アラジンと魔法の乳首券!(「月光条例」を読んだ時に浮かんだフレーズ)サンデー19号感想

銀の匙

 サンデー春期大攻勢の最期を飾る、みんな大好き「鋼の錬金術師」の荒川弘先生の新連載がついに開始。ガンガン系作家のサンデー移籍については「マギ」の大高忍先生の前例はあるものの、荒川弘先生というビッグネームを引っ張って来たことについては、素直にビックリせざるを得ません。現在のサンデーは発行部数の面で苦境に立たされているのは皆さんご存知のとおりですが、荒川先生の登板によってとにかくサンデーが本気で変わろうとしているのをアピールすることには成功したのではないのでしょうか。
 後は、「『銀の匙』のコミックスは売れたけど、サンデー本誌は売れませんでした\(^o^)/」というマンガ業界にありがちなことにならなければいいんですけどね(ドクロ)。

 それで連載の方は、まだ第一話ということもあって内容は舞台設定とメインキャラクターの紹介がメインでしたが、農業高校という場所の独特さ、個性的な同級生たち、そして主人公のメガネ(八軒勇吾)の性格や現在抱えている悩みなどが過不足なくかつ判りやすく描かれており、ここからいくらでも面白いエピソードが生み出されそうな雰囲気がビシビシします(変な表現)。
 『銀の匙』はこれからのサンデーを代表する息の長い作品となることは間違いないと思われますので、これからじっくり楽しまさせていただくことにします。人生の楽しみが一つ増えた気分ですね。いやマジで。

BUYUDEN

 「しまった…ついうっかり美少女フィギュアを作ってしまった…
  これが恋わずらいってやつか…

 こんなやっかいな恋わずらいは前代未聞だと思います。

 話としては、ついに主人公の武君が(萌花にモテるために)ボクシングを始めたけど、萌花からは「無理してるのバレバレやで」と一発で見透かされて台無しになったでござるの巻でした。「彼女に対していい格好をしようと取り繕っている間は、絶対に彼女からモテない」という展開はラブコメからエロマンガに到るあらゆる物語に適応されるセオリーであり、この「BUYUDEN」もまた例外ではなかった模様です。
 武君はこれまで格闘技をやったことが全くないので、形だけ真似たところで「無理してる」と言われてしまうのは致し方ありませんが、しかし問題はこのマンガがあくまでボクシングマンガであること。このままでは女子ボクサーとして天性の才能を持つ萌花の活躍(=ストリートファイト)を武君がハァハァしながら見守りつつ彼女の美少女フィギュアを造るという、新感覚ボクシングマンガになってしまいかねません。
 萌花に対して見栄でボクシングをするのではなく、彼自身が本当にボクシングをやりたいと思う時がいつか来るといいんですけどね。おわり(終わりません)。

今週のサンデー

今週のサンデー – BUYUDEN 第4話

少年サンデー編集部
(C)Shogakukan 2009

19号の『BUYUDEN』が全ページ読める!! 萌花のことが気になっちゃってしょうがない勇…これは恋なのか!?

posted with EmbedSunday on 2011-04-11

ポケットモンスターReBURST

 でんきタイプの技はじめんタイプのポケモンには効かない、というポケモン世界における普遍的な問題をバースト戦士は如何にして乗り越えるのかが着目点であった今回のバトルは、「他のポケモンの力を借りつつアイデアで勝負する」という、少年マンガの基本である努力・友情・勝利に沿う形で解決に至りました。ポケモンと少年マンガが融合した真意がここに!(おおげさ)
 あと個人的には、リョウガに倒された性格の悪そうなドリュウズの戦士が「さすが本物のBURST戦士…やるじゃねえか…」とリョウガを褒めてたのが印象的でした。何か妙に清々しい男になってますよ彼。死ぬ前にいい奴になるパターン?

はじめてのあく

 真のヒーローはピンチの時に高い所から現れるのは「人造人間キカイダー」の時代からのお約束ですが、今回はサブローのピンチに颯爽と何者かがちょっと高いところから登場してワンパンチで老人マッチョを撃破したという話でした。
 今回のポイントは、サブローはその何者かを見て「にいさん」とは言ってるけど、それが(修行のためバトルに遅れている)ジローであるとはどこにも描かれていない点です。もしかしたらこの人物は、まだ物語では語られていないけど「サブロー」「ジロー」という命名規約の法則からしておそらく存在しているのであろうと思われている、まるで天王星の発見後にその摂動から存在を予測されていた海王星のような存在である「イチロー」兄さんなのかも知れません。勿論、普通にジローである可能性もありますが。
 斯様なテクニックは、ミステリーの世界では『叙情トリック』と呼ばれている手法に相当します。ついに藤木先生も叙情トリックなんて高尚な技を使えるくらいに成長したのか…(えらそう)

神のみぞ知るセカイ

 意表を突くエルシィ×ちひろ回でした。
 ちひろは基本的に(桂馬による攻略後は特に)「攻め」キャラだと思うのですが、「受け」に回ると途端に可愛くなりますね。そして今回は、その可愛らしさを引き出すエルシィの鬼のような天然攻めっぷりが見事でした。このカップリングも意外にイケるのではないかと思います。

おすもじっ!

 「おすもじっ!」とは、寿司屋の若き大将にして天性の誘い受けキャラでもある司が発する無意識な誘惑の数々を、その弟子の寿が一生懸命我慢するというときめき性倒錯寿司コメディなのである! ということがよく判るエピソードでした。
 風邪引いて寿の前で倒れて色っぽくハァハァする司の天然っぷりも、そんな司の髪に思わず花を添えてしまう寿の狼狽っぷりも、どっちも愛しいです。何かこのマンガ好きになれそう。性倒錯コメディとして。

 マグロの漬け丼は私も大好きです(料理漫画的なフォロー)。

ランウェイをプロデュース!

 連載第六話にして、いつの間にか主人公の大和が周囲の人々から慕われるビッグな男になっててビックリしました。何というスピード出世。
 あと、今回のエピソードで大和のライバルになるプロデューサー・周藤が、「世界的ビッグプロデューサー・周藤あまねだ」と自己紹介しているのが、なんか妙に面白かったです。自分のことを臆することなく「ビッグ」と称するマンガというとまずヤンキーマンガが思い浮かびますが、実はこの作品もヤンキー的な価値観に支配されたヤンキーマンガとして読むべきなのかも?(ホントか)

結界師

 ついに最終回。最終回にも関わらず、今回目立っていたのは主に正守と無道のおっさんコンビでした。正守は正確にはおっさんではありませんが、彼を「おっさん」と称しても全く問題ないのは皆様も判っていただけると思います。今回も「まさかのフレッシュ担当」とか書かれていたところからすると、多分作者の田辺イエロウ先生も彼をおっさんとして扱っていたことは明らかでしょう。
 あと今回では、繁守が時子と和解している描写があったのが個人的に嬉しかったです。繁守じいさんの時子に対する長年の想いがようやく報われる時が来たかと思うと感慨深いですね。

 以上のことからも判るように、田辺先生はおっさんやじいさんキャラが大好きな漫画家なので、おそらく次回作は主人公がおっさんとなる可能性が高いものと予想していますが(勝手に)、個人的にはぜひ一度、読み切りで良いので美少女わんさかコメディーを描いて頂きたいです。私は、田辺先生が本気で読者を萌えさせる気概を込めた、萌えっ萌えな女子キャラを、一度でいいから見てみたいのです!

 長い間連載おつかれさまでした(フォロー)。

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水曜日になったら「オレは荒川先生が連載始める前からサンデー読んでたんだぜ?」って自慢する予定です サンデー18号感想

ポケットモンスターReBURST

 「B戦士の戦いは手に入れたポケモンの性質が…勝敗の決め手になる!
 じめんタイプのポケモンにはでんきタイプのポケモンの技が通用しないって、何かすごいポケモンっぽい!(ポケモンです)

 普通のポケモンゲームだったら、じめんタイプのポケモンに対抗できる他のポケモンを仲間にするなり、対抗できる技を覚えさせるなりして何とかするものだと思うのですが(ポケモンやったことないので想像)、「ReBURST」ではこの問題をどう乗り越えるつもりなのでしょうか。もし「ReBURST」が普通の少年マンガだったら弱点を努力と根性で乗り越える展開もアリなのですが、でもこのマンガでそれをやってしまうとあえて「ポケモン」を題材にした意味がなくなってしまう訳であり、如何にポケモンというゲームのルールに沿った形でこのバトルを制することができるのか? に個人的に興味があります。
 まあBURSTという設定そのものがゲームのポケモンから外れていると言われてしまうとアレなのですが(結局)。

今週のサンデー

今週のサンデー – ポケットモンスターReBURST 第4話

少年サンデー編集部
(C)Shogakukan 2009

18号の「ポケットモンスターReBURST」が全ページ読める。ついに、BURST戦士同士の戦いが始まった!!

posted with EmbedSunday on 2011-04-03

BUYUDEN

 萌花が中学生を倒したら、今度は高校生の空手経験者(しかもロリコン)が出てきたでござるの巻。第三話にして、早くも敵の強さのインフレが起こっています。何という暴力の連鎖。やはり中学生集団を倒した時点で彼らの顔の上に岩を落として止めを刺し、後腐れを無くしておくべきでしたね(「シグルイ」の虎眼流ソリューション)。
 あと最初に読んだ時は、勇が萌花のパンチラを妄想していることに気付きませんでした(via ヤマカム)。彼は本来ならパンチラ妄想よりもボクシングを始めて萌花を守るべきなのですが、この調子だと彼が目覚めるのはもうちょっとだけ先になりそう。

神のみぞ知るセカイ

 フィオーレ対ウルカヌスの対決は、予想通りフィオーレが秒殺されて完敗。しかも全裸にチョーカー(首輪)のみというマニアックな格好をさせられる、屈辱的な敗北を喫してしまいました。でも彼女はその格好が悲しいほど似合うので良しとします。
 そして次回はウルカヌスとディアナが協力してかのんの呪いを解く展開となりましたが、この二人の間では既に桂馬の寵愛を巡る軋轢が始まっている感があるので、如何なウルカヌスの力が強くてもコンビネーションの面で不安が残ります。女神二人でこれなんだから、もし全員揃ったりなんかした暁には桂馬の争奪戦がもの凄いことになりそう。端的に言えば地獄ですね。出てくるのみんな女神だけど地獄。
 今の「ゲームの鬼」と化している桂馬は、斯様な展開も織り込んだ上でかのんを救うことを決意していることになります。なんて悲壮な覚悟なんでしょう。ギャルゲーマーだけど。

おすもじっ!

 静岡県出身なのでアジの開きばかり食べて育ってきましたが、生のアジは今でも苦手です(挨拶)。

 グルメマンガとしてはウンチクやリアクションを含めて内容が安定しているので、後は「寿は司のことを男だと思い込んでいる」ことから生じる性倒錯コメディ部分の充実に期待が集まります(オレの)。今回は寿が司を銭湯に誘っていましたが、前回の彼は司が男だと思い込んだ上で頬を赤らめていたりしていたはずなので、もしかしたらもう「男でも関係ない! オレは親方に惚れたんだ!」と意気込んでいるのかも知れません。性的な意味で。
 でもそれを実行に移すのはもうちょっと感極まってからでも遅くないので、とりあえず今はじっくりと司への秘めたる愛を育んで欲しいなと思いました。そういうマンガですよねこれ。

結界師

 「結局…妻にも…母にも…女にもなれなかった…
 少年誌でこんな女の情念がこもった生臭い台詞が!

 良守にしろ修史にしろ、守美子がただ居てくれればそれで良かったと思うのですが、守美子さんはその能力ゆえにそういう生き方ができなかったんでしょう。悲しいことではありますが、旦那の修史はそういうところを含めて彼女のことを愛していたと思います。
 しかし「結界師」という物語は本来は良守の成長譚なはずなのですが、最期の盛り上がりの美味しいところを全部母親の守美子さんが全部持っていくとは、さすが最強の母親キャラは違います(まちがい)。

BE BLUES!

 「失うことから全ては始まる」と申しますが(「シグルイ」で)、まさか主人公格の龍君がいきなり事故で重傷を負う展開になるとはビックリです。いやまあ、準決勝からあまりに龍の調子が良すぎるので、読んでいて「これは何かのフラグに違いない」と不安になったんですが、やはり最後で来てしまいました。
 この手のマンガのお約束としておそらく龍君は選手生命を絶たれるレベルの怪我をしている可能性が高く、彼自身が立てていた綿密なライフプランが崩れることになってしまうことは確実です。文字通り全てを失った龍君がここからどのような人生を歩むことになるのか。「BE BLUES!」というマンガはそれを描く作品であることが、今回のエピソードで明らかになったと言えるでしょう。
 何にしろ、彼のこれからの人生は過酷を極めることは必至の有様。いずれ彼の生き様は、「不屈の精神を持ったサッカー選手にあっては、自己に与えられた過酷な運命こそ、かえってその若い闘魂を揺さぶり、ついには…」と、駿河藩家老三枝伊豆守が語り始めるくらいに壮絶なものになるに違いないでしょう(誰?)。サッカー道はシグルイなり。

はじめてのあく

 金髪ロリっ娘のありさちゃんに蹴りを食らわせたキョーコがパンツはいてないように見えたらホンモノです。

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葵は黒タイツ派なのでしょうか。素晴らしいですね。サンデー17号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 ネットでは昨夜から急に小学館の二次利用ポリシーが厳しすぎるという話題で盛り上がってたようですが、小学館は以前からずっとこの建前をネット上で堅持し続けているので、個人的には相変わらずブレてないなと感心したりしてました。
 というかお久しぶりです(挨拶)。

 なおこの著作権絡みの話に関しては、Togetterにあった椎名先生の発言のまとめが参考になるのでリンクしておきます。キャラクターなどの著作権はあくまで出版社ではなく著作者本人にあること、および著作者の承認なしに取り締まることはないこと、その一方で出版社側は許可を求められたら「いい」とは言えないこと、などは留意しておくべきでしょう。
 というか、小学館におけるキャラクターの二次利用の渋さっぷりについて語りだすと、その昔「うる星やつら」のラムちゃんのCGを描くプログラムは小学館のパソコン雑誌「POPCOM」以外に掲載できなかったんだぜ? とかそういうオッサン臭い話を始めてしまいかねないので、以下サンデー17号の絶チルの感想を書きます。

スタンド・バイ・ミー(2) あらすじ:
 オレも葵のようなお姉ちゃんが欲しかったよ…(感想)

 まず葵の良き「お姉ちゃんっぷり」については、勿論彼女の優しい性格や姉としての資質というものもあるんでしょうが、やっぱり薫や紫穂という手のかかる友達を相手にして来たことが多分に影響しているのではないかと思いました。彼女もまた、薫や紫穂との付き合いを通じて色々と成長していることが伺えます。
 あとは、何気に親に対して甘えるのも上手いですよね。この辺が「出た!計算!」と言われる所以なのかも。いやまあ、葵自身は実際は計算も何もしておらず、ごく自然にそうしているに違いないと信じてます。葵はいい子(フォロー)。

 しかしその後物語は一変、ティムにキモい自走レアメタル結晶(コミックス22巻参照)がいつの間にかとりついてしまって彼は再び洗脳状態となり、葵はバレットと共に大ピンチにという展開に。
 ティムから「バレット、君もこっちに帰ってきなよ」と言われて過去の記憶がフラッシュバックするものの、葵の「今ウチが頼りにできるのはあんただけなんやで!!」という悲鳴にも似た必至の呼びかけで我を取り戻し、バレットは葵を守るために再び銃を構えたのであった──という一連の流れは、突然の危機をきっかけにバレットと葵の間にフラグが立ってもおかしくない展開であり、もしバレットの中に欠片でも「GS美神」の横島君のエッセンスが入っていたら「マジっスかー! 頼りにされちゃっていいんスかー!」とか鼻血出しながら興奮して叫びだしかねないところなんですけど、しかし残念ながらバレットは元々自分が葵から(というか女子全般から)「モテる」という可能性を一切考えない完成された非モテオタクなので、フラグが立ちそうな気配は今のところ全くありません。
 まあこの局面ではモテよりもストイックに葵の身を守ることを優先するのが正しいので、これはこれでいいのですが。

 またバレットは、かつて任務に失敗して秋葉原のネカフェに引き篭っていた時にティムから劇場版チルチルの名シーンを引き合いに出して励まされて自我を取り戻したという心温まる痛いエピソード(コミックス18巻参照)でティムには恩義があるはずなので、ここでその恩を返さなければオタクがすたるというもの。この若さにして完成された非モテアニメオタクの意地で、何とか葵を守りつつティムを「黒い幽霊」の魔の手から救い出して欲しいものですね。続く。

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