What's Old


02/09/23  (更新情報へ)

マンガ近況:
 「一番湯のカナタ」のセイリュートと「星界の紋章」のラフィールの類似性を指摘するコメントをネットで見かけたので、前から興味はあったもののまだ読んだことがない「星界の紋章」を、この機会にチェックすることにしました。
 本来ならば WOWOW で放送されたアニメ版をレンタルして観たり、赤井孝美氏のカバーイラストで有名なハヤカワ文庫の方を読んだりするべきなのですが、時間とコスト的な問題から小野敏洋氏が作画を担当したメディアワークス発行のコミックス版を買って読んでみました。

結論:
 小野敏洋氏の尻と股間の描写に対する執着心は異常。(結論?)

 それはともかく、「星界の紋章」は面白いですね。根っからの「宇宙人」であるアーヴ種族独特の行動形式や価値観が、ラフィールというキャラクターの個性付けに大きく役立っている辺りはもの凄くSFっぽいですし、そんな彼女の奇想天外な行動に終始振り回されながらも何とか彼女をなだめすかせようとする主人公・ジントとの掛け合いも絶妙。「ガンパレードマーチ」の芝村舞と速水厚志の関係みたいで萌えです(´Д`;)。
 こんなに面白いなら、もっと早くちゃんと読んでおくなりビデオ借りて観ておくなりしておくべきでした。無限に広がる大宇宙より深く反省。

 という訳で、椎名高志ファンサイトを自称する C-WWW へようこそ(挨拶)。

Howl from Beyond

 それでここは「星界の紋章」ファンサイトではなく椎名高志作品マンガのファンサイトなので話を「カナタ」の方に戻しますが、9/18 に「一番湯のカナタ」のコミックス1巻が発売になりました。皆さんは既に入手なされたでしょうか?
 書店員のたわごとさんの日記に「ちょっと入荷数が少ない気が」と書かれていた辺りはちょっと気になりますが、私の見た範囲では出回りはそれほど悪くなさそうです。

 それで「一番湯のカナタ」のコミックスなのですけど、一ファンではなくサンデーウォッチャー的な視点から観察した場合、この作品は椎名高志氏が今後も少年マンガ家としてやっていけるかどうかの試金石となるマンガになる、と認識しています(大げさな表現だけど)。
 「一番湯のカナタ」からは「椎名百貨店」以降の椎名氏の芸風の集大成的なものが感じられるのは前にも述べましたし、実際そう感じている方もおられるのではないかと思いますが、その「百貨店」から10年以上経った今でも、氏のセンスは少年マンガ雑誌の読者に対して通用しているのかどうか? という点に興味があります。今後椎名氏がどんなマンガを手がけるかはまだ判りませんけど、「一番湯のカナタ」の評価はこれからの氏のマンガ家としてのキャリアの中でも結構重要な意味を持つのではないか、とか思っている次第。

 勿論、単なるファンの立場からすればこのマンガは売れて欲しいですし、椎名氏にはまだまだサンデーで少年向けマンガを描き続けて欲しいんですけどね。

 あと、先週発売されたサンデー42号に掲載された「一番湯のカナタ」のエピソードは、セイリュートとブラッドがメインの話でした。
 個人的な感想ですが、今回のお話はこれまでのエピソードの中でもトップ3に入るくらいオモロかったです。この前のワネットちゃん大暴れでカナタが振り回されるエピソード、ドイルとアニーザキスの薬物中毒カップル(まちがい)のエピソードに引き続き、今後のキャラクター同士の関係の進展を期待させてくれる物語だと思います。

 これまでのエピソードでは、ブラッドがセイリュートに惚れる過程がかなり豪快にすっ飛ばされている印象があり、それ故に「ブラッドはセイリュートの身体(=宇宙船)だけが目当てなのか、それともセイリュートの精神(=ホログラム)もまとめて惚れているのか」の判断ができないところがありました。なので、「ブラッドにゃまだまだうちのセイリュートは嫁にはやれんね!」と娘を持つ父親みたいな心境に陥っていたところもあったのですが、どうやらブラッドはセイリュートの身体だけじゃなく精神に対しても本気で惚れてしまっている模様。それが判ったのは収穫でした(娘を持つ父親の心境として)。
 また、セイリュートもそれなりにブラッドを意識しだした辺りも微笑ましいです(娘を持つ父親の心境として)。

 それと、セイリュートがブラッドの作ったソフトを見て言った「美しいプログラムだ」って台詞は、実はその筋の人にとっては相当な萌えワードです。こんな台詞をあんなカワイイ娘が言ったら、三度の飯よりもプログラミングやハッキングが大好きな世の情報系オタク男子(=経験的にダメ人間が多い)なんざ一撃で転ぶさ! もちろんオレも転びましたよ!(ダメ)

 でも、住所不定無職のブラッド君には、うちのセイリュートはまだ嫁に出す気にはなれんね! もっと精進したまえ若造!
 プハー(タバコを吹かす仕草を伴いながら)

(゜Д゜)

 あと、今回は椎名氏が完成原稿速報ページで「ブラッドがちんぽこをブラブラさせてるシーンが登場する」と公言されたこともあって、そういう方面でちょっと期待されていたような気がしないでもなかったのですが、やっぱり単にちんこを出してブラブラさせているだけだと、ギャグにはなりますが全然エロくはならないですな。
 例えモザイク処理がされていようがいまいが、ちんこはちんこだからいやらしいのではなく、そこにちんこが存在していることがいやらしさを増長させるシチュエーションでなければあまりやらしくならないんだなー、とか思いました。

 これはどういうことかと申しますと、例えば、このマンガの中に時々出てくる女湯のシーンにおいても、単にそこで裸で風呂入ってる女性キャラの絵が出ただけでは、エロの観点から見るとそれほどやらしくはありません。でも、そこにリョウの親父のやらしい目つきが加わり、その視線に気づいた女性がそれを嫌がって頬を赤らめて身体を隠すような仕草を見せると、途端にその場面がエロく思えてくるようになるんですよ。「いやらしさを増長させるシチュエーション」ってのは、そういうことを言うんです。納得して頂けたでしょうか?(力説)
 このマンガに出てくる男性キャラの中で平気で脱いでくれそうなのはブラッドだけっぽいので(カナタは子供なので除外)、今後の彼の脱がせ/脱がされシチュエーションの進化に期待したいところ。

 ……ただ、仮にブラッドの全裸を今のセイリュートが見ても、セイリュートの方は全然気にしないと思われますがどうか。そもそも、人間と星龍では肉体構造が全然違う訳ですから、そういう意味ではブラッドはまだ彼女の興味の対象外ではないかと推測されます。
 一方のブラッドは、そんなセイリュートに一方的に見つめられる格好になるので、意識過剰になってやたらと興奮しそうです。彼はセイリュートの実体である宇宙船のボディーを見ただけで発情するホンモノであることが判明しましたし、もしそんなシチュエーションになったらさぞかしちんこが(以下略)。うわぁこのシチュエーション見てみてぇー(*´Д`*)

 つうか、あんまりちんこちんこ言うなや→オレ(手遅れ)

Seize the Day

 あと、サンデー42号の大きなトピックスとしては、やはり井上和郎氏の新作「美鳥の日々」の連載開始を取り上げなければなりません。

 前回もちょっとネタにした「美鳥の日々」ですが、いざ連載が始まってみたら、その内容は意外というか何というか、ここで書いたような非倫理的な要素をまったく含まない、極めて真っ当なラブコメマンガになっているのでビックリしました。
 主人公に対して最初から好意を持っていて、優しくてかわいくてお料理やお掃除が得意な女の子がいきなり主人公の家に押し掛けて来て、なし崩し的に一つ屋根の下で同居開始! これは「うる星やつら」や「ああっ女神さまっ」に代表される、業界用語で「落ち物」と呼ばれる少年/青年向けラブコメマンガの基本中の基本とも言える正統派ストーリーです。
 井上和郎氏は、初の週刊連載にあたって、とても真っ当な路線で勝負して来たと思います。

 ――ただ、このマンガを読んだ人は、正統派ラブコメがどうこう言う以前に、絶対「なんだこの変なマンガは?」と思ったに違いありません。
 このマンガが普通のラブコメマンガと大きく異なっている(そしてそれが大きなアドバンテージとなっている)点はただ一つ、「ヒロインが居着いた場所が主人公の右手だった」こと。
 それに追い打ちをかけるのが、第一話のサブタイトルである「右手のコイビト」。これが何を隠喩しているのかは、説明しなくてもお判り頂けるでしょう。右手の恋人ですよ右手の恋人! そのまんまじゃないですか奥様! お宅の息子さんは大丈夫ですか!(何が?)

 何というか、登場するキャラクターそのものは極めて普通のラブコメっぽいものであるにも関わらず、「ヒロインが小さくなって主人公の右手に居着いた」という設定が一つあるだけで、たちまちおかしいラブコメになってしまうのは素晴らしいです。この奇想天外っぷりは「これはマンガだから〜」という言い訳が成立するマンガの世界でなければ絶対できないものであり、そういう意味においては正にマンガらしいマンガと言えます。

 その一方で、万事においてクエスチョンにアンサーを求めるタイプの設定マニアな御仁は、既に「美鳥の体はどんな状態で主人公の腕にくっついているのか見せろ」とか「人間があのサイズまで縮小されると生物学的に生存することは不可能」とか「これは心霊現象か何かで、本当は右手にくっついている訳ではないのではないか」とか色々ツッコミを入れて喜んでいるのではないかと思いますが、でもこのマンガの場合は「そんな些細なことに突っ込んだって意味ねぇんだよ! モテない男の右手に突然美少女が生えてくるのも、モテない男の部屋に突然美少女のメイドさんがやって来るのも、マンガ的な荒唐無稽さという意味では等価値ということを知れ!」とか強弁しつつ、深く考えずに読んだ方が遙かに面白いと思います。
 勿論、これらの謎は後々物語の中で解明されていくことが期待されますが、多分作者もそんな細かいところまでは全然決めていないに違いありません(勝手に断言)。

 まぁ、そこまで考え込む設定マニアな方じゃなくても、「こんなことになっちゃって、風呂とかトイレとか一人エ(中略)とかはどうするんだ?」と下世話な方向に妄想が及んだ人は沢山いるはずですが、このマンガの最大の強みは、こういう誰でも思うような妄想がそのまんまストーリーのネタになる=読者が主人公に感情移入しやすいところではないかと思います。おそらく、この辺のエピソードについては同棲生活を続ける上では避けて通れないので、割と早いうちにネタとして出てくるのではないのでしょうか。
 いや、一人(中略)はやってくれるかどうかは不明ですが。でも普通やるよな。男も女も。高校生だし(中略)。

(・ω・)ノ

 あと、一部では前作「葵DESTRUCTION!」の時のあまりの衝撃が忘れられず、「この人のマンガのヒロインはかわいい男じゃないとダメだ! 小さくなった女子じゃ萌えねぇ!」という向きもあるようです。
 確かに、女装美少年は今や単なるトレンドを越えて一つのジャンルとして定着した感がありますが(あるのか?)、今回のような「女の子が普通よりも遙かに小さいサイズに変身してしまう」タイプのものは、ジャンル的には「縮小女」と呼ばれている(らしい)ところに分類される、かなりマニアックな嗜好に属するものではないかと思われます。

 これに関しては、以前「GS美神」で美神令子が呪いで小さくなってしまうエピソード(「縮み行く美神!」)の話に萌え萌えになっていた人のサイトを偶然発見したことからこのジャンルの存在を知り、ちょっと調べてみたことはあったんですけど、何というか「世界は広いなぁ……(´Д`;)」というのが正直な感想でした。
 ファンタジー世界で飛び回る半裸の妖精さんに萌えるならともかく、現実の女性を圧縮して(中略)な妄想プレイを愛でることができるようになるには、それ相当の萌え試練が必要になると思われます。

 つまり、萌えと言う観点からすると、「美鳥の日々」は「葵DESTRUCTION!」よりも遙かにニッチな方向に傾いていると言えます。果たして「葵DESTRUCTION!」に萌えることに成功した新世紀のキャラ萌えエリート達は、よりニッチな萌えである「美鳥の日々」についていくことができるのか否か?
 「美鳥の日々」とは、新しいタイプのラブコメマンガであると同時に、我々に対する新たな萌えへの挑戦である、と受け取らねばなりません。週刊少年マンガ誌の読者の中でも、心に闇を持っている読者が一番多いと称される週刊サンデー読者の資質が、今改めて問われているのではないのでしょうか。

 ……以上、今回は全体的に品がない文章になってしまい、大変申し訳ない(おわり)。


 

更新情報:

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、狐の尾さんの作品「GS美神 ひかり」の第8話を掲載しました。今回は、前回までの緊迫した戦闘からは打って変わって、幕間喜劇的なお話です。
    私としては、愛子の「あああああっ! もういやっ! 誰でもいいから青春してー!」の台詞にグッと来ました。ソレっぽすぎます(笑)。

02/09/12  (更新情報へ)

質問:
 小学館漫画賞の候補作品として「あずまんが大王」を推薦したいのですが、
  このマンガは「一般向け部門」に入れるべきなのでしょうか?
  それとも「少年向け部門」?(挨拶)


 というか、次回の小学館漫画賞の少年向け部門受賞作は「からくりサーカス」でないと絶対おかしいと思う私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページへようこそ。

 そして「からくりサーカス」と言えば、藤田和日郎先生の元チーフアシにして、かつて「葵DESTRUCTION!」でサンデー読者を萌え狂わせて恐慌状態に陥れたことで一躍人気作家の仲間入りを果たした井上和郎氏が、次週から『美鳥の日々』というマンガの連載を始めるそうです。
 こりゃ来週までは死ねませんな! ボクもかんばるよ!(←死にそうなんですか?)

 それはそうとこのマンガのヒロイン、イラストを見る限りではアニメ化されたら松岡由貴ヴォイスで喋りそうな感じの闊達な女の子っぽくて萌え萌えなのですが、でも彼女は間違いなく

  1. 性別を偽っている
  2. 年齢を著しく偽っている
  3. 性別を偽っており、かつ年齢を著しく偽っている
  4. 主人公と彼女がカップルとなることが非道徳的であるか、あるいは法律で禁止されている

 のいずれかに該当するのではないかと思われます。というか、そうでなければいけません(決めつけ)。
 世間もソレを期待しているようですしね! ホントみんなこういうの好きな!

 今週は時間がないのでいきなり更新情報です:


 

更新情報:

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、久しぶりの登場となる桜華さんの連載作品「人魔」の第9〜11幕を掲載しました。
     進学で環境が変わったり、通信環境が貧弱だったり、文章入れたフロッピーがすっ飛んだりと、様々な苦労に見舞われたにも関わらず、「人魔」シリーズを書き続けて下さった桜華さんに感謝。
     今回は3章+幕間劇3つ+後書きとかなりの分量があるので、じっくり読んで下さい。
  • 同じく「煩悩の部屋」の創作文集のページに、狐の尾さんの作品「GS美神 ひかり」の第7話を掲載しました。
     今回は、前回から引き続き六道女学院での戦闘がメインとなります。何というか、ヒカリが背負っているものの重さを感じるお話です。
  • 「一番湯のカナタ」感想掲示板の一コーナーとして、「一番湯のカナタベストカップルコンテスト」を開設しました。今後ともよろしく〜
     基本的なルールやシステムは「MISTERジパング」の頃と一緒です。今回も受け攻めの区別が有効なので、投票の際は一応その点に注意を。

おまけ:今更コミケ日記

8/9

 コミケ一日目。有明に着いたのは11時頃だが、既に会場から離れた砂利がむき出しの空き地のようなところにまで行列が伸びていてビビる。こりゃ入場までに1時間は並ぶかなーと覚悟したのだが、しかし行列に従ってそのまま歩いているうちにそのまま会場入りできてしまってビックリ。平日なので参加者が少ないのか、それともスタッフの誘導の賜物なのか。

 会場に入った後は、西館へ行ってサークル文珠のアイベックスさんにご挨拶したり、少年マンガ系サークルを物色したり。今回は少年マンガを扱うサークルは週刊少年ジャンプを除いて全て西館に配置されており、特に椎名高志作品を扱うサークルはその中でも一番奥の方に配置されていた感がある。落ち着いた雰囲気で色々と物色できた(例:オールカラー信秀×政秀やおい本とか)のは良かったのだけど、人通りの面ではやや不利だったのかも知れない。
 あと、この日は企業スペースも巡回する余裕があったので巡回。私は基本的にエロゲーはやらない人間なのですが、せっかくなのでソレ系のゲームのチラシを大量にもらって来ました。現代オタクの基礎知識として勉強させて頂きます。

 そして夜は、サークル文珠の方々と両国で飲み。そこでは椎名高志作品から過去のゲーム・アニメ、果ては最近の社会情勢や政治に至るまで様々なことについて議論した結果、「アメリカのライス大統領補佐官の声優は榊原良子で」「オリバー・カーンの声優は玄田哲章で」という結論に達しました。おかしいな?(こういう話題を喜んで振ったオレが)
 いやその、今更ですが楽しかったです。また機会があったら飲みましょう。


この日の成果:

君といる未来2(播磨屋本舗

 空木朔子さん制作の「MISTERジパング」個人誌。ジャンルとしては晴信×ヒカゲ本。まだ春信の父・信虎が当主だった時代の甲斐を舞台にした、春信と幼少時のヒカゲの関わり合いを描いた作品。冬コミ発行の「君といる未来」の続編にあたる。
 原作マンガの方が十分にはフォローできていなかった感がある「晴信の過去の出来事」「春信とヒカゲの関係の深さ」を上手く補完できていると同時に、ヒカゲやヒナタという歴史的なバックグラウンドを持たないオリジナルキャラに「深み」を与えることにも成功している。「MISTERジパング」という作品が本来持っていたであろう可能性の一端を垣間見ることができる、二次創作同人誌の傑作だと思う。
 読めるチャンスがあるなら、是非ミスジパファンに読んで欲しい作品。続編も期待。

BEST FRIEND(天使のしっぽ)

 「GS美神」の時代から椎名高志作品の二次創作同人誌を作り続けている老舗サークル「リップバンパー」の滝沢さんが作った、「一番湯のカナタ」のカナタ×リョウ本。時期が時期なので話のネタになっているのは第4話までなのだが、とにかく連載開始間もない頃にも関わらず勢いで「カナタ」本を作った、という行動力に敬意を表したい。
 メインはカナタ×リョウだが、普通にギャグパロディ本としても読めますのでご安心を(安心?)。

がんばれ滝酢めし!3(滝納豆

 週刊少年チャンピオン連載の4コママンガ「がんばれ酢めし疑獄!」をネタにした、おそらく唯一にして最強の同人誌。作り手側が「酢めし」の何処が面白いのかを理解した上でネタを作っているので、「酢めし」ファンなら素直に楽しめると思う。
 また、何故か「松山せいじリスペクトコミックス・無法松」が巻末についているのが今回の特徴。「ヒゲとボイン」風にアレンジされた「エイケン」など、コンセプトがおかしい怪作が読めます。

8/10

 コミケ二日目。ただ、様々な理由からこの日は会場には行かず(主に資金的な問題)、夜に蒲田で行われる蒲田銭湯オフ会に参加するため、午後から直接蒲田へ直行。
 この日は有明で花火大会が行われる日でもあり、新橋駅や浜松町駅などはこれから有明に向かうであろう浴衣姿の女性や家族連れなどで混雑していた。その混雑を車中から眺めながら、コミケ帰りの人達と花火大会へ向かう人達で大混雑しているであろう有明に思いを馳せる。

 なんかもの凄く混んでそう…
 行かなくて良かったよ…(そんなのか)

(・ω・)ノ

 今回の温泉オフに参加したモノ好き達は、藤宮ケイ裏町片菜、がんてつ、NOZA、そして私(敬語略)の5名。コミケ終了後に蒲田駅に集合し、そこから歩いて20分くらいの場所にある銭湯に30分くらい浸かり、そこからまた歩いて駅まで帰って来て駅ビルのビアガーデンでビールを飲む、という強行スケジュールを敢行することに決定。
 「風呂入ってる時間よりも歩いている時間の方が長い」という気もするが、しかし目的は手段を正当化するものなのだ!(詭弁)

 目的の女塚浴場は、木造建築だし煙突はあるし番台はあるしと、まさにマンガに出てきそうなクラシックな銭湯のイメージに合致する素晴らしい(我々にとって)ところでした。こういう銭湯が現存できるというだけでも、蒲田という街は素晴らしいと思う(マジで)。そして、いつかこんな銭湯に「カナタ」をフューチャーした浴場組合のポスターなんかが張り出される日が来たらいいなぁと思った。このマンガにとっては、アニメ化されるよりもそっちの方が価値があるはずです。多分。
 あと、この銭湯には蒲田名物の黒湯(コーヒーみたいな色をした真っ黒い湯)があったので浸かってみたが、体の暖まり方が異常。これは効きますわい。萌え。

 その後は蒲田駅に歩いて戻り、名守ASK-YOU両氏と合流してからバドワイザーカーニバルで飲み。名前に違わずバドガールのコスプレをしたウェイトレスさんがうようよいる、世のオヤジ達には夢のような場所なのだが、でも酒が進むに連れてバドガールほったらかしで勝手に盛り上がる。飲んでる最中にはビアガーデン主催のビンゴゲームが催されたのだが、そこでも「リーチキター!」「ビンゴキター!」「もう来ねぇよ!(ビンゴが)」「¥eー!」などと専門用語を駆使しながら騒ぎまくる我々。
 あの日のビンゴゲームを盛り上げたのは、間違いなくオレ達に違いないね!(迷惑)

 飲み会終了後は藤宮さんと途中まで一緒に歩いて帰ったのだが、そこで何故かマンションのボヤ騒ぎに遭遇。消防車の群、夜の街に煌めくパトライト、「KEEP OUT」と書かれたテープがマンションの周囲に張り巡らされている様など、いきなり登場した非日常的な光景にビビる。しかも、よりによってそのマンションは私が当日泊まるホテルの真横。どうなってるの!
 でもまぁ、火事は初期段階で鎮火できたらしく、大事に至らずに済んだのは何よりでした。良かった探しに成功して就寝。

8/11

 この日も11時過ぎくらいに水上バス経由で会場に到着。船を降りたところで藤宮さんとバッタリ遭ってしまってお互いビックリしながら西館入口に向かう。
 普通ならここで入場待ちの長蛇の列が待ちかまえているはずなのだが、今日もそこにあるはずの行列がまったくなく、スムーズに会場入りに成功する。1日目といい今日といい、いったいどうなってるのか。いや別にスムーズに入れるのはまったく問題ないのでいいことなんだけど。

 勿論、会場内はその分人が一杯で大変。あまりに大変だったので会場内では何やってたかあまり憶えてませんが、午後2時過ぎたら急に体力が落ちてずっと食堂で飯食ってたり、閉会間際にようやく復活したので東館に降りて「プリティフェイス」という題名の「いちご100%」本を買ってたりしたような気がする。
 あと、この日は私が寄稿した「サンデーの汁」というタイトルの本をアイベックスさんが売ってたので、そちらにも軽く挨拶をしたり。熱くて大変そうでした。おつかれさま。

 閉会後は、チャットなどで日頃お世話になっている#西海岸の方々と飲む為に国際展示場駅に向かったのだが、駅構内にデカデカと張ってあったキディ・グレイトのイラストに見みとれているうちに、他のメンバーとはぐれてしまって迷惑をかけたりしてました。すみませんすみません……


この日の成果:

めいど喫茶の作り方(Project MSG

 タイトルはちょっとアレだが、内容は至って真っ当な喫茶店の経営HowTo本。開業編・運用編・月影亭編の三冊に別れている。
 「自分でめいど喫茶を作ってみませんか?」をキャッチフレーズに、「メイドがいる喫茶店とはどのようなものか」というコンセプトの提示、喫茶店を作るための資金作りから店を構える場所の選定、店内レイアウトやメニューの策定、店員の雇用と教育の方針、果ては喫茶店が行うべき日常業務の数々に至るまで事細かに書かれており、もし本当に喫茶店を経営することになるなら参考になること間違いなし(多分)。また、メイド喫茶以前に、個人で喫茶店を経営するのがどれだけ大変なことなのかもよく判る。こういう明確なコンセプトを持った同人誌は大好きですね。
 なお、この本を制作した方々に話を聞いたら、「まだこの本に出てくるような店は実在しませんが、もし宝くじで三億円が当たったら、絶対めいど喫茶を作ってみせますよ!」と豪語していたのが印象的だった。メイドの女神よ、願わくば彼らに幸運を。

ビバ!メガネくん(ビバ!メガネくん/渡辺由美子

 名前の通りのメガネキャラ評論本。最近、特に女性向けアニメやマンガ作品の世界で台頭著しい「メガネくん」(眼鏡を掛けた男性キャラ)を様々なアーキタイプに分類して紹介している。
 この本では「策略型」「観察型」「探求型」などのメガネ男の基本形に加え、新しい分類として「メガネっ子」(「ヒカ碁」の筒井公宏、「おねティ」の草薙桂などの童顔優男系)、「ダンディメガネ」(「ワンピ」のサンジ、「トライガン」のヴァッシュなどのアウトロー系)といった新しいアーキタイプを提示している点、および眼鏡を掛けた女性キャラの中でも「メガネっ娘」というよりはむしろ男メガネキャラに役割が近いタイプのキャラ=「女メガネくん」(「あずまんが大王」の水原暦など)を提唱するなど、ここ最近のトレンドに対応しているのがこの本の面白いところ。
 あと、レイアウトが市販本と遜色ないくらいに丁寧で読みやすくて判りやすいのもポイント(この手の評論本は「読みやすさ」をないがしろにしているものが多い気がするので特に)。どんな人が書いているかと思ったら、「アニメージュ」などの商業誌でオタク系のコラム書いてる方だと知って納得。面白いわけだわ。

ロマンスはお好き?〜トンデモ・ハーレクインのめくるめく世界〜(カラオケの艦隊)

 いわゆる「トンデモ本」系統に属する本。掃いて捨てる程出版されているハーレクインロマンスの中から、普通にロマンスとして読むよりも「いくら何でもこの設定は変じゃないか?」とかツッコミを入れた方が楽しく読めてしまう、いわゆるトンデモ本を紹介している。コミケでは、何か「と学会」系統のサークルの人が熱心にこの本を薦めていたのが印象的。
 これを読むと、ハーレクインロマンスには一定の「型」のようなものがあり、その型さえ守っていれば後は何をやっても何とかなってしまうものらしい、ということがよく判る。そういう意味においては、ハーレクインは麻雀マンガやエロマンガと似たような構造を持っているのかも知れないなぁ、とか思った。自由が効く分、トンデモ本が出る余地も高いという訳なのかも知れない。

 そしてそれより何よりこの本を読んでて楽しいのが、コレの著者は心の底からハーレクインロマンスを愛していて、「例えハーレクインがトンデモだろうが、いやトンデモだからこそ大好きなんだ!」という気持ちが伝わってくる気がする点。
 本家のと学会の方は、ここ最近はどうも「面白いから突っ込む」というよりは「思想的に相容れないから突っ込む」方向に向かっている(「戦争論」にケチつけ始めた辺りから)気がしないでもないのだが、原点に立ち返ったトンデモ研究本を読めて嬉しい気分。何事をも面白がる精神を忘れてはいけませんね。


02/09/04  (更新情報へ)

 「紳士のこだわり、メイド服はぜひで」(挨拶)

マンガ近況:

 「エマ」(森薫、エンターブレイン)と、「そっと好かれる」(小田扉、太田出版)を買いました。

 どちらの作品の作者も、この人達のサークルの新刊欲しさにわざわざコミティアに毎回出向いてしまうくらい好きな漫画家さんであり、そんな人のマンガを入手ハードルの高い同人誌じゃなくてより入手しやすい商業出版の世界で買えるだなんて、ありがたいと同時にうれしい限りであります。
 日本の出版業界もまだまだ捨てたモンじゃないね!(おおげさ)


 まず「エマ」は、19世紀末のロンドンを舞台に、過去に色々あったらしいけど今は初老の婦人の邸宅で健気に働くメイドさんと、ジェントルな商家生まれのお坊ちゃんを主人公にした、いわゆるメイドものに属する恋愛マンガです。

 ただしメイドものとは言え、今「メイド」と聞くと真っ先に思い描かれるに違いない、「えっちなのはいけないと思います!」と言うメイドさんだとか、二言目には「はわわ〜」とか言いそうなちょっとドジなメイドさんだとか、頭に生えた触角から稲妻を発射するメイドさんみたいな、そういう系統の「メイド」とはまったくタイプが異なるので注意。
 この作品のメイドさんは、「萌え」とかいうよりはむしろグラナダ版「名探偵ホームズ」のエキストラとして出てくるような、当時実在した本当のメイドさんのイメージに近いと思われます。そういうクラシカルなタイプのメイドを主人公にすることによって、この作品は作品世界のフレーバーを高めることに成功していると言えます。

 また、この時代のイギリスを舞台にした作品らしく、産業革命によって社会が変化して行く兆しや、その一方でまだまだ残る伝統的な貴族階級のしきたりやそれに伴う軋轢なども、ちゃんとネタとして取り込まれている部分も見逃せません。さすがは同人誌時代にさんざんそういう時代のメイドを描きまくって来た人の作品だなぁと感心しきりです。
 読めば必ずメイドさんが好きになるマンガだと思うので、このジャンルに興味がある方はぜひ。

 あと、「えっちなのは(以下略)」みたいな萌え萌えメイドが大好きなメイドスキーな方も、ぜひ「エマ」を読んで生活感があるホンモノのメイドの姿を知りやがれ! とか思いました。だから本当のメイドってのはな、ご主人様に「隷属」してるんじゃなくて、お互いに「信頼」し合っている関係で結ばれているべきものなんだよ! むやみにメイドでエロ妄想とかするの禁止な禁止!
 メイドスキーよ紳士たれ!(←お前もな)


 そして「そっと好かれる」は、前にここでも紹介した(はずの)小田扉氏の二冊目の単行本です。前回は講談社から出ましたが、今回はサブカル出版社の代名詞である(決めつけ)太田出版から出るという辺りに、マイナー作家の苦労がうかがい知れます。何となく。

 基本的には太田出版の「マンガエロティクスF」に掲載された作品などが半分、コミティアなどで発表された同人誌の作品が残り半分、といった構成になっていますが、個人的にはやはり同人誌で発表された作品の方が思い入れがあるだけ面白く感じました。
 特に、一番最後に掲載されている「放送塔」という作品は、この人の持っている「何とも表現のしようがないんだけどとにかく凄い」としか言いようがない独特の才能やセンスがいかんなく発揮された傑作なので、例によっていかなる手段を講じても良いので一度は読むべきだと思います。眼鏡の女性に「数学」というあだ名を付けるネーミングセンスには本気で感動しました。
 あと、悪の組織に改造されたサイボーグ達が活躍もしないで自分の能力が如何に下らないかを淡々と語り続ける「サイボーグ大作戦」も面白いのでぜひ。氏のようなセンスを持ち合わせたマンガ家の存在はとても貴重だと思うので、売れて欲しいですね。

 なお、この「そっと好かれる」は秋葉原に行った時に駅近くのゲーマーズで購入したのですが、そこでは何故かこの本が少女マンガのフロアで売られていました。どう考えてもこの本は少女マンガでは断じて無いのですけど、一応は女性向けマンガに思えなくもない表紙とタイトルに騙されたのかも。どうしたゲーマーズ?(エラそう)

 でもまぁ、タイトルと表紙のセンスが中味のソレと噛み合っていない印象を受けてしまうのも確かであり、この辺がゲーマーズに間違えられた原因なのかも知れませんが。個人的には、この本のタイトルはやっぱり「サイボーグ大作戦」や「放送塔」の方が相応しいような気がします。
 「クイックジャパン」でマルチを表紙に持ってきたサブカルセンスをもう一度呼び覚ませ太田出版!(エラそう)


 あと買ったと言えば、「恋愛ディストーション」の3巻(犬上すくね、少年画報社)も買いました。

 こちらはもうその筋では有名な作品なので特に細かくは書きませんが、これを読んでいると「あー、オレも彼女とイチャイチャしてぇー!」と激しく思えてくること請け合いですので、15歳以上の恋に恋する健全な男子および女子は必ず読めと言いたい。つうか、マンガ読んでる暇あったら恋愛しろ恋愛!(矛盾)

 ああ母さん、どうしてボクは10年前にショートカットの眼鏡っ娘の彼女を作る努力をしなかったのでしょうか……

 そして、そんなステキなマンガが描ける犬上すくね氏が、もうすぐあの「サンデーGX」で連載始めるというのでビックリしている今日この頃。「恋愛ディストーション」の掲載誌だったヤングキングアワーズライトが休刊したことは知っていたのですが、そっからいきなり小学館の雑誌に流れてくるのは予想外の展開でした。

 ここ最近の「サンデーGX」は、「ラーゼフォン」や「ギルステイン」などの創刊からの看板マンガを終了させる一方、後藤羽矢子氏や犬上すくね氏といったファンが多くて実力的にも定評がある作家を積極的に招聘したり、前作「トラフィッカー」がヒットして成長した感がある光永康則氏の新連載を開始するなど、かなり誌面刷新に力を入れているような印象を受けます。
 夏のコミケでは専門ブースを用意して限定本を売るなどその筋の人達の人気を得ようと企業努力している様子も評価できますし(でもあの内容で1000円は高いッスよ(´Д`;)、「GX」は案外やりおる雑誌になるやも。というかぜひなって下さい。

(・Д・)

ワネットちゃん祭り2

 ああ、あと、書くのが遅くなってしまいましたが、勿論今週のサンデーの「一番湯のカナタ」は本当にほんとうに面白かったですよー?(フォロー)

 今回のストーリーの要である「ひたすら暴走するワネットと、その暴走を真に受けてバカ正直につきあうカナタ」の対比が良く表現されており、以前作者がサイトでコメントしていた「ワネットのおかげでキャラが動き出した」というのが実感できます。ワネットのハチャハチャっぷりで読者を楽しませることは勿論ですが、前回に続いてカナタがワネットのために能動的に動くシチュエーションを作ることにより、彼に見せ場を作ることにも成功していると思います(そしてそれが全く報われずにギャグになってオチる辺りも)。
 そして、何よりも嬉しいのは「無意味にリピートするホログラム映像」や「私はバラのさだめに生まれた〜」辺りの小ネタのくすぐり具合が絶妙な点であり、通勤電車の中で読みながら思わずニヤニヤしてしまう程でした(ダメ)。何というかこう、往年のギャグセンスを取り戻した! って感じがします。
 ワネットちゃんは、この作品にとって起爆剤に成り得る存在であることを実感できるお話でした。やっぱりギャルの力は偉大です。

 あと話の中に「かねぐら信用金庫」なる金融機関が出てきましたが、あそこが「GS美神」に出てきた「かねぐら銀行」の系列金融だと仮定すれば、あそこに居たはずの色々な意味で性格や行動がおかしい女性行員達は、一体何処へ行ってしまったのでしょうか?
 もうあの頃から10年くらい時間が経ってるような気がするので、やっぱりみんな結婚退職か何かでいなくなってしまったのでしょうかね。それとも「かねぐら銀行」から「かねぐら信用金庫」に店名が変わっているということは、最近流行の金融機関の統廃合に伴うリストラであの部門が閉鎖されてしまったとか?(ドクロ☠ฺ)

 以上、普通のマンガ読み日記でした。
 やっぱりオレ、マンガがないと生きていけません…


 

更新情報:

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、久しぶりの登場となる山屋さんの作品「高松君の青春」を掲載しました。
     作者解説にもあるように、基本的には「GS美神」4巻の『漂流教室!!』がベースになっているのですが、あのコメディタッチのお話からこんなに泣かせるサイドストーリーを創作できるなんて! と素直に思いました。山屋さんの発想力に感動。
  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、狐の尾さんの作品「GS美神 ひかり」の第6話、および参考資料「主なキャラクター設定」を掲載しました。シリーズ6回目となる今回のお話では、いよいよひかり達の学校・六道女学院が戦いの舞台となります。果たしてヒカリの選択や如何に? といったところ。
     あと個人的には、タマモがやたら格好良いのが気に入りました。やっぱタマモはこうでなくては!(←歪んでますかオレ)
  • 掲示板の方では告知しましたが、現在「グレート展開予想ショー」で投稿に対する評価を「賛成/反対」で入力する場合、必ずコメントを入力してもらうようにシステムを修正してあります。
     しばらくはこれで様子を見ますので、ご了承の程をよろしくお願いします。
  • 個人的趣味で行っている「逆リンク集」の2002年8月集計版を公開しました。
  • あとお知らせですが、できれば今週末に「ベストカップルコンテスト」の一番湯のカナタ版を立ち上げたいなと思っています(意向)。
    その際には、これまでと同様のご愛顧をよろしくお願いします。

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