What's Old


02/10/30  (更新情報へ)

 自分の身体と同じ大きさのハンバーグを作る為に、
 ネトネトになった挽肉を全身を使って一生懸命こねる美鳥たんを想像!(挨拶)

 週刊少年サンデーのみんな大好き新ラブコメマンガ「美鳥の日々」ですが、連載が進むに連れ、メインヒロインの美鳥の他にも、主人公であるセイジ君のクラスメートの綾瀬さん(委員長属性)やら、セイジ君のお姉さん(姉&スーツ属性)やらといった新しい魅惑の女性キャラが登場して来ました。
 ですので、そろそろ「美鳥よりも綾瀬の方が良くねぇ?」とか内心で思い始めている方も出て来ているのではないかと思います。

 でも、以前にも申し上げた通り、「美鳥の日々」というマンガは基本的にはあくまで『右腕に宿った美少女』という異常な設定に対して萌え続けることに挑戦する点にこそ最大の価値があるのであり、それ故に美鳥以外の女性キャラに萌えてしまうのは、そのまま「美鳥の日々」という作品に対して敗北したことを意味するのを忘れてはなりません。
 萌えマンガが好きで好きでンもう大好きな、選ばれた(頭の作りが)読者であるところの我々には、もはや敗北は許されないのです。「覚悟のススメ」風に言うなれば、我らにとって勝利はもはや当然の有様! 美しくなければ萌えとは言えぬ! と覚悟を決めた上で、「美鳥」との戦いにつかまつって頂きたいと、私などは思うのであります。

 今はマガジンの方にも「スクールランブル」という新種の萌えマンガが登場して来ていますし、まだまだ我々の戦いは終わる訳にはまいりません。それが萌え戦士の定め。
 萌えて倒れる時は、一歩でも前のめりだ…!

 そんな感じで今週も妄想を鍛えていきたい私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページ C-WWW へようこそ(判りません)。


Epic Struggle

 それはそれとして(いきなり)、先週のサンデーでもっとも話題になったのは、やはり何と言っても「旋風の橘」の新展開――というか、「新展開」という範疇に含まれるかどうかすらあやしい、唐突な新章突入でキマリでしょう。
 これに関しては既に「LOGIC & MATRIX(遊星さん、毎週おつかれさまです…)をはじめとしていくつかのレビュー系サイトで話題になっていますし、今週のサンデーが発売になった今となってはもう取り上げるタイミングを逸しているとは思うのですが、さすがにこれに関してツッコミを入れないのはサンデー系マンガサイトとしてどうかと思うので一応。

 今年に入ってからのサンデーの大きな特徴の一つとして、連載マンガに対してあからさまなまでのテコ入れ策を堂々と行うようになったことが挙げられると思います。
 例えば、「うえきの法則」では第二部と銘打つようになってから、いきなり牛丼が大好物な化け物(「うしおととら」のとらに相当)が登場したりとか、短時間でキャラクターの大幅なパワーアップを可能にする、「ドラゴンボール」で言うところの『精神と時の部屋』に相当する概念をいきなり持ち出すようになりました。また、「一番湯のカナタ」における実質的な主役キャラの交代に等しい大幅なキャラクターのモデルチェンジ劇は、まだ記憶に新しいところでしょう。
 このようなアグレッシブな(別の言い方をすれば無茶な)手法は、競合他誌ならともかくサンデーらしからぬところがあるのは確かですが、雑誌が要求しているマンガの質が変化してきていることの現れとして注目するべき動きではあります。

 ……そして、先週のサンデー47号に掲載された「旋風の橘」に対しても、いわゆるテコ入れが行われました。しかしそれは、「うえき」や「カナタ」におけるテコ入れとはまったく概念が違ったものであったのは明白です。
 今回の新展開の内容を要約すると「これまで主人公の橘が目指すべき目標であった『天下取り』の代名詞である玉竜旗大会編を、これまで張ってきた伏線を含めてバッサリとカットし、本当の『天下』を取るために必要な『ライバル』となる存在を探すために旅に出る」ということになるのですが、この話を読んだ人は誰もが「いくら何でもコレはないだろう」と思ったに違いありません。
 いやもう、テコ入れするにも程があるというもの。

 このマンガの制作状況が判らない我々一般読者ですらこう思うくらいなのですから、当事者である作者や編集者の皆さんは、今頃相当スゴイことになっているのではないかと想像します。というより、どのような事情でこんなにねじ曲がったストーリーを作り出さなければならなくなったのか、今の作者やアシスタントや担当編集者の感情はどんなものなのか、私には恐ろしくて想像すらできません
 「パンゲアの娘クニエ」が事実上の打ち切り終了となったゆうきまさみ氏は、その時の心情を「一敗地にまみれて」と表現しましたが、「旋風の橘」の今の状況はなんと表現したらいいのでしょうか?

 連載開始時から様々な問題点が指摘され、何だかんだと言われ続けてきた「旋風の橘」ですが、さすがに先週のエピソードをサンデーに載せた時点で、完全に作品としての命運は尽きたと思われます。後は、普通なら「このへんで適当にテーマらしい事をにおわせて…幕を下ろすしかない…」(「燃えよペン」/島本和彦)という道筋を辿ることになるでしょう。

 いやでも、そういう常識が通用しない恐ろしさがこのマンガにはあるので、まだまだ侮ることはできませんが……

へ (; ´Д゚)ノ

 話はちょっと変わりますが、今回の「橘」の新展開のような、主人公が戦う意味を見失ってしまうエピソードを扱ったマンガの中で個人的に印象に残っているのが、昔サンデーで連載されていた格闘マンガの名作「拳児」の一番最後のエピソードです。

 主人公の拳児は、幼い頃に自分に八極拳を教えてくれた祖父を追って中国各地を旅し、その旅の果てに生涯のライバルと言えるトニーと生死を賭けた決闘をし、文字通りの「死ぬような体験」をした結果、「拳法をやっても死ぬような思いをするだけなら、拳法をやる意味なんかないじゃないか」と考えるようになってしまいます。……しかし、再び祖父と出会って自然の中で暮らすうちに、自分という存在を許容している世界の大きさ、それに対する己の小ささ、それから拳法が目指す「道」への悟りを得て、人間的に成長する――という、かなり哲学的な意味合いが強いエピソードでした。
 「橘」の今度のエピソードも、最終的に目指すところはこれに似ているのかも知れません。

 ただ、「拳児」の場合は、「橘」が言うところの『天下』の三つの要素である、師・仲間・ライバルは全て主人公が中国拳法を学んでいく途中で必然的に出会ったものばかりであり、マンガの中でも「人が正しい道を歩んでいれば、成長するために必要なものに必ず出会う。これは偶然ではなく必然である」と何度も語られています。なので、今回の橘のように、人から「お前にはライバルが必要だ!」と言われて旅に出るという展開は、ちょっと物語としての順番が間違っているのではないかと思うのですが、どうなのでしょうか。
 というか、「拳児」の定義に当てはめてみると、これまで剣道をやって来ても自分自身を成長させる「ライバル」に出会うことができなかったということは、それは彼が歩むべき道を間違えていたということになってしまいますよ? ヤバー

 何にしろ、勝負の連続をストーリーの基調とする格闘モノマンガであるにもかかわらず、最初から物語を牽引するだけの力を持った「ライバル」キャラを用意できなかった時点で、このマンガの運命は決まっていたのかも知れません。
 なんか、魅力的なライバルが登場するのがあまりにも遅すぎたために一敗地にまみれる結果となった「歩武の駒」を思い出してしまいましたよトホホ(´д`;)


 

更新情報:

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、狐の尾さんの作品「GS美神 ひかり」の第11話を掲載しました。
     ザンス王国の女王陛下がついに来日! というところから、今回のお話は始まります。未だダメージが癒えないヒカリが取った行動は如何に?

02/10/20  (更新情報へ)

 祝! エイケンアニメ化!(挨拶)
(リンク先:最後通牒 10/15

 というか皆様こんにちは。こちらは私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページ C-WWW です。
 最近ちょっと忙しくて無理が入った生活をしていたところ、なんか顔に変なボツボツができてしまって自分の体にヤバさを感じた為、更新が遅れました(これが理由か?)。

EIKEN(「鉄拳」っぽく発音)

 もうネットの世界では旧知の話題になってしまいましたが、混迷する新世紀に生まれたダメハーレムマンガこと「エイケン」が、何の因果かついにアニメ化されるらしいですね。個人的には本当にほんとうに嬉しいです。

 いやだってアンタ、あの「エイケン」ですよ! 「エイケン」! 週刊少年チャンピオンで連載が始まった時は、バストが111cmもある小学生を代表とする、あまりと言えばあまりの歪んだ容貌が魅力の登場キャラクターの数々に皆(私も含む)が悲鳴を上げ、「何だコレは!」と誰もが目を(そしてこのマンガを掲載した週刊少年チャンピオンの行く末を)疑ったあの「エイケン」が、ついにオタク業界における成功のステータスシンボルであるアニメ化の座を勝ち取ったのです!
 これを快挙と呼ばずして、何を快挙と呼べと言うのか!

 おめでとう「エイケン」! おめでとう松山せいじ先生!ヽ(*´д`*)ノ
 まだこの世の中も捨てたモノじゃないね!(おおげさ)


 「エイケン」は、見てくれこそよくある美少女わんさかコメディー系統のマンガなのですが、このマンガの本当の面白さはそういう方向の作品とは一線を画した突き抜け具合を読者が理解し、そしてそれを許容した先に存在するものなのではないか、と思っています(この面白がり方を形容する最も適した日本語は「悟る」で決定)。
 そういった、ちょっとベクトルの違った面白さを上手く処理して映像化できれば、ひょっとしてひょっとしたら従来の美少女わんさかコメディーアニメを超える、何かもの凄いモノができあがるかも知れません。

 せっかくあの「エイケン」をアニメ化するからには、単に人気と話題性を狙うだけではなく、素材となる原作の臭みをキッチリと活かしたものにして欲しいです。監督が「シスタープリンセス」第一期の人(大畑清隆氏)らしいので、その辺をわきまえてくれていることを期待します。
 ああ、でも、あの巨乳キャラクターの何とも形容しがたい肉体のデザインは、ちょっと何とかして欲しいですけどね(´Д`;)

 あと、「エイケン」がここまで話題作になった理由の一つとしては、連載開始当初に2ちゃんねるを始めとしたネット上でエイケンについて活発に議論(というか「祭り」)を行い、結果として作品の知名度アップに大きく貢献する役割を果たした、いわゆるエイケニストと呼ばれる人達の力が大きかったと思うのですが、彼らのコミュニティは今どんな状況なのでしょうか?
 「エイケン」ファンサイトとして有名だった「エイケニストのキセキ?」さんが更新終了していたり、「皇帝φ機構」さんのエイケンリンクが消滅しているみたいだったりと、しばらくチェックしていなかった間にエイケン系サイトの様相は大きく様変わりしている模様。もしかして、もうこのマンガは、ネットの世界ではもはやネタにするべき作品から外れてしまっている(=普通のマンガになった)ということなのでしょうか。
 確かに、ここしばらくはマンガの方がマンネリ気味でイマイチ面白みに欠けているというのは否めませんしね……

 「ラブひな」における東大受験に相当する物語の核がない分、「エイケン」は週刊ベースで安定してエピソードを作り出すのは相当難しいと思うのですが、もうこうなった以上は徹底的にやって欲しいです。
 週刊連載マンガ家の真の実力は、ネタが尽きてから連載を如何に継続させられるかで量られるものと知れ!(エラそう)

Aggravated Assault

 そしてここは「エイケン」ファンサイトではなく椎名高志作品のファンサイトなので、「一番湯のカナタ」に関する話題にも触れなければなりません。

 連載が再開された先週のサンデー45号から、まるで「恋愛少女マンガがコミックを1巻飛ばしただけで宇宙戦争マンガに変わった」かの如き(「かってに改蔵」風比喩)急展開となり、「何故いきなりこんな話になっちゃったの?」とみんなから不安がられていたこのマンガでしたが、連載再開第2話となるサンデー46号では、今回こうなった経緯を冒頭たった4ページで説明するという大技をいきなり繰り出して、ストーリーの辻褄を合わせることに成功(強調)。
 そして、そこからわずか10ページであっという間に大気圏を脱出してマリーアント号に乗り込んで敵を撃破してカナタを救出、再び地上に戻って感動の再開を果たし注:「そのツッコミはリョウカナ!?」とカナタが驚くシーンは、笑うところではなく『どんなに容貌が変わってもツッコミだけでリョウと一発で判ってしまう、カナタとリョウの絆の深さ』に感動するシーンです。勘違いしないでネ!)、そしてそこに敵が降りてきて次回へ続く! までの展開がたったの3ページと、ページ単位で見るとその疾風怒濤っぷりがよく判ります。

 わずか18ページのマンガでここまで密度が高く、プロットが工夫され、そして要所に見せ場を用意した(セイリュートの「嫌いになるぞ!」のみならず、平均して2ページに1つは何かしらのギャグが仕込まれています)お話を見せられると、辻褄がどうこう言う以前に「何だかよく判らないけどとにかくスゲえ」という気になってきます。ここに来てついに底力が出たかという感じ。
 こんなテンションのマンガ描けたのも、2週間の休載期間があってストーリーをブラッシュアップする余裕があったおかげでしょうか?

 とりあえず46号の話で今後のストーリー展開にかなり希望が見えて来たというか、このマンガはまだ先へ進むことを諦めてはいないことがよく判りましたので、こちらとしてもそれ相応の覚悟を持ってこのマンガを読んでいきたいと思いました。
 コミックス3巻の掲載枠が埋まるまであと7話か……(縁起でもない)


 しかしそれはそれとして、サンデー45号が発売されてから46号が出るまでの一週間は、椎名高志マンガのファンにとっては久しぶりにハードな時を過ごされたのではないかと思います。

 ネット(主に2ちゃんねる)に飛び交うコメントの数々!
 「次回はどうなってしまうんだろう」「もうまとめに入ってしまったのではないか」という焦燥感!
 このサイトの IRC (チャット)でも、サンデー発売日には珍しく活発な議論が!

 など、何というかこう、ちょっと「GS美神極楽大作戦!!」のアシュタロス編末期の頃に戻ったような興奮を味わえました。楽しかったです(正直)。
 考えるに、「カナタ」におけるカローとの対決エピソードは、「GS美神」におけるアシュ編同様、一度そういう設定を作ってしまったからにはいつかは必ずやらなければならないエピソードな訳であり、そういう意味においても前回から始まったリョウ変身編は「アシュ編が帰ってきた」と言っても過言ではないのかも。まぁ、始まるのがちょっと早いような気はしますが。

 椎名氏のサイトでは「リョウをロボットにするアイデアは初期からあった」というコメントがありましたが、カローとの本格的な戦いが始まる時はリョウはいずれこうなる運命だったのかも知れません。

 そしてアシュ編が結果的にああなちゃった要因の一つには、勿論ルシオラが大バケして横島だけでなく読者までもが萌え狂っちゃったことが挙げられますが、「カナタ」も今後リョウに続く大バケキャラが出ないとも限らないので、読者の皆様方においてはゆめゆめ侮ることがないようにして頂きたいです。
 今は口から火を噴く程度の特徴しかない単なるザコ兵士っぽく書かれているナ・リタ軍辺境パトロール部隊の隊長が、そのうちマクラを引きちぎりながら口から火を噴くキャラになったりするかも知れませんよ?(それは大バケというのか)


 

更新情報:

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、狐の尾さんの作品「GS美神 ひかり」の第10話を掲載しました。
     原作にもあったシーンを想起させるほのぼのする場面がある一方で、物語は徐々に深刻さを増している模様。
  • 創作文集のページに、久しぶりの登場となるジャン・バルジャンさんの作品「時の道化たち 第一部ゴーストスイーパー武藤玄也」の新章「蘇れよ追憶〜スタンド・バイ・ミー〜」を掲載しました。
     今回は冥子がメインのお話です。
  • 創作文集のページに、こちらは初投稿となる矢塚さんの作品、「横島忠夫の一番長い日」を掲載しました。
     いきなり横島と小竜姫が!(以下略)というお話です。
  • 先週掲載したhoge太郎さんの作品「もう一つの物語」に、目次のページを追加しました。
  • GS美神・極楽大作戦!!」関連リンク集に掲載している、名守さんのサイト「山奥寒村お食事処」のリンク先を変更しました。これまでに名守さんが作成したGS美神関係を含むコンテンツをこちらのサイトにまとめた上で、別のコンセプトの新しいサイトをまた作るそうです。
  • このサイトの「一番湯のカナタ」ページに、人物紹介のページを新設しました。第21話以降はキャラクターの設定が大幅に変わることが予想されるため、今回は第1〜20話までを対象とする「前期型モデル」ということにしておきます。
     ファンサイトを名乗るからには、一度こういうデータベース的なものをやってみたかったんですよーヽ(´ー`)ノ

02/10/09  (更新情報へ)

Emily the Strange:

 この前「千年女優」を観るためにわざわざ銀座まで行ってきたのですが、上映までの待ち時間を潰すために立ち寄った博品堂で、“Emily the Strange”と題されたノートやグッズが売っているのを見付けました。
 黒い髪に黒い服の不景気そうな表情をした少女が描かれたダークな雰囲気のイラストの数々、赤と黒と白の三色で統一されたクールなデザインセンス、そして販促ポップに書かれた「アメリカ西海岸のサーファー達の間で密かなブーム!」という的を射ているのかどうかよく判らない煽り文句などの要素にグッと来てしまい、思わず Emily のポストカードを購入(理由:一番安かったから)。

 ネットで調べた設定によれば、Emilyは『頭が良くていつも仏頂面の不思議な13歳の女の子。4匹の猫の子分を引き連れ、決まり事に従わずに率直で過激な言葉を吐き、悪夢を愛し、自分のルールで生きる』というキャラクター。ポストカードに書かれていた言葉も、"Emily isn't lazy. she's just happy doing nothing."(Emily は怠け者ではない。「何もしないこと」に幸せを感じているのだ)、"Emily's dream is your worst nightmare."(Elimy の見る夢は、あなたの最悪の悪夢)など、もし私が Emily と同年代の現役中学生だったら彼女のメッセージに共感したに違いないような、腹黒くて怖いものばかり。
 Emily に対する今の感情を判りやすく言えば、激しく萌えです。

 とりあえず、職場で Emily の不気味なポストカードを机に飾ってちょっと周囲に嫌がらせをしてみたくなるような、黒カワイイ気分になることに成功。
 今度は Emily の絵本も買ってみたいと思います。

 という訳で、久しぶりにサブカルっぽい話題で始めてみましたがどうか。
 私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンホームページ C-WWW へようこそ。

 つうか、私がいつもマンガとアニメしか興味がないと思われては困りますからね!(`皿´)

Seeds of Innocence

 それでアニメと言えば(結局)10月の改変期に入り、今期もまた例によってたいへんな量のアニメが放送され始め、世のアニメファンの方々は録画予約をビデオに溜め込む一方で全然ビデオを回せない楽しい生活をエンジョイされていると思います。ていうか、仕事も忙しいってのに週にビデオ録画を6時間以上も観るなんて無理だよ!(撮りすぎです)
 今期のアニメの中では、万人にお勧めできる良作としてならとりあえず NHK-BS2で放送中の「ぷちぷり*ユーシィ」を推薦しますが、その一方で万人にお勧めできない作品としてお勧めしたいのが「シスタープリンセス Re Pure」。「ぷちぷり*ユーシィ」等とは全くベクトルが違った意味で注目するべき作品です。

 私にとって「シスプリ」のアニメ版は、普通の作品とはちょっと違った位置付けにあります。
 そう、忘れもしない国際貿易センターテロが起こった直後の2001年9月13日午前0時45分、世界中がまだパニックから抜け出せず恐慌状態になっていた中、我らがテレビ東京他の番組を潰してまで「シスタープリンセス」を定刻通りに放送するという偉業を成し遂げた時から、私の中では「シスプリ」は『コンセプトがおかしいオタク向けのアニメ番組』から『日常を脅かす脅威に立ち向かう象徴たるアニメ番組』に格上げされました。
 つまり「シスプリ」とは、こんなにコンセプトがアレでナニで常人には理解不能なアニメが制作・放送され、そして関連グッズで利益も上がる、おバカで脳天気で平和で豊かな現代社会を象徴する番組であり、だからこそ我々は「シスプリ」の存在が許されるこの世界を守らなければならないのだ! という、テレビ東京およびメディアワークスからのメッセージを体現しているアニメであるに違いないのです。ないのです。ないのです(うつろな目をしながら)。

 その平和の象徴たる今回の「シスプリRePure」は、まだ普通のアニメとして「酔狂」の眼で見られる体裁を残していた前作のイメージを一新。『この広い世界には、我らが愛する兄と私たち妹しか存在しない!』と言い切れる程にピュアで清純な世界を構築し、もはや酔狂者の付け入る隙さえ与えない純粋な(かつ爽やかに気が狂っている)ドラマに仕上がっています。まさに無垢への回帰。
 ですので、基本的に酔狂者の部外者に過ぎない私は、その徹底したデザインコンセプトに畏怖しながら、こんな先鋭的な作品の存在が許されることに対して敬意を表するのが精一杯でした。スゲエ! これが本当の「シスプリ」なのか!

 崇拝にも狂気にも似た兄への愛しか存在しないピュアで清純で無垢な世界を我々に垣間見させる「シスタープリンセス Re Pure」は、世界情勢が再び焦臭くなっている今こそ必要なアニメなのかも知れない――と、私などは思うのであります。

 というか、こんなことばっかり書いてるから、いつもマンガとアニメしか興味がないと思われるんだよ(´Д`;)

 なお「千年女優」ですが、最初に想像していた以上にヘンテコな映画(誉め言葉)だったので悔いなしです。
 この映画、題材こそ「銀幕のヒロインとして活躍した女優の一代記」になっていますが、実際には「女優の頭の中でフィクションとノンフィクションの境界線が喪失している様を見ながら、こちらも何が虚構で何が現実なのかを次第に判断できなくなっていく過程そのものを楽しむ」物語だと理解しました。

 現実と妄想の区別がつかなくなる人生ってのも案外悪くないのも知れないなぁ、と「千年女優」を観ながら思いましたよ(注:そういう結論を出す映画じゃないです)。


Cataclysm

注意:以下は「一番湯のカナタ」のネタバレを含みますので、まだサンデー45号を読んでいない方は飛ばして下さい

 それでここはシスプリファンサイトではなく椎名高志作品のファンサイトですので、「一番湯のカナタ」のことについても触れない訳には参りません。
 前から作者の椎名高志氏のサイトの速報ページで予告されていたことではありますが、今週から連載が再開された「一番湯のカナタ」は、「衝撃の新展開!」のアオリ文句がピッタリと来る、本当の意味での「新展開」に突入しました。タイトルこそ休載前と同じなものの、その内容はこれまでの銭湯を舞台にしたコメディとはまったく違ったものになっている、と言っても過言ではありません。

 それは何故か。
 その最も大きな理由は、実質的な主人公であったリョウが、これまでとは全く違ったキャラクターになってしまったからです。

 ああ…
 リョウのちんこが…
 リョウのちんこが小さくなっちゃったよ…(´Д`;)


 それはともかく、今回の新展開に対する私の今のところの正直な感想ですが、「これはこれで面白そうなんだけど、でもここまでやらなければならない程、このマンガは追いつめられていたのか?」だったりします。

 カナタやユウリといった本来の主役格のキャラクターを第一線から強制的に退かせ、実質的な主人公役+彼らに対するツッコミ役+読者にとっての視点キャラクター役(=常識や感性が最も読者の視点に近い)と数多くの役割も担っていたリョウを、(内面は変わらないとは言え)「オーバーテクノロジー兵器を装備したお子様型サイボーグ」というこれまでとはまったく違った存在に改造してしまった訳ですから、これはもうこれまでとは全然違うマンガになった、と言ってしまって良いのではないのでしょうか。
 私も、休載している間に何らかのテコ入れなり路線変更なりはありえるとは思っていましたけど、ここまで大胆に作品そのものを書き換えて来るとは正直予想外でした。このマンガはそれほど内容・質・人気の面で成績が悪い訳ではないと判断していましたし、それに椎名氏がここまで自分の作品を「壊せる」判断を下すタイプの作家じゃないと思っていたのも確かです。

 いやもう、今回の新展開による作品に対するインパクトは、「GS美神極楽大作戦!!」でおキヌちゃんが生き返った時に匹敵するか、あるいはそれをも越えるものがあると思います。
 この新展開って、例えて言えば「GS美神」の対パイパー編で美神令子が子供になったまま元に戻らなくなった状態で連載が続いたり、「MISTERジパング」で吉法師が信長に成長する前の状態で日吉と出会って物語が始まってしまったようなものではないのでしょうか?
 いや、なんかそれはそれで面白そうですが(論点がずれてます)。

 何にしろ、今回のテコ入れは、作者にとってかなりの大冒険であるのは間違いないでしょう。これはこのマンガの今後の行方を大きく左右するのみならず、「マンガ家・椎名高志」としての信頼性やブランドをも賭けた、文字通りの大バクチに等しい行動であると思われます。
 そして、それをどう評価するかは、一人一人の読者の考え方次第です。

 ――もっとも、今回の路線変更で作品が目指すべき物語の方向性がより明確になりましたし、またリョウにスーパーパワーを与えたことでハチャメチャさも増した結果、マンガとしては(「ロイヤルガード」はどうなったの? とか、カローの手下達が何時どうやってカナタ達の居場所を掴んだの? とか、リョウ達は彼ら相手にどう戦った結果ああいうことになったの? 等の細かいことをあまり深く考えなければ)面白くなりそうな展開になったのも事実。
 特に、セイリュートとブラッドという高い戦闘能力とコメディ能力(と人気)を持つキャラをリョウの傍らに残したのも、今後の攻撃的かつギャグ的な路線へのシフトを期待させてくれます。

 果たして、今回のテコ入れ策は功を奏するのか否か。果たして椎名氏は「生きているリョウよりも、死んでるリョウの方がいい!」と主張する病んだファン(専門用語)を作り出すことができるのか。そして、敵に囚われたカナタ達の運命や如何に? つうか、「ロイヤルガード」は結局どうなったの?(しつこい)

 盛り上がって参りました!(色々な意味で)


 

更新情報:

  • 煩悩の部屋」の創作文集のページに、こちらには初投稿となるhoge太郎さんの作品「もう一つの物語」を掲載しました。hoge太郎さんの「展開予想ショー」でのコメントをまとめたお話です。
     文字通り、GS美神の「もう一つの物語」をくみ上げた大作。全部で19ページ+2ページ、テキストサイズにして200Kバイトにもなる長編です。時間を掛けてお読み下さい。

02/10/02  (更新情報へ)

 最終話の一番最後のコマでわざわざヒロインの胸のぺったんこっぷりをネタにした「365歩のユウキ!!!」に祝福を!(挨拶)

Goodbye, ユウキ

 もう先週の話になってしまいますが、「365歩のユウキ!!!」の連載が終わってしまって本当に残念です。特に、中学生名人戦で登場した、「こいつらどう考えても棋士じゃねぇだろう」とツッコミを入れざるを得ないような色々な意味でおもしろおかしいキャラクター達(例:乳揺れしながら将棋を指すお嬢様)に活躍の場がほとんど与えられなかったのが、本当に勿体ないというか何というか。
 本来、このマンガのコンセプトは「破天荒な格闘将棋マンガ」であるべきであり、彼らはそのコンセプトに沿うべくして作られたキャラだったはずなのですが、そんなキャラが活躍する前に連載が終わってしまったのはとても悲しいことです。

 しかし、そんな不遇なキャラ達の中の唯一(と言っても良い)救いは、ゴリラのアインシュタインが大活躍してくれたこと。コミックス3巻で繰り広げられたアインとユウキとの戦い、その戦いの後で明かされた、愛と友情の為に過酷な運命と戦うアインの姿、そしてそれを見たユウキの勝負師としての覚醒――の辺りのシークエンスは、馬鹿・派手・熱血の三拍子が揃った、このマンガでなければ絶対に表現することができない(というか他の人はトーナメントでゴリラと将棋するようなマンガは作らないと思いますが)、正にこの作品の真骨頂とも言える素晴らしいエピソードでした。
 歴史に「もし」は許されませんが、こういうハデバカオトコらしい対戦(全て誉め言葉)をもっと序盤のうちに見せてくれていたら、このマンガの運命もちょっとは変わったのかも知れません。

 西条氏は、自身のサイトの掲示板で「やっぱ努力成長ものの主人公ではなく、天才努力ものの主人公でやりたい」とのコメントを残していますが、氏の作風からするとそういう話の作り方の方が合っていたのかも。
 私にとって西条慎二氏とは、「鉄鍋のジャン!」に惹かれて週刊少年チャンピオンを読み始めるようになり、そこで「マンガ」という媒体に対する認識を大きく広げるきっかけを作ってくれた、かけがえのないマンガ家の一人です。そういう意味でも、次回作に期待したいです。

 あとこのマンガを語る上では、やっぱり主人公のユウキの成長とは相反して最後の最後までついに成長することがなかったヒロインのみもりの真っ平らな胸についてとか、みもりのスパッツ姿や股間の描写に対する異常とも思える執念とか、そういう方面のことについても触れなければならないのですが、この辺については以前「ちゆ12歳(最近更新してないけど、ちゆちゃんのお兄ちゃんの身になにかあったのでしょうか)「365歩のユウキ!!!」を取り上げた時の記事が詳しいので、まだ未読の方はぜひそちらを読んで下さい。
 そして、そこに書いてあることを全て鵜呑みにして下さい。その方が面白いと思います。いやもう色々な意味で。

 私としては、「時代は巨乳じゃなくてつるぺただ! 今こそつるぺたの封印を解除する時だ!」と判断したことについては間違っていない! と積極的に断言して行きたい所存なのですが、でもそれだけじゃダメだという事なのでしょうか。
 「葵DESTRYCTION!!」人気を鑑みるに、やっぱり女装美少年などのよりマニアックな萌えキャラとかも出さないと、今の男性サンデー読者は反応しないのですか?(そういう問題か)


Apocalypse Chime

 そして、最近のサンデー関係の大きなトピックスとしては、超増刊で連載されている「ガールズザウルス」の作者の楠桂氏が、自身のサイトで「サンデー超増刊は新人育成のみの雑誌になるため、『ガールズザウルス』は掲載誌をGXに移す。超増刊は、今後は(掲載マンガは)コミックス化も長期連載もしないことに決定したらしい」とコメントしていたことが上げられると思います(参考:「最後通牒」9/29)。
 これって、つまりサンデー超増刊はこれから毎回「サンデーR」状態(+人気作家作品の読み切りリバイバル掲載なし)になる、ということなのですか?

 「ガールズザウルス」は私もコミックスを買ってしまうくらい大好きな作品ですし、そのマンガが最近紙面を刷新してリニューアルしつつあるサンデーGXに移転するってのは個人的には大歓迎なのですが、問題は残された「超増刊」の今後の方。
 超増刊には、「ガールズザウルス」の他にも「キャットルーキー」や「蒼空のグリフォン」などの連載作品があるのですが、それらの連載はどうなってしまうのか。また、掲載マンガはコミックス化をしないと断言しちゃってる様子ですが、そんなこと言っちゃって新人マンガ家達のモチベーションを保てるのか。そして、長期連載をしない=掲載マンガの回転率を良くして新人作家の作品を沢山掲載する、という戦略そのものはとても理にかなっているとは思うのだが、でも新人のマンガがメインで、かつ看板作品が存在しない(長期連載がないから)雑誌を買う、新人マンガ家マニアな読者が世の中にどのくらい存在しているのか? 謎は尽きません。
 現在サンデー超増刊は約8万部くらい売れているらしいのですが(日本雑誌協会調べ)、果たして路線を変更した以降も、私のようなモノ好きな読者を8万人も集められるのでしょうか?(買うの?>オレ)

 それでそのサンデー超増刊ですが、前にここでちょっとだけ取り上げた「プレイヤー」(原作:若桑一人/作画:田中保左奈)がいきなり最終回になってから(しかもその回は、本来のヒロインであるメガネっ娘がまったく出てこない、最終回というよりはサイドストーリー的なもの。かなり打ち切りっぽい)というもの、個人的には一気に興味がなくなってしまったのが正直なところです。
 コミックスがそろそろ出るくらいは話が溜まったかなー、と思っていたところでいきなり話を打ち切る辺り、さすが超増刊はやることは違う! と思ってしまいましたよ(ドクロ)。

 このマンガ、終わり方が井上和郎氏の前の連載「HEAT WAVE」に近いモノを感じるので(類似点:前触れなくいきなり連載が終了するところ)、そのうち週刊の方に田中保左奈氏が再び登場してくれるのではないか、と信じて待ち続けていきたいと思いました。
 連載されているマンガや作者に対してなら「アンケートを送る」という積極的な手段で支援するすることはできますけど、連載が終わっちゃった作品やその作者に対して支持を表明する有効な手段って何かあるのでしょうかトホホ。

 以上、今回は更新が遅れた上に不景気な話題で申し訳ない(おわり)。


 

更新情報:


お知らせ:

 「一番湯のカナタ」のコミックス2巻の発売日が、11/18に決定した模様です。
 また、椎名先生のサイトで告知されていた「GS美神極楽大作戦!!」のワイド版の1巻も、11/16に発売されるそうです。
 (参考:小学館発表の11月コミックス発売予定表

 「カナタ」の方は基本的にマストバイ決定なので購入するかどうか考える必要はないのですが、「美神」のワイド版の方は、既にコミックスを全巻持っている人にとっては購入するかどうか悩むところですね。1巻だけならともかく、全部買うとなるとそれ相当の出費――1冊約700円の本を15冊以上は買うことになります――を覚悟しないといけませんし。
 まぁ、とりあえずは現物を見てから、ファンが改めて買う価値がある本かどうかを考えましょう(注:ここは椎名高志先生のファンサイトです)。

 なお、ワイド版の発売に合わせて、このサイトでも「せっかくだから、もう一度『GS美神極楽大作戦!!』を読み直してみよう」企画(仮称)を立ち上げたいと思っています。その時はご協力をよろしくお願いします。
 実際私がやることは「美神」専用の感想掲示板を一つ立ち上げるだけなんだけど(安直)。


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12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1
'00
12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1
'99
12 | 11 | 10 | 9 | 8 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2
'98
12, 1 | 10, 11 | 8, 9 | 6, 7 | 4, 5 | 2, 3
'97
12, 1 | 10, 11 | 8, 9 | 5, 6, 7 | 1, 2, 3, 4
- '96
96/10 - 96/12 | 95/ 9 - 96/ 9

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