BE BLUES!一覧

桜庭さんがデレた記念 サンデー31〜32号「BE BLUES!」感想

BE BLUES!

 前回のサンデー31号は、見事に均衡を破るPKを決めた桜庭さんが「周囲から賛美され、歓声を受ける」という彼のサッカー人生においてめったにない事態に直面、あまりの周囲からの歓迎っぷりにどうしていいのか判らず「困るぜ!オレ様がこの程度と思ってもらっちゃ!」とか言いながら赤面して照れるシーンがとても印象的でした。

 彼のこの反応は、典型的なツンデレキャラがデレた時の態度そのものです。かつて「神のみぞ知るセカイ」において桂馬がツンデレキャラを『ツンキャラは 純情守る 鎧だね』と評していましたが、31号における桜庭の態度はまさにそれ。
 周囲から暖かい尊敬の眼差しを受けたことで、彼本来の繊細でピュアで純情な内面を、ほんの少しだけですが垣間見ることができました。ありがとうございます

 そしてその次のサンデー32号においても、桜庭さんはその超絶テクニックを遺憾なく披露して対戦相手の大浦南のプレイヤー達を絶望に叩きこみつつシュートまで持って行けたものの、そのシュートはゴールキーパーに弾かれた上、その弾かれたボールをよりによって龍がゴールに入れるという展開に。
 龍がゴールを決めた直後に試合終了のホイッスルが吹かれたので試合には勝ちましたし、結果的に桜庭さんは試合投入後の僅かな時間で全てのゴールに絡む大活躍を見せたんですが、でもおそらく桜庭さんのことなので、そういった試合の勝ち負けよりも「自分のシュートを防いだ大浦南のキーパー」と「自分のシュートのこぼれ球を拾ってゴールを決めた龍」に対する怒りゲージが急上昇しているのではないかと、勝手に推測しています。

 もしここで桜庭さんが、自分の二度目のシュートを防いだキーパーの執念に敬意を表したり、何だかんだで試合を決定付ける追加点を上げた龍を褒めるようなことができたりしたら、名実ともにミルコが言う「わがままな子供から、尊敬を受ける存在へと目覚めた」ことになるんでしょうけど、まあそんなことは絶対にないですよね(決めつけ)。ここで両者に対して「次やったら容赦しねえぞ!」と悪態を付いてこそ、みんなが大好きな桜庭さんなはずです。
 賞賛に戸惑う繊細でピュアで純情な内面と、自分を過信するあまり周囲に対して過剰に攻撃的になる尊大な外面が両立していることが、桜庭さんの桜庭さんたる所以なのです。

 何にしろ、桜庭はミルコの期待に答えて見事に結果を出した訳で、次回以降の試合にも何らかの形で起用される可能性はかなり高くなったのではないのでしょうか(次の試合にはジョージと友坂が出場できないという事情もありますし)。
 高校生編におけるツンデレヒロインに昇格した桜庭さんの今後の活躍に期待です。

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真のヒーローと桜庭は遅れてやってくる。サンデー30号「BE BLUES!」感想

龍は桜庭の何に畏れを抱いたのか
BE BLUES!

 古来より「真のヒーローは遅れてやってくる」と申しますが、「BE BLUES!」では重要な試合で必ず遅れて登場して来ることで有名な桜庭さんが、今回の大浦南との対戦においても、試合後半で友坂とジョージが退場! という大ピンチな局面でついに登場。
 桜庭を送り出したミルコは「目覚めろ…わがままな子供から…尊敬を受ける存在へと!」と彼がこのピンチを乗り越えて人間的な成長を遂げることに期待をかけている様ですが、でもあの桜庭さんがそんなことを意に介するはずもなく、持ち前の超絶テクと俺様っぷりを存分に発揮し、いきなり試合に大混乱を巻き起こす展開となっております。

 「省吾!そいつが桜庭だぞッ!!」「うわっマジか!」「やっぱ、桜庭だよ!
 「なんだなんだあいつ!」「ハンパねえ!」「メチャメチャうまいぞ!」「止めてくれっ!」「なんだあー!

 桜庭がボールを持ってワンプレーしただけで、対戦相手の大浦南の選手から悲鳴が上がるのは勿論のことなのですが、桜庭が狡猾なプレイでPKを奪ったら今度は

 「無責任なあのヤローにだけは任せられない!」「PKは、もし外しても皆が納得できる奴が蹴るもんだ!」「腹からボールを出せ…!」「いいかげんにしろよ!

 と、味方の武蒼からも悲鳴が上がる始末。その天才的なセンスとワガママな性格ゆえに、敵味方双方から迷惑がられてます。それでこそ桜庭さんです

 主人公の龍は、色々悩んで成長したのはいいけど最近ちょっといい子ちゃん的なキャラになって来ている感がありましたけど、それだけにこの桜庭の周囲に迷惑をかけ続けてでも自分のスタイルを貫き通す、よくも悪くも変わらない姿はとても魅力的に見えますね。

 そして今回の話でちょっと興味深かったのが、相手の選手の掌にわざとボールを当ててPKを取って喜んでる桜庭を見て、龍がぶるっと震えているカットがあったことです。龍には絶対にできない狡猾かつゴールへの執念を感じさせるプレイをした桜庭に対して、龍がある種の畏怖を感じたのは間違いないでしょう。
 この作品における今回の試合のテーマはおそらく「勝利への執着心」だと思いますが、『執着』に関しては龍よりも桜庭の方が(これまで散々試合に出ずにいたこともあって)遥かに強いはずです。桜庭のような執着心が今の自分に欠けていることを、龍は桜庭から感じ取ったのかも知れません。
 龍と桜庭の間でこういう表現はこれまであまりなかったと思うので、あのカットは余計に印象に残りました。

 でも、その後で「これを外すようならサッカー辞めてやらあ。そんくらいの覚悟だ、コラ!」と桜庭がヤンキーみたいなフカシをこいているのを見た龍はドン引きしているような表情を浮かべているので、内心では単に「駄目だこいつ…早くなんとかしないと…」と思っているのかも知れませんが。

おなかぽんぽん

 以上、自分がPKを蹴りたいばかりにボールをユニフォームの中に隠してお腹をぽっこりさせてる桜庭はカワイイという主張を述べつつ、今回の結論としたいと思います。


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24巻は8月発売らしいです


アニメ版「GS美神」ブルーレイ発売決定記念 サンデー21号感想

ガード不能攻撃
双亡亭壊すべし

 先週の話になりますが、紅さんが清一に対して空中ダッシュで飛び込んで両手でドスを首筋と胸元に全力で刺すという、誠一に対して明確な殺意しか感じない無慈悲な必殺技にグッと来ました。ここでいう必殺技は、文字通りの人を確実に殺すための技です。
 殺意を抱えてドス持って突撃する女学生とか、もう最高じゃないですか。最高ですよね?(感想)

 あと、彼女はカラーページで乳首を晒したのにも関わらず、空中ダッシュ中はスカートが一切捲れずパンツが見えないようになっていたのにもグッと来ました。ここぞというところで乳首は晒しても戦闘時にはあえてパンツは見せないところが、藤田先生の奥ゆかしさなんでしょう。多分。

 物語としては、双亡亭に対する殺意の波動に目覚めた紅の弟の緑郎くんが、このまま清一と共に鬼と化すのか、それともその前に務と紅が彼を人間の領域に押しとどめられるのか、まずはその辺が見どころになって来たと理解しています。
 ただ、弟のためなら殺意を持ってドスを振り回す紅が既にかなりアレな感じなので、緑郎が人間性を維持できるかどうかは務の活躍にかかって来ていると思われますが。

MAJOR 2nd

 腰の持病を抱えながらも、緩急を交えたピッチングで対戦相手を封じ込めてきた玉城が、ここぞという時に温存していた「勝負の切り札」の超速球を、野球の才能あふれる光が難なく打ち返してホームランにしてしまった回。

 「MAJOR 2nd」は主人公の大吾が野球の才能に恵まれていないこともあってか、「理論に裏付けられた練習を続けることで技術が向上し、野球が楽しくなっていく」堅実な路線が基調だったと思っているんですけど、スポーツは練習を続ける努力も大事だけどやっぱり才能が必要なんだよ! ということなんでしょうか。残酷だけどこれって事実なのよねー(知ったふうな顔で)

BE BLUES!

 日本語がネイティブではない外国人監督の言葉を選手に伝える通訳の重要性については語るまでもありませんが、今回は藍子がミルコの専属通訳として更なる覚醒を遂げた回となりました。

 強固なチームワークと忍耐力を擁する対戦相手を下してこの試合に勝つためには、何よりも勝利への執念が絶対に必要だというミルコのメッセージを、藍子は自ら水をぶっかけてびしょ濡れになりつつ「絶対譲らない気持ち!見せて下さい!」と叫ぶことで表現。武蒼の選手達の士気を「何だかよくわからないけど、藍子がここまでやるんだからやるしかない」という感じで高めることに成功しました。

 通訳とは、単に言葉を翻訳するだけという訳ではなく、言葉の持つ意味や意志を明確に相手に伝える表現行為であり、スポーツにおいては特にそれが重要であるということを、今回のエピソードを通じて藍子は学ぶことができたのではないかと思います。
 藍子が水を被ったのは、単なる濡れ透けフェチな読者に対するサービスであるというだけではないんですよね。サービスの意味も多分似合ったとは思いますが。

 あと、最後に「オトコをみせろ〜!」と藍子に叫ばせたところについては、「男は女に励まされると嬉しがるものだ」というミルコのおっさんの実にオッサン臭い持論のセンスが多分に出ていたと思われます。オッサン…。

湯神くんには友達がいない

 (一応)主人公である湯神が、(一応)本編のヒロインであるちひろに林山からのラブレターを渡すという、高校生が主人公の普通の学園マンガだったら劇的なドラマの一つも起こりそうな展開だったんですけど、結局は何一つ人間関係が発展せず、ちひろや林山に混乱を起こしたまま終了してしまいました。
 ホントにこのマンガは、普通のラブコメみたいな展開には絶対なりませんね(褒めてます)。

 常に自分の平安を守るために行動し、結果的にあらゆる物事を荒立ててしまう、湯神くんのキャラクター性の面白さが遺憾なく発揮された回だったあったと思います。やっぱりこのマンガ面白いです。

絶対可憐チルドレン

アニメ版「GS美神」のブルーレイが8月に発売されるというニュースがサンデーに載っていて驚きました。更に、それと同時に、文庫版のコミックスもリリースされるとのこと。
 個人的には、「GS美神」のメディア展開はパチンコを最期に終了したものと思い込んでいたので、このリブート展開にはちょっと衝撃を受けました。一体何故今「GS美神」なのか。更なる新展開はありえるのか。ちょっとだけ期待して待ちたいと思います。

 本編の方は、ギリアムの相変わらずの卑屈っぷりを披露してました。ギリアムは立場的にはエスパーを非合法な軍事兵器として扱う「黒い幽霊」のトップなんですが、今の彼は父親のような非合法ビジネスにはそれほど興味はなく、ただ自分の卑屈な憎悪を世界に撒き散らしてみんな不幸になればいいとか、そういう非常に中二病的な欲望を満たすことだけを考えているように思えます。

 そんなギリアムを根本的にどうにかするには彼の不幸な生い立ちによって生じたコンプレックスを何とかしないといけない訳なのですが、ギリアムは悠理における薫のような「この人と友達になりたい」と思えるような存在が皆無である以上、現状は何ともしようがありません。
 高校生編は「絶チル」最終章と明言されている以上、最終的にギリアムに対しても決着を付けるものと思われますが、最終的に彼はどんな運命を辿るのでしょう。

 ただ、ギリアムは兵部に対しては異常とも言えるくらいの執着を示しているので、以前サプリメントに出てきたショタ兵部ロボをギリアムに差し向けて健気な姿を見せることで、彼に敵愾心以外の感情、具体的には萌えを芽生えさせることは不可能ではないのではないかと思うのですが、その辺どうでしょう(妄想)。

姉ログ

 最終回。モヤ姉が弟の輝にベタ惚れしているのは明らかなので、最期くらいは彼女が自分の弟に対する本当の感情を自覚するのではないかと思っていたんですが、結局そういうことはありませんでした。
 でもまあ、最終的にはこの二人は絶対に結婚まで行きますよね。周囲も素直に祝福しそうですし。こういう幸せのカタチもあっていいのかも知れません。多分。

 作者の田口ケンジ先生はデビュー当時から年上女子路線を堅持してきた方ですので、今後もその路線を徹底させるつもりなのでしょうか。次回作に期待したいです。

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「GS美神」のBDにAmazon限定版があるということは、他の店舗でもそれぞれ違う特典があったりするんでしょうか


ともあれ、双亡亭は滅ぶべきであると考える次第である。(カト・ケンソリウス) サンデー18号感想

双亡亭壊すべし

 藤田和日郎先生新連載。物語としてはまだ始まったばかりで、登場人物達の素性にしろ舞台となる「双亡亭」そのものにしろまだ未知の部分が多いのですが、とにかく(主人公格の凧葉務を除いて)ほとんどの登場人物がことごとく双亡亭を壊していきたい意志に溢れていることだけは判りました。

 あと、第一話でネコ好きの緑郎少年が血涙を流して発狂して笑い出すシーンは確実にトラウマレベルの怖さであり、かつて『吠えろペン』で富士鷹ジュビロが語った「世界中の子供たちに愛と勇気をね! 与えてあげる前提で、まず怖がらせるだけ怖がらせてあげちゃうよーん!」という例のセンスは未だ健在であることも把握できました。それでこそ藤田和日郎先生のマンガです。藤田先生がサンデーに帰って来たって実感が湧いて来ますね!

なのは洋菓子店のいい仕事

 ほの香が傷心のセージを部屋に連れ込む展開になった時はどうなることかと思いましたが(性的な意味で)、しらかわの店内で本当の菓子店の仕事を目の当たりにしたセージが菓子職人としてのやる気を覚醒させるという、いたって健全な方向に話が流れる形になりました。

 ちょっと前には、言葉がなのは洋菓子店の先々代のマニュアルを読んで感心するエピソードがありましたけど、彼女の店員としての手腕の高さと実家の財力、そしてセージの菓子職人としてのやる気が合わされば、案外なのは洋菓子店はマトモなお菓子屋として立ち直れる未来が見えてきたような気がします。
 なので、店を復活させたいのであれば、セージは言葉と結婚してタイムから店を乗っ取ればいいのでは? という結論になりそうなのですが、その辺どうなのでしょうか(と言われても)。

BE BLUES!

 「今の武蒼はオレとお前のチームだ

 コーメイがここに来て「龍はオレのものだ」宣言を!
 友坂と龍の間にフラグが立ちそうなことを察知したコーメイが、ここに来て積極的にアプローチを仕掛けてきましたよ! 武蒼と大浦南との対戦はお互いに強いところを見せる形で盛り上がって来ましたが、龍を巡るコーメイと友坂の攻防戦も白熱してきましたね!(煽り)

 まあ普通に少年マンガ的な文脈で考えたら、コーメイの独善的な主張はいつか失敗するフラグそのものなんですけどねー

だがしかし

 アニメの放送が終わってしまいました。アニメ版は期待以上に面白かったので概ね満足していますが、キャベツ太郎さんに声が付かなかったことだけは残念です。
 もし2期があるなら、ぜひコミックス2巻に収録されているキャベツ太郎エピソードをアニメ化して欲しいところです。マジで。

 連載の方は、ほたるさんは全裸になっても相変わらず全く恥じらいがないので、あんな体つきなのに全くエロさが醸しだされないのがやっぱりスゴイなと思いました。エロさという面では、逆にココノツが入浴しているところに顔を出しているシーンの表情の方がエロいのではと思います。こういうタイプの魔性の女ってのもあるんでしょうか(魔性?)。

天野めぐみはスキだらけ!

 本当にありがとうございます。(感想)

絶対可憐チルドレン

 真木の縦ロールな髪型は似合っている上に機能面でも優秀なので、秘密奥義と言わずもっと積極的に縦ロールになっていくべきでは? と思いました。そしてパンドラのみんなに笑われるがいいと思います(ひどい)。

 物語の方は、何かすっかり「黒い幽霊」にヤラれてしまっているらしい不二子が悪い方向に大活躍した結果、色々と状況が悪くなって来ていて大変なことになってしまっていますけど、それはそれとして真木とタイマンでサイキックバトルをして簡単にねじ伏せたり、己の権限を利用してあっさりバベル内で独裁体制を作ってしまう辺りは、彼女の有能さが遺憾なく発揮されているなーと思いました。ここまで彼女が有能そうに描写されるの、実は結構珍しいのではないのでしょうか。

 不二子は、これまではどちらかといえば「ホントはすごい人だけど色々と残念」な系統のキャラとして描かれていた印象が強いのですが、自分の力を自由に発揮させている彼女は、ある意味とても楽しそうに見えます。戦後は一貫してエスパーの保護と社会的地位の向上に影の存在として務めてきた彼女ですけど、本当はこういう羽の伸ばし方もしてみたかったのかも知れませんねー


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傑作と名高い「黒博物館」シリーズ。読みたい


今年は地蔵系女子がモテる!(モテない) サンデー8号感想

ふれるときこえる

 さとりさん、「噪の片思いが成就して自分が失恋しないと噪に感染ったサイコメトリー能力が消えない」ということが判っていながら、何故ここ一番でキメ台詞を言う時に限ってわざわざメガネとマスクを外し、己に秘められた美少女っぷりを噪にアピールしながら「あなたの恋を応援させてください!」って言い出す矛盾した行動に出るんでしょうか。
 叶わぬ恋と判っていながら、惚れた相手には自分を見てもらいたい複雑な乙女心って奴なんでしょうか? それとも露出するのが楽しいの?(ひどい)

 何にしろさとりさんは「メガネを取ったら美少女」という古典的なギャップ萌えという武器を持っているので、何かの間違いでその素顔がクラスメートに知られてしまったら、まかり間違いなくギャップ萌え属性を持つやっかいな男子たちに惚れられること必至だと思われます。これまでの話の中では、彼女は自分を犠牲にしてでも他人を思いやることができる優しい性格であることも明らかになってますし、彼女は本質的にはそこまでモテないタイプではないと思うんですよね。
 今は己のサイコメトリー能力を忌避して人との接触を極力断って静かな地蔵でいることを望んでいる彼女ですが、最終的には彼女も救われて欲しくはありますね。今は自分のことで手一杯な噪ですが、性根が優しそうな彼のことなので、自分が救われるためにさとりばかりに犠牲を押し付けることになる今の状況を何とかしなければ、と思うようになるのではないのでしょうか。

 何にしろこのマンガ、今のところ本当に善男善女しか出てきていないので、このマンガを読んでいる間はこんな清らかな心境になっていいのかしらと思えるくらいにピュアな気持ちになれます。歪んだ美少女がわんさか出てくる系のマンガが大好きな私が、こんな優しい心境になれるだなんて…(感想?)

マギ

 平和な世の中になって失業中でプライドを失った元兵士たちを集め、「現在我が国は侵略されている!」と彼らが最も機敏に反応するキーワードを使って危機感を募らせ、抽象的な戦略を語って希望を持たせつつ「常住戦陣」な心意気を説いてやる気を出させる。
 更に、国家の象徴として幼い美少女である紅玉を起用して「幼い女帝がすごい壮大な演説をする」萌え要素を創出し、女帝に対する忠誠心と庇護欲を持たせる。

 今回の「マギ」は、「マギに学ぶ企業運営」というバイラルメディア向けの記事が作れそうなくらいの濃い内容だったと思います。
 経営ビジョンの実現のために社員にやる気を出させたい企業の社長さんは、まず自らの容貌と性格を紅玉みたいなウブでネンネな美少女に変革しつつ、アリババのような有能なブレーンを招聘するところから始めて見るのが良いのではと思いました。

BE BLUES!

 「一条龍はー!
 マネージャーで巨乳の幼なじみと、監督の孫娘でハーフJCを、フタマタかけてます!
 最近通訳とも怪しいんですよー!」

 紛うことなき事実じゃないッスか!
 何故真実を告発するジョージ達が迫害されなければならないんスか!

 そんなアレで、ついに公式に龍がモテモテに。龍が活躍するといずれこういうことになるのではないかと予想はしていましたが、実際に龍がモッテモテになってる様子を見ると、なんかこう「あの野郎モテやがって!」的な嫉妬心が湧いて来てしまいます(心が狭い感想)。
 その一方、最近は龍と一緒にレギュラーで試合に出ているはずの優人は全くモテていないようで安心しました。彼はうっかりモテると調子に乗って浮かれて失敗するタイプだと思うので、藍子っちーに片思いを続けているレベルで停滞するのが良いと思います。

 話としては、久しぶりに友坂にスポットが当たる形になりました。「監督は俺が気に入らないらしい」と友坂は言っていますけど、カウンターサッカーを志向していた頃のチームでは彼のボールキープ能力は必須でしたが、今のショートパス主体の戦略には噛み合っていないということなのかも。
 また、今のチームでは友坂に変わってコーメイがすっかり重要なポジションにいることも判りました。サッカーチームは監督が違うとここまで変わるものなんですねえ。

サイケまたしても

 連載再開。能力を使いすぎてついにサイケが倒れてしまい、その結果自分が守ると決めた蜜柑を泣かせてしまったことにショックを受けた彼は、自らの能力の消滅をかつての敵・黒田に依頼するという展開に。
 自分の能力を使うことが本当に正しいのか思い悩むことは、真のヒーローを志す者なら誰もが一度は通る道です。彼の選択が今後どのような結果をもたらすのかはまだ判りませんがサイケの「ヒーロー」としての戦いが新しい局面に入ったことは間違いなさそう。

 ところでサイケの能力は「特定の池で溺れ死ぬことで、その日を最初からやり直せる」ということになっていますが、もし「特定の池で溺れ死ぬ」ことが条件なのではなく、単に死ぬことが能力発動の条件だったらものすごく辛いことになりそうと思いましたが、何かものすごく怖くなってきたのでそういう想像は止めました(感想?)。

最終回:AREA D

 なんだかんだで長期連載となった「AREA D」もついに完結。終盤の巻きっぷりを考えると、完結というよりは「打ち切り」と言わなければならない感じがするのは残念なところ。
 七月鏡一・梁慶一両先生の次回作に期待します。

 第二部では、やっぱり前身からごっつい銃がニョキニョキ生えるマリの素敵っぷりが目立ちました。身体から武器が生えてくる女子ってのは、空から降ってくる人間じゃない美少女と並ぶ男のロマンです(断言)。

絶対可憐チルドレン

 名探偵(自称)兵部京介が介入し、いよいよバベルに潜入した「黒い幽霊」のスパイ探しの展開が本格的なものになって来ました。
 現段階ではやはり以前亀のうんこを食らった賢木が、自ら「こんな犯罪者と一緒にいられるか!」とフラグを立てる台詞を言うなどしていて怪しさ一歩リードといった感じですが、この辺は叙述トリック的な演出であることも十分考えられるので、まだ何とも言えません。

 個人的には、「容疑者」の中に朧さんがいるのが、何だかちょっと嬉しいです。
 今の彼女の姿からは信じられないかも知れませんが、「絶チル」の連載が始まった頃の最初期では、彼女は前髪を半分下ろして素顔を見せないミステリアスな女性という位置付けになっており、「もしかしたら彼女は、バベルの予知を操作しているのでは?」という要素を匂わせなくもないような演出がなされていたような記憶があります(遠い昔のことなので若干表現があやふや)。

 今ではすっかり落ち着いている彼女ですけど、ここら辺でひとつ昔のミステリアスさを少しでも取り戻していただけたら嬉しいかも、とか思ってます。
 ここだけの話ですが自分の中では、「絶チル」の朧さんと「ハヤテのごとく!」のマリアさんは、少年サンデーにおける「連載始まった頃は主人公が憧れる素敵な女性でしたよね?」と過去形で語られる二大がっかり女子という位置付けです。

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賢木が松風のペットの亀からうんこを食らう衝撃の展開を見せるエピソードが掲載されたコミックス44巻が発売になりました


パズドラパワーで週刊少年サンデー完売記念 サンデー1号感想

パズドラ×うしおととら 限定アイテムシリアルコード

 去る12/8、サンデー編集部より「サンデー1号が完売してしまったため、クラブサンデーにおいて期間限定でサンデー1号の掲載作品を全て公開する」という発表がなされました。

 サンデーが完売してしまった理由は公表されていませんが、サンデー1号の付録である「パズドラ×うしおととら」のシリアルコード欲しさに多数のユーザーが買い求めたことが原因であると考えられています。スマホのソーシャルゲームの購買力の高さは半端ないなーと改めて思いました。

 あとこの件で改めて思ったんですが、サンデーはいまだにジャンプやマガジンのように電子版を定期的に売り出していないので、「紙の本は売り切れたけど、電子版でなら読めるので買ってね!」って言えない状態なんですよね。
 小学館は電子書籍の販売にものすごく疎い出版社であることは重々承知していますが、もう21世紀になって随分経つ訳ですし、この辺もうちょっと何とかならないんでしょうか。

MAJOR 2nd

 最終回で1点リードながらもノーアウト満塁の大ピンチというシチュエーションで、離れ離れになっていた光と大吾が、ついにマウンドの上でバッテリーとして再会! という超燃える展開に。
 普通のマンガだったらもうこれで勝ったも同然って雰囲気になるんですが、ここであえて「光がランナーを背負った時の牽制モーションができない」という弱点を持ってきて必勝ムードを自ら台無しにする「MAJOR 2nd」の展開が色々な意味でアツいなと思いました。

 これはもう、我々を焦らしに来てますね。「光と大吾のゴールデンバッテリーで勝って早く気持ちよくなりたい!」って我々の気持ちを察した上で焦らしに来てます。さすが満田先生、焦らしのテクを使うタイミングを弁えてますね! と思いました(褒めてます)。

だがしかし

 夏祭りエピソード以降の「だがしかし」は、駄菓子のマンガという主軸は維持しつつも、徐々にほたるとサヤとココノツの三角関係ラブコメ的なノリにシフトしつつあるように思えます。既にサヤとココノツの二人は、もういつラブコメ展開に走ってもおかしくない雰囲気になりつつあります。

 そんな中で徹底してラブコメ展開を拒否し、駄菓子ネタでボケ続けるほたるさんは、このマンガが駄菓子マンガで在り続けるための生命線的な存在になりつつあるという気がしてきました。もし彼女がココノツの気持ちを判ってる上であえてボケまくって彼を弄んでいるのであれば、ほたるさんは最高の悪女なんですけど、まあそういうことは絶対になさそうなので安心してます。
 そういう悪女なほたるさんは薄い本で読みたいです(感想)。

アド アストラ ペス アスペラ

 「自分は帝国軍人である」ことが己のプライドの全てである、如何にも性格が硬そうな金髪美少女が登場。勿論、主人公に惚れそうなフラグは今回のエピソードでキッチリ立てられましたので、「帝国軍人としてのプライド」が「正義を体現している少年」の前に屈することは、もはや当然の有様と言えます。そういうところも軍人系女子のパターンをわきまえていると言えましょう。

 美少女わんさかコメディ化への順当な第一歩を踏み出しましたね!(ダメな感想)

BE BLUES!

 本編では相変わらずDr.ミルコの教育的指導!!マッチ(←椎名高志ファンサイト的表現)が継続中。龍やレノンは徐々にミルコの意図に気付いて来た感じはありますが、まだ全く予断を許さないハラハラした展開が続きそう。

 それはそうと、この試合では相変わらず窪塚マネージャーがこれまで見せたことがなかったような眼鏡女子特有のボケ顔や恐怖顔を披露して下さっており、彼女の大ファンである私としては大変に嬉しいです。
 これまでの彼女は「サッカーが判ってる理知的な眼鏡女子」的なポジションにいた感じがありますが、ミルコが彼女の想定を遥かに超える未知の采配をして来るおかげで、「理解不能な展開にとまどうボケ役の眼鏡女子」という新しいポジションを確保しつつあるように思えます。監督が変わるとサッカーチームは大きく変わると言われていますが、まさかベンチ外のマネージャー陣にまで影響を与えているとは。これが世界レベルの采配なのか(ウソです)。

 あと今回は、コーメイさんが「マコさん下げて桜庭入れて欲しいけどな…」と言ってる後ろで「オレを試合に出せ」と言いたげな感じで必至にアピールしている(けど明らかに空回ってる)桜庭さんの姿が可愛かったです(感想)。

読み切り:だめてらす

 ライトなラブコメとオタク的なギャグ、そして熱血バトルの絶妙なバランス感覚を持ちあわせ、「こわしや我聞」「はじめてのあく」といった人気作をサンデーで連載して一時代を築いた藤木先生が、久しぶりにサンデーに帰ってきました。
 往年の先生の作品が大好きでコミックスを全部買って来た私としては、素直に嬉しく思います。先生が昔コミケで出した同人誌も勿論まだ持ってます(アピール)。

 藤木先生の作品は、先ほども述べたようにラブコメとギャグとバトルの要素が絶妙に絡み合って成立していると言えますが、今回の読み切りの「だめてらす」はその中でもオタク的なノリのギャグにパラメータを割り振って来たという意味で、かなりエクストリームな内容であったと思いました。よりわかりやすく言えば、藤木先生のいい意味でダメなマンガという感じ。前作の「透視・ミーツ・ガール!」が極めて真っ当なラブコメだったのとは対照的です。

 この「だめてらす」は読み切りではありますが、設定的には色々と広がる要素を持ち合わせていますので(てらす様をこの世界に突き落としたのは誰か?など)、将来的には連載化も視野に入れているかも知れません。
 近いうちにまた誌面で藤木先生の作品を読める日を楽しみにしたいと思います。

 あと、今回の敵役は神としての力はそこそこあるけどニートで無職のキモオタ男子でしたが、彼が無職なのは本人の責任だけではなく、神としての教育システムの失敗を招いたことに象徴される神社会の構造的な問題も大きいのではないかと思うのですが、「キモオタが無職なのは自己責任」的な感じなノリになっていたのは、現代日本社会の縮図を感じてしまいましたね。ダメなマンガなフリをして、実は社会派マンガだったの?(多分ウソ)

絶対可憐チルドレン

 今回は、「悠理がパティと結託し、男子に変装して薫をデートに誘う」という筋書きからして明らかにギャグ回になるに違いないと思っていたんですが、悠理が「薫の理想を自分に反映させるようにする」ヒュプノの真髄となるテクニックを披露することで、薫が内面で思っている理想の男性像を図らずも具体化することになってしまうという、何か超能力ラブコメディーマンガとしての奥深さを感じさせる展開になって来ました。このマンガ侮れないですね!(今更)

 しかし全体としてはやはりパティさんの趣味のアレっぷりが目立つ回でした。やっぱりパティさんは、悠理をダシにしてこの状況を楽しんでいるような気がします。

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パズドラはハマると底知れないのが怖くて手を出してません…(弱い)


今週のミルコ語録:「まだ時間はある」 サンデー51号「BE BLUES!」感想

BE BLUES!

 ミルコ新監督初試合で、前監督とは全く違ったフォーメーションを組んだために試合がガタガタになってる展開が続くこのマンガ。
 今回は、徹底して反復練習をした結果ちゃんと成果を出した聖和台の小早川と、いまだに練習の成果が出ていない(というか、何のために徹底的に早いパス回しを練習させたのかまだよく判ってない)武蒼の選手たちという対比構造が明確になっていたと思います。

 ゲームが不利になっても、あくまで「走りながら考えろ」なスタイルを強要して選手を強化しようとしているところからは、ミルコのモデルとなったオシム元日本代表監督を思い出します。監督が変わる度にチームの戦術や選手に要求されるスキルが変わるのは世の常ですが、武蒼の選手たちにとってはここまでドラスティックに変化が起こるのは初めてのことではないのでしょうか。サッカー選手って大変ですねえ(感想)。

 あとはサンデー49号の話になりますが、ミルコのチーム編成にビックリした窪塚マネージャーが、何かの見間違いかと思って眼鏡を外す→「3」の形をしたのび太君みたいな目が出てくる→眼鏡を拭く→眼鏡をかけ直す→改めてビックリする、という古典的眼鏡キャラにおける最強ムーブをしたのがとても良かったです。この人、本気を出したらこういうマンガみたいな動きができるんだと思いました。窪塚さんの魅力は底なしですね!(褒めてます)

BE BLUES!~青になれ~ 21 (少年サンデーコミックス)
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コミックス21巻はみんな大好きノアさん大暴れの対赤城中央戦


マギ「もうちっとだけ続くんじゃ」 サンデー48号感想

マギ

 ついに最終章が開始。最終章では、シンドバッドが統べる「戦争のない世界」を舞台に、シンドバッドと一体化したダビデから世界を守るためにアリババがアラジン達を探す旅に出る──という筋書きになりそうですが、まず今回はアリババが肉体を取り戻して人間として生き返った点がちょっと驚きでした。

 彼が肉体を取り戻したということは、即ち彼が童貞の座を取り戻したということを意味します。かつて肉体を失って精神体となってこの世界の理を知り、人智を超えた存在となっていたアリババ君も、再び肉体を取り戻した今は再び童貞の身に。人智を超えた童貞の誕生です。
 文字通り死から蘇って肉体を復活させた今のアリババ君は、「世界を守る」意思に満ち溢れた眼差しを持つ立派な男になりましたが、でもかつてはモルジアナ相手に非モテ特有のぎこちないコミュニケーションをしていた時のピュアなマインドも忘れないで欲しいなと、個人的には思ってます。

 もはや神話的なスケールに突入しているこのマンガだからこそ、神ならぬ人としての心の象徴としての童貞力を保って欲しい。私が「マギ」に望むのはそこですね。
 何この文章。

BE BLUES!

 龍と同じく将来はプロ選手になりたいという野望を持つ清和台の小早川君の心境にフォーカスしたエピソードでしたが、でも我々としてはどうしても優人のストレッチの介助をしている優希の太ももに注目してしまうのは致し方ないことだと思いました(自己弁護)。

 あとは、アンナが龍の応援よりも自分のフィギュアの練習を優先する心境の変化も描かれていました。龍に色ボケして優希相手にエロ妄想トークを繰り広げていた海水浴の時とはエライ違いです。これはもしかすると、彼女が数年後にアスリートとして龍と並ぶくらいの大物に成長する伏線なのかも知れません。
 高校生編終了後に始まるであろう日本代表編に、ものすごい美女になって出てくるであろうアンナに期待したいところですが、逆に言えば高校生編のラブコメ戦線からは脱落するってことなので、ラブコメ展開ではしばらくは藍子っちーの独壇場になりそうです。
 優希は読者サービス要員として頑張れ(ひどい)。

初恋ゾンビ

 「彼女なんて十代のうちはいらん。学生時代の恋愛なんて、どうせ別れるからコストの無駄なんだよ

 特に非モテを自覚してる若者は恋愛をこう思いがちなんですが、しかし歳を取っていわゆる「婚活」をせざるを得ない状況に追い込まれてみると、結婚相手として理想的ないい女や男は、だいたい学生時代につきあっていた彼氏や彼女とごく普通に結婚していて既に手遅れなことに気付くんですよ。そうなってからでは遅いんですよ!(←何があった)

 ただタロウちゃんの場合は「『来る者を拒む』という労力をオレは惜しむ」とか言っちゃってるので、こいつは信念を持った非モテではなく、単なるボンクラなんだなと思いました。そんなことじゃ指宿くんを君の嫁には出せないね!

なのは洋菓子店のいい仕事

 ここのところは、まるで「なの菓子」はラブコメマンガなのではないかと錯覚するようなお話が続いていたのですが、今回の「なのは洋菓子店で飼ってるミツバチのレデイースがスズメバチの襲撃と戦う」みたいなおかしい話をやってくれるのが、「家族経営の洋菓子店を舞台にした物語」から連想されるハートウォーミングなイメージを真っ向から打ち砕くストロングスタイルな作風がウリの「なの菓子」本来の姿なのです! と、個人的に勝手に思ってます。

 でもまあ、こういう系統の話はたまにやるくらいが丁度いいのではとも思います(感想)。

BIRDMEN

 「次回、怒涛の急展開!?
 次々に連載作品が入れ替わっている今のサンデーにおいて、「怒涛の急展開」という文字列は色々と要らぬ憶測を呼んでしまうので、あまり多用するのは控えていただきたいと願います。心臓に悪いです(気弱)。

 
 物語としては、前回まで戦って瀕死の状態になっていた強化人間っぽい少女・アイリーンに対して鷹山が血を与えることで「鳥男」の仲間にしつつ、かつみんなが戦っている間にヒロイックな人命救助を行って世間の目をそちらに向けさせることで「鳥男」に対するイメージを劇的に改善させ、更にはアイリーンを自分に惚れさせることにまで成功していたという、総じて言えば鷹山おそるべしといった内容でしたが、個人的には鳥男達が繰り広げる男子トークが妙に面白かったです。ワイルドシングがどうこうとか、鷹山の食事シーンをまた見逃したとか、あのへんのくだり。

 このマンガはこんな感じの男子同士がキャッキャウフフする雰囲気が大好きなんですけど、「怒涛の急展開」と言ってる以上、日常エピソードが入る余地もそろそろなくなって来るんでしょうか。ちょっと寂しいですね。

ヘブンズランナーアキラ / おいしい神しゃま

 どちらも今回で最終回。この二作は、どちらも前編集長時代にサンデー外で活躍していた作家をサンデーに招聘したという点で共通しており、そしておそらく編集長が変わらなければ連載がまだまだ続いていたであろうという点でも共通していると思います。

 特に「アキラ」は、主人公がちょっと特異な以外は少年マンガとしては比較的真っ当な内容で、このまま連載が続いていればそれなりに人気は続いたのではとも思うのですが、純正なサンデーの作家を育成したいという今の編集部の意向はそれだけ強いものだったということなのでしょう。
 「マギ」も最終章に突入して終わりが見えて来ましたし、これからサンデーは本当に激変して行くんだなーと思ってるところです。

おいしい神しゃま 1 (少年サンデーコミックススペシャル)
藤沢 とおる
小学館 (2015-02-18)
売り上げランキング: 101,218

「おいしい神しゃま」は、正直「どうしてこうなった?」という心境です…(´・ω・`)


サンデーにちょっとエッチなラブコメマンガが帰ってきた記念・サンデー46号感想

専門用語ではアニマって言うんでしたっけ
初恋ゾンビ

 野球のボールが頭に当たって人が死ぬマンガと聞いて、「MAJOR」よりも先に「おじゃまユーレイくん」の最終回を連想する人?(アラフィフ向け挨拶)

 サンデー新体制下の新連載第二弾。第一弾である「暁の暴君」は、サンデーの柔道マンガらしからぬ雰囲気溢れる野心作といった感じでしたが、こちらの「初恋ゾンビ」はロケットおっぱいな幼なじみが体操服で練り歩き、空には美少女が浮かびまくり、そしてさも当然かのようにパンチラが飛び交う、ある意味とても「サンデーらしい」マンガであると思いました。

 なお、ここで言う「サンデーらしい」とは、最近のサンデーというよりは、かつて『ラブコメのサンデー』と呼ばれていた1980年代的ならしさを指します。「タッチ」や「さよなら三角」や「はっぴぃ直前」といったマンガが載っていた、サンデーがラブコメマンガで黄金時代を築いた時代のことですよ。判っていただけますか?(アラフィフな方々に向かって)

 そういった意味においてはとても古典的なサンデーらしいラブコメマンガという印象を受けましたが、主人公のタロウ君が恋愛を含めた何もかもに対して情熱を持たない冷め切ったタイプであるところや、そのタロウ君の初恋の相手・イブが実は男の子だったところなどは、現代のマンガらしい設定であるとも言えます。
 また設定面では「『初恋ゾンビ』は初恋が成就すれば消える」ということは示されましたが、逆に言えば初恋が実らないと彼の前からゾンビは消えないということでもあるので、『初恋ゾンビ』をどうにかするには、実は男の子だったイブとの初恋をどうにかして成就させる必要があるということを意味します。
 その辺のジェンダー的な矛盾をどう解消するのか(あるいは解消しないのか)というのが、この物語の当面の主題となるのではないのでしょうか。

 見た目はおっぱいとパンツが舞い飛ぶ判りやすいラブコメマンガと思わせておいて、実はジェンダー的にかなり踏み込んだ表現をして来る物語がこれから始まるのではないか? というのが個人的な第一話の感想です。
 作者の峰浪りょう先生は、代表作「ヒメゴト~十九歳の制服~」でジェンダー絡みで思い悩む人々のセクシャルな人間関係を描いた経歴のある方ですが、少年誌掲載のラブコメというフィールドにおいて「実質的なヒロインが男の子」な設定を使ってこれからどのような物語を描いてくれるのか、個人的にはかなり期待しています。

MAJOR 2nd

 いやでも、やっぱり野球のボールが頭に当たって人が死ぬマンガといえば「MAJOR」ですよ!(と言われても)

 今回の「MAJOR 2nd」は幸いにも打球が大吾の頭に当たる話ではなく、外野フライを大吾がキャッチしてタッチアップの走者をホームで刺すことに成功した話でした。
 「肩が弱くて遠投ができない」大吾の長年のコンプレックスを、寿也のコーチの元でたゆまぬ努力で練習を続けて今回ついに克服できた訳ですから、そりゃー大吾の母の薫も涙を流して喜びますよね。

 彼女の涙を見て気が付いたんですが、自分も大吾に感情移入するのではなく、むしろ薫の視点で大吾の成長を見つめて喜んでいることに気付きました。
 少年マンガを読んで少年ではなくその親に感情移入するとか、やっぱりもう自分はいい歳したオッサンなんだよなあと思いました。

だがしかし

 アニメ版の公式ティザーサイトが公開され、監督や脚本を手掛けるスタッフの情報も出てきて徐々に盛り上がって来ている感があり、そろそろ皆さんもほたるやサヤ師の声優が誰になるのか気になる頃だと思われますが、個人的には何よりもキャベツ太郎さんの声優が誰になるのかが気になります。
 「だがしかし」は駄菓子がメインの物語ですから、当然アニメ化にあたっては、駄菓子のキャラクターにもそれぞれ固有の声優が付くに決まってますよね! ね!

 キャベツ太郎さん、脳内のイメージでは割とスネ夫みたいな声質なのではないかと想像していますが、意表をついて若本規夫的なオッサン声もいいかも。いやでも、そもそも声が付くのかどうかというところから心配するべきなのか。どうしましょう(と言われても)。

 ほたるさんは基本的にアダルトな雰囲気を漂わせてはいますが、中身が駄菓子のことしか頭になくてアダルトとは程遠いギャップが良いと思います(本編の感想)。

ムシブギョー

 最近の「ムシブギョー」は、蟲奉行様こと奈阿姫さまがものすごい勢いで仁兵衛に対するラブっぷりが加速していて正ヒロイン化が著しいなーと思っていました。
 が、今回の話で彼女が実は豊臣家最期の姫君であり、かつものすごいレベルの虫マニアでそれが結果的に日本の半分が蟲で埋まってしまう事態を招いたことが明らかになるに連れ、彼女は実は「正ヒロイン」という生易しい存在ではなく、「仁兵衛にとってのファム・ファタール」という領域に達しているのではないかと思うようになりました。ファム・ファタール、つまり運命の女です。

 仁兵衛は蟲から人々を守るためにここまで強くなったんですけど、奈阿姫がこの世に蟲が蔓延った全ての元凶であり、彼女を殺さないかぎり仁兵衛の願いが果たされないとすれば、この二人は決して結ばれることはありません。仁兵衛がここまで強くなったのは、奈阿姫を殺すためだったのですから。
 彼女が人間に戻って仁兵衛とくっついてハッピーエンド、みたいなポエミーなエンディングは決して訪れず、この二人はその想いとは裏腹に殺しあわなければならない運命にあることが、徐々に明かされつつあります。何という劇的な展開。
 果たして全ての真相を知った仁兵衛は、それでも奈阿姫を斬ることができるのか。仁兵衛なのでできなさそうだけど。

 正ヒロインからファム・ファタールの座に昇格した奈阿姫にとって唯一の問題点は、仁兵衛は基本的におっぱいが大きい女性が好みなので、もし仮に彼女が運命から解き放たれて自由の身となったとしても、おっぱい的な問題によって奈阿姫ががっかりフラレナオンになる可能性が否定できないことでしょうか。がんばれ姫。

BE BLUES!

 前回は感想を書けませんでしたが、ミルコと黒部先生のおっさん二人ががっちり握手を交わすシーンは最高にグッと来ました。やっぱりこのマンガで自分が一番好きなのはおっさんキャラであると強く自覚しましたよ。
 いやもう、田中モトユキ先生の描くおっさんキャラは最高ですよね! 私は「鳳ボンバー」の頃からそう思ってました!(古参ファンっぷりをアピール)

 物語としては、黒部監督が「両親の介護のため」という妙にリアルな事情で退場し、ついにミルコが武蒼の監督として指揮を執ることになる、という新展開が始まりました。
 ミルコが監督となったことでおそらくAチームの構成も黒部時代とは変わることが予想されますし、黒部監督に目をかけてもらっていたビッグ4を中心とする旧レギュラーと、今後の龍を中心とするであろう新レギュラーの間で摩擦が起こったりするんじゃないかなー大丈夫かなーと思ったりもするのですが、とりあえず今の段階で確実に言えることは、ミルコが監督に就任してこのマンガのレギュラーキャラになったので、彼の専属通訳の藍子の出番もこれまで以上に増えるのは間違いないでしょう。

 実際、常にサッカー部に顔を出せる口実を得られた今週の藍子は、何かこう終始ものすごく嬉しそうでした。自分の好きな通訳の仕事ができることや、龍の側に居られるのが楽しくて仕方ないって感じ。嬉しそうな彼女をこれから毎週見られると思うと、こちらまで楽しくなってきます。

 あと今回は、ミルコが監督になったことで、これからは自分がレギュラーで使われるに違いないと慢心している桜庭さんも良かったです。
 この浅はかさっぷりが桜庭さんの魅力です。

読み切り:モンスターストライクをひっぱった漢たち

 mixiのゲームといえば「サンシャイン牧場」ですよね!(ボケ)

 自分はスマホのゲームは現在のところ「Hearthstone」と「ねこあつめ」しかやってないので、モンストのことは正直よく判りませんが、スマートフォンアプリの開発という内容そのものは自分の本業に近い世界なので、そういう意味ではとても興味深く読むことができました。

 前半に出てきた、開発会社のコンペで企画書から実際に動くデモを作って持ち込んだ会社が採用されたエピソードは、この業界におけるプロトタイプを素早く作れることの重要さが伺える良い話だと思いました。
 あと後半の「その後、ユーザーの応援を励みにエンジニアたちは何とかサーバーを復旧させた」エピソードについては、このひとコマの裏でどれだけの数のサーバーサイドエンジニアの屍が積まれたのかと思うと、同情の念を禁じえませんでした。個人的には、むしろこの部分のエピソードをエンジニア残酷物語としてマンガ化するべきではと思ったくらいです。

 やっぱりゲームは、開発する側じゃなくて遊ぶ側にいた方が気が楽でいいのかも知れませんねー(感想?)。

絶対可憐チルドレン

 兵部はエスパーの幼女が好きなんじゃなくて、あくまでエスパーの幼女がエスパーであることだけを理由に不幸な境遇にならず幸せに生きているのを見守るのが好きだったはずなのですが、マンガの中でもこの辺の境界が曖昧になって来ているのではないかという気がしてきます。高校生編になってからは特に。
 このままだと、兵部の読者アンケート1位のご褒美エピソードは、ナイやユウギリのエスパー幼女勢に接待されるだけの話になってしまいかねない懸念が。いやでも別にそれはそれでという気もしますが。

 今回の話の感想ですが、悠理がティムとバレットの手を握って「全力を尽くしますから。あなたたちのためにも!」って言ってるところが良かったです。悠理が再びチルドレン達の元に戻って共に戦う理由の一つは、まさにティムやバレットに対してかつて彼女が行った罪に対する償いをすることですからね。
 ティムとバレットは過去の記憶が封印されているので悠理が何故自分達の手を握ったのかは判らないんでしょうけど、彼女が何か強い決意を持ってここに来ていることは理解できたのではないのでしょうか。

 このシーンにおける唯一の問題点は、ティムもバレットもまかり間違いなく女の子から手を握られるだなんて経験はほとんどしたことがないはずなので、何か勘違いして悠理に対していきなり惚れてしまったり、あるいは「彼女、実は俺たちに気があるのでは?」と誤解してしまったりする可能性を否定できないところです。なんて可哀想なティムとバレット…(決めつけた)。


ヒメゴト~十九歳の制服~(1) (ビッグコミックス)
小学館 (2013-03-29)
売り上げランキング: 6,201

kindle版が安かったので読み始めました。登場人物がみんな歪んでるところにグッと来ます。あとエロいです


連載作品の入れ替わりが激しくなって来た感がすごいサンデー44号感想

BE BLUES!

 ついに龍に対するツンデレのフリができなくなってデレッデレに移行しつつある藍子っちーがとにかく可愛かった今回ですが、藍子がツンデレかわいいのはもう皆判りきっていることですので、個人的にはあえてクラス内で微妙にモテ期が来た可能性を感じさせた優人をクローズアップしたい気持ちになりました(あえて?)。

 色々な意味で超人の龍や桜庭が側にいるので普段はあまり目立ちませんが、龍の高速パスを処理できるテクニックと龍以上に走れる持久力、そして与えられた役割を最期まで遂行できるフォア・ザ・チームの精神性、女子(特に藍子)に応援されると普段以上のやる気を出せる根性を持ちあわせている彼は、サッカー選手として既に非凡な才能を持っている訳であり、現在の武蒼のビック4が引退した暁にはサイドバック要員としてそのままレギュラー入りできそうですし、将来はプロリーグの選手になれる可能性すらあるのではないかと思ってます。
 それにルックスも受けっぽい感じが強いけど悪くはないですし、脱いだら結構凄いことも判明してます(腹筋が)。なので、オレが優人のクラスの女子なら放っとかないよね! といつも思ってます。女子じゃないので思ってるだけですが。
 いつか優人にもモテる日が来るといいね! 肝心の藍子の眼中にはまだ全く入ってないけどね!

 そして物語的には、前々から仕込まれていた黒部先生の死亡フラグがついに炸裂してしまいました。
 惜しい人を亡くしました(死んでません)。

なのは洋菓子店のいい仕事

 セージがほの香に夜の浜辺に連れ出された先週の段階では「セージ君、生きて明日の朝日を拝めないのでは」と危惧していましたが、とりあえず無事生還できたようで何よりでした。

 前々回のイタ電のシーンから推測するに、ほの香さんの気が狂っているのはもはや確実だと思われますが、その狂気は現状では自分を「おっぱいが出ないから」という無茶苦茶な理由で拒絶したタイムに向けてのみ向けられている様であり、セージに対しては「隣りに住んでるおっとりした美人のお姉さん」のキャラクター性を逸脱する行動は起こしませんでした。
 ただし、セージに対する彼女の姿が本来の彼女の姿なのか、それとも「おっとりした美人のお姉さん」像は己の狂気を隠すためのペルソナに過ぎないのか、いまだに判断はできかねる状況です。セージはほの香に対してフラグを一つ立てたように思われますが、それもまた彼女の思惑の内である可能性は十分にありそう。

 何にしろ、かの香の存在はこのマンガが単なる幼なじみラブコメの枠に収まらない、とてつもないを感じさせることに成功していると思いました。現在のサンデーにおいて「正気にては大業ならず」を最も体現している人物と申せましょう。
 このようなエクストリームな人物をラブコメ展開の軸に据える「なの菓子」は、相変わらず油断できない作品だと思います。

ヘブンズランナーアキラ

 連載が始まった頃は、一人ぼっちのコミュ症で頻繁に死線を彷徨っているおかしいキャラに過ぎなかったアキラ君が、今では陸上部のみならず県大会に出場する陸上の猛者たちの絆を結ぶ大切な存在にまで上り詰めたことに、感動を禁じえません。
 今回のお話は、この作品が最初に目指していた到達点だと言えるのではないのでしょうか。

 ただ、サンデーが今はあんな状況なので、あまりにアキラがスムーズにサクセスストーリーを突っ走っていると「このマンガこのまま終わってしまうのではないか」という危惧を抱いてしまうのも事実(不穏)。
 アキラが県大会で勝利したことで、次はいよいよ全国編か!? と思わせておいたところで、アキラが顧問の先生からいきなり「高校を辞めてくれない?」と吹っかけられる急展開を見せたこの作品、果たして次回以降どうなってしまうのか。全国編か、はたまたいきなり世界編か? はたまた男坂を登るのか。待て次号。

戦争劇場

 主人公の平凡な女の子が、ツンデレでツインテールで恋敵で性格が凶暴な後輩女子を手懐ける今回の展開は、往年の「マリア様がみてる」を彷彿とさせてグッと来ました(マイナーな感想)。
 撫子は天使の側が前面に出たらまかり間違いなくとんでもない美少女になれると思うんですが、それを決して許さない残念な性格が最後まで素敵でしたね。おつかれさまでした。

 サンデーが今はあんな状況なので、ラブコメ要素に決着付けた上で次回最終回になるのは致し方ないところですが、せめてラストバトルは「戦争劇場」の名に恥じない、天使と悪魔が愛の名にかけて血で血を洗う壮絶な争いを繰り広げて欲しいところです。
 そしてできれば、何かの拍子で天使ちゃんを脱がせて欲しいです。最終回だし。

アド アストラ ペル アスペラ

 前編を読んだ時は「ボーイズミーツガールがテーマのジュヴナイルSFなのにも関わらず、肝心のヒロインがまったく出てこないのがすごい」と思っていたんですが、実は最初からロボットの中にいた変なウサギの中に入っていたというオチでした。
 きっとそうだろうと思ってました(後知恵)。

 超銀河レベルの帝国の皇帝と戦うために美少女と一緒に主人公の男の子が宇宙を旅する物語というと、自分の世代だと真鍋譲治先生の「アウトランダーズ」を連想してしまいます(古い)。
 「アウトランダーズ」だとヒロインは銀河帝国の皇帝の娘だったんですけど、「アド アストラ」のヒロインは一体何者なんでしょうか。メカの名前が「ヴェルサイユ」なので、やっぱり帝国の関係者なんでしょうか。

 というか、地球の外から来た人のはずなのに、何故わざわざメカの名前が「ヴェルサイユ」なんてフランス語チックかつマリー・アントワネット的なアレなんでしょうか。やはり彼女も、幼少期に「ベルサイユのばら」を観てた口なんでしょうか。「一番湯のカナタ」のワネットちゃんを何となく思い出します(ファンサイト要素)。

絶対可憐チルドレン

 真のヒーローは仲間がピンチの時に遅れて高いところから現れるという「ダイの大冒険」のヒュンケルメソッドを踏襲しつつ、悠理が久しぶりに再登場しました。
 再登場とともに「第四のチルドレン帰国!」ってアオリを背負っているところからして、彼女はチルドレンと合流するために帰ってきたと見て良いでしょう。

 「絶対可憐チルドレン」最終章となる高校生編の予告のティザーイラストでは、高校生になったザ・チルドレンと並んでバベルの制服を着て後ろ向きで立っていた謎の女性がいましたけど、あれはやっぱり悠理だったということになりますね。
 悠理と見せかけて実は女装したギリアムお兄さまである可能性も微粒子レベルで存在しているのではと思っていた時期もあったのですが、残念です(最初からないです)。

 そして悠理が合流することで高校生編の予告イラストの予言が実現したとなれば、いよいよ高校生編も佳境に入ってきたと言えるのではないのでしょうか。悠理とギリアムの戦いの火蓋が再び切って降ろされ、因縁に決着をつける時も迫っているのかも知れません。

 あと、9/22にアニメイト池袋本店で行われた椎名高志先生のサイン会の様子について、イベントに参加した井汲景太さんが感想掲示板に詳細なレポートを書いて下さいました。ありがとうございます。

絶対可憐チルドレン(43) (少年サンデーコミックス)
小学館 (2015-10-16)
売り上げランキング: 968

絶チル43巻、kindle版が既に発売されてますね。ありがたい