葵DESTRUCTION!(挨拶)
葵DESTRUCTION
ムフー!(←藤子不二雄Aキャラ特有の興奮時の鼻息ヴォイス)
いやその、最近のサンデーは「焼きたて! ジャぱん」の和馬たんや「365歩のユウキ!」のユウキたんなど、控えめに申し上げても大変に可愛らしくてラブリーな男の子が大活躍するマンガが連載されるようになり、思わず眉が下がる思いで毎週毎週カワイイ男の子の活躍を楽しみにしている私がここにいたりするのですが、そんな私でもサンデー17号に掲載された「葵DESTRUCTION!」(作者:井上和郎氏)には、本気で我が目を疑いました。
- 物語のヒロインは38歳のオヤジ!
- 更に、どう贔屓目に見ても十代前半の少女としか見えない童顔! 中年独特のイヤな香りを発するどころか、少女特有の得も知れないイイ香りを発散!
- そんな童顔中年が、体操服+スパッツの小学生女子のコスプレで息子を誘惑!
- 更に、うるうるした瞳と子供っぽい奇行の数々で息子のライバル達も誘惑!
- 登場人物達は、その童顔ショタっ子が38歳の中年オヤジだということが判っていながら、みんなそのロリショタな魅力にメロメロになって仲良しに!
- 童顔ロリショタ中年オヤジサイコー!
最終ページの欄外のハシラには「禁断の魅力で道場再建に一歩前進♥
」と書かれたアオリ文句があることから、このロリショタ(呼び捨て)が倫理的にかなりどうかしていることは、サンデー編集部も認めていると思われます。そういう意味においては、かなり狙った作品であることは明かです。
いったい、作者の井上和郎氏には、そして週刊少年サンデーには、今何が起こってしまっているのでしょうか?
でもまぁ、とりあえずそんなマンガですので、かつて週刊少年チャンピオンに連載されていた女装ショタマンガ「ぷろぶれむちゃいるど」に注目した挙げ句、結果的にこの更新日記ページが女装美少年というアレなキーワードでヒットする原因を作ってしまった私としては、立場上この「葵DESTRUCTION」にも称賛の声を上げなければいけないような気もするのですが、でも今回ばかりは流石の私もギブアップ。正直申し上げて、このマンガのノリに付いていくことが出来ませんでした。
「ジャぱん」の和馬たんにはグッと来まくっている私ですが、さすがに今回ばかりは! 今回ばかりはNoと言わないとおかしくなりそうです! いやホント申し訳ありません! 生まれてすみません!
いやその、「ぷろぶれむちゃいるど」の場合は、まだ実質的な主人公の女装ショタ少年が本物の少年だったので、「何であんな身体の線の細そうな子供があんなに強いやねん
」という疑問は野暮なモノとして無意識的に意識から除外し、純粋にショタ少年が暴れる様をマンガとして楽しく読むことが可能でした。
――が、しかし、こっちの「葵DESTRUCTION!」の場合、読んでいるうちに「本来なら生物学的にもオヤジ臭を漂わせて若者から嫌われていなければいけない38歳の男性が、逆に美少女臭を漂わせて息子をメロメロにするようなロリショタでいいのか?
」という、本来なら野暮なモノとして除外しなければならない疑問をどうしても払拭することができず、更に「ショタだけど本当は38歳」であることが判っているにも関わらず萌え萌えになってしまう登場人物達に感情移入することもできず、ただ「このマンガはおかしいよ!(頭が) 絶対おかしいよ!(頭が)」と感じることしかできなかったのです。
だって38歳と言えば、椎名高志センセとほぼ同世代ですよ?
もし椎名氏がそんなロリショタだったりしたら、その作品のファンである私たちは、いったいどうしたらいいんですか!(←イヤな例えをするなや)
基本的に、このマンガはいわゆる「キャラ萌えマンガ」に属するものなので、本当なら、こういうことを考え始めたら負けだ! 負けなのだ! 考えるな! 感じろ! それは月を指さすようなものだ! 指先に囚われるな、さもなくば全体を見失ってしまう! と、『燃えよドラゴン』のように思わなければいけないと判ってはいるのですけどねー。
いやホント、こういう障害を乗り越えて「ショタ萌え」という名の涅槃の境地にたどり着くことができた、2ちゃんねるの「葵DESTRUCTION」スレッドで大騒ぎできる方々が羨ましいです。
彼らは、もしかしたら21世紀のキャラ萌え文化をリードすることができるエリートなのかも知れませんよ?(ホントかよ)
――とか思いながら、これを書く為に「葵」を何回か読み返したのですが、読んでいくうちにロリショタ親父の萌え萌えな姿がなんかこう脳幹に突き刺さるように刷り込まれていくような、不思議な感覚を憶えるようになりました。これってどういうこと? なんかヤバいですよコレは!
このままでは、私も21世紀のキャラ萌え文化をリードすることができるエリートの仲間入りを果たせそうです! おめでとうオレ!(錯乱)
なお、このマンガの作者の井上和郎氏は、「うしおととら」「からくりサーカス」の藤田和日郎先生のチーフアシスタントを勤めた経験を持ち、かつてサンデー超増刊で「HEAT WAVE」というマンガを連載した実績もある実力者です。
安西・雷句両氏に続く実力派元藤田アシスタントの登場により、また一歩サンデーが「週刊フジタ」に近づいたと言えましょう。
個人的には、井上和郎氏は既に週刊連載陣に入れるくらいの実力を持っているのではないかとは思いますが、でももしその時に「葵DESTRUCTION」の続きを持ってきたりしたら、その時はサンデーがソッチ方面に本格的なパラダイムシフトを開始したと判断しても良いのかも知れません。
もしそうなったら、かつて週刊少年チャンピオンが読者コーナーにデジキャラットを招聘し、キャラ萌え+メディアミックスという電撃大王みたいな路線を歩み始めた時を越えるインパクトを、少年漫画界に投げかけるに違いありません。「美少女エッチマンガの究極形態はショタだ」という学説をサンデー自らが証明する日も近いのか?
嗚呼、ロリショタが行く……
「KATSU!」のカラーページから見えるあだち充の底力
それはともかく、個人的にサンデー17号で一番驚いたのは、あだち充氏の連載「KATSU!」の巻頭カラーにおいて、ボクシングのグローブを付けた水着姿のヒロインが血まみれでゆっくりと倒れる様を、2ページに渡って描いていたページを見た時でした。
これは一応「主人公が昼寝で見た悪夢」ということになっていますが、この一連のカットに隠された本当の意味を考えると、これって実はもの凄いエロい絵なのではないのでしょうか。先程の「葵DESTRUCTION!」が持っているエロさはキャラ萌え系の直感的に判る明るく楽しいものですが、「KATSU!」のカラーページのソレには、何というか陰湿で残虐で底暗い、「劣情」としか表現しようがないエロさを想起させるものがあります。
まぁ、どちらかと言えば、わざわざそういうものを感じてしまう私の方がアレなのかも知れませんけど(´Д`;)、それにしても私はあのカラーページから、あだち充作品が持つ絵の底力を見た気がします。せっかくのカラーページであえてこういうイヤな絵を載せてくる辺りが特に。
「いつも美空」にしろ「KATSU!」にしろ、ここ最近はそこそこ手堅いけどメガヒットまでには至らない作品を輩出しているためか、「もうあだち充は青年誌に行った方が良いのではないか?
」とか揶揄されたりしているところを時々ネットで見かけるようになってしまったあだち氏ですが、しかし「あだち充」といえば80年代の少年誌におけるラブコメブームのムーヴメントを作り出した存在であり、更に "少女" を表現する絵の実力においてもかつては
「『タッチ』の南ちゃんが脱いだ直後のレオタードからは、体温が残ってて温もりを感じるような気がする」
と評されただけの漫力(まんぢから)を持っている作家である、ということを忘れてはいけません。
ゆめゆめ侮るな! あだち充の本当の力はあんなもんじゃねぇ!
ああ、最近の若い奴は、あだち充の本当の恐ろしさってものが判っちゃいねぇぜ!
と思い知らされた気がする、先週のサンデーでした。
いやぁ今のサンデーは本当におもしろいなぁーヽ(*´д`*)ノ
更新情報:
-
「煩悩の部屋」の創作文集のページに、ロックンロールさんの作品、GSM MTH4 第一章 T Into the skyblue ――蒼空の下で始まる――を掲載しました。
いよいよ、今回から物語が動き出します。先週の「Into the darkness」に引き続いてお読み下さい。
続きが読みたいみんなは、「最近ちょいスランプ」と語るロックンロールさんに励ましの感想を出そう!(←ジャンプっぽく) -
C-WWW インフォメーションの「投稿募集」の欄の記述を一部変更しました。詳しくは後述。
お知らせ
C-WWW インフォメーションの「投稿募集」の欄の記述を一部変更しました。当サイトに作品を投稿する場合、必ず一度ここを読んでから、できるだけルールに従って投稿するようにして下さい。
特に大きな変更は、「創作小説などのテキストを投稿する場合、できるだけ投稿者が事前に HTML 形式で文章をフォーマットしたものを投稿することを推奨する
」とした点です。
一つの投稿作品をサイトに掲載するためには、HTML 形式への変換作業や紹介文の作成などを含めると、約30分〜1時間程度の時間がかかります。特に、テキストファイルや Word 文書形式で送られてくる二次創作小説を HTML に変換する作業が、結構な手間になっています。
現在私は仕事その他の事情により、帰宅してから寝るまでに2〜3時間くらいしか時間が取れないような生活を強いられていますし(4月からはおそらく更に忙しくなりそう(´д`;))、たまの休日も全ての時間をサイトのメンテナンスに費やせる訳ではない為、こちらとしてはできるだけ「煩悩の部屋」へ作品を掲載するためだけに使う時間を削減したいというのが本音です。
私自身がそういう状況なので、「煩悩の部屋」の今後の投稿受付については、現在のように「このサイトが投稿を一手に引き受ける」のではなく、「創作意欲のある人が独立したサイトを作り、そこで作品を公開して行くことを支援する」方向に方針転換を図りたいと思っています。
これについては、いずれもう少しちゃんとした形で今後の方針を示したいと考えています。
とりあえず、見知らぬ他人に公開する覚悟や配慮がないようなコメントを書いた作品(例:「下手な作品ですみません」「××ファンは読んでも怒らないで下さい」)を送ってきたり、機種依存文字を多用する作品を送ってきたり、突然数メガバイトの大きさの画像ファイルを送って自宅の貧弱な通信環境を更に逼迫させるのはカンベンして下さいネ……。