ともあれ、双亡亭は滅ぶべきであると考える次第である。(カト・ケンソリウス) サンデー18号感想

双亡亭壊すべし

 藤田和日郎先生新連載。物語としてはまだ始まったばかりで、登場人物達の素性にしろ舞台となる「双亡亭」そのものにしろまだ未知の部分が多いのですが、とにかく(主人公格の凧葉務を除いて)ほとんどの登場人物がことごとく双亡亭を壊していきたい意志に溢れていることだけは判りました。

 あと、第一話でネコ好きの緑郎少年が血涙を流して発狂して笑い出すシーンは確実にトラウマレベルの怖さであり、かつて『吠えろペン』で富士鷹ジュビロが語った「世界中の子供たちに愛と勇気をね! 与えてあげる前提で、まず怖がらせるだけ怖がらせてあげちゃうよーん!」という例のセンスは未だ健在であることも把握できました。それでこそ藤田和日郎先生のマンガです。藤田先生がサンデーに帰って来たって実感が湧いて来ますね!

なのは洋菓子店のいい仕事

 ほの香が傷心のセージを部屋に連れ込む展開になった時はどうなることかと思いましたが(性的な意味で)、しらかわの店内で本当の菓子店の仕事を目の当たりにしたセージが菓子職人としてのやる気を覚醒させるという、いたって健全な方向に話が流れる形になりました。

 ちょっと前には、言葉がなのは洋菓子店の先々代のマニュアルを読んで感心するエピソードがありましたけど、彼女の店員としての手腕の高さと実家の財力、そしてセージの菓子職人としてのやる気が合わされば、案外なのは洋菓子店はマトモなお菓子屋として立ち直れる未来が見えてきたような気がします。
 なので、店を復活させたいのであれば、セージは言葉と結婚してタイムから店を乗っ取ればいいのでは? という結論になりそうなのですが、その辺どうなのでしょうか(と言われても)。

BE BLUES!

 「今の武蒼はオレとお前のチームだ

 コーメイがここに来て「龍はオレのものだ」宣言を!
 友坂と龍の間にフラグが立ちそうなことを察知したコーメイが、ここに来て積極的にアプローチを仕掛けてきましたよ! 武蒼と大浦南との対戦はお互いに強いところを見せる形で盛り上がって来ましたが、龍を巡るコーメイと友坂の攻防戦も白熱してきましたね!(煽り)

 まあ普通に少年マンガ的な文脈で考えたら、コーメイの独善的な主張はいつか失敗するフラグそのものなんですけどねー

だがしかし

 アニメの放送が終わってしまいました。アニメ版は期待以上に面白かったので概ね満足していますが、キャベツ太郎さんに声が付かなかったことだけは残念です。
 もし2期があるなら、ぜひコミックス2巻に収録されているキャベツ太郎エピソードをアニメ化して欲しいところです。マジで。

 連載の方は、ほたるさんは全裸になっても相変わらず全く恥じらいがないので、あんな体つきなのに全くエロさが醸しだされないのがやっぱりスゴイなと思いました。エロさという面では、逆にココノツが入浴しているところに顔を出しているシーンの表情の方がエロいのではと思います。こういうタイプの魔性の女ってのもあるんでしょうか(魔性?)。

天野めぐみはスキだらけ!

 本当にありがとうございます。(感想)

絶対可憐チルドレン

 真木の縦ロールな髪型は似合っている上に機能面でも優秀なので、秘密奥義と言わずもっと積極的に縦ロールになっていくべきでは? と思いました。そしてパンドラのみんなに笑われるがいいと思います(ひどい)。

 物語の方は、何かすっかり「黒い幽霊」にヤラれてしまっているらしい不二子が悪い方向に大活躍した結果、色々と状況が悪くなって来ていて大変なことになってしまっていますけど、それはそれとして真木とタイマンでサイキックバトルをして簡単にねじ伏せたり、己の権限を利用してあっさりバベル内で独裁体制を作ってしまう辺りは、彼女の有能さが遺憾なく発揮されているなーと思いました。ここまで彼女が有能そうに描写されるの、実は結構珍しいのではないのでしょうか。

 不二子は、これまではどちらかといえば「ホントはすごい人だけど色々と残念」な系統のキャラとして描かれていた印象が強いのですが、自分の力を自由に発揮させている彼女は、ある意味とても楽しそうに見えます。戦後は一貫してエスパーの保護と社会的地位の向上に影の存在として務めてきた彼女ですけど、本当はこういう羽の伸ばし方もしてみたかったのかも知れませんねー


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