、やはり椎名氏は本心では史実をベースにした「正統派SF」をやりたかったのだな、とか思った次第です。
 口では何だかんだ言いながらも、カラダは正直だなぁ!(←語弊のある表現で大変に申し訳ない)


 あと今回のエピソードでは、単に「SF」的な背景設定が明らかになっただけではなく、日吉を巡る信長配下の人間達の心理描写に焦点が当たっていたのもポイントでしょう。
 特に、これまでの展開では日吉が侍になりたい具体的な動機が語られておらず(というか、単に「侍になりたい」という意識が妄想のように浮かんでいただけ)、その点が日吉というキャラに対する物足りなさに繋がっていた感があるのですが、今後はこの辺にも焦点を合わせて頂きたいな、とか思う次第です。

 そして、特にこの点で俄然注目を集めつつあるのが、池田恒興こと勝三郎の存在です。
 彼の態度からは、「信長が日吉に対して大きな期待を抱いており、日吉もそれに応えられるだけの器量があることを彼は見抜いているにも関わらず、肝心の日吉が信長に仕えるだけの覚悟(=日吉が侍になる)があるのかどうなのかハッキリしない」現在の状況を憂いている様子が伺えます。
 こんな彼の心理状況は、早い話が恋愛マンガにありがちな「尊敬している先輩の恋路を心配している後輩女子」の心理そのものであり、即ち勝三郎は、「あたし、センパイには幸せになってもらいたんです!」と涙ながらに訴えたり、先輩に対して態度をハッキリさせない彼氏に対して「アナタはセンパイのことをどう思っているんですか!」と問い積める、いわゆるお節介女子タイプに属しているキャラである! と言えましょう。 萌え萌えですな!(ヤベエ)

 史実での池田恒興は秀吉の事をそこそこ以上に高く評価していたらしいのですが、このマンガにおける彼は日吉に対してどう接していくのでありましょうか。「信長の幸せが自分の幸せ!」「殿のためなら死ねる!」など、小姓フェロモンを存分にまき散らす発言をしている勝三郎の今後も注目であります。
 つうか、このマンガの男性キャラって、なんかこんなのばっかりなような気がしませんか?(偏見)


更新情報:

*煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、まきしゃさんの新作・「GS美神2003・美神令子・渡さないんだからっ!」を掲載しました。
 ついにまきしゃさんの連作も6本目に突入し、ついに美神令子の年貢の納め時がやって参りました。
 美神と横島をくっつけようとする場合は如何に「恋愛下手」の美神に恋愛させるかと、ルシオラとどう折り合いを付けるのか、という2つの問題がある訳なのですが、これについてはまきしゃさんもかなり苦労なさった模様です。乞うご期待。

* 今週の更新予告:
 今週中に、以下の作業を順次行う予定です。
・ベストカップルコンテストのステージ更新、およびシステム改造
 次回より、「信長×日吉」と「日吉×信長」は違うカップリングとして区別されます。
 コレ重要よ!(ごくミニマルな人達の間では)

・「夏の連続突撃フェスティバル」ページ開設
 「GS美神」キャラを対象とした『連続突撃』ページを、夏季限定として設置する予定です。


以下、サンデーウォッチャー的コメント:

 で、サンデーウォッチャーとしての立場としてサンデー35号で語らねばならない(迷惑)のが、村枝賢一氏の連載作品「機動公務員 かもしか!」が終了した点でしょう。
 更に、次号では既に松浦聡彦氏の「ブレイブ猿s」の連載終了が予告されており、ここに来て一気に2本の連載作品が終了することとなりました。

 「かもしか!」は連載期間が約1年強でしたが、これは村枝賢一氏のネームバリューからすれば「短い」と言って良い程でしょう。
 地味ながらも人気はあった作品だったと思うのですが、個人的には「強引な商法で地元商店街と摩擦を起こす巨大スーパーマーケット」エピソードや「地方活性資金として、国から各市町村に一億円が送られる」エピソードなどは「現代の日本」を舞台としているリアリティが感じられず、ちょっとガッカリした覚えがあります。
 私の住む地域では、ここ数年に渡って商店街から次々と大型スーパー・百貨店が撤退して商店街にとって大きな問題になっていたり、地方の活性化政策として実施された地域振興券が「バラ巻き行政」の典型として非難されたりしている現状では、いくら何でも現代を舞台にしたマンガのネタとしてはかなり苦しかったんじゃないか、と思わざるを得ません。
 まぁ、「公務員の奮戦を描いたファンタジー」と捉えれば、主人公が最後まで正義を貫く様にカタルシスを得られる構造のマンガではあるのですが、私のように性根がアレでナニな人間にとっては、そう思うのはやっぱり無理でした。申し訳ない(ドクロ)。

 また、「ブレイブ猿s」の連載期間が19週というのは、ここ10年のサンデーのマンガの中では記録的な短さでしょう。最初から短期連載だったのか、それとも「打ち切り」なのかは定かではありませんが、多分後者なんだろうな、と思っています。
 設定そのもの(小惑星衝突による地球規模のカタストロフ発生)は悪くないと思ったのですが、マンガ内で起こる「事件」がそのSFチックな背景設定とイマイチ繋がっていない点、および主人公の性格(=バカが付くくらい楽天的なヒーロー)にどーしても馴染めない点が苦手でした。サバイバルモノって作るの難しいんだな、とか思った次第です。
 参考までに、私の中での孤島サバイバルマンガの最高傑作は藤子不二雄の「宇宙船製造法」なんですけどね!(←また藤子Fだよ)

 「Web サンデー」サイトでは、既に『鉄鍋のジャン!』の西条真二氏の連載が開始される予告が打たれていますが、もしかしたらここに来てかなり大がかりな紙面の刷新を計画している可能性もありますね。
 連載終了候補としては、あの「デビデビ」も下手するとあと2〜3週で連載が終了できるような展開になって来ていますし、昨年末に始まったばかりの「マーベラス」も下手するとライバルキャラの冬馬と戦って終わり! なんて展開になりかねず、まだまだ予断を許しません。

 「掲載されているマンガが全然変わらない」というローテーションの低さが良い意味でも悪い意味でも90年代のサンデーの特徴であったのですが、ついにこの伝統がうち破られる時が来たのかも?


00/ 7/25(更新情報へ)

 「『委員長』だけで通じると思うなよ。
  通じたけど……」
(「勝手に改蔵」8巻 Torauma Walker・めがねっ娘萌え萌え団!! 結果発表より)


 という訳で、「めがねっ娘の委員長」というキーワードだけで「To Heart の保科智子」を連想できるドメインに住んでいるこちら側の皆さん、こーんにーちーはー!(元気良くハキハキと挨拶)
 こちらは、椎名高志ファンホームページ C-WWW です。

参考:こちら側ドメインの人間の例
「さくら」「サクラ」「桜」という記述が、それぞれ何を指しているのかを理解できる。
「楊×太」「甘×大」「赤×青」という表記から、それぞれどの作品のどのキャラ同士のカップリングを扱っているのかを、基礎知識として知っている。
「めぐみ」「喜久子」「ちなみ」「綾」「由衣」のそれぞれの人名の名字を記述できる。
友人が自宅にアポなしで遊びに来ることを極端に恐れる(理由:散らかった部屋を見られると、自分がこちら側であることがバレるから)。


 そんなこんなでサンデー読者でかつ「こちら側」の住人であるところの我々にとっての心のオアシス(決めつけ)「勝手に改蔵」なのですが、何故このマンガに対してここまで我々がグッと来るのかと言えば、今までマイノリティだと思われていた「こちら側」の人間が好むような趣味趣向を、正々堂々とメジャーな雑誌の連載マンガのネタとして使う作者の潔さ、マンガの中で使われている数多くの「こちら側」向けのネタを正確に理解できるという歪んだ爽快感と優越感、更には自分と同じように「勝手に改蔵」を面白がる事ができる読者が世の中には数多く存在しているというシンパシー感覚を得られる、などの要素があるのではないのだろうか、とか思っています。
 早い話が、「ああ、世の中にはオレと同じ様な事をやって来た人(例:映画版「ふしぎの海のナディア」をウッカリ観てしまい、モーレツに後悔した)がいて、それをネタにして盛り上がれるドメインも存在するんだ」を発見できる楽しみですな。自分と同じ様な感覚を持った人間が自分たち向けのマンガを作り、そしてその面白さを共有できる人間がいることの楽しさ。オタク的な面白がり方と言ってしまえばそれまでなのですが、実際そういう面白がり方はツボにはまるとかなり効くのも事実です。
 この手の面白がり方ができるマンガとしては、吉崎観音氏の「ケロロ軍曹」「アーケードゲーマーふぶき」や、平野耕太氏の「進め! 聖学電脳研究部」などが上げられますが、久米田氏の場合はサンデーというメジャー誌でそういう事やってる分、スゲエと言えばスゲエです。

 更に、「勝手に改蔵」のコミックス巻末(=本来はサンデーコミックスの広告が入るスペース)に掲載されている『とらうま Walker』に載っている内容は、もはやこちら側の人間じゃないと理解できないネタのオンパレードであり、「じゃあ次は『メイド服の似合うキャラは誰!?」とか、「ここではあくまでもマイキャラです。オリキャラはファンロードに送って下さい」とか、もうやりたい放題です。
 メジャー誌に掲載されているにも関わらず、ここまでコミックス内でやりたい放題しているマンガは、コミックス巻末で自分で作った同人誌の原稿を資料として再掲載している(らしい)「ラブひな」くらいしか比類するモノを知りません。
 まぁ、確かに「ラブひな」も、ある意味において「こちら側の人間だけが味わえるシンパシー感覚」を共有する面白さを有したマンガではあるのですが。ああ、やはり、マガジンの「ラブひな」のアレっぷりに対抗できるのは、サンデーでは「勝手に改蔵」だけか! だけなのか!(←ホントかよ)


 なお、このサイトでフォローしている椎名高志氏の場合は、元々「こちら側」のドメインに所属できるだけの素養は十分持っており、実際デビュー当時はかなりこちら側っぽい雰囲気も漂わせていたものの(初代ミソッカスとか)、今ではその上に膨大な作品に対する知識とか技術とかセンスとかが積み重なって実を結んだ結果、今では「こちら側」と言うよりも、むしろ高橋留美子センセや藤子Fセンセが所属しているドメイン(ドメイン名:マンガ神)の方に近付いている感があります。
 久米田氏は「オレ達が共感できる作品を作ってスゲエと言わせる」タイプですが、椎名氏は「オレ達の想像を超えた発想に基づいた作品を作ってスゲエと言わせる」タイプのマンガ家と言えます。これは「どっちが良い」というものではなく、どっちもオレにとって面白いマンガを作ってくれる事には変わりないので、どちらのタイプの作品も大歓迎したい所存であります。

 椎名高志氏のマンガは、正に少年マンガの王道を歩くタイプのマンガであり、こういうマンガが雑誌の中心を担わなければならないのは間違いないところなのですが、それと同時に久米田氏(や、ながいけん氏の「神聖モテモテ王国」)のマンガのように、「このマンガの面白さを理解できることが、読者のアイデンティティとなる=読者が雑誌への帰属意識を持つことができる」タイプのマンガも同じように必要なのかな、とか思います。
 「勝手に改蔵」の愛読者って、同時に熱心なサンデー読者である場合が結構多いような気がしますしね。気のせい?

 でも、逆に言えばこの手のマンガって、判ってもらえないと
 「何このなマンガ。ふん
 で終わってしまうんですけどね!(結局)


更新情報:

*煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、まきしゃさんの新作・「GS美神2001・六道冥子・頼りにしてるから〜」を掲載しました。
 今回は、端的に言えば冥子のラブエピソードとなる訳なのですが、作者のまきしゃさん自ら

 と豪語する(と言うのかコレ)自信作です。
 君は萌えることができるか!

*  「MISTER ジパング専門リンク集」を更新しました。
 今回は、「明稜帝 梧桐勢十郎」と「MISTERジパング」をサポートしているシモトハツミさんのサイト「DaisyChainSaw」、駿河の雄・今川氏の研究サイトであるマルコ ポーロさんのサイト「今川時代再発見」、そして越後 博之さん製作の資料価値が高い歴史サイト「完全戦国年表」の三つが追加されています。
 特に、シモトハツミさんのサンデー感想ページ「サンデーのつぼ」は、文章のノリや作品へのツッコミ所の着眼点がかなり面白く、素直にお奨めします。染谷さんの「ひよのぶ日記」を初めて読んだ時にも思いましたが、女性向け同人誌で活躍されている作家の方は、ホントにオモロイ文章書けるんだなぁ、と思いました。

*  「MISTER ジパング」コンテンツが余所へのリンク集ばかりでは何なので、当サイトも「MISTER ジパング」向けのコンテンツとして、「MISTER ジパング年表」を試しに作ってみました。
 マンガの展開に従って、徐々に年表が埋まっていくというダイナミックさと、史実とマンガがどのくらい違うのかを確認できる教育的効果を狙ってみたのですがどうか?(エラそう)


以下ネタばれ:
 で、その「MISTER ジパング」ですが、サンデー34号でついに大きな動きがありました。

 既に「心に常駐」など、他の感想サイトなどで触れられていますが(いえいえどういたしまして>Trubo さん。いきなり引用とかしてご迷惑でしたらごめんなさい(返答))、サンデー34号では、我らがヒナタっちが「天回宗」という単語を聞いた途端、脳裏に『そんな教団はこの時空には――ヒヨシが危ないわ!』という言葉が響き、その直後にヒロイックにブッ倒れてしまうという、いきなり萌える展開になってまいりました!

 いやその、決してヒロイックにブッ倒れたヒナタに萌えるという訳ではなく! キャラクター属性よりはシチュエーションに萌える私としては、「この時空には……」という、思わせぶりな台詞の方に萌えを感じたんですよ! 萌えを!
 以前、いきなり「この時空がどれくらい我々の歴史に近いのかはまだわからない」という解説文が出てきた時は、「話が脱線した時に困らないように、後ろ向きに伏線を張ったのか?」とか、「このマンガはファンタジーだってバラしてどうするよ!? 騙すならもっと上手く騙せ!」とか思っていたのですが、今回こうしてヒナタの口から(喋ってないけど)「この時空」って言葉が出てくると、途端に説得力が出てくるのが不思議です。
 今まで「日吉ラブ」以外のキャラ特性が今ひとつ出ていなかったヒナタですが、ここに来てようやくヒカゲとの絡みを活かした設定が出て来た様ですね。

 つうか、「時空」ですよ「時空」! これは早い話がエスエフ(=少し不思議)用語であり、即ち萌え! 萌えなのであります! オレのような趣向を持つ人間にとって、「時空」という単語はかなり尻(ケツ)に来ますね!  つまり、物心付いてから最初にマトモに読んだマンガが「ドラえもん」であり、かつ最初にマトモに読んだ古典SFはウェルズの「タイムマシン」、中学時代は藤子Fセンセの「T・Pぼん」に熱中してSFロマンにトキメキを憶え、コナミの「タイムパイロット」やタイトーの「タイムギャル」をゲーセンでやり込み、居酒屋では「アーリータイムス」のロックをたしなみつつ、子供の頃になりたかった「時計屋さん」への憧れを語りながらパートタイムで働く女性を口説きたくなるくらい時間跳躍ネタが好きな私と致しましては(←我ながら論理に無理があると思います)、「時空」という単語を観ただけで、ショートカット女子がヒロイックに倒れる姿を観た時よりも萌えるのであります!
 モエー! モエー!(往年の椎名へきるファンの声援を彷彿とさせながら)

 今回出てきた「時空」という概念を使えば、単なる歴史モノの枠では説明できなかったヒカゲの変な能力や変な台詞の数々の説明も簡単にできるので、おそらく「時空」という概念は、このマンガの構想段階から用意されていたものである可能性が高いです。つまりこのマンガは、最初から「超時空戦国ファンタジー」として設計された世界観を持っていた、という事になります。いよいよ伏線というか、「本性」を出して来ましたね、このマンガ。
 初めて「この時空がどれくらい我々の歴史に……」とか言い出した時はどうなることかと思ったのですが、どうやら超時空ネタが今後の物語に大きく関与してくることがプロットに組み込まれている事が明らかになった以上、こちらとしては大いに期待したい所存です。

 つうか、今度ばかりは信じていいのな?
 以前のアシュ編の時みたいに、最後の最後になって「もー気になる伏線もなくなって」とか「途中から収拾がつかなくなるんだもん」とか切ないことを言うのは、もう無しにしようぜ! な!
 よろしく頼むぜ! 兄弟!(←誰?)


00/ 7/17(更新情報へ)

 ダンドーXi!(挨拶)

 つうか、皆様方におかれましては、もう読まれましたか「ダンドーXi」を! サンデーが放った衝撃の問題作「ダンドーXi」を!
 読みましたよね? 読みましたよね!

 昔から「男子三日会わずば刮目して観よ」と申しますが、三日どころか前作終了からたった一週間のブランク(しつこい)を経て復活した我らが「ダンドー」を刮目の眼差しで迎えた我々が、そこで観たモノとは!

 いきなり第一話にして、裏ルートで性の奴隷として売り飛ばされそうになるダンドー!
 自分の貞操を賭け、エロいオヤジとゴルフで勝負するダンドー!
 ゴルフクラブじゃなくてスコップ一本でエロオヤジに立ち向かわざるを得なくなったダンドー!
 そのエロオヤジの息子である薄幸の金髪美少年に心配そうに見守られるダンドー!

 そこで我々が観たモノとは、今まで「ダンドー」というマンガを倫理的な方向にダメにしていたデスタームが嵐のように渦巻く程のアレでナニなエッセンスを濃縮した形になって新登場した、みじめで哀れなダンドーの姿だったのです!
 「せっかくタイトル変えるんだから、今度こそ改心してマジメにイギリスでゴルフをやるマンガになるんだろうなぁ!」と淡い期待を抱いていた私の夢は、第一話の冒頭10ページを読んだ時点であえなく費えてしまいましたよトホホ。

 つうか、まさか最初の最初から、その萌えッぷりに定評のあるダンドーの泣き顔を全面にアピールするという、ショタ全開モードで攻め込んでくるとは! そっちがその気なら、こっちもそれ相応の構えで迎撃させて頂きますよ!
 ギャース!(気合い)


 で(突然)、とりあえずサンデー33号のオチの部分(オヤジに勝ってクラブを取り戻したのはいいが、戻ってきたのは1本だけ)から今後の展開を予想するに、おそらくこれからダンドーは、残った13本のクラブを集めるため、今回出てきた美少年のラミア(推定)を引き連れて諸国漫遊の旅に出るのではないのか? とか思います。
 このマンガ、タイトルの「DANDHO!! Xi」という語感の迫力に押されて見落としがちですが、その下にはサブタイトルとして「Road to St.Andrews」なるキーワードが記述されているのはご存じでしょうか。「Road to St.Andrews」(セントアンドリューへの道)ってわざわざ記述しているということは、早い話がこの「ダンドーXi」というマンガの本筋はあくまで「ダンドーがセントアンドリューへ苦労して行くこと」であり、別に「セントアンドリューでダンドーがゴルフで拓さんと勝負することではないという事を示唆しています。

 また、「ゴルフクラブを盗まれる」導入部の展開は、単に今回のオヤジとのバトルのためだけにあるのではありません。今回のクラブ強奪事件、そしてそれを取り戻すためのダンドーの苦労は、実は「ダンドーXi」が持つ物語の根幹を成していると思われます。
 ダンドーというキャラは、皆さんご存じの通り、基本的に「拓さんと新庄先生に愛されたい」という欲求のみで動いている生き物であると定義できます。ダンドーにとっての「ゴルフ」とは、もはや只のスポーツの一つではなく、拓さんや新庄先生から愛され続けるために続けなくてはならない「自己の存在理由」と呼べる存在にまでなっているのです。ダンドーにとっての「ゴルフ」とは、心理用語で言うところのレゾンデートルと言っても良い程のものに成長していることは明白です。
 即ち、ダンドーにとってこの14本のクラブは「拓さんと新庄先生の自分に対する愛の化身」であり、それ故、このクラブを失うことは自らの存在理由そのものを喪失することに等しいのです。

 先ほど述べた通り、「ダンドーXi」は14本のクラブを集めるダンドーの苦労を描く一大巨編になりそうな雲行きなのですが、自らのレゾンデートルである「ゴルフ」をするための道具であり、かつ自らを愛してくれる人の象徴でもあるゴルフクラブを取り戻す旅をするということは、つまりダンドーにとっては「喪失した自我の再構築」の旅であり、「拓さん達から愛されている自己の存在を再認識する」作業に他ならないのであります。
 「DANDHO!! Xi」の「Xi」は、「Xi=14=愛しい拓さんからもらった14本のクラブ」を意味しているに違いありません。ダンドーの愛の象徴であるクラブを1本ずつ取り戻していく度に、ダンドーは失われた自我を取り戻し、そして自分の中の拓さんへの愛が再び高まって行くことを実感することでしょう。
 ああ、なんて感動的な物語なのでしょうか!

 たかがゴルフマンガで「自我の再構築の旅」をテーマにするマンガを作れるだなんて、万乗先生凄すぎますよ!
 つうか、どう考えてもヤリスギ!


 ――まぁ、本当にこのマンガが「14本のクラブ探し」な展開になるかどうかは今のところ謎なのですが、少なくとも「ダンドーは最終的にはイギリスを目指している」という主人公の行動指針がハッキリしている点、および旅の途中で今回のようなアクシデントをいくらでも挿入できるという点を考慮すると、このマンガは明らかに長期連載を睨んだ体制であることは間違いありません。
 そして、ここで言う「長期連載を睨んだ体制」とは、てっとり早く言えば「(雑誌や作者の)都合によって、いくらでも連載を引き延ばせたり縮めたりすることが可能なマンガ」であることを意味します。

 サンデーでは、このような役割を持ったマンガとして「デビデビ」が使われて来た感がありますが、「デビデビ」は前にここで紹介した『みずのがボンデージファッションで大暴れ』した話をピークに、その後は急速に物語が本来あるべき方向(「神」との戦い)に急速に収束して来ており、『おそらく「デビデビ」はそう遠くないうちに連載を終了させるのではないか?』という推測もネットで見られるようになって来ています。
 これらを鑑みるに、「ダンドーXi」は、かつて「デビデビ」で見られたような破天荒きわまりないっつうか、明日をも知れないダイナミックな展開をブリブリするマンガの正当後継者としてサンデー編集部に選ばれたのではないか? と、私は(勝手に)思っています。
 「ダンドー」は、元々無印時代の頃から「非常識な頑張り様が母性本能にもうドッカンドッカン!」と神聖モテモテ王国(死語)で揶揄されていた程のアレでナニっぷりを発揮していましたが、これに加えて更に「デビデビ」並の急展開の繰り返しが入ったりしたら、ある意味において最強のマンガになること間違いなしですよ! 要チェキ!(違う意味で


 あと、「MISTER ジパング」は、いよいよ話が戦国っぽくなって来ており、かなりいい感じに盛り上がってきました。
 来週の展開が楽しみです(←フォロー)


更新情報:

*煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、まきしゃさんの新作・「弓&一文字・話になりませんわっ!」を掲載しました。
 今回は全7話の折り返しに当たることもあってか、インターミッション的なノリのお話な様子です。
 ちなみに、今後の掲載予定は

GS美神2001・六道冥子・頼りにしてるから〜
GS美神2003・美神令子・渡さないんだからっ!
GS美神2199・終わりなき命・ずっといるわよっ?

 との事です。乞うご期待。

* 約1年ぶりに、「C-WWW にリンクして下さってありがとう特集」(要は相互リンク集)を更新しました。
 今回から、実際に複数回のアクセスがあったリンク集サイトを摘出して掲載するスタイル(=Web サイトとして「生きている」ページ)に変更します。

*MISTER ジパング」のコミックス1巻の発売日が8月9日に決定したので、「MISTER ジパングコミックス未収録話一覧」にコミックス発売日(および2巻以降の発売予想日)を追加しておきました。
 普段は、消費者保護の立場からコミックスの購入は古本屋やネットオークションを積極的に利用しようと呼びかけている当サイトではありますが、さすがにせめて「MISTER ジパング」のコミックス1巻くらいはちゃんと本屋さんで発売日に購入して頂きたい所存です。
 最近のサンデーの傾向を見る限り、コミックスの売り上げが不振なマンガは、例え名の知れたマンガ家の作品でも容赦なく打ちきりにする傾向が見えつつあります(例:スピンナウト、歩武の駒、風の伝承者)。好きな作品や作家を支持する、という意味においても、コミックスを店頭で買う(=作者と出版社の利益に直結する)ってのは案外重要な行為なんじゃないか、と思っている今日この頃です。

 まぁ、でも、雑誌を買わないでコミックスだけ買うタイプの読者って、出版社から見るとそんなにオイシイ読者じゃないみたいなんですけど(=出版社に金を落としてくれないから)、でもそんな事は単なる消費者に過ぎない我々の関知するところじゃないしなぁ!(無責任)


00/ 7/11(更新情報へ)

先週の書き忘れ
 夏コミで発行されるサークル文珠さんの椎名高志作品研究誌「紙の砦!5」宛ての原稿を、どうにか仕上げました。
 回を重ねるごとに、Web やパソ通で「オレっち、椎名センセのことについてはちょっとウルサイよ!」と豪語しまくっている凄いメンツ(どう凄いのかはご想像にお任せします)が次々と集まって大変な事になっている「紙の砦!」ですが、今回も聞くところによればゲスト執筆陣としてNOZA氏、井汲 景太氏、MID−MAX氏、DIME 氏、shinsho 氏、笹蒲鉾氏、あしの・まこと氏、鈴木氏、青山氏といった豪華な顔ぶれが集まった模様です。
 例によって、その筋のマニアな方にならオススメできる本になりそう。

 なお、私は「これだけ豪華なメンバーがみんなマジメな事書くんだから、オレ一人くらいは多少不真面目なものを書いてもバレるまい!」というコンセプトの元に、美神令子のヤンキー的性質を延々と書きまくった『美神令子ヤンキー説』というタイトルの原稿を寄稿致しました。
 ごめんなさいごめんなさい(先に謝る)

先々週の書き忘れ
 椎名先生、お誕生日おめでとうございます!
(↑ファンサイトとしての義務)



更新情報:

*煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、まきしゃさんの新作・「GS美神2003・リポート3 小笠原 エミ・それでいいワケ?」を掲載しました。
 今回はエミの恋バナ(専門用語)がメインとなる訳ですが、今回のこの組み合わせは想定範囲外でした。
 でもまぁ、ある意味スゲエ似合ってるカップリングとも言えますね。勝手に幸せになって下さい。

* 同じく創作作品コーナーに、西表炬燵山猫さんの新作・「proving ground of dragon-overlady /time after time」を掲載しました。  今回のお話は、以前西表さんが書かれた作品 provingu-ground of dragon overlady の続編に当たります。有り体に言って、小竜姫と横島がひたすらラブラブする話(エロ込み)。
 この作品は、一部で性的な描写を連想させる(というか、そのまんまな)箇所があるので、サーバ規約やこのサイトのイメージなどを考慮して掲載するかどうか悩みましたが、前作の続編であるという点、および前作を読んだ人からの感想を踏まえた作品であることなどから、掲載することにしました。もしこの話を読まれて不愉快だと感じた方がおられましたら、その点ご了承をお願いします。

 つうか、「小竜姫が横島の(放送禁止)を(放送禁止)!」なんて描写を挿入するのは、いくら恋愛話だからと言ってもヤベエッスよ>西表さん
 「GS美神」の恋愛描写は、こういう直接描写をギリギリまで行わないことによって読者に色々と「想像」させるテクニックを使っていたからこそ面白かった、と私は思っていますので。その点、ベッドでの会話のシーンは十分イケると思いました。


*  あともう一点、埜佐和藻穐さんという方から「煩悩の部屋」宛てに「シロにも衣装?」というタイトルの創作作品が送られてきましたが、「煩悩の部屋」に掲載するレベルまでは申し訳ないですがあと一歩かな、と判断しました。代わりにここでご紹介させて頂きます。

 シチュエーションや話の大まかな流れそのものは問題ないと思いますが、恋愛話なのにキャラクターの心情(特に主人公のシロ)がほとんど描写されていないのは、話としてマズイと思います。
 原作でのシロと横島の関わり合いから「横島に対するシロの本当の心情」を想像してみるなど、まず対象キャラクターのイメージを膨らませることをして見た方が良いかも知れません。


※今週の日記は、時間があれば後日書きたい所存です。
 ダンドーXi!(挨拶)


00/ 7/ 3(更新情報へ)

 合い言葉はXi!(挨拶)


 つうか、皆様方におかれましては、もう次回サンデー32号から連載が始まる「DANDOH!! Xi」(ザイ)をチェックしましたか! ダンドーXi!(連呼)

 最近のサンデー誌上においては、いきなり幼なじみの女の子が引っ越しすると言い出したり、幼なじみの女の子とのデートで観る映画が「モンキーターンエー」だったり、幼なじみの女の子が押し掛けてきて同棲生活を強要されたり、その幼なじみの女の子を捨てて美少年とカッコイイ師匠とナイスガイなゴルファーが待つイギリスに旅立つことを決意したりと、内容の波瀾万丈っぷりにおいてあの「デビデビ」をも上回るアレでナニッぷりを発揮しまくり、読者の間から「どうしたダンドー! ついに気でも違ったか!」と心配されていた、我らが色々な意味で愛するべき熱血ゴルフマンガ「DAN DOH!!」が、長いブランク(=たったの一週間)を経て! ついに誌上にそのリニューアルした姿を現しますよ!

 Web サンデーに書かれていたアオリ文句によれば、「ぼくらのダンドーが帰ってきた! 強さも熱さも200%アップしてね!! 全英オープンを目指して、ダンドーが世界へ…!?」とかカッコイイ事が書かれていますが、確かに主人公が中学生になってからの「ダンドー!」は上記でも紹介したように展開が迷走気味であり、何らかのテコ入れが必要だったことは確かです。
 それに、競合他誌であるジャンプでは同じゴルフマンガである「ライジングインパクト」が既に確固たる人気を築き上げており、さらにマガジンに至っては『可愛くて素直な少年が理不尽ないじめに遭いながらゴルファーとして成長して行く』という、コンセプトまでわざわざ一緒にした新作マンガ「空の昴」が始まる事態になってしまった現在、今までと同じ事をやっていてもダメじゃあ! と編集部が判断したのかも知れません。

 今までのダンドーは、どうも「感動」を狙いすぎる余り、必要以上に主人公が理不尽な扱いを受けて読後にストレスが溜まったり(で、後でダンドーをいぢめた奴が改心→カタルシス、が基本パターン)、格下相手の時には自ら重りを背負って「いい勝負」ができるように自分で演出するといった、なんかこう脚本書いた人が明らかにスポーツマンシップを誤解しているような変な展開があったりして、読んでいても「何だかなぁ」と思ってしまう事も多かったです。正直言って。
 ですので、「ダンドーXi」は、それとは違った方向性でカタルシスを与えられるお話にして欲しいな、と思っています。せっかく長いブランク(=たったの一週間←しつこい)を置いて新連載の形式を取ってリニューアルするのですから、従来とはちょっと違った方向性を志向して欲しいと思いますね。


 それに、何と言っても Xi と書いて「ザイ」と読ますワードをわざわざタイトルの語尾に持ってくる辺りのセンスは大したモノであり、何というかダンドーなのにむやみやたらにカッコエエ! という気になって来ます。
 これってなんつうか、「武士」と書いて「もののふ」と読ませるような、「漢」と書いて「おとこ」と読ませるような、あるいは「326」と書いて「みつる」と読ませるような、妙に説得力のある読み方だとは思いませんか!(思いません)

 この語尾の [Xi] が何を意味しているのかは今のところはまったく謎であり、ファンの間でも様々な憶測を読んでいたりするのですが(「Xi=ザイ=罪」説とか)、個人的には Xi が「ギリシア語アルファベットの第14字」を意味していることから、「Xi=14=ダンドー14歳説」を提唱したいところです。「ダンドーXi」には、イギリスに渡ってちょっぴりオトナになったダンドーが、ゴルフに恋に大活躍! とかいう展開になるのかな、という感じの話をイメージしているので。
 ただ、だったら素直に「ダンドー!! Xi」じゃなくて「ダンドー14歳」というタイトルにした方がいいのではないか! とも思いましたが、なんかこれだとタイトルの後に「悲しき青春 春を売る少年」とかいういかがわしいタームがピッタリとフィットしてしまうと思いませんか! ああ、なんか自分で言っておいて大変な事に!
 人生は掛け算!(←326風やおい表現)


 ああ、あと濃姫様が登場して盛り上がって来た「MISTER ジパング」の今後の展開も楽しみですね(フォロー)


更新情報:

*煩悩の部屋」の創作作品コーナーに、まきしゃさんの新作・「GS美神2003・シロ&タマモ・大人でござるもん!」を掲載しました。<タイトル通り、シロとタマモがメインのお話です。
 登場人物がなんか次々とカップリングされて行くってのは、やっぱ長編マンガの末期エピソードにふさわしいッスね!

* 同じく創作作品コーナーに、西表炬燵山猫さんの新作・「moon - friend of the earth」を掲載しました。
 著者紹介の欄に「筆者の個人的SF妄想を満足させる事に重点を置いた」と書かれていますが、内容は正にその通りです。この話は、ハッキリ言いまして本編よりも異様に細かい脚注の方がメインだと思いました。
 西表さんの作品には元々そういう傾向がありましたが、このお話はその路線の極北っぽい感じがします。いいのかコレで>西表のアニキ(笑)


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