桜庭さん脱衣記念・サンデー4+5号「BE BLUES!」感想
BE BLUES!
龍のシュートが弾かれたこぼれ玉を、男・矢沢が押し込んだことでBCD選抜チームが同点に追いつくものの、桜庭が得点を喜ぶチームメイトを見て唾を履いたことから、桜庭の飼い主指導者であるミルコが彼を退場させたという展開を見せた前回の「BE BLUES!」。
皆さん既にご存知のように、「BE BLUES!」の高校編とは即ち桜庭巧美がやがて『武蒼のメッシ』と呼ばれて尊敬を勝ち取るまでの軌跡を描くものである訳ですが(ウソ)、しかし桜庭が真に尊敬を得る道程はまだまだ長く険しい、ということを端的に提示した回だったと言えるでしょう。
まあ確かにあの桜庭さんがチームメイトのゴールを喜ぶとはとても思えませんし、ミルコもそれは十分判っているはずなのですが、それでも飼い主指導者としては桜庭の態度に警告を発しなければいけないことも、またよく判ります。龍のシュートを顔面ディフェンスで防いだジョージに対しては賛辞を述べていることからも、ミルコがサッカー選手に何を求めているのかが伺えるというもの。
この辺はミルコのサッカー哲学に関わることなので、たとえ勝負がかかっていたとしても譲れなかったのでしょうね。
しかしその辺がまだ全く判っていない桜庭さんは、怒りのあまりベンチでストリップショーを披露する有り様。いいぞいいぞもっとやれ彼が本当の意味での尊敬を得られる日はまだ遠いということでしょうか。というか正直そういう日は来ないと思う(ぶっちゃけ)。
あと今回は散々できない子扱いされて来た男・矢沢がついに決めるべき時に決めた貴重な回でもあったのですが、彼がゴールを決めた時点で既に物語の焦点はジョージと桜庭の態度の対比に移っていたので、あまり報われていないことに代わりはないなと思いました。それでこそ矢沢です。
個人的には、窪塚先輩が興奮して「チンチン」って言ってるところが良かったです(語弊)。
文藝春秋 (2014-01-04)
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ミルコのモデルであるオシム氏の哲学を窺い知ることができる本