サンデー一覧

葉っぱ一枚あればいい。サンデー27号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 一般的にサンデーで「葉っぱ」と言えば、もちろん「七海の葉王」の異名を持つ「マギ」のシンドバット様の事を指すのですが、まさか松風君がシン様が統べる葉っぱ一枚界隈に殴り込んで来るとは予想外でした。
 彼がこれからそういう道で生きるのであれば、まあ頑張って欲しいなと思いました(まちがい)。

 物語的には、新しい「黒い幽霊」のエスパー育成計画が明らかになりました。「第三世代(ザ・サード)強化計画」という名前は仰々しいというかちょっと厨っぽいですが、やってることは要するに「クローンに自我を持たせて競争し、有能な個体を選別して教育する」ということなので、ある意味真っ当な学習機関に近付いたとも言えます。やってることは真っ当じゃないけど。

 その計画を聞いた澪は「こいつらみたくワガママにしてみたってこと?」とボケてましたけど、この言葉は案外いい線を突いているのかもと思いました。
 今回のファスナーフェチさんを見る限りでは、今のところ第三世代のエスパーはまだどっちかというと単なる変態という趣が強いのですが、いずれ「黒い幽霊」の第三世代のクローンから、チルドレンと比類しうる能力と頭脳、そしてギリアムとは違った自我を持った、ギリアムの命令に従おうとしない極めてワガママな究極の個体が登場することになるのかも知れません。
 もしそのような個体が本当に現れた場合、「彼」は人類にとってどのような存在となるのでしょうか。かわいいけれど性格難ありな「彼」は、果たして地球を救う天使か、滅ぼす悪魔か…!?

 もしそのような個体が登場すれば「絶チル」の根本的なテーマがループし始めるので、結論としてこの作品は永遠に連載が続くことになるんじゃないと思われます。良かったですね(良くない気がする)。


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彼女達が地球を救う天使にも、滅ぼす悪魔にもならなかった未来に我々はいる。多分


女子高校生に服を脱がされる人生も考えものだと思ったサンデー26号感想

BIRDMEN

 鷹山の独善的な行動を放っておけなくていちいち気にかけるおせっかいな烏丸と、そんな烏丸を観察してニヤニヤする鷺沢、という構図が見えてくる話でした。自分も鷺沢になってニヤニヤしたいです(性格悪い)。

 今回は「鳥人同士が手を繋ぐと力が増幅する」という、「パーマン」のパータッチみたいな概念が出て来ましたけど、鷹山に手を握られようとした烏丸が思わず頬を赤らめてドギマギしてしまうところは、何というかこう「彼のことを本当は好きなことを知られたくないツンデレな乙女」っぽくていいと思いました。
 鷹山に手を握られて内心を知られると困るってのは、要するにそういうことなんですよね。納得しました(自己解決)。

 そして烏丸のこの反応は、まだ彼のメンタルがツンデレ人間である証拠でもあります。鷹山が「相手が本当に嫌がることはやらない」のも、多分同様なんでしょう。烏丸や鷹山は、果たして何時までこの人間らしさを保つことができるのでしょうか。

 少しはまともな事を書いたので次。

tutti!

 スクールカースト!(挨拶)

 最初のうちは金髪で音楽バカで熱血漢の頼城君がカワイイなあー、とほのぼのしながら読んでたこのマンガですけど、「吹奏楽部とは別にオーケストラ部があり、そちらの方が本流」「吹奏楽部は規模も実力も同好会レベル」「要するに吹奏楽部はスクールカーストの最下層民」といったきな臭い設定が徐々に明らかになるに連れ、実は「tutti!」って音楽バカの主人公を愛でるだけでは済まない、スクールカーストの打破を最終目的とした極めてロックかつアナーキーなところを目指すマンガなんじゃないかと思うようになって来ました。

 吹奏楽部の主要人物である土井君は、明らかに好きな吹奏楽ができれば良い感じのノンポリのボンクラっぽいキャラなので、彼だけではどう考えても現状を打破することはできないことは明白であり、このままではオケ部相手のワルツ対決での吹奏楽部の敗北は必至でしょう。
 斯様な状況を把握した頼城君が果たしてどう動くのか。彼は態度はつれないですが、性格は典型的な熱血漢なので、このまま勝負から降りることはないと思います。燃える展開を期待できそうな感じになってきました。

 あと個人的にですが、吹奏楽部の桜井さんは、にこやかな表情で頼城君の靴を隠す底意地の悪さからして、どうしても吹奏楽部の存続に固執する理由があるのではないかと推測してます。彼女がオケ部ではなくわざわざ吹奏楽部に所属しているのには、何か後ろ暗い理由があるような気がしてなりません。
 彼女の過去が明かされる時が今から楽しみです(ひどい推測)。

なのは洋菓子店のいい仕事

 「ボクは兄さんが助けてくれると思ってました
 「まっさかー! グルメマンガじゃあるまいし〜

 今回の話は、このマンガは「クッキングパパ」や「ザ・シェフ」のような料理が人を救う所謂グルメマンガではないことを、改めて提示したエピソードだったと言えます。
 「なの菓子」にはこれまでも様々な形で洋菓子が原因で人生に問題を抱えている人達が出てきましたが、なのは洋菓子店は彼らに関与はするものの、彼らの問題を全く解決していません。

 今回の「ケーキで他店を攻撃し続けるプリンス王子と、それを止めようとする妹」についても、何か単にあの兄妹の関係が面白い方向に変化しただけで、あまり解決はしていないように思えます。また普通のマンガだったら兄妹のバトル展開でもうちょっと引き伸ばすところだと思うのですが、このマンガはそれすらも全くしないところが、むしろ潔いです。

 出てくる料理で問題を全く解決しないし、料理の腕を競うためのバトルもしない、今時のグルメマンガとしては極めて異色な作品という特徴がよく現れたエピソードであったと思いました。個人的にはこの路線を堅持して欲しいところです。

 あとタイム兄さんは幽霊ということになっていますが、そうすると彼が常に咥えているタバコもまた幽霊というか、現実には影響を及ぼしていないのではないか? と思うようになりました。タバコの匂いが残ったミルフィーユがあんなに美味いはずがないですからね。多分。
 ではなぜ現実に食べられる菓子を作れるのかと言えば、まあその辺は多分「GS美神」のおキヌちゃんが料理作れるのと同じ理屈ということで一つ。マンガって解釈が自由なので便利だ(結局)。

だがしかし

 うんチョコ、近所のスーパーでは売ってないんですよね。「おかしのまちおか」とかの専門店に行ったほうがいいんでしょうか。

 ほたるさんは駄菓子に対する気持ちが真摯なだけに、それ以外のことについては全く無頓着であるところがカワイイんだよなーと思ったのが、今回の「だがしかし」を読んだ感想です。
 あとうんチョコの「うん」は、公式には運だめしの運のことだそうなので、安易に「これってうんこだよね?」とか言わないのが大人の態度だと思います。

絶対可憐チルドレン

 ファスナーにちんこの皮を挟んだことがある人?(←直球の挨拶)

 ファスナーフェチの変態サイキッカーとの勝負は、松風君のちんこの皮を犠牲にすることで無事に解決。
 もちろん葵の能力を持ってすれば松風君が危機を脱出することはいつでもできたのでしょうが、彼はギリギリまでちんこを挟まれる刺激を我慢することで、敵から「黒い幽霊」についての貴重な情報を引き出すことに成功したことを考えると、松風君がコミックス41巻で語った「自分の命は明石たちのために必要なら使う」という覚悟は今も緩いでいないと言えるのではないのでしょうか。
 チルドレンのためなら自らのちんこを犠牲にすることも厭わない姿勢なんて、よっぽどのことがないとできないと思います。もはや尊敬の対象にしてもいいくらいです(真顔で)。

 あと股間に「キンカン」を塗るのは正直かなりアレなのでオススメできませんが、かといってデリケートゾーン専用の「デリケアM」等のソフトな薬を使うと、今ひとつ刺激が弱くて「薬が効いてる実感」に乏しいので寂しいと思ってしまうことはないでしょうか。ちんこに対する男心は結構複雑なんですよ。
 なんか感想ではなくちんこのことしか書いてないので終わりにします。


BIRDMEN 5 (少年サンデーコミックス)
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BIRDMENは電子書籍化される見込みが無いので、素直にコミックスを買い揃えようかと思ってます


ノアは桜庭のことが大好きだと思う サンデー26号「BE BLUES!」感想

BE BLUES!

 かつてその超人的な身体能力と底意地の悪い性格を駆使して桜場を窮地に陥らせた、みんな大好きノアさんこと藤原乃亜を擁する赤城中央との対戦。
先週ではノアが単身で武蒼高校の遠征バスを出迎えた上に桜場の存在をガン無視して龍に話しかけるという、桜庭に対する心理戦というか嫌がらせをしてました。自ら「ノア対桜庭・因縁の対決!」のアングルを仕込む辺り、さすがノアさんプロレスというものを判ってる! ノアだけに! と唸らされました(プロレス?)。

 勿論桜庭さんは極めて単純なので、既にそのアングルに乗りまくり、今週はベンチでノアを睨んで犬のように唸ってる始末です。久米さんが「ベンチの中で気持ちを切らすな」と控え選手の心得を語ってましたけど、そういう意味では桜庭は今誰よりも気持ちが乗りまくっているはずであり、さすがにこの試合では何らかのタイミングで起用されるのではないのでしょうか。桜庭の飼い主であるミルコも観戦に来ていることですし、桜場を起用するには十分な舞台環境だと思われます。
 何より、我らが主人公・龍の必殺カットインは桜庭のドリブル突破の脅威があってこそ成立する技ですので、龍の新必殺技の感性のためにも桜庭はピッチに立たなければならないのです(力説)。

 あとちょっと気になったのが、序盤で武蒼の黒部監督と赤城中央の監督と話をしていて「(1年生を)じっくり大きく育ててやれよ!」と言われた時、何故か険しく遠い目をした黒部監督のカットが挿入されているところです。
 これはどう考えても「黒部監督には1年生を卒業まで面倒を見る時間がない」ことの暗喩であり、多分今年の全国大会が終わった辺りでやっぱり死んじゃうんじゃないかと思わずにはいられません。黒部監督はサンデーにおいて「BIRDMEN」の龍目と並ぶ貴重なステキ中年キャラですので、お身体は大切にして頂きたいと思う次第です。

 でももしかしたらあのカット、会話の内容とは関係なく、内心では単に「せっかく群馬まで来たんだから、ソースかつ丼を食べて行こうか…」とか考えている可能性も無いわけではないかも知れませんが(ない)。

群馬の逆襲 日本一“無名“な群馬県の「幸せ力」
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今週の藍子の「来ちゃった…群馬まで」という台詞、埼玉県民の群馬に対するイメージがにじみ出ていた気がしませんか(妄想)


今だ!キックを使え!目だ! サンデー24号「BE BLUES!」感想

貴重な桜庭さんのビックリ顔
BE BLUES!

 ここのところ燻っていた龍がついに覚醒したの回。
 夏合宿の試合ではマッチアップで勝てなかった(というか、龍が最初から対戦を避けていた)レノンを真っ向勝負でぶち抜いてシュートを放つカタルシス溢れる展開は、このマンガの大河サッカーマンガとしての面白さが凝縮されていると言っても良いのではないのでしょうか。

 レノンやリンゴが龍を前にして一瞬行動が遅れた秘密についてですが、龍の近くに桜庭がいたことから推測すると、おそらくは龍が視線の動きか何かで桜庭にパスすると見せかける素振りをしたのではないかと思ってます。龍の視野の広さについては先週以前から伏線が引かれているので、それに関係したものでであるのは間違いないでしょう。
 レノンやリンゴは前の試合で龍が桜庭にパスをしたプレイ(および、ボールを持った時の桜庭の強さ)を覚えてますいますので、龍は桜庭の存在を利用してこの二人の動きをコントロールしようと試みたのではないのでしょうか。

 ただ、龍がこの間接視野を使った立ち回りを思いついたのは、先週に桜庭が全くボールを見ずに足で飛んできたボールを受け止める曲芸を見たからであることは間違いなく、また龍がディフェンダー相手に「突破かパスか」の二択を仕掛けるにしてもパスする相手である桜庭の脅威が強くないと意味がないことを考えると、今回龍が覚醒したのは桜庭さんのおかげであると言えるのではないのでしょうか。龍の覚醒は桜庭さんのおかげですよ(連呼)。

 龍がリンゴを突破した時の桜庭は明らかに驚いていた表情を浮かべていたので、桜庭の方も龍の動きには意表を突かれたのかも知れません。桜庭さん的には龍に「使われる」のは不服だと思われるので、桜庭さんも負けずに更に覚醒して龍に逆襲する展開を、いずれは見てみたいものだと思います。


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リンゴさんは今でもかっこいいなあ


松風君は異性に気を使いすぎて疲弊するタイプだと思った サンデー22+23号「絶チル」感想

絶対可憐チルドレン

 女は褒めろの回(要約)。「絶対可憐チルドレン」というマンガは、そもそもの出発点が「超能力が使える可愛い女の子が好きだから仕方がない」的な作者の強い願望から来ているので、今回の松風君の「君らの最高の能力と可愛さを思い知らせてやろう!」という台詞は、ある意味このマンガの原点であると言えなくもないのかも知れません。

 話の中では、松風君が葵と紫穂をノセるためにものすごく頑張って「可愛らしい」と褒めており、当の二人もその気になってそれっぽいポーズをしてたりしてましたが、この辺は「松風君の意図は見え見えだけど、まあノッてあげましょう」という二人の優しさを感じずにはいられませんでした。実際、松風君の性格からして、ここでちゃんと彼の意図通りにノッてあげないと、激しく落ち込んで作戦指揮能力が著しく落ちることは必至の有り様ですからね。リーダーをその気にさせるのも部下の勤めの一つですよね。
 男の「女は褒めろ」の神話にあえて乗ってあげるのも、また女子力の一つなのでしょう。女子って大変ですねえ。

 また今回気付いたところとしては、葵が「ま、当然やけどね!」とドヤ顔しながらポーズ取ってる時の左手の形と、松風君が「解禁!」と頑張って叫びながら変なポーズ取ってる時の左手の形が似ているなと思いました。親指と人差指と中指を伸ばしてる感じのアレ。眼鏡キャラ特有の指の使い方なんでしょうか(何)。

 そして今回の敵役となるファスナー使いの男(個人的愛称:ファスナーフェチ)については、その能力と仮面はともかくとして、基本的なスタイルがボンテージファッションなので、今度はそういうタイプの変態なのかなと思いました。ボンテージフェチでかつファスナーフェチとなると、かなりの重症なのではないかと推測されます。
 ファスナーフェチの種類としては、ファスナーを開け閉めする時の音に興奮するタイプと、ファスナーを上までぴっちり締めてる時の状態に興奮するタイプがあるようなのですが、彼の場合は衣装がボンテージファッションなので、多分後者のタイプですね。これはつまり、ファスナーフェチはボンテージフェチの延長上にある趣味であるということなのかも知れません。
 ファスナーフェチな彼のおかげで、フェティシズムの新しい知見を得ることができました。ありがとうございます

 マンガの感想になってない気がします。


ウルトラマンネクサス (少年サンデーコミックス)
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椎名先生が「ネクサス」描いてた頃の貴重なコメントはこちらから読めます


「乳首は歴史を変えました。いいね?」「アッハイ」 サンデー22+23号「競女!」感想

このシーンはこの作品の一つの到達点だと思います
競女!!!!!!!!

 今回の「競女!」における声に出して読みたい日本語は、「乳首が歴史を変えました!」です(挨拶)。

 のぞみが隆起した乳首に体内にある「真空裂尻」の回転エネルギーを伝え、乳首デコピン一発で対戦相手である真夜を撃沈して勝利という、色々な意味でドラマチックな展開を見せた今回の「競女!」。乳首がおでこに当たっただけで吹き飛ぶ描写が圧巻でした。

 回転エネルギーを一点に集中してパワーを開放させるというと、個人的には「覚悟のススメ」に登場した零式螺旋波紋掌打を思い出します。独特のポーズで大地の力を体に溜め、その力を体内で回転させて波紋にし、その波紋の螺旋パワーを掌の一点に集中して相手をビンタすると、相手は内臓を口から吐き出して死ぬアレです。
 「零式螺旋波紋掌打」と「乳首が歴史を変えました!」の共通点は、回転エネルギーを一点から放出するという理屈と、絵の迫力で読者の道理を押し切ってその理屈を納得させる、「マンガ」というメディアの持つ暴力的なまでのパワーを活用したこと、の二つだと思います。

 このマンガが、通常の女体の道理が通じない、言わば乳首拡充路線とでも言うべきパラダイムに移行したのは「乳首一本背負い」が炸裂した時から明らかなんですけど、その乳首拡充路線を最後まで貫いた結果が今回の「乳首が歴史を変えました!」だったのではないかと、私は思いました。
 「人間の乳首じゃそんなことできないよ!」というツッコミは、おそらく各界から数限りなく寄せられたのではないかと推測されますが、作者の空詠先生は「揉み払い師」の頃からそんなことは重々承知の上でこの路線を突き進んだのでしょう。

 私はこのマンガから、何事も己が信じた道を最後まで貫く姿勢が大切だということを、改めて学んだような気がします。
 いい最終回でした(終わってません)。


揉み払い師(3) (少年サンデーコミックス)
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空詠大智先生、この頃から既に「365日寝食を惜しんで乳と向き合った作者」と紹介される始末(褒めてます)


桜庭さん、実はサッカー選手として普通に有能なのでは疑惑 サンデー22+23号「BE BLUES!」感想

BE BLUES!

 「視野が狭い」と揶揄されていた桜庭さんが、ノールックで側面から飛んできたボールを足でキャッチして視野の広さをアピールするという、意外な一面を見せた話でした(本来の主題である龍の視野のことは、とりあえずここでは置いておくことに決定)。

 桜庭さんはドリブル突破が異様に上手いことと、そのクセに性格がカスなのでプレイに協調性が全くないことばかりに注目が行きがちなキャラなんですが、実はちゃんとサッカー選手としての基本的な能力も高いことが暗に提示されたと言えます。
 まあ確かに、周囲の状況が把握できているからドリブラーとしての適切なプレイができているんでしょうけど、だからこそパスを全然出さないのが余計にアレなんですよね。だから桜庭さん大好き(ウットリ)。

 ただ、コーメイに「見えてねえからパス出ねえんだろ?」と煽られて「見えてるわ! 出す必要ねーだけだ!」と返してましたが、これは逆に言えばパスを出す必要性を自分に感じさせればパスを出してやっても良いとも言える訳で、桜庭の攻略(恋愛ゲーム的な意味で)には、彼にパスの必要性をより感じさせることが重要なのではないかとも思いました。

 ミルコ爺さんは「ボールをロストしたら交代」という手綱を付けることで桜庭にパスプレイを強要させてましたが、果たして龍、そして余命幾ばくもない(妄想設定)黒部監督は、如何にパスを出さない桜庭を手懐け、彼の秘められた力をチームの為に使わせるのか。彼らの攻略手腕に注目ですね。続く。


BE BLUES!~青になれ~ 19 (少年サンデーコミックス)
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コミックス19巻は桜庭さんのドヤ顔仕様なので、書店に並んだら礼拝するしかない所存


唐揚げ屋は死んだ鶏の肉を使っているという事実 サンデー22+23号「なのは洋菓子店のいい仕事」感想

なのは洋菓子店のいい仕事

 前回、ついに「なのは洋菓子店」のライバル役となる和菓子店「和菓子しらかわ」と、レギュラーキャラ(およびラブコメ要員)となるであろうそこのオーナー姉妹が登場し、いよいよ前作「神のみぞ知るセカイ」のようなラブコメ展開が開始されるのでは? と期待されていたこのマンガなんですが、今回は何故かまさかのニワトリ回に。

 ストーリーとしては、「なのは洋菓子店の卵を生んでいるのは、個性的なニワトリ達である」「洋菓子にとって卵の存在は極めて重要である」ということが伺える、洋菓子マンガとしてはある意味正しい内容でしたが、前回で美少女キャラを出しておいてからの突然のニワトリ女子回というのは、明らかに読者の意表を突くものであったと思います。この話の筋の崩し方はすごいです(褒めてます)。

 このマンガ、実は本当は第一話や今回の第四話のような、ちょっと型破りなことをやりたいのはないか? と思えるようになって来ました。冷静に前回の内容を振り返れば、ラブコメ回というよりはうんこ回というべき内容だったしなあ。やっぱりそういう方向性なんでしょうか。


期待のアホの子降臨記念 サンデー22+23号「tutti!」感想

tutti!

 個人的に高校の吹奏楽部というと、「中学の頃から吹奏楽やってる音楽好きな連中が集まる部活」という文化系的なイメージと、「基本的なノリは体育会系であり、夏の高校野球の応援に駆り出されて暑い中で延々と演奏させられるのがすごい大変」という体育会系を併せ持った、アンビバレンツな存在であるという歪んだイメージしかないんですけど、この認識は一般的なものなんでしょうか(挨拶)。

 新連載。テーマは吹奏楽部。音楽をテーマとした「響け!ユーフォニアム」や「セッション」といった作品が話題となる中、やるなら今しかない! と狙っている感がありありと伺えます。いいと思います

 物語としては「人数が少ない弱小吹奏楽部に、天才的なセンスを持った型破りの新人がやって来る」という基本的なパターンだと思われますが、その「型破りの新人」役である金髪キャラの頼城君がものすごくカワイイ音楽バカであり、個人的に好感が持てました。バスケの音や動きを音階やリズムとして聞き取る描写をすることで、このキャラが根っからの音楽バカであることを表現している所は上手いと思います。
 そして彼は過去にトランペットを演っていて今も音楽が大好きであるのにも関わらず、何か過去に色々あって音楽を捨てたという感じの描かれ方をされていますが、その実態は全然音楽を捨てられていないことがンもうバレバレであり、吹奏楽部女子の桜井さんの罠にあっけなく釣られる始末。
 この感じだと、多分「音楽を捨てた」理由も何かものすごい下らないことが原因に違いありませんね(決めつけ)。

 とにかくこの頼城君がものすごくアホの子でカワイイので、このマンガもとても気に入りました。次回以降、如何に彼が吹奏楽部に籠絡されていくかが楽しみです。

中巌寺家の隠密(1) (少年サンデーコミックス)
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サンデー超増刊で連載されていた片桐先生の前作


武蒼の監督から中年男性の悲哀を感じたサンデー20号感想

BE BLUES!!

 今回は龍と交代した小田さんがかわいい弟の期待通りの活躍をしましたが、話の内容はまさかの監督回
 「俺自身、思っていたほどの時間はないかも…だ」とか意味深なモノローグを入れてきたり、柄にもなく桜庭の成長にチームの未来を期待したりと、何かものすごい勢いで自らフラグを立ててきました。少年マンガ的には、後は「ムシブギョー」の仁兵衛の父ちゃんのように、陰で口から血を吐いて咳き込めば完璧な感じです。
 いかなスポーツマンと言えども四十代になったら基本的に体はオッサンですので、日々の生活を気を付けて体を労った方が良いと思いました。オッサン同士お互いに頑張りましょう(馴れ馴れしい)。

 そんな感じで死期が近い(決めつけ)監督の期待を暗に受けている桜庭さんですが、チームが逆転勝利しても相変わらずベンチで不機嫌そうにグラウンドから目を逸らす態度を取り続けており、「そんなことじゃ使ってもらえないぞ!」「えらそうな口をたたくなポンコツが!」と龍と息のあった夫婦漫才をする始末。
 でも、彼はこれでいいんですよ。彼は独善的なカスだからこそ、サッカー選手としての価値があるんですよ。素直な龍とひねくれた桜庭のコンビをどのように使っていくかこそが、武蒼のチーム力を上げる要になるんですよ。その辺は監督も判ってると思いますよ。多分。

競女!

 ここのところ毎回のように声に出して読みたい日本語の必殺技を繰り出している「競女!」ですけど、今回もまたやってくれました。「乳魂」。にゅうこんです。魂を入れる「入魂」と乳の「乳魂」をかけてるんですよ(解説)。

 乳首を注射に見立て、乳を通じて他人にパワーを送り込むと思しきこの技、もはやここまで来ると通常の物理法則では説明できない超能力としか言いようがないんですけど、このマンガの世界観は乳から外に気を飛ばす(通常の物理法則では説明できない)「発勁」が存在するので、乳を通じて気を注入する「気功」もアリなんだと解釈できます。
 実際、このシーンを見ても「これはありえない」と思った読者はおそらく皆無であり、むしろ読者は皆「『競女』だから仕方がない」という境地に達していたに違いありません。

 これまでのエピソードで「このマンガは乳と尻さえ経由すれば何でもできる」ことを読者の共通認識として刷り込ませることに成功しているが故に、今回の「乳魂」も許されるのです。現実には存在しない独自の格闘体系をマンガの中で組み上げ、それに基づいてストーリーを作り、読者を納得させる説得力を持たせるという意味では、もはやこの作品は、かつての「史上最強の弟子ケンイチ」に匹敵する作品になったと言えるのではないのでしょうか。
 おっぱいから楽しそうに衝撃波出したり光ったり抜刀したりするこのマンガを読んでいると、「二つの胸のふくらみは何でもできる証拠なの」という魔女っ子メグちゃんの歌詞ってこういうことだったのかも知れないとか思ってしまいます。

 我ながら言い過ぎだと思います。

絶対可憐チルドレン

 まさかの島編開始(島編=「ふしぎの海のナディア」をリアルタイムで視聴してた世代だけに通じるオッサン用語)。

 今回のシチュエーションは、松風君が紫穂と葵と一緒に孤島に突然閉じ込められるという形式になっており、皆本と薫は本筋から締め出された形になっていますが、前のエピソード(薫が風邪引いた話)では単に隣の部屋で朧さんとダベってただけでいまいち見せ場がなかった紫穂や葵の出番と活躍をフォローする意味合いもあるんじゃないかと思います。

 実際、今回の紫穂は、松風君をその気にさせて彼のサバイバル能力を無駄に発揮させ、タダで食料を貢がせることに成功してました。紫穂らしい大活躍です。さすがは将来世界を支配する女(未来が変わってもこれは決定事項)。
 彼女がこうやって男子を意のままに操ってる姿がマンガに出てくるのって、実は小学生編以来なような気がします。学校ではずっと日常的にやってそうだけど。

ノゾ×キミ

 大団円。終盤のノゾミが自分の本当の気持ちに気づき、冷徹な仮面をかなぐり捨ててキミオの愛を受け入れる展開は、そういうのが大好きな私にはンもう大満足でした。ありがとうございます。

 基本的には本名ワコウ先生の「ノ・ゾ・キ・ア・ナ」の少年誌向けリメイクといった感じの物語でしたけど、個人的にはこれくらいのエロさ加減の方がサンデーで読むには丁度良かったのかなと思います。
 でも最後のロッカーでのキスシーンは、本名ワコウ先生のマンガなので多分あの後で二人はロッカーの中で(略)。

ノゾ×キミ 5 OVA付き限定版 ([特装版コミック])
本名 ワコウ
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