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宙のまにまに(10) (アフタヌーンKC)

 「天文部」という一見地味な部活動を題材に、あまりに眩しすぎる青春のキラメキを爽やかに描いたこの作品も、ついに最終巻。

 個人的には、フーミン先輩に逢えるのもこれが最期だと思うとちょっと寂しいです。フーミンルートを描いた薄い本を希望したいくらい(笑)。62話「花冷え」はフーミンルートに入る最期のチャンスだったのに、朔は分岐があることにも全く気付かずスルーしてしまうとか、君はどこまでボンクラなんだと突っ込みたくなりました。
 勿論、そういう徹底した健全さこそが、このマンガの持ち味です。最終話の朔と美星が自然に手を繋いでいるシーンは、本当に微笑ましい限りでした。

 あとキャラクターでは、姫が一番のお気に入りでした。巻末のおまけマンガに出てきた彼女の将来像は「ああ、この子は絶対こうなるだろうな」と納得。彼女を主人公にしたマンガを読んでみたいですね。

2011-10-04 23:41 | Permalink | Other Review


「ハヤテ」のいいんちょがこんなに可愛いはずがないサンデー44号感想

マギ

 「ですから姫君は…どうぞいつまでも私の国にいてくださいね!
 シンドバッド様が笑顔で紅玉に酷いことを言ったー!

 紅玉は個人的にかなり好きなキャラなんですけど(どう考えても報われないので)、今回の一件でますます報われない属性に磨きがかかって可愛くなったと思いました。
 シンドリアもジュダルのおかげでこれから煌帝国の侵略を受けそうでドキドキするほど大ピンチになることが予想されますけど、彼女はこれからどうなっちゃうんでしょう。彼女はこの戦争を抑止するための力となることができるのでしょうか。それとも、このまま両国の力の間で翻弄される人生を歩むことになってしまうのでしょうか。それより何より、いつか彼女の想いが報われる日が来るんでしょうか? こなさそうですかね?(ひどい)

BUYUDEN

 萌花の着替えシーンで彼女の健康的な肢体があらわになったことで、うっかり「小学生って最高だな」と呟いてしまいそうになる今回のエピソードですが、ストーリー面ではジムの会長の寵愛を一心に受けていた亘君が武に嫉妬心を燃やし始めたり、豹真がそんなしょんぼりな亘を横目で見ながらちょっと嬉しそうだったりと、我々が萌花のパンツに気を取られている間に男子同士の間で掛け算駆け引きが始まっていることに留意しなければなりません。

 そして武君ですが、何かちょっと調子に乗ってるみたいなので、一回戦で無名の選手にボコボコにされて豹真の親父に愛想つかされるパターンを希望します(ひどい)。
 なお、武君のパンツを見て「小学生って最高だな」と思った人は、下の「いいね!」ボタンを押して下さい。

BE BLUES!

 先週に引き続き、モテないサッカー少年達が「リア充爆発しろ」的な悔し涙を流すエピソード。それがこのマンガのテーマであるとばいえ、ホント龍はモテますよね。

 そして登場時は手がつけられないツンキャラだったアンナも、今ではすっかりデレキャラになってしまいました。ツンキャラが「やっぱり大好き」と告白してしまう程までにデレてしまうということは、もはやこのキャラに対する攻略が完了してしまったということであり、後はアンナはどんどん龍に対して際限なくデレて行くのみなのであり、エンディングが見えた! 状態なのです。そりゃミルコじいさんも泣きますよ(大間違い)。

 しかしアンナがデレるのはあくまで龍に対してのみなので、例えば今回アンナに対して「明るくてカワイイ金髪の女の子」とちょっと勘違いしてしまった優人がアンナにうっかり接近したりすれば、アンナは優人に対して存分にツンキャラとして振る舞うことが可能になります。アンナが心身ともに完全復活する道筋が見えた!(大間違い)

犬部!

 「ミルクをいくつも試すお金なんて、犬部にはないでしょう…?
 「僕の稼ぎが悪いって言うのかい、せーじ君!

 どう見ても夫婦の会話です。本当にありがとうございました。
 あとは玉井まゆこさんが、今回もまたセクハラ要員としてしか登場できないところにグッと来ました。

ハヤテのごとく!

 いいんちょがものすごく可愛くなっててビックリしました。「勉強を教えてもらえると助かるのですが…」とハヤテにお願いするいいんちょの表情は、もはや恋する乙女のレベルの可愛さ(変な比喩)。
 ここ最近の「ハヤテ」の中では株が急上昇してるキャラの筆頭なのではないのでしょうか。

史上最強の弟子ケンイチ

 美羽のコスチュームがあそこまでビリビリになってしまうと、いっそのことすっぱり全裸になったほうが逆にエロくならないんじゃないかと思いました。
 あと確認なのですが、美羽って今回明らかにパンツ履いてないですよね? あのボディスーツを着てる時の彼女は、ブラもパンツも付けてないって解釈は正しいんでしょうか?

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訪れるのは、俺が望んだ世界なり サンデー44号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 ナイの爆弾摘出という難易度の高い手術を成功させた後、何事もなかったかのように子供たちが集っている皆本宅にお土産を持って登場、ナイの「飼い主」である悠理を自宅まで車で送った後で、飄々と皆本や不二子とフェザーの正体に関する際どいトークを酒を飲みながらする芸当を見せた賢木が、何気に凄いんじゃないかと思いました。これでは、何か賢木がすごくかっこいいお兄さんのように見えてしまって困ります。いや何となく。
 その賢木に「ありがとうございました」と頭を下げた悠理は、やっぱり賢木がナイの手術を成功させたことを感づいていたんでしょうかね?

 そして今回の「絶チル」では、ついにフェザーの正体が「未来からやってきた、薫を中心としたエスパーの意志と能力の集合体」であることが明らかになりました。このマンガにおける超能力は「物理法則を超えた能力であり、不可能をも可能とする」ものであるという概念は中学生編に入った時点で既に提示されてましたが、フェザーはまさにそれを具現化した存在であると言えます。

 フェザーは本来ならばこの世界にはなかったはずの超時空的な存在であるので、既に定められた「未来」に対して何らかの干渉を行えるのかも知れない。「未来は変えられない」と定められたに等しいこのマンガの世界においては、フェザーのみが唯一未来を書き換えられる(かも知れない)存在である──と、今回のエピソードで明らかになりました。
 これは逆に言えば、皆本や兵部はこの「世界」の一部であるが故に、彼らが未来を変えようとしてどのような行動したとしても、「世界」が選んだ黒い幽霊によって仕組まれたエスパーとノーマルの全面戦争という最悪の未来を避けることはできない──ということになります。
 彼らができることは、彼ら自身が未来を変えようと思うのではなく、よりよい未来を作るためにベストを尽くすこと、そして未来を託せる世代を育てること。多分、フェザーが変身した葵や紫穂が言っていた言葉の意味はそんな感じなんじゃないかと思っています。

 皆本自身は未来を変える可能性を持っていないことが明らかになった、という意味では彼にとって極めて残酷なエピソードになりましたが、逆に言えば皆本がこれまでのように「自分が未来を変えなくては!」と意固地になる必要もなくなったとも考えられます。よりよい未来をつくるため、自分は本当は何をするべきなのか。今回の話は、皆本がそれを考えなおすきっかけとなるのかも知れません。

 とりあえず今回のエピソードでは、ナイの頭部に仕込まれた爆弾は無事に摘出され、悠理の元に無事(猫の姿で)戻ってくることができ、兵部が望んでいた「ナイと悠理がいつまでも幸せに暮す」未来への可能性は残されました。今はこれで良しとするべきなのでしょう。
 個人的には、翌朝悠理が目を覚ましたら、人間の幼女の姿に戻ったナイが全裸で「おじょうさまぁ~」と抱きついてくる、百合百合な展開を希望したいところです。

ひざの上の同居人
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子猫を拾って帰って一緒に寝て起きたら、そこには全裸の幼女の姿になった子猫の姿が! という衝撃の展開が待ち受ける、いにしえの美少女育成ゲーム


かのんちゃんマジ天使 サンデー44号神知る感想

神のみぞ知るセカイ

 「桂馬くんなら…たどり着ける

 久しぶりに登場したかのんちゃんですが、何だかすっかり正ヒロインの風格と貫禄を感じさせるキャラクターに成長していて、読んでて畏敬の念さえ抱くほどでした。かのんちゃんマジ天使。ここまで神々しいオーラを放たれてしまうと、もはや信仰の対象となってもおかしくないレベルです。

 元々桂馬が今回の女神探しを(複数の女性を同時攻略するという多大なリスクを負ってでも)推し進めているのは、かのんが古悪魔の手によって刺されてしまい、彼女を復活させるためには他の女神たちの力が必要である──ということもありますけど、それ以上に桂馬には「あの時、かのんを守れなかった」という後悔の念があるからに他なりません。
 今回の冒頭、桂馬がかのんの頬に手を当てて「かのん…!」と呼びかけた時の表情は、他の女子達に接するときとは違う真剣さがあるように思えました。彼はまさに、かのんのために戦っているのです。
 そしてかのんもまた、その桂馬を心から信頼しています。「桂馬くんなら…たどり着ける」と言った彼女の表情が天使のように安らかだったのは、桂馬のことを信じているからこそなのでしょう。

 そう考えれば、かのんが現時点で正ヒロイン的な扱いを受けているのも納得できるというものです。前回ドタバタラブコメディを繰り広げた他の女神たちが宿る女子達とは、なんというかこうステージが違うと表現するしかないくらい、ヒロインとしての格が違っているのではないかと思います。
 つまり、桂馬と恋人になろうとする女子は、「正ヒロイン」たるかのんを倒さなければならないのです。かのんにラスボスの風格が漂って来ましたよね(ラスボス?)。

ときめきメモリアル 対戦ぱずるだま
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ときメモ対戦ぱずるだまは、最終面で伝説の樹の下で正ヒロインでありラスボスである藤崎詩織と一騎打ちするという、壮絶なラブバトルが展開されます


ハレルヤオーバードライブ! 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

 雨音はメタリカの調べ!(挨拶)

 面白い面白いと絶賛されていたこの作品、コミックスを購入して改めて読んでみたら本当に面白い。
 自分が読んで知っていたのは冒頭の三話までで、そこまでの話でも「音楽を奏でること」の楽しさが主人公の小雨を通じて伝わってくるステキマンガだったんですけど、四話以降になるとヒロインのハルや『メタりか』部の過去に物語の焦点が当たるようになって来ており、ストーリー面でも面白みが出てきたと思います。第二話で部長が言ってた「”メタりか”には先人達の”歴史”と”想い”がてんこ盛りだ」という言葉は伊達じゃなかった。

 にしてもハルさん本当にカッコイイ上にカワイイ。このマンガは究極的にはそこに行き着きます。

2011-09-28 09:28 | Permalink | Other Review


サンデー43号感想まとめ版

ARAGO

 ついに最終回。戦いが終わった後でアラゴがとった行動が「戴冠石」の中に自分の代わりに封じ込められたセスの救出だった、というところにグッと来ました。まさかのアラセスエンドですよ。
 思えばアラゴはパッチマンとの最終決戦の時も常にセスのことを気にして、自分が不甲斐ないばかりにセスが犠牲になったことを後悔していました。逆に言えば、(この世界に絶望していたはずの)セスが自分の身代わりに「戴冠石」に入ってアラゴが世界を救う手助けをしてくれたからこそ、アラゴは兄と一体になってしまったパッチマンとの絶望的な戦いにも「セスの想いを無駄にしてはいけない」との一心で立ち向かうことができたのです。そう考えれば、アラゴが最期にセスを救い出そうとするのも納得行くというもの。
 戴冠石の中でアラゴとの幸せな夢を観ているであろうセスを救い出し、正夢に変えて欲しいものですね。お幸せに

 後日談では、個人的にはココがジョーのおっさんの遺志をついて杖を気丈に使ってるのが良かったです。獣に変化するリオと、今もけも百合コンビを組んでるのも個人的に大喜び(百合?)。リオに対して敬語を使いながらも彼女を犬のように指揮しているところが特にいいですね。
 そんな感じで、新井先生おつかれさまでした。楽しかったです。次回作も期待してます。

BE BLUES!

 主人公のチームが敗戦。「あおい坂」の時のようにチームが成長しながら勝ち進んでいくタイプのマンガになるのかな? と思っていたのですが、「BE BLUES!」はあくまで主人公の龍は苦難の道を歩みつつ、自らのプレイスタイルで周囲の人々を変えていく過程を描くスタイルのマンガなんだな、と再認識させられました。

 にしても優希は風呂に入ってパジャマに着替えてから龍の部屋に行ってベッド脇に座るとか、随分積極的だなあと思いました(発想が不健全)。全国のサッカー少年は今回の「BE BLUES!」を読んで、「俺にもこんなカノジョがいたら、もっと頑張れるのに…!」とつぶやきながら、リア充爆発しろ的な呪詛がこもった悔し涙を流したに違いありません。罪作りなマンガですね(褒めてます)。

おすもじっ!

 今回の「おすもじっ!」は、何と言っても若頭が「炙る?」と言ってるコマの後ろに書かれている、ライターでスプーンを炙ってるシーンのヤバさに尽きます。薫くんがサンマの鮨を食べて感激のあまり涙を流しながら変な踊りを踊ってるところも相当ヤバいですが、ライターで炙るのはマンガ的な表現を超えた妙な生々しさがあってもっとヤバイです(どうヤバイのか判らない良い子は判らないでいいです)。
 何故このマンガは、こんな渡る必要がない危ない橋をわざわざ自ら渡るような表現方法を取ったのでしょうか。加藤先生と加賀先生は、今いったい何と戦っているのでしょうか。いやまあ、実際このシーンはものすごく面白かったので、個人的にはこれで一向に構わないのですが。

 かつて「焼きたて!ジャぱん」には、登場人物がせつせつと大麻の素晴らしさを説きながら大麻の実入りパンを作るエピソードがありましたが、サンデーのグルメマンガには、何というかこう読者が「このマンガの作者は、いったい今何と戦っているのか?」と訝しまざるを得ない狂気を帯びていないと大成しない法則性があるのかも知れません。正気にては大業ならず。


それが運命石の扉の選択なのか サンデー43号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「これを守るためなら俺は──
 じゃれあうカガリと東野を見つめながら、自分が新しい「居場所」を見つけた喜びを感じているバレットの姿に気付いたパティは、彼を見て何を思ったのでしょうか。
 かつてパンドラに拾われて生まれ変わった時に自分が感じたものがバレットの中にも生じたことに気付いたのか、それともそんな彼の視線から『(カガリ×東野)←バレット』の数式を発見してしまったのか。多分後者だと思いますが。

 それでフェザーによる「絶チル」バッドエンド予告編となっている本編ですが、前回の不二子ちゃんに続いて今回はバレットが非業の死を遂げることが予言されてしまいました。しかも最期の葵への台詞が「やっと仲間に戻れたのに…」ってのが超泣かします。「やっと」という言葉に重みを感じますね。
 きっと彼は葵と共に再び一緒に戦うために、エスパーとノーマル、パンドラとバベルの間に横たわっている様々な葛藤やしがらみを、苦労して乗り越えて来たのではないのでしょうか。それは彼にとって辛かったに違いありませんが、薫達が守ろうとしているエスパーの未来のため、そして何よりもコミックス27巻でタイツ越しのパンチラを見てしまってから永遠の忠誠を誓っているに違いない葵のため、彼は再び葵の元に戻って来て、そして彼女を守るため彼は死ぬことを選ぶんですよ。多分童貞のままで。愛する女神のために童貞で死ぬ。ヒロイズムここに極まわれりですよ(注:彼がこの時点で童貞なのは私の勝手な予想です)。

 そして何よりもショックなのは、フェザーそのものの口から「何をしても未来は変えられない」という言葉が出たことです。
 兵部は今まさにその「未来を変える」ために黒い幽霊にケンカを吹っかけようとしているのですが、彼の(おそらく最期の)戦いはこのまま無駄になってしまうということなのでしょうか。それより何より、あの賢木がせっかく「勝手に死ぬんじゃねーぞ、クソ野郎!」と兵部に対してデレたというのに、兵部はそれを知らないままとなってしまうのでしょうか? そして不二子とバレットの悲劇の運命は、もう回避できないんでしょうか?
 物語が急速に予定されていたバッドエンドに収束して行くのを感じながら、次回を楽しみに待ちたい所存です。

 なおカガリがうっかり悠理に告白してしまった件ですが、カガリと悠理は過去に何度か交錯していることがありますし、何より悠理は恋愛に関しては相当のボンクラなので、もしかしたらカガリに惚れてしまうこともあるかも知れません。どうしよう(と言われても)。

ティムを救って三人で生き残るために気丈に振る舞う葵の姿を見て、バレットが「もっと強くなろう」と決意するステキエピソードが収録されている巻ですが、でも一番印象的なのはやっぱり葵のタイツ越しのパンチラとそれを凝視するバレットの顔です


めがみみっくす→ゆみみみっくす→メガCD→セーガー(連想) サンデー42号神知る感想

神のみぞ知るセカイ

 これまで見つかった女神たちが一同に介して、桂馬の所有権を主張する話。
 先週までの歩美とちひろが演じた恋と友情の狭間で思案が交錯し合う緊迫した生臭い桂馬争奪戦とはうってかわり、マンガみたいな個性を持った女神たちがその個性をアピールしつつ、如何にもマンガ的な形式でドタバタラブコメをやらかすという、極めてお気楽な内容になっています。こういうレベルのラブコメ劇なら何も考えないでニヤニヤして読んでいられるので安心です。
 キャラクターとしては、やはりミネルヴァの座り込みが強烈な印象を与えます。宿主の栞の妙なところの強情さは、明らかにミネルヴァの影響を受けてますね。座られたい(ダメ)。後はディアナが旦那の浮気性に悩む本妻というか、ヤマカムの山田さんが指摘したように「めぞん一刻」の響子さんみたいに嫉妬深くて素敵でした。恨まれたい(ダメ)。

 そんなマンガみたいな女神たちの力でアポロ=かのんは現在の状態から更に変化しそうですが、「神託」を得られるかどうかはともかく、やはり残りの一人のメリクリウスがいないと完全復活までには至らないんじゃないかと思います。しかし、こんな状態でもしアポロが復活すると、更に今回のようなドタバタラブコメディのメンバーが増えて収拾がつかなくなるんじゃないんでしょうか。まあ、マンガ的にはその方が面白いので一向に構わないのかも知れませんが。

百合百合な雰囲気を醸しているディアナと天理が表紙を飾っていますが、この巻の最大の見所は桂馬がおっぱい星人の本性をノーラにさらけ出すところです


自主制作アニメが週刊少年マンガ誌の表紙を!サンデー43号技の旅人感想

技の旅人

松江名俊が自主制作したアニメ「技の旅人」を題材に、読み切りマンガを描き下ろした。本日9月21日に発売された週刊少年サンデー43号(小学館)から、2号連続で掲載される。

「技の旅人」は、文明が失われた世界で武者修業の旅をする少女を描いたファンタジー作品。アニメはフルCGで30分余りのボリュームに仕上げられ、参加声優も釘宮理恵、関智一、川上とも子、佐藤有世と豪華キャストが並ぶ。松江名が「史上最強の弟子ケンイチ」の週刊連載を行いながら、原作・脚本・製作総指揮・監督を1人でこなした大作だ。

コミックナタリー – 松江名俊の「技の旅人」DVD&サントラ付き単行本が発売

 「史上最強の弟子ケンイチ」の松江名俊先生が、週刊連載をしながら3年(構想期間も含めると13年)かけて作り上げた壮大な自主制作3Dアニメ「技の旅人」がクラブサンデーで一般公開を開始。それと同時に、主題歌などを収録したサントラCDや今回サンデーに掲載されたコミックなどをセットにしたDVDを発売することも発表されました。
 週刊連載中の作家が同人アニメを作るというのは間違いなく異例の事態であり、それだけでニュースバリュー的には十分価値がありますが、それにしてもサンデー的に何かもの凄い力を入れてるなと感じます。

 サンデーに掲載されたマンガの方は「アニメとは違う物語です」と説明に書かれてはいますが、物語の構成は基本的に一緒ですし、世界観やキャラクターを把握する意味でも、このマンガを読むならアニメも見ておくべきでしょう。それにマンガだと乳は揺れませんが、アニメなら揺れますからね!(そこか)
 内容は、端的に言えばおっぱいと尻を強調したコスチュームの『技の旅人』てくにちゃんが、物理法則を超越した凄い力「ワザーン」で生物兵器オクシリクをバッタバッタとなぎ倒す──という極めて判りやすいもので、この手の「文明社会が崩壊した後の世界」を舞台にした物語にありがちな、科学批判とか自然と共に生きる素晴らしさと説くとかの説教要素がほとんどない、「強くておっぱいが大きいロリロリな女の子が活躍する話を作りたい! 釘宮ヴォイスだともっとイイよね!」という作者の極めてピュアな想いが貫かれていると感じました(褒めてます)。

 こんなプリミティブな想いを13年間も抱き続け、ついに3Dアニメを自主制作した上に釘宮理恵を初めとした豪華声優陣をキャストに配する一大プロジェクトに仕上げてしまう松江名俊先生の熱意には、ホントに感心させられます。
 ちなみにアニメの方ですが、乳アニメかと思ったら実は尻アニメだったんじゃないかと思いました。空飛んでるシーンが多いので、乳よりも尻が見えるアングルの方が多いような気がするのですがどうでしょう(真顔で)。

史上最強の弟子ケンイチ 1 [DVD]
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この彼女はフィクションです。(2) (少年マガジンコミックス)

 作家ならではのたくみな想像力!(挨拶)

 フーコ先輩がユーリに対する自分の感情を自覚するまでのエピソードが収録された巻。フーコ先輩がユーリのことを好きなのは読者には既に判っていることではありますが、キャラクターがそれを自覚したことで、ラブコメとしての物語はここから新しい局面に入りましたね。

 この物語は、ユーリの妄想が産み出してしまったミチルという存在が織りなすドタバタコメディであると同時に、恋に不器用なフーコが恋愛を経験することで成長する物語であるとも言えるのではないのではないか? と、この巻を読んで思いました。
 フーコ先輩の作家ならではのたくみなエロ妄想をもっと読みたいです(笑)。

2011-09-09 12:52 | Permalink | Other Review