2008年12月一覧

少年誌上で「M資金」って言っていいんだと思ったサンデー2+3号「神のみぞ知るセカイ」感想

神のみぞ知るセカイ

 「らぶ♥てぃあ~ず(S)」初回版て、なんかパッケージが百合ゲーっぽくね?(挨拶)

 今回は久しぶりに、桂馬のゲームに対するアレっぷりを披露する回でした。
 今回桂馬が延々と語ったギャルゲーの歴史は、一般的に語られる「『プリンセスメーカー』のパラメータ導入に代表されるゲーム性の強化→『ときめきメモリアル』の声優ヴォイスの導入に伴う臨場感の強化→『To HEART』『KANON』などのゲームのノベル化に伴うシナリオやキャラの掘り下げの強化」といった進化の歴史ではなく、「ギャルゲーの歴史は、現実との戦いの歴史であった!」という妄言を延々と吐き続けるという、相当アレなものでした。「足りないDはDREAMで超えるわ!」とかもう正気の沙汰ではありません。どれだけ現実に苛まれているんでしょうか彼。
 しかしこれは、「現実なんかクソゲーだ!」と豪語し、ギャルゲー世界に美しさを見いだす桂馬でなければ語れない、最高級の妄言なのです。こんな演説を平気でブてる限り、まだ桂馬は大丈夫です! まだまだ彼はモテません

 そして「とりあえず」精神を貫徹するのであれば、エルシィは「らぶ♥てぃあ~ず」初回版は例えボーイズラブ版であろうともとりあえず全部買うべきでした。ゲーマーの道は地獄道。


[告知]感想アップ形式変更のお知らせ

 お久しぶりです。

 これまでこのサイトでは、サンデーに載ってるマンガの感想は「5個程度の作品の感想をまとめて1エントリ」+「絶チルだけ別に1エントリ」という形式で書いてきましたが、現時点で諸般の事情で感想を書く時間がまとめて取れない状況になっており、かつ今後の人生においてそれが改善される見込みが全くないので、更新スタイルを「1エントリに1つの作品の感想を書く」というスタイルに変更します。
 これまでは土日に感想書いて来ましたけど、今後は時間ができた時に五月雨式に短い感想を書いていく予定です。

 これまで以上に不定期更新なサイトになりますけど、とりあえずよろしくお願いします。
 あとコメントのお返事書けなくてごめんなさい><


サンデー1号絶チル感想短縮版

絶対可憐チルドレン

 来週のアニメ版「絶対可憐チルドレン」がバレット編ということで、久しぶりにバレット編が掲載されているコミックス11巻を読み出したら、その前に載ってるキャリー編で超泣けてしまってバレット編まで読み進められませんでした。バレットごめん(近況)。
 そんなアレですが、今週緒例によってまた感想をまとめる時間がなくなってしまったので、箇条書きで感想書き下します。オレ、今やってる仕事が全部片付いたら、「My Wings」のCDを買ってキャリー編を読みながら聴くんだ…

  • 葵が「生命球」に詳しい理由が判明。まだ黒木君と関係が続いていたのね。葵のことだから、「生命球」の中に魚をテレポートで放り込むバイトをしてると思った(ひどい)。
  • 黒いところが最高!
    紫穂が黒いことを見抜いているのに紫穂にアプローチをかけようとする松村くんは病気だと思います。あるいはM。
  • あてつけに死んでやる! 絶望した…!!
    今回はこのコマだけネットでやたらと話題になってた感。ホントみんな「絶望先生」好きな!(椎名先生含めて)
    ただ、今回の話の肝は皆本の想像する(見合いする皆本に対してギャグマンガ的なノリで嫉妬する)薫と、実際の(少女マンガ的なノリで自分の中にわき上がった皆本に対する感情に悩む)薫のギャップにあるんじゃないかと思われるので、ここだけ取り上げられるのは作品的にはやや不本意かも。
    このエピソードがコミックスに収録された暁には、みんなその隣のページの「風呂場で『あたしってこんな女の子だっけ?』と悩む薫」の可愛らしさにキュンキュン来るがいいです。
  • 皆本に変身した時の兵部の色気っぷりは異常。本物の皆本に斯様な色気があったら最終戦争は起こらなかったのにネ!
    兵部は「相手の顎に手を添えて口説く」のが王道パターンなのでしょうか。皆本に対して何度もやってますよねコレ。
  • 釘宮キャラっておっぱいが大きくてもいいんでしたっけ?(何)
  • あんたいつも最後のひと言が余計なのよ! めっちゃ来て欲しそう…」ってカズラの澪に対するツッコミが、そのまま最終ページの薫の「み、皆本が悪いんだからね!」にも適応できるところが面白いです。薫のツンデレは良いツンデレ。
  • カナカナって…なんだか不吉だよね!(いろんな意味で)
    ひぐらしのなく頃に」を連想した人は普通のオタク、「一番湯のカナタ」を連想した人はよく訓練されたオタク。全くコミックス3巻で打ち切られたマンガは地獄だぜ!

 それで「トリプルブースト大作戦」って、要するにDVD3枚CD2枚コミックス1冊買って全部の賞に応募すればええのん?(やるの?)


何でまだ12月なのに「1月1日号」なの?という質問が聞かれる時期になりましたサンデー09年1号感想

神のみぞ知るセカイ

 ちひろ編完結。今回特筆するべきは、桂馬がちひろをギャルゲーの攻略テクニックではなく、桂馬が彼女に付き合っている間に彼女が何に悩んでいるのかを理解し、そこをケアする形で口説いて攻略を成功させたという点にあるのかなと思いました。
 ちひろは桂馬にとって(ゲームでは決して攻略対象にはならない没個性な存在故に)リアルの権化とも言える存在だったのですが、その桂馬がちひろの「個性」を見抜き、没個性であると自分で思い込んでいた彼女に自信を与える形で口説くことに成功したことは、彼にとっても現実というものに対する認識を改めるきっかけになりそうな感じです。

 作者のサイトでは今回のエピソードを「2周目」と表していますが、桂馬も徐々に変わりつつあるということなのでしょうか。かつて「現実なんてクソゲーだ!」と高らかに宣言して我々の喝采を浴びた桂馬も、いつかは現実と折り合いをつけて特定の女性と落ち着く日が来たりするのでしょうか。桂馬は何だかんだでモテる素質あるしなあ。
 何か書いてて悲しくなってきたのでこの項おわり。

金剛番長

 「荒殴零猛怒」って、「モード」はともかく「荒くれ」は日本語なんだから、わざわざ「荒殴零」にしなくてもいいんじゃいか? と一瞬思ったのですが、すぐにそれが無粋であることに気付いたので考えるのを止めました。

 今回のマンガ的な見せ場は、金剛が打舞流叛魔を放ってマシン番長を破壊するところを2ページの見開き×2を使って描いた、「4ページぶち抜き」としか表現しようがないシーンで決まり(個人的に)。2ページで1コマを表現する手法は頻繁に見かけますが、4ページ使って1コマを表現するってのはちょっと珍しいんじゃないかと思います。鋼鉄の身体を持つマシン番長が倒されるシーンに説得力を与えるためには、これくらいのオーバーな表現が必要だったという判断があったのかも知れません。
 マンガ表現の限界に挑戦せざるを得ないところまで力のインフレが進んで来たこのマンガの、今後の展開が楽しみです。いやマジで。これでもまだストーリー的には半分過ぎたくらいですよね。我々はこれから更に恐ろしいモノを見なければならないのか。

アーティストアクロ

 「いかに素早く敵を倒すか、それで君達の技巧の価値は決まるんだ!
 アーティスト協会の教育が「子どもに戦闘技術を仕込む」ことだけを考えていることがよく判る台詞。今回のエピソードは「アクロの能力は師匠のヴルーの作品から影響を受けて開花した」ことの提示が主題なので、人々の笑顔を見るために技巧を使うと教えたアクロの師匠と正反対のことを子どもに教えるドーナに対して怒りを覚えるのは当然でしょう。
 前回のデコと謎の壁の男との会話もそうですが、このマンガは「師弟の絆」が大きなテーマとなっているのかなと思いました。

 あと、アクロとスバルが女性の好みで口論してるシーンを見て、「いいから君たち付き合っちゃえYO!」とか思いました。アクロがスバルよりも年上だったら両思いも可能ですよ?

月光条例

 「いかのおすし」の標語を子どもが暗唱してるシーンを見てると、都市部における体感治安の悪化はここまで来てるんかと絶望的な気分にさせられてなんか鬱になって来ます(挨拶)。

 今回は、そんな現代社会における都市部の子どもの悪夢を具体化した様なエピソードだと思います。これは怖い。すげえ怖い。自分は子どもの頃はいわゆる「鍵っ子」(ビジュアルアーツ的ではない意味で)だったので、尚更怖く感じます。当時この話を読んだら絶対トラウマになってます。
 藤田先生はこういう話描かせるとホント上手いですよね。世界中の子供たちに愛と勇気を与えてあげる前提でまず怖がらせるだけ怖がらせる、富士鷹ジュビロスピリッツは今も健在であることを再認識させられました(注:富士鷹先生と藤田先生は別人物です) 。

魔王

 爪の下にある皮膚は刺激に対してもの凄く敏感なので、爪が剥がれると治るまで本当にやっかいです。なので、生爪剥がれ経験がある人は、してない人に自慢して良いと思います(何)。

 主人公が金属バットで兄の敵を撲殺しようと血走り眼で街を歩く展開も凄かったですが、今回は無実の人に生爪剥がして拷問させて罪を着せようとする変な組織が登場したことで、更にその上を行ってしまった気がしてなりません。しかもこの「令嬢」って組織、構成員が基本的に変態っぽいです。瓶底メガネで七三分けサラサラヘアーの三人組が一斉に髪を梳き始めるコマなんか、図らずも笑ってしまいました。そういうマンガじゃないのに!
 これからこんな変態さん達が沢山出てくるのかと思うと、なんかワクワクして来ます。まさか「魔王」第二部がこんな路線になろうとは(認識間違い)。

オニデレ

 ユナの兄(属性:染みついた女装癖)登場。
 見た目の割にはかなり性根が歪んでいるサドキャラっぽいので、単なる直情おバカキャラで耐久力がやたら高い竹取君とはお似合いなのかも知れません。SM的な意味で。

ハイド&クローサー

 まさかの第一部完+Web連載移行。ハイドを復活させてからの春瓶君の精神的成長は著しいものがあり、「少年の成長物語」としてのこのマンガはとりあえず第一部でケリを着けたという形になりました。ちょっと急成長し過ぎな感はありますが、随分立派な男の子になりましたよね。『誰かに「信じる力」を与えることが呪術である』とか、さらりと凄いこと言ってますし。

 Web連載化についてはサンデーとしても初めての試みであり、正直どうなるか不安なところはあるのですが、今後のサンデーという漫画公開媒体の場所の存続を考慮した上での実験的な企画として、個人的には好意的に捉えてます。連載が終わって読めなくなるよりは、Webで連載が続いて単行本も出る方が読者としてはありがたいですし。
 現実問題として紙の雑誌が徐々に売れなくなっている現状、コミックスを出し続けていくために「固定ファンが多くコミックスは出せば売れる」タイプの作品はWebで連載するという形態は、今後更に増えていくのかも知れません。


サンデー52号絶チル感想圧縮版

絶対可憐チルドレン

 サプリメントのメカ皆本ハーマイオニー編は、兵部の登場とまさかの爆発オチで、文字通り衝撃のクライマックスを迎える結果になりました。
 兵部はかつて自分がエスパーであるが故に受けた仕打ちを他のエスパーが負わないために戦っているというところがあるので、「無理矢理女装させられた」という点で同じ境遇である皆本ハーマイオニーを救出するのは彼にとって必然の行動だったのでしょう。それこそ薫をかつての自分と重ね合わせて見ているのと同じレベルで、兵部は皆本ハーマイオニーに感情移入していたはずです。
 何かこう、これってもの凄く妄想のしがいがあるエピソードなんじゃないかと思えてきました。皆本ハーマイオニーが爆発しないで兵部とパンドラで生活する展開になったらどうなっていたのかとか想像し始めると何かちょっと楽しいです。冬コミでこのネタの本を作って下さるサークルさんはないでしょうか(何)。

 本編の方は、最後のページの「薫が不在」を知った時の皆本の唖然とした表情と、そのときの皆本の心中を見透かしているかのような皆本母の態度が、今後の展開を暗示しているかのように思えました。ママは何でもお見通し
 ママキャラがヒエラルキー的に最強の部類に属しているのは「GS美神」時代からの椎名マンガのお約束ですが、皆本母もまた例外ではないようです。

 結論:扉ページの皆本少年の可愛らしさは罪


サンデー52号感想圧縮版

お茶にごす。

 実に西森博之先生のマンガらしい話。部長がいないとこのマンガもこうなるのかなと思いました。
 あと個人的には、「サバイバル」はネズミが怖いマンガでした(聞かれてない)。

結界師

 『とのー♥』のシーンを見た時、やはり田辺イエロウ先生には何かの機会でぜひ一度、「結界師」で築いた全てをかなぐり捨てる勢いでもって美少女わんさかコメディーを描いて頂きたい! と改めて思った次第です。三人の姫にちゃんと個性が存在しているのが凄い。個人的にはロリっぽい子がちょっと好みです(聞かれてない)。

神のみぞ知るセカイ

 現実の女性にはゲームの様な「モブキャラ」は存在しないことを認識したエピソードと理解しました。でもこの壁を越えちゃうと、桂馬は本当に現実でモテちゃうような気がしてなりません。オレがちひろなら既に桂馬に惚れてますよ(聞かれてない)。

オニデレ

 結論としては、正少年は落とし神です。

アーティストアクロ

 基本的に女性キャラが希少なこのマンガにおいて、メメンサの振りまくエロスは貴重です。性根がねじ曲がっていそうなところも好感。この調子で敵味方の区別なく周囲を苦しめて欲しいですね。
 そして、そのメメンサとは正反対の「お姫様」ポジションキャラであるデコがパワーアップする兆しが。彼にどんな才能が眠っているのか、ちょっと期待しちゃいます。

トラウマイスタ

 「分別盛り」って、この手の能力バトルマンガ的には基本的にあり得ない名前だと思いました。カミーユさんって、ああ見えて一般的に「分別盛り」と呼ばれるお歳なんでしょうか。大人の女性は色々と大変ですよね。同情します(何)。