女子高校生に服を脱がされる人生も考えものだと思ったサンデー26号感想

BIRDMEN

 鷹山の独善的な行動を放っておけなくていちいち気にかけるおせっかいな烏丸と、そんな烏丸を観察してニヤニヤする鷺沢、という構図が見えてくる話でした。自分も鷺沢になってニヤニヤしたいです(性格悪い)。

 今回は「鳥人同士が手を繋ぐと力が増幅する」という、「パーマン」のパータッチみたいな概念が出て来ましたけど、鷹山に手を握られようとした烏丸が思わず頬を赤らめてドギマギしてしまうところは、何というかこう「彼のことを本当は好きなことを知られたくないツンデレな乙女」っぽくていいと思いました。
 鷹山に手を握られて内心を知られると困るってのは、要するにそういうことなんですよね。納得しました(自己解決)。

 そして烏丸のこの反応は、まだ彼のメンタルがツンデレ人間である証拠でもあります。鷹山が「相手が本当に嫌がることはやらない」のも、多分同様なんでしょう。烏丸や鷹山は、果たして何時までこの人間らしさを保つことができるのでしょうか。

 少しはまともな事を書いたので次。

tutti!

 スクールカースト!(挨拶)

 最初のうちは金髪で音楽バカで熱血漢の頼城君がカワイイなあー、とほのぼのしながら読んでたこのマンガですけど、「吹奏楽部とは別にオーケストラ部があり、そちらの方が本流」「吹奏楽部は規模も実力も同好会レベル」「要するに吹奏楽部はスクールカーストの最下層民」といったきな臭い設定が徐々に明らかになるに連れ、実は「tutti!」って音楽バカの主人公を愛でるだけでは済まない、スクールカーストの打破を最終目的とした極めてロックかつアナーキーなところを目指すマンガなんじゃないかと思うようになって来ました。

 吹奏楽部の主要人物である土井君は、明らかに好きな吹奏楽ができれば良い感じのノンポリのボンクラっぽいキャラなので、彼だけではどう考えても現状を打破することはできないことは明白であり、このままではオケ部相手のワルツ対決での吹奏楽部の敗北は必至でしょう。
 斯様な状況を把握した頼城君が果たしてどう動くのか。彼は態度はつれないですが、性格は典型的な熱血漢なので、このまま勝負から降りることはないと思います。燃える展開を期待できそうな感じになってきました。

 あと個人的にですが、吹奏楽部の桜井さんは、にこやかな表情で頼城君の靴を隠す底意地の悪さからして、どうしても吹奏楽部の存続に固執する理由があるのではないかと推測してます。彼女がオケ部ではなくわざわざ吹奏楽部に所属しているのには、何か後ろ暗い理由があるような気がしてなりません。
 彼女の過去が明かされる時が今から楽しみです(ひどい推測)。

なのは洋菓子店のいい仕事

 「ボクは兄さんが助けてくれると思ってました
 「まっさかー! グルメマンガじゃあるまいし〜

 今回の話は、このマンガは「クッキングパパ」や「ザ・シェフ」のような料理が人を救う所謂グルメマンガではないことを、改めて提示したエピソードだったと言えます。
 「なの菓子」にはこれまでも様々な形で洋菓子が原因で人生に問題を抱えている人達が出てきましたが、なのは洋菓子店は彼らに関与はするものの、彼らの問題を全く解決していません。

 今回の「ケーキで他店を攻撃し続けるプリンス王子と、それを止めようとする妹」についても、何か単にあの兄妹の関係が面白い方向に変化しただけで、あまり解決はしていないように思えます。また普通のマンガだったら兄妹のバトル展開でもうちょっと引き伸ばすところだと思うのですが、このマンガはそれすらも全くしないところが、むしろ潔いです。

 出てくる料理で問題を全く解決しないし、料理の腕を競うためのバトルもしない、今時のグルメマンガとしては極めて異色な作品という特徴がよく現れたエピソードであったと思いました。個人的にはこの路線を堅持して欲しいところです。

 あとタイム兄さんは幽霊ということになっていますが、そうすると彼が常に咥えているタバコもまた幽霊というか、現実には影響を及ぼしていないのではないか? と思うようになりました。タバコの匂いが残ったミルフィーユがあんなに美味いはずがないですからね。多分。
 ではなぜ現実に食べられる菓子を作れるのかと言えば、まあその辺は多分「GS美神」のおキヌちゃんが料理作れるのと同じ理屈ということで一つ。マンガって解釈が自由なので便利だ(結局)。

だがしかし

 うんチョコ、近所のスーパーでは売ってないんですよね。「おかしのまちおか」とかの専門店に行ったほうがいいんでしょうか。

 ほたるさんは駄菓子に対する気持ちが真摯なだけに、それ以外のことについては全く無頓着であるところがカワイイんだよなーと思ったのが、今回の「だがしかし」を読んだ感想です。
 あとうんチョコの「うん」は、公式には運だめしの運のことだそうなので、安易に「これってうんこだよね?」とか言わないのが大人の態度だと思います。

絶対可憐チルドレン

 ファスナーにちんこの皮を挟んだことがある人?(←直球の挨拶)

 ファスナーフェチの変態サイキッカーとの勝負は、松風君のちんこの皮を犠牲にすることで無事に解決。
 もちろん葵の能力を持ってすれば松風君が危機を脱出することはいつでもできたのでしょうが、彼はギリギリまでちんこを挟まれる刺激を我慢することで、敵から「黒い幽霊」についての貴重な情報を引き出すことに成功したことを考えると、松風君がコミックス41巻で語った「自分の命は明石たちのために必要なら使う」という覚悟は今も緩いでいないと言えるのではないのでしょうか。
 チルドレンのためなら自らのちんこを犠牲にすることも厭わない姿勢なんて、よっぽどのことがないとできないと思います。もはや尊敬の対象にしてもいいくらいです(真顔で)。

 あと股間に「キンカン」を塗るのは正直かなりアレなのでオススメできませんが、かといってデリケートゾーン専用の「デリケアM」等のソフトな薬を使うと、今ひとつ刺激が弱くて「薬が効いてる実感」に乏しいので寂しいと思ってしまうことはないでしょうか。ちんこに対する男心は結構複雑なんですよ。
 なんか感想ではなくちんこのことしか書いてないので終わりにします。


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BIRDMENは電子書籍化される見込みが無いので、素直にコミックスを買い揃えようかと思ってます

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ノアは桜庭のことが大好きだと思う サンデー26号「BE BLUES!」感想

BE BLUES!

 かつてその超人的な身体能力と底意地の悪い性格を駆使して桜場を窮地に陥らせた、みんな大好きノアさんこと藤原乃亜を擁する赤城中央との対戦。
先週ではノアが単身で武蒼高校の遠征バスを出迎えた上に桜場の存在をガン無視して龍に話しかけるという、桜庭に対する心理戦というか嫌がらせをしてました。自ら「ノア対桜庭・因縁の対決!」のアングルを仕込む辺り、さすがノアさんプロレスというものを判ってる! ノアだけに! と唸らされました(プロレス?)。

 勿論桜庭さんは極めて単純なので、既にそのアングルに乗りまくり、今週はベンチでノアを睨んで犬のように唸ってる始末です。久米さんが「ベンチの中で気持ちを切らすな」と控え選手の心得を語ってましたけど、そういう意味では桜庭は今誰よりも気持ちが乗りまくっているはずであり、さすがにこの試合では何らかのタイミングで起用されるのではないのでしょうか。桜庭の飼い主であるミルコも観戦に来ていることですし、桜場を起用するには十分な舞台環境だと思われます。
 何より、我らが主人公・龍の必殺カットインは桜庭のドリブル突破の脅威があってこそ成立する技ですので、龍の新必殺技の感性のためにも桜庭はピッチに立たなければならないのです(力説)。

 あとちょっと気になったのが、序盤で武蒼の黒部監督と赤城中央の監督と話をしていて「(1年生を)じっくり大きく育ててやれよ!」と言われた時、何故か険しく遠い目をした黒部監督のカットが挿入されているところです。
 これはどう考えても「黒部監督には1年生を卒業まで面倒を見る時間がない」ことの暗喩であり、多分今年の全国大会が終わった辺りでやっぱり死んじゃうんじゃないかと思わずにはいられません。黒部監督はサンデーにおいて「BIRDMEN」の龍目と並ぶ貴重なステキ中年キャラですので、お身体は大切にして頂きたいと思う次第です。

 でももしかしたらあのカット、会話の内容とは関係なく、内心では単に「せっかく群馬まで来たんだから、ソースかつ丼を食べて行こうか…」とか考えている可能性も無いわけではないかも知れませんが(ない)。

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今週の藍子の「来ちゃった…群馬まで」という台詞、埼玉県民の群馬に対するイメージがにじみ出ていた気がしませんか(妄想)

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コミック版「ウルトラマンネクサス」発売記念日記

「てれびくん」の切り抜きは記念にとっておきます
ウルトラマンネクサス

 椎名高志先生が作画を担当し、「てれびくん」2004年12月号〜2005年8月号に渡って掲載されていた『ウルトラマンネクサス』のコミカライズ版が、10年の時を経た2015年5月18日についにコミックスの形で発売されました。

 コミックスは『てれびくん』の単なる再録に留まらず、連載時には描けなかった最終決戦を含んだ完結エピソード、円谷プロ公式の設定資料、番組プロデューサー・渋谷浩康氏と孤門役の川久保拓司氏の対談、担当編集の中門氏によるコラム、そしてコミカルなおまけマンガまで含んだ、「ネクサス」のコミカライズとしても、また「ネクサス」の資料的にも充実した内容となっており、まさに『ウルトラマンネクサス』に対する関係者の熱意と執念が生み出した奇跡の一冊と言っても良いのではないのでしょうか。

 個人的には、まさか本当に「ネクサス」のコミックスが発売されるだなんて思ってもいなかったので、4/1に発売されたサンデーで第一報を知った時は、「マジっすか!? これエイプリルフールじゃないんですか!?」と、本気で疑ってしまった程です。

 また椎名高志先生のファンにとっても、この「ウルトラマンネクサス」は「一番湯のカナタ」の連載終了〜「絶対可憐チルドレン」の連載開始までの週刊少年サンデー長期休載期間に発表された貴重な作品であるにも関わらず、長らくコミックス化されなかったために読みたくても読むことができない作品でした。
 なので、今回のコミックス発売によって、ついに「カナタ」と「絶チル」を結ぶミッシングリンクが繋がったと言っても過言ではありません。

 「ネクサス」は描かれた時期が「絶対可憐チルドレン」の連載初期に近いこともあり、今とはちょっとタッチが違う当時の絵柄を拝むことができるのも、ファンとしては興味深いところです。
 また作品のテーマとしても、「絶チル」を読んだ後で改めて「ネクサス」を読んでみると、「絶チル」と相通じるところがあることに気付けるでしょう。孤門が恋人を失ってもなおも戦うことを決意した時の「辛かった過去は変えられないが、未来は変えられるかも知れない」という言葉は「絶チル」の小中学生編を通じた共通のテーマでもありますし、またネクサスの「定められた滅びの運命と戦う」物語の全体構造は、「絶チル」は勿論のこと「MISTERジパング」とも共通していると考えることもできます。

 今の椎名高志先生の作品を批評する上でも、「ネクサス」はかなり重要な作品であると言えるのではないのでしょうか。考察しがいのある作品であると言えましょう。

 そして「ウルトラマンネクサス」がコミックスの形で発売されたことによって、「カナタ」から「絶チル」の間に発表された作品は全て何らかの形でコミックスに収録されたことになります(ヤンマガアッパーズなどに掲載されたイラスト等は除く)。
 残る椎名先生のコミックス未収録作品は、1990年代上旬にサンデー増刊に「(有)椎名百貨店!」枠で掲載された「フォワード」「眠る牙」などのマンガだけだと思われます。この辺の作品のコミックス収録は、椎名先生デビュー30周年記念などのイベントを期待するしかないのかも知れませんね。ちなみにデビュー30周年は2019年です(遠い)。

参考資料:
ウルトラマンネクサス (少年サンデーコミックス)
椎名 高志 円谷プロダクション
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