世界は愛で動いている。サンデー44号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 あれ? 45号は絶チル休載?(←遅いよ)
 以下、遅れましたがサンデー44号の「絶チル」感想です。

幻影の肖像 #6 あらすじ:
 葉は、エロい夢を観ながら天に召されることを望みました。
 あんたはバカだね?(挨拶)

 その一方、ユーリと兵部の戦いはクライマックスを迎えていた。紅葉と真木を妄想の剣で斬り伏せたユーリは、絶望に囚われた二人を洗脳して「人形」と化す。「お前はお前自身の意志で『人形遊び』を楽しんでいる」となじる兵部に対し、ユーリは「薫ちゃんたちやナイを失いたくない」と叫び、兵部をも斬り捨てる。今の悠理としての幸せを守りたい、そのためなら何でもする。それがユーリの本心であった。
 しかしその直後、ユーリは自らが兵部の催眠に囚われていたことに気付く。地下の貯水池で紅葉や真木を斬ったことは全て兵部がユーリに見せていた幻であり、ユーリは最初から兵部の催眠に支配されていたのだ。演劇の「ナイチンゲールとバラ」で『悠理』演じるナイチンゲールが自らの心臓を茨で貫いたのと時を同じくして、ユーリは兵部の腕に胸を貫かれる幻影を見せられる。
 かくして勝負は終わり、ユーリも「悠理」としての人生を、今まさに兵部に奪われんとしていた。

 その一方、皆本は薫たちチルドレンが綺麗に成長を遂げたことを実感して一人でニヤニヤしているところを不二子に突っ込まれていたりした。続く。

  • 葉は、死の直前に仲間たちに「会えて良かった」と告げようとするなど、基本的には健気かつ可愛げのあるいい子なのですが、それ以上に「黒巻がいる→『エロい夢見せてくれ』と頼まないと気が済まない」という本能を抑えることができない程度にバカなんだなあと思いました。ご冥福!(←まだ死んでません)
  • 本編の方ですが、兵部はおそらくユーリを(催眠で制御下に置いた上で)試したかったんじゃないかなと思いました。彼女が「黒い幽霊の娘」としてエスパーの子供たちを洗脳していたのは、彼女が「お父さま」の命令でそうして来ただけなのか、それとも彼女自身が望んでそうしているのか、兵部は生死を賭けた戦いの場で見極めようとしていたのかも知れません。
  • 結果的にユーリはこの戦いに勝つために紅葉と真木を「お人形」にすることを選ぶことになるのですが、何故彼女がそうしたのかと言えば、おそらく「悠理」として薫を始めとしたクラスメート達との生活を続け、ユーリとしてナイと共に暮す今の生活を守るためには兵部から逃げるのではなく倒さなければならない、と思ったのではないのでしょうか。
  • しかしそれは、兵部の目から見れば「そして血まみれの手で、ぬけぬけとあの子たちのところに戻るのか? ずいぶん勝手じゃないか」と写ってしまいました。「黒い幽霊」を壊滅させるためなら薫(や澪達)の友人である「悠理」を殺し、その罪を自ら背負う覚悟でこの戦いに望んでいる兵部とは、覚悟の重さが違ったのかも知れませんね。
  • ユーリの戦いはここで終わりましたが、しかしナイとハンゾーがユーリを見つけるために動いているので、この二人が間に合えばまだ一悶着あるかも知れません。ナイとハンゾーは共に能力が隠密行動特化型なので、彼らの能力を以てすれば兵部達に対して奇襲をかけてユーリを奪取するチャンスはまだあるのではないかと思います。
     かつてユーリはチルドレンのオーバーブーストの光から決死の覚悟でナイを救い出しましたが、ここでナイが逆にユーリを救ったりしちゃったら、もうこの二人は愛しあうしかないですよね(確信を帯びた瞳で)。ユーリはこの戦いの中でもナイの姿を想い、ナイを失う訳にはいかない! と気合を入れながら戦っていた訳であり、つまりユーリはもうナイにメロメロな訳ですから、二人が気持ちを通じ合って相思相愛になるならここがチャンスだと思います。頑張れナイ
  • その辺はともかく、次回は薫たちが考えた「ナイチンゲールとバラ」の『ハッピーエンド』が、ユーリがこれから歩むべき道を示唆するような流れになるのが、物語的には美しいのではないかなーと予想しています。
     青年の愛のために自分の命を薔薇に捧げた(けどその薔薇は捨てられちゃって報われなかった)ナイチンゲールと、「お父様」の愛のために自分の能力を捧げた(けどもうお父様からは見捨てられちゃってて報われなさそうな)ユーリ。愛に生きたが故に報われなかった彼女たちの身の上に、果たしてハッピーエンドは訪れるのか。再来週が待ち遠しいところです。
  • 皆本が素直に薫を愛することができないのは、不二子とかが常に余計なことをするからじゃないか? という気がしてきました。不二子ちゃんって、皆本を常にオモチャにしてないと精気が枯れて死んじゃうので、彼をからかい続けないといけないという宿命なんでしたっけ?(違う気がする)
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