絶対可憐チルドレン一覧

幼女×少女の歳の差カップル…(うっとり)サンデー41号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「私…死ぬことは前から何も思ってません。でも最近おかしいのです。
  それを考えるとお嬢様の顔が浮かんで、どうしてかここが苦しいのです。
  だからきっとシジツが必要なのですね

 百合展開キター!(感想)

 以前に行われたチャリティーサイン会で椎名先生のサインの台紙となる絶チルの生原稿を選ぶ際、ユーリ×ナイ的な絵を秒で選んだ私としては、ナイがここまでユーリ(今は悠理だけど)のことを想っていたことが判っただけでも大興奮です。
 彼女はまだ幼いので、何故自分が死んだ後に残された彼女のことを想うだけで自分の胸が痛くなるのか、まだよく判ってないんですよ。お嬢様を想うことで感じるその痛みは悪いことで、だからシジツが必要なんだと思ってしまうほど、彼女の愛は純粋なんですよ。「愛」という概念がまだ判らない幼い彼女がユーリに向ける、一途で純粋な愛情! 健気ですよね! 泣けてきますよね!

 更に兵部は、ナイのその幼い愛情を汲み取って、かつての自分が果たせなかった「大好きな人といつまでも幸せに暮す」おとぎ話のようなハッピーエンドをナイに与えるために、天敵のヤブ医者賢木に協力を乞うだなんていう、柄にもないことをしてくれたんですよ。幼い少女の命を救ってその想いに応えるため、賢木の前で真っ赤になってモジモジと照れながら賢木に話しかけようとする兵部! 健気ですよね! 泣けてきますよね!(連呼)
 そして何よりも心強いのは、あの薫が「心配いらないよ」と女王のカンでナイの手術が上手く行くことを予言してくれたことです。今の薫が大丈夫と言うからには、きっとナイは大丈夫なのでしょう。彼女の中にある「女王」の器の鱗片を、私も垣間見た思いです。

 にしても、もしナイが手術に成功して悠理の元に帰って自分の正体を明かした場合、悠理から見ると「飼い猫がある日突然幼女の姿になって『おじょうさま~』と言いつつ懐いてくる」という展開になる訳ですよ。これはもう、それなんてエロゲ? としか表現しようがないシチュエーションじゃないですか。
 どうしよう。すごく読みたい。この話がコミックスに収録された時には、おまけマンガのネタとしてぜひナイが「おじょうさま~」と悠理に擦り寄るところを描いて欲しいです。できればちょっとエッチなのがいいです(ダメ)。

 そんなアレで何かユーリ×ナイの百合展開で感想が埋まってしまいましたが、今回は他にも賢木と紅葉の掛け合いも面白かったですね。「あんた退屈しのぎに女口説いてるだけじゃん」とズケズケと本当のことを言う紅葉に対してマトモに言い返せない賢木のやり取りは、このマンガではめったに読めない大人の男女っぽい会話として貴重。
 また、そういう会話を、紅葉が手術着を賢木に着させながら自然にしているというのも面白いところで、やっぱりこの二人は性格的な相性がいいのかも知れません。ここからこの二人の進展はあるんでしょうか。紅葉にはおっさんフェチというどうしようもない性癖がある点がややネックですが。

 そして次回は、いよいよフェザーと皆本がサシで「フェザーの正体」について語り合う展開になりそうです。しかも場所は、未来に皆本が薫を撃ち殺すであろうと予言されたビルの屋上。こちらの展開の期待もいやが上にも高まります。次回はもの凄く興味深い回となりそう。期待してます。

22巻はユーリ×ナイな展開が満載!(←個人的な偏見)


胸を甘やかな痛みで締め付けられる無邪気な京介(*´д`*) サンデー39号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 過去編こと絶対可憐兵部京介編も今回で事実上の第一部完。

 サプリメントでは相変わらずいい歳して素直に人に頭を下げられないひねくれ者っぷりを披露している兵部ですが、彼も少年時代はあんなに素直で可愛かったというのが、今回の過去編において作者が基本的に主張したかったことに違いないと思いました。特に、嬉しさのあまり隊長に飛びつくところなんて、ンもうまるで飼い主に甘える子犬のような破格の可愛さであり、あまりに可愛すぎるので逆に「後の兵部京介である。」とキャプションを入れたくなる衝動に駆られる程です(当時も兵部京介です)。
 いやまあ、ナイのために必死になって賢木に頭を下げようと葛藤してる今の兵部も可愛いといえば可愛いのですが、ちょっと可愛いの種類が違うのが残念です。

 今回の物語で、兵部や不二子は「超能力で自分達の未来を勝ち取ることができる」希望を手に入れましたが、しかし今回救ったイルカの009番(後の伊-9号と思われる)が示唆したように、彼らの将来は「(兵部と不二子以外は)みんな死ぬ」「しかも最後は未来を視た隊長自ら『超能力者は人類の敵』と明示して兵部を含めたメンバーを抹殺する」ことが判っているだけに(今のところ提示されている彼らの末路についてはコミックス10巻を参照)、何というかとても切ない気分になります。

 もしこのマンガの人気が今後も続くのであれば、いつか彼らが戦いの中で次第に希望を失い、あの優しかった隊長が超能力者の抹殺を決意するに至るまでの物語が描かれることがあるかも知れません。というか、兵部の抱えている心の闇を描き、物語の中で彼を「救う」ためには、いずれこの部分に(兵部のみならず、皆本やチルドレン達も)再び踏み込まなければならないのではないかと思われます。
 もし実際にこれが描かれたら何か非常に辛く悲しいお話になりそうなんですけど、でも今回の超能部隊の死に様カットにおけるイヌガミ×ヤドリギの「死んだヤドリギを抱きかかえて咆哮しながら撃たれるイヌガミ」というシチュエーションが死に様萌え的な意味合いでとてもグッと来てしまうのもまた事実であり、せめて彼らの死を我々は見届けるべきなのではないか? という気にされられました。どうでしょうか(と言われても)。

 あと、個人的には戦時中のエピソードを見ると、やっぱり「Mr.ジパング」を思い出してしまいます。
 「Mr.ジパング」は、端的に言えば日本が第二次世界大戦の敗戦によって「滅亡」する運命の歴史を書き換えようとして戦国時代に戻った人間と、その時代にあっても自らの意思によって未来を創ろうとする人間が相克する物語であると言えますが、「絶対可憐チルドレン」もまたそのテーマを受け継いでいるんだなー、と改めて思う次第です。


サンデー36+37号読んだ記録

銀の匙

 美人のクラスメートのことより実家の母へ送るメールの方が気になるだなんて、まだまだだよなと思いました。

國崎出雲の事情

 杏李は出るマンガさえ間違えなければもうちょっとイイ目を見られる立場にいると思うのですが、よりによって登場したマンガが「國崎出雲の事情」だったのが不幸だったと思います。メイド喫茶のナンバー2とはいえ、相手が出雲じゃなあ(何)。

ハヤテのごとく!

 「大事なのは、お前とつかむ未来だから
 プロポーズ成功おめでとうございます!(感想)

おすもじっ!

 何でここでプレデターが出てくる必要があるのか、不思議でいっぱいです。
 このマンガの凄いところは、わざわざ読者が誰も望んでいないようなな形でオチをつけたがるところにあるのではないかと思えてきました。

絶対可憐チルドレン

 「英語では才能のことを『贈り物』と言う
 「君はなんにでもなれるし、どこにでも行ける

 隊長の台詞がことごとく皆本のソレと被っているところにゾクゾク来ました。
 兵部が抱えている「いつか皆本はチルドレンを裏切る」という信念の根幹はこの辺から来ているのですね。

ムシブギョー

 基本的にはおっぱい回でしたが、主人公の仁兵衛が全くおっぱいの価値を理解していないので、結果的には蜜月が痴女にしか見えないという残念な結末に。いやまあ彼女は基本的に痴女ポジションなので別にいいんですけど(いいのか)。

ポケットモンスターReBurst

 トーナメント編に突入、大人気間違いなし。(神聖モテモテ王国っぽく)
 視界のお姉さん以外のライバルキャラの中におっぱいが大きい女性が存在しないところが、さすが田村先生だなと思いました。あとこのマンガの世界の貨幣単位が「」なのにカルチャーショックを受けましたが、ポケモン世界ってみんなそうなの?

はじめてのあく

 「ありがとう、ジロー
 プロポーズ成功おめでとうございます!(二回目)

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コミックマーケット80 椎名高志作品関連サークル

※作品名を表記していないものは「絶対可憐チルドレン」の同人誌です。

8/12(金)
  • 東-O46a DAM★DAM (MISTERジパング 信長×日吉 既刊あり)
  • 東-ヘ07a Route21 (バレット本あり?)
  • 東-ペ31a KIOSK (兵部受け、真木×兵部など)
  • 東-ペ31b みりん観光王国 (賢木×皆本中心皆本受け、真木×兵部、可憐GUY’sチル本)
  • 東-ペ32a ひょうぶったー (真木×兵部、葉×兵部)
  • 東-ペ32b A【a:】 (パンドラ中心)
  • 東-ペ33a とまとジャム (パンドラサイド、女性向)
  • 東-ペ33b 月のわ(兵部メイン)
  • 東-ペ34a Pizza(葵?)
  • 東-ペ34b しゅがー☆きゅーぶ(真木×皆本)
  • 東-ペ35a なななちゅ(兵部×皆本、成人向)
  • 東-ペ35b リミッター半壊 (兵部×皆本中心、賢木×皆本など)
  • 東-ペ36a Eulenspiegel (皆本受)
  • 東-ペ36b ksstock (賢木×皆本、小説)
  • 東-ペ37a 第三領域 (賢木×皆本)
  • 東-ペ37b Paraiso (賢木×皆本)
  • 東-ペ38a ファルス (賢木受)
  • 東-ペ38b TEAM MACHINEGUN (絶対可憐チルドレンオンリーイベント告知、賢木中心、オールキャラ)
  • 東-ペ39a Cat panchi (皆本×葵、皆本×薫、皆本×チルドレン)
  • 東-ペ39b Short circuit (賢木×紫穂)
  • 東-ペ40a From.C (賢木×紫穂、小説)
  • 東-ペ40b 風桜花 (皆本×薫中心、賢木×紫穂、小説)
  • 東-ペ41a 遠古庵 (オールキャラギャグ、真木×兵部)
  • 東-ペ41b 風色通り (賢木×紫穂、GS美神 雪之丞×ピート)
8/13(土)

サンデー32号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 九人の戦鬼と人の言う!(挨拶)

 そういうノリで登場の、超能部隊のお披露目エピソード。一番グッと来るのはやはり「ザ・ハウンズ」の祖父にあたるであろうイヌガミ上等兵ヤドリギ伍長のコンビであり、一目観て「クール」(髪を後ろでまとめているから)と「やんちゃ」(耳生えてるから)という性格まで把握できてしまうルックスであり、かつ男同士であるというのもあって、我々の心のなかに住むパティが鎌首をもたげる衝動を抑えきれません(鎌首?)。特に、腕と耳しか変身してないのにわざわざ脱いでるイヌガミさんが半端なさそう。色々な意味で。
 まあ、兵部と不二子以外はいずれみんな死んじゃうんだけどね(´・ω・`)。

 物語の方は、不二子がいらないトラブルを起こしたせいで官憲や軍部を巻き込む大騒動になりそうといった感じなんですけど、個人的に今回で印象的だったのは、兵部が不二子を見つめる「瞳」がえらい綺麗というか、言いたいことを言ってやりたいことをやってる不二子に対して純粋な憧れを抱いているように見えるところでした(特に200ページの2コマ目)。グッと来るね!
 こんな純粋な瞳の持ち主が、いずれはこんな濁った目をするようになってしまうかと思うと、今から先を読み進めるのが切なくなって来ます。いったい兵部と不二子に何が起こるのか、ドキドキしながら続きを待ちたい所存です。ああやだやだ戦争は嫌だ。続く。

死ぬのは嫌だ、恐い。戦争反対!
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 絶対可憐チルドレン感想掲示板は、まもなく新しいURLに移転します。
 その際、CGIもスパム投稿に耐性があるものに変更します。


蕾見不二子10歳は「ウザ可愛い」に属するのか否かを議論したいサンデー30号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 ひょうぶきょうすけななさい!(挨拶)

 先週までは紫穂や薫の幼少期(のトラウマ)を描いたエピソードが展開されていましたが、今回からは兵部や不二子の幼少期(のトラウマ)を描くエピソードが開始。これまで本編やサプリメントで断片的に語られて来た兵部の過去の出来事が、ついに明らかになる時が来ました。
 七歳の兵部はとってもカワイイですし、やんちゃな不二子との掛け合いも微笑ましいのですが、我々は既にやがて彼らが辿る過酷な運命を知っているだけに、読んでいて複雑な心境になってしまうのも事実。なかなか素直に兵部少年の半ズボン姿に萌えられません(萌えなくていいです)。

 今回のエピソードにおける個人的な注目点は、かつてコミックス15巻で兵部が薫について語っていた「あの子はね、昔の僕なんだよ。傷を負う前のね。彼女はいずれ僕とよく似た道を進む運命なのさ」という言葉を、このエピソードによって検証することができそうなところです。
 最終的に兵部は上官である『早乙女大尉』に撃たれることになるのですが、その大尉といずれ薫を撃つことになるであろう皆本とでは何が違うのか、それとも同じなのか。撃たれる側の兵部と薫には、そこに到るまでの過程で悲劇を回避する可能性はあったのか。これらはいずれもこの作品の本質に関わる点なだけに、その辺を考慮しながら読むともっと面白くなるのではないかと期待してます。

 現時点で兵部と薫で異なる点は、当時の兵部には同年代の葵や紫穂に相当する親友がいなかった(と思われる)ことでしょうか。兵部は周りが自分よりも年上ばかりなので、不二子を筆頭に相当可愛がられていたんじゃないかと思うんですけど、前のエピソードでの薫のような「友達だから絶対に自分が守る」みたいな感情を抱ける相手がいなかったのかも。
 もしこの時代に皆本と賢木がいて可憐GUY’Sを結成できていたら、歴史は変わっていたのかも知れません。この歴史のIFについて、パティさんによる妄想的考察を聴きたいところです。


腐ることで輝ける青春も確かに存在する。サンデー29号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 コミックス26巻限定版に付属の、パティの夢と妄想が詰まったドラマCDを聴きました。可憐GUY’Sが腐っているのは期待した通りでしたが、悠理×パティな妄想も決して不可能ではない作りになっているので、そういう趣味をお持ちの方も楽しめるかと思いました。
 相対的にチルドレンの扱いが小さくなっていますが、まあ彼女たちは本編で活躍しているのでいいですよね(いいのか)。

 そのコミックス本編の方は、改めて読みなおして見ると、皆本と薫の大人のキスがよりエロく感じてしまってビビりました。こんなのをあの年齢で経験してしまったら、そりゃー薫も必要以上にドギマギしてしまうというもの。彼女は健気にもこの不慮の事故を「がんばってあのキスに追いつくから!」と自身の成長への糧とすることを決意するんですけど、本気を出した皆本のエロスっぷりに追いつくのは、さすがの薫も相当大変だと思います。頑張れ薫。
 あと、おまけマンガでこのエピソードのその後がフォローされていたのも嬉しかったですね。そして皆本と薫がエロかっただけに、バランスを取る意味でも紅葉姉さんの残念さもまた際立ってました。この人はパンドラの中でも一番の常識人だと思っていたのですが、実際は真木の頭痛の種を増やす存在だった模様。
 というか、パンドラはボスも大幹部も全て真木の頭痛の種だったりするんでしょうか。真木さんはホント大変だなあ(結論)。

絶対可憐チルドレン 26 特別版
椎名 高志
小学館

 そしてサンデー29号の感想ですが、こちらは廃墟に残された薫の幼少期の怨霊(GS美神的表現)が紫穂と皆本の窮地を救う形になったという物語でした。薫はかつて、須磨指揮官によって首に電撃付きの首輪を付けられ、結果的に紫穂と葵の身を危険に晒してしまったことに対して激しい自責に囚われており、その時の無念さがあの怨霊を生み出した、ということのようです。
 紫穂はその薫の怨霊を、薫がかつて自分にしてくれたように慰めて鎮めようとしていた様ですが、結果的には紫穂のピンチを怨霊が自ら救うことで、怨霊の無念を晴らして成仏させるという結末になりました。紫穂は結局また薫に護られることになり、自分の心を直接あの時の薫に伝えることは叶いませんでしたが、自分が改めて薫に愛されており、また自分も彼女を愛していることを改めて自覚することになった訳なので、これはこれで良かったのではないのでしょうか。
 こういう話を見る限りでは、紫穂も根はやっぱりいい子なんですよねー。でも、これまでのサプリメントで賢木に色々といらんことをして歪んでいる今の彼女はとても輝いているので、やっぱり彼女にはこのままの腹黒キャラでいて欲しいなと思う次第です(ひどい感想)。

 あと今回のエピソードで留意しておいた方がいいのは「高レベルエスパーが発した怨念は、強い力を持ったままそこに残り続ける」という点です。フェザーの超常的な力の源は、もしかしたら過去の薫を初めとした過去のエスパー達の残した、「未来を変えたい」という強い願いなのかも知れないな、とか思いました。

 「足りない…なにか足りない…
 葵のおっぱいが足りないのは仕様です(おわり)。


紫穂のオカルト恐怖症の原因はやはり薫だったことが明らかになったサンデー28号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 コミックライターズ∞(エイト)チャリティーイベントの余波覚めやらぬ今日この頃ですが(主にサイン会で先生方のサインをもらうための待ち行列に合計4時間半以上程立っていたことによる足腰へのダメージが)、今日は先週のサンデー28号に掲載された絶チルの簡単な感想を書きます。

 「もうあなたを独りで泣かせたりしない
 すっかり腹黒キャラが板についた紫穂ですけど、前回のサンデー27号では「自分は誰からも愛されない」というツンな態度だった彼女を薫がストレートな愛情表現で篭絡してデレさせた描写があったことからも判るように、彼女の薫に対して感じている愛情は本物です(多分)。
 紫穂がかつての「独りで泣いていた」頃の薫の心情を知りたがっているのは、彼女の抱えている悲しみを親友として理解し、もし彼女が泣くのであれば自分も一緒に泣きたいと思っているからじゃないかなと思いました。「Over the Future」の歌詞にある『悲しみ抱え込むなら私も泣こう 未来はこの手にある』そのものですね。

 しかし何か薫が独りで泣いた時に残した感情はただならないものがあったらしく、紫穂は薫の感情に当てられてノックダウン、同伴していた皆本にかつての薫の感情の痕跡を可視化させてしまうという事態に。ここに残っている薫の痕跡は言わば残留思念というか地縛霊みたいなものですから、皆本は紫穂を霊媒として怨霊と対峙するかのような、オカルト的な状況に陥ってしまったと言えます。
 次回、皆本はあの頃の薫の「生」の感情を知ることになるのかも知れません。それを知った皆本はどんな反応を示すのか。暴走した紫穂はどうなるのか。それより何より、「深夜、いい大人が中学生女子と廃墟の病院で密会していた」という社会的にヤバい今の状況が第三者に見つかってしまうことはあるのか否か。気になります。続く。

Over The Future(初回限定盤 DVD付)
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遅くなりました(´・ω・`)サンデー25号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 椎名先生の突発的Ustを最後まで観てしまった日以降、なかなか睡眠のリズムが戻りません(挨拶)。

 そして「絶チル」ですが、サンデー24号からは紫穂を語り部にして「かつてはかわいいオチビちゃんに過ぎなかったチルドレン達が、如何に気に入らない大人なんかどうにでもできるひねたクソガキとして逞しく成長するに至ったのか」を明かすエピソードが始まりました。かつてコミックス13~14巻にはチルドレンが皆本に初めて出会った頃のエピソードが掲載されましたが、今回は更にその前の時代の話になりますね。

 物語的には、過去を振り返ることで如何に紫穂や葵にとって薫が大切な存在であるのかを再認識し、彼女たちが(次回から登場するであろう須磨女史を象徴とする)周囲の大人達の過干渉にも決して挫けない深い絆を得るに至ったのかを知ることが主眼になると思われますが、我々にとっては久しぶりに幼女時代のかわいいチルドレンの姿が見られて純粋に嬉しいです。純粋にです(大切な事なので連呼)。
 特に葵の気弱そうな垂れ目眼鏡っぷりなんか、ンもうもはや至高の域ですよ。この話をコミックスで読んだら、きっと一つ前のエピソードでのバレットに気丈に命令を下していた彼女の凛々しい姿とのギャップで萌え萌えになるのは必至の有様ですよ。いやもうホント幼女時代の彼女が見られて純粋に嬉しいですよ。

 サンデー25号では、そんな葵を「何こいつムカつく」と締めにかかった紫穂の小悪魔っぷりが印象的でしたけど、彼女が葵に対して抱いた「ふっつーの子供じゃん! 家族が恋しくてさびしいだけじゃん!」という反感は、「自分も同じ寂しさを抱えているけど両親のために我慢しているってのに、こいつはそれをストレートに表に出してるのが気に入らない」的な、自分には絶対できない素直さを持ってることへの悔しさみたいなものもあったんじゃないんだろうか、と思いました。

 あとこの回では、新人時代の頃のヤングな朧さんも登場。仕事に対する野心を抱く、若く挑戦的な表情が素敵です。
 でも、扉を飾っている彼女の姿を最初に見た時の私の感想は、「朧さんが若作りしてる!」でした。すみません(おわり)。


大人の階段を登り始めたバレット×それを優しく見守る賢木ですね、判ります。サンデー22+23号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 「闇を覗き込む時、闇もまたお前を見ている
 かのニーチェが『善悪の彼岸』で提示したこの一節は、かのウルトラマンネクサスでも引用されたくらい有名な言葉ですが(ファンサイト要素)、こう言われたのがこれまで絶チル界で最も腹黒い(断定)紫穂であるところが興味深いです。
 既にこれまでの人生で散々心の闇を覗いて来たはずの紫穂に対し、「闇もまたお前を見ている」と堂々と宣戦を布告して来たギリアムはこれまでのエピソードでも伺えるように相当の腹黒キャラであることは間違いなく、この二人の関係は早くも新旧腹黒キャラ対決とも言える様相を呈してきました。
 今回はギリアムの奇襲を受けてあわやというところまで追い込まれたものの、かつて自分達がティムに放ったブーストの力によって辛うじて救われた彼女でしたが、しかし紫穂はやられっぱなしで黙るような女ではないので(断定)、ギリアムの尻尾を掴んだら必ず仕返しをしてくれるものと信じています。「将来世界を支配する女」の鱗片をギリアムに対しても見せつけることができるよう、紫穂にはがんばって欲しいですね(ひどい)。

 そしてその紫穂を守った力を「薫ちゃんの意志」と表現した時、フェザーが意味深な表情で微笑んでいたところも印象的でした。あのフェザーの表情は、多分あれは単に薫の力だけではなく、紫穂をも含めた、未来を変えることを望むエスパー達の意志の力なんだよ的なことを言いたかったのではないかと、妄想してるところです。

 次回からは「紫穂ちゃんの視点でチルドレンの出会いを振り返るエピソードとなります」とのことなので、しばらくは紫穂の腹黒さを堪能できそうな予感。彼女は薫や葵よりも「腹黒」という我々のようにひねくれた読者にとって共感しやすい属性を持っているので、彼女の視点からの方がより楽しく読めそうな気がします。
 三人が寝泊まりするところは、彼女たちが幼年時代を過ごしたあの部屋でしょうか。続く。

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