「あまりに前のめりに討ち死にすると、死んだことに気づけないものらしい
」というフレーズは、これからの人生の重要な局面で使わせて頂きます!
主に人生に負けたときとかに(挨拶)。
そんな感じで私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンサイト C-WWW へようこそ。
Song of Blood
それはそうと「一番湯のカナタ」は、やっぱり本当に再来週に終わってしまうみたいですね。ここ最近はこのマンガは本気で面白くなってきていただけに、残念でなりません。
また、連載終了を受けての椎名氏のコメントに関してですが、作っている側はもう終わってしまったことなので「死んだことに気づけないものらしい
」というコメントで打ち切りに対する気持ちの切り替えを済ませられたかも知れませんけど、しかし読んでるこちら側は「首を斬られて討ち取られながらも身体はまだそれに気付かず、血を吹き出しながらもまだヨロヨロと前に進もうとしている」みたいな状態にあるこのマンガ(いいすぎ)を、倒れて動かなくなるその時まで見守らなければなりません。
我々は所詮は「読者」という名の傍観者に過ぎませんので、こちらからは作品に対して手出しをする(アンケートを出すとか)ことも、もはや叶わないのです。いやもう、なんと言っていいやら。
思えば、「GS美神」や「MISTERジパング」が終わる際に作者の口から公式に連載終了がアナウンスされたのも「カナタ」と同じ約三週間前でしたが、美神にしろジパングにしろ「もうそろそろかな…」という予兆を作品内から伺い知ることができたので、それほどショックは受けなかった記憶があります。しかし、さすがに今回の「カナタ」は、一時期の低迷を脱出してテンションが上昇して来たところでの突然の打ち切りなので、もうショックありまくり。
とりあえず、「これも今年から顕著になった、連載作品に対するサンデーの姿勢の変化の現れのひとつなのだ!」とか空虚な客観論を述べながら、自分に対する気持ちをごまかして年末まで生きていきたい所存であります。
――ただ、だからと言って今の私の心境が「死に行く者を看取るだけの傍観者」的なもので埋め尽くされている、という訳ではありません。むしろ逆です。今の私は、明らかに血を見て興奮しています。これからサンデーに掲載される「一番湯のカナタ」を読むのが、今の私にはもう楽しみで楽しみでどうしようもないのです。
例えば、今週号のサンデー52号に掲載されたエピソードも、普段なら「2週くらいは引っ張れそうなボリュームがあるエピソードなのに、今回は1話にまとめてあるから中身が濃いなぁ
」とか、「これまではあまり表に出てこなかったラブコメ要素への伏線を、いよいよ張ってきたなー。これから楽しみだ
」程度の感想を抱くくらいだと思うのですが、同じ読むにしても「このマンガはあと3話で打ち切られることが決定している」というバックボーンを重ねて読んでみると、読む視点も変わってくるというもの。
「本当は2話くらい費やしてじっくり描けるだけのボリュームがあるエピソードなのに、連載があと3回で終わるから、やむなく1話に詰め込まざるを得なかったんだろうなァ! サヤカもいいキャラなのに、こんな扱いを受けるなんて悲しいなァ!」とか、「ユウリがそんなことを突然口にするなんて! ユウリをそういう路線に持っていく為の要員として使うのはもっと後になるかと思っていたのに、でも連載はあと3回で終わるからなァ! ああもう、こういうのをもっと読みたかったのに!」とか、とにかく後がないことが判っているだけに、そういう妄想がどんどん沸いて来るので黒面白くてたまりません。
いやその、本当ならこういう面白がり方は著しく邪道であることは判っているのですが、でももう止められないのです! 止められないよぅ! 止まらないよぅ! 止めどなくあふれ出ちゃうよぅ!(妄想が) なのです。
(;´Д`)
椎名高志というマンガ家のキャラは、概ねマンガファンの間では「頭が良くて過去の映画やアニメの知識も豊富な人物
」として語られることが多い傾向にあります。また、その一方で「若い頃は『GS美神』でやりたい放題して来たけど、結婚して妻子を抱える立場になった今は、もう昔の頃の勢いが無くなって『守り』に入ってしまった
」という批判もよく聞きます。
が、今の「カナタ」をノリノリで描いてる椎名氏からは、もはやそういうインテリっぽいところとか守りに入ったところは、ほとんど感じられません。エンターテイメント(あと人気)のためなら、どんなアクロバティックな展開だろうか幼女のパンチラだろうが平気でやってのける、普段はあまり見られない必死な椎名高志の姿がここにあります。
そういう意味において、「カナタ」急展開以降の椎名高志氏のマンガは、「GS美神」のアシュ編終了以降のそれとは本質的な『何か』が微妙に違っているような気がします(この辺はうまく表現できませんが、美神時代からの読者なら何となく判りますか?)。
もちろん、「GSホームズ極楽大作戦!!」のように、豊富な知識をバックグラウンドにして知的なユーモアが織り込まれた作品の方が、いわゆる「現在の椎名高志のマンガ」を代表しているのは確かなのですけど、しかし(おそらく作者としては初めて)打ち切りを食らって血まみれになりながら作った「カナタ」の今の姿も、また椎名高志というマンガ家の魅力の一つであると、私なんぞは思うのであります。
そして、サイトを見る限りでは、今の椎名氏は凹むどころか、逆に何か妙にテンションが高く「やーるー気まんまん! やーるー気まんまん!」な雰囲気みたいなので、読者としては頼もしい限りです。血を首から吹き出しながらも前進しようとする椎名先生の次回作に幸運あれ! でも、斬られた首を回収するのも忘れるな! つう感じで一つ。
以上、所詮はファンサイトの身分なので間接的な応援(つうか煽り)しかできない立場の自分がもどかしい私こと深沢が管理運営を行っている、椎名高志ファンサイトへようこそでした。
血だ! 血が足りねぇ!(病気)
更新情報:
- 「煩悩の部屋」の創作文集のページに、狐の尾さんの新作「きつねレポート」のキャラ解説、および第一話を掲載しました。
今回は、「GS美神 ひかり」とはうって変わってライトなノリのお話になりそうです。「ひかり」のタマモが結構ツボだった私としても、これからどう展開していくか期待しております。 - 同じく「煩悩の部屋」の創作文集のページに、こちらでは初めての投稿となるゆうすけさんの新作「アシュタロスを継ぐ者」の序章、および一章を掲載しました。
こちらはその名の通り、アシュ編以後の世界が舞台のシリアスな雰囲気な物語です。 - 「煩悩の部屋」のイラストのページに、ダン・クーガー改めレイスさんの作品「魔鈴」を掲載しました。
レイスさんの十八番とも言える魔鈴のイラストです。晩秋らしい雰囲気が出ていて良い感じ。
個人用メモ
- 12/11 の「カナタ」最終回の日は、「一番湯のカナタ反省会」を IRC(チャット) #C-WWW チャンネルで開催予定
同時に「新連載開始要望嘆願書」掲示板をスタート - 12/16 のワイド版「GS美神」発売までに、専用掲示板を立ち上げる予定
- 12月中に「一番湯のカナタ 2002 Conventional Wisdom」をスタート。期間は03/1/下旬まで
- 12月の残業はほどほどに(´Д`;)