只野くんは、凡人です。 サンデー11号「古見さんは、コミュ症です。」感想

古見さんは、コミュ症です。

 今回、加藤さんが古見さんと只野くんに出した詰将棋の問題、今回の話の中では何手詰めなのか語られていませんでしたが、あれはサンデー2017年52号に出て来て加藤さんが佐々木さんの正体がヨーヨー持った般若であることを問い詰めるシーンの理詰めのメタファーとして使われた、九手詰めのものだということが判明しました。

 全くの将棋の素人に九手詰めの問題(だいたい初段レベルの難易度)をカジュアルに勧めてくる加藤さんからは、将棋に対するガチっぷりというか、将棋が好き過ぎてつい難易度の高いものを勧めてしまう、オタクっぽい気質が伺えます。褒めてます

 古見さんが実はちゃんと祖母から将棋の仕込みを受けていた将棋の有識者で、最終的に正解を出してハッピーエンドに持っていける実力があったので救われた格好ですね。

 あと今回面白かったのが、只野くんが今回は極めて普通な凡人っぽいところを見せていた点です。

 最近の只野くんは、修学旅行にトラウマを持っていた古見さんをさり気なく元気付けたり、ガチムチな片井くんやナルシストな成瀬くんと馴染んで彼らが楽しく修学旅行を過ごせるようにしたりと、何かこう「もしかして只野くんって、孤独なクラスメートをさりげなく救えるコミュニケーション強者に成長したのでは?」と思わせる雰囲気を漂わせていたのですが、今回の只野くんは(本当は将棋有識者の)古見さん相手に、得意げに(ホントは間違ってる)解法を語って古見さんとの空気を悪くするという、如何にも「自分は相手よりも将棋が判っている」という勘違いをしている凡人がやりそうなことをキチンとやっており、非常に好感が持てました。褒めてます

 そしてコミュニケーション強者と言えば、古見さんと只野くんの間の雰囲気が悪くなっていることを察したなじみが「いつの間にケンカするほど仲良くなったの?」と、からかうような口調ながらもちゃんと二人の空気を改善することをさり気なく言っているところに、真のコミュニケーション王者としての貫禄を感じました。

 最期にドヤ顔で只野くんに勝ち誇る古見さんがカワイイです(感想)。

古見さんは、コミュ症です。(7) (少年サンデーコミックス)
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8巻は3/16発売とのこと

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