サンデー一覧

「ソク読み」ビューアのFirefox3への対応をお願いして行きたいサンデー2+3号ゴールデンエイジ感想

ゴールデンエイジ

 来週からの「ソク読み」でのWeb連載移行に伴う第一部最終回。比較的綺麗に第一部を終わらせた「ハイド&クローサー」と比べると、「ゴールデンエイジ」は最後はちょっと駆け足気味だったかなーという感じがしました。サエグサ杯第一試合を描写してチームの現在の実力をアピールしつつ、来るべきドルフィンズとの試合への意気込み、今後この物語が描くであろう近江の急成長への伏線、および近江と唯の関係性の変化への兆しを全て描写して第一部をまとめないといけなかったので、この点は致し方ないところなのかも。

 ただ、逆に言えば「ゴールデンエイジ」という物語にはまだそれだけ語られるべきエピソードが残っている訳で、読む方としてはこれから先が楽しみなマンガだとも言えます。もしWeb連載という道が無かったら、まかり間違いなくドルフィンズとの試合開始直後に「僕達の戦いは始まったばかりだ!」的な形で連載が終了してしまい、語るどころではなくなっていたでしょうからね!(ドクロ)

 そして、本来であればこのマンガのヒロインであり、唯と近江との間で感情が揺れ動いたり何かするキャラとして活躍するために創造されたであろう小波ちゃんが、何か結局最終回でも近江に対して始終ツンツンしてるだけでほとんどデレないまま終わってしまったのが不憫だなあと思いました。欄外の登場人物紹介にも何故か名前が出てきてないですしね。
 果たして、第二部での彼女の巻き返しはあるのか。個人的にはその辺に注目して行きたい所存です。落ちぶれ属性キャラ萌えマニアとして。


何気に表紙がユートピアなサンデー2+3号絶チル感想

絶対可憐チルドレン

 12/14放送分のアニメ観ました。普段の「絶チル」っぽくない、明らかに誇張された動きっぷりが素晴らしく、観ててゾクゾク来てしまいました。動画の枚数が単純に凄かったということもあるんでしょうけど、それ以上に今回関わった原画マン達のパワーが質・量共に凄かったのが真相らしいですね。
 作画マニア的な視点があればもっと楽しめたんでしょうけど、とりあえず「うわーすげー」とか言いながら純粋に動きを楽しむだけで十分面白かったです。あと、何気に「テレ東規制でパンツを描写できないが故のギリギリの下半身描写」もあったりしたのが、流石「パンツじゃないから(ry」のGONZOというべきか(何)。

 そしてサンデー連載の方の感想ですが、こちらも色々と突っ込み甲斐がある面白いエピソードでした。
 以下、箇条書き感想。

  • 谷崎主任の絶対領域! 「MISTERジパング」以降の椎名先生お得意の、男性キャラの太股チラリのサービスシーンがこんなところで出たよ! しかも谷崎主任は毛深いはずなのに、絶対領域の箇所のお肌は妙に綺麗だ! 最初から出し惜しみしてねえ!(惜しむ必要あるのかどうかはともかく)
  • 金剛番長」とのコラボは担当編集つながりですね。おつかれさまです。
  • コーちゃんはいじめたくなるタイプだしね~」「ヘタに頭がいいもんだから、いい子を演じているうちに時々自分の本音が分からなくなっちゃうのよね
     母親が見合いの席でそういうこと言うのはどうかとは思いますが、でも事実なので仕方がないのかなとも思います。
  • 槍手さんが変なスタンドを発動させてる!
     この変なスタンドのパワーで、ぜひキャラ紹介にすら「人のお見合いを監視してる場合なのか…!?」と書かれる始末な朧さんにも縁談を用意してあげて下さい。谷崎主任は多分この人のスタンドでも縁談は無理だと思いますが。
  • 槍手さんのスタンドですら把握できなかった場の流れを全て掌握し、皆本の本心を見抜いて薫を呼ぶ決心をさせるように仕向けた皆本母。やはり「絶チル」においても、椎名高志マンガにおける「主人公の母親が最強」パターンは踏襲されていました。
  • 気のせいか…?
     基本的に女性に対してはボンクラな皆本も、兵部に対してだけは母親譲りの勘が働く模様。何だこれ
  • 薫は、今回の皆本が「自分が何を望んでいるか」を察して家まで来てくれたことが本当に嬉しかったんじゃないかなー、と145ページ2コマ目の笑顔を観て思いました。
     当の皆本はそこまでは感づいていないみたいですが。
  • そして舞台は、何か知らないうちにパンドラとバベルの主要メンバーが勢揃いして見合い会場を包囲するという、皆本争奪戦の様相を呈してきました。次のエピソードはお祭り騒ぎになるんでしょうか。サンデーの発売日がクリスマスイブなので、パッと盛り上がって欲しいですね。

 結論としては、「全員ヒマすぎ」というよりは「全員皆本のことが好きすぎ」の方が相応しいんじゃないかと思います。少なくとも兵部は皆本のことが大好きですよね。大好きだから、逆に好きな子のこといじめるんですよね。コーちゃんいじめたくなるタイプですしね。多分。


奥久尼の中の人のことが気になるサンデー2+3号「結界師」感想

結界師

 「一人で背負うのはやめて下さい。今度は…皆で行くんですよね?
 あの刃鳥さんが、正守に対してプロポーズともとれる言葉を!

 可能であれば刃鳥さんには幸せになって頂きたいものなのですが、でもなんか刃鳥さんってこう薄幸オーラを発しているというか、どっか途中で死んじゃいそうな系のキャラな気がしてなりません。「結界師」は割とちゃんと人が死ぬマンガなので、例え準レギュラー級のキャラであるところの刃鳥さんも決して油断はできないと思われます。

 更に「夜行」は今回の扇一族とのバトルに勝利したところで、今後は裏会における奥久尼派の勢力拡大のための手駒扱いされる可能性もある訳であり、今度の戦闘は「扇一族とのファイナルバトル!」ではなく、実際には「夜行の戦いはまだ始まったばかりだ!」な状況なのかも知れません。「夜行」の頭領である正守は、今後政治的にもかなり難しい舵取りを迫られそうです。今回墨村家に立ち寄ったのも、何か政治的な意図があるのかも。
 「結界師」は組織内政治闘争を描いているドラマでもあることを、強烈に自覚させられるエピソードでした。陰謀渦巻く組織の中で生き残るのも大変ですねえ。

 あとシャーペンに対する蒼士の反応が、今週の「アラタカンガタリ」に出てきたシャーペンを初めて見た現地人と全く一緒だったのが面白かったです。とりあえずカチカチするよね! みたいな。
 シャーペンを初めて触った時に人類が取る反応はみんな一緒ということなのでしょうか。



少年誌上で「M資金」って言っていいんだと思ったサンデー2+3号「神のみぞ知るセカイ」感想

神のみぞ知るセカイ

 「らぶ♥てぃあ~ず(S)」初回版て、なんかパッケージが百合ゲーっぽくね?(挨拶)

 今回は久しぶりに、桂馬のゲームに対するアレっぷりを披露する回でした。
 今回桂馬が延々と語ったギャルゲーの歴史は、一般的に語られる「『プリンセスメーカー』のパラメータ導入に代表されるゲーム性の強化→『ときめきメモリアル』の声優ヴォイスの導入に伴う臨場感の強化→『To HEART』『KANON』などのゲームのノベル化に伴うシナリオやキャラの掘り下げの強化」といった進化の歴史ではなく、「ギャルゲーの歴史は、現実との戦いの歴史であった!」という妄言を延々と吐き続けるという、相当アレなものでした。「足りないDはDREAMで超えるわ!」とかもう正気の沙汰ではありません。どれだけ現実に苛まれているんでしょうか彼。
 しかしこれは、「現実なんかクソゲーだ!」と豪語し、ギャルゲー世界に美しさを見いだす桂馬でなければ語れない、最高級の妄言なのです。こんな演説を平気でブてる限り、まだ桂馬は大丈夫です! まだまだ彼はモテません

 そして「とりあえず」精神を貫徹するのであれば、エルシィは「らぶ♥てぃあ~ず」初回版は例えボーイズラブ版であろうともとりあえず全部買うべきでした。ゲーマーの道は地獄道。


何でまだ12月なのに「1月1日号」なの?という質問が聞かれる時期になりましたサンデー09年1号感想

神のみぞ知るセカイ

 ちひろ編完結。今回特筆するべきは、桂馬がちひろをギャルゲーの攻略テクニックではなく、桂馬が彼女に付き合っている間に彼女が何に悩んでいるのかを理解し、そこをケアする形で口説いて攻略を成功させたという点にあるのかなと思いました。
 ちひろは桂馬にとって(ゲームでは決して攻略対象にはならない没個性な存在故に)リアルの権化とも言える存在だったのですが、その桂馬がちひろの「個性」を見抜き、没個性であると自分で思い込んでいた彼女に自信を与える形で口説くことに成功したことは、彼にとっても現実というものに対する認識を改めるきっかけになりそうな感じです。

 作者のサイトでは今回のエピソードを「2周目」と表していますが、桂馬も徐々に変わりつつあるということなのでしょうか。かつて「現実なんてクソゲーだ!」と高らかに宣言して我々の喝采を浴びた桂馬も、いつかは現実と折り合いをつけて特定の女性と落ち着く日が来たりするのでしょうか。桂馬は何だかんだでモテる素質あるしなあ。
 何か書いてて悲しくなってきたのでこの項おわり。

金剛番長

 「荒殴零猛怒」って、「モード」はともかく「荒くれ」は日本語なんだから、わざわざ「荒殴零」にしなくてもいいんじゃいか? と一瞬思ったのですが、すぐにそれが無粋であることに気付いたので考えるのを止めました。

 今回のマンガ的な見せ場は、金剛が打舞流叛魔を放ってマシン番長を破壊するところを2ページの見開き×2を使って描いた、「4ページぶち抜き」としか表現しようがないシーンで決まり(個人的に)。2ページで1コマを表現する手法は頻繁に見かけますが、4ページ使って1コマを表現するってのはちょっと珍しいんじゃないかと思います。鋼鉄の身体を持つマシン番長が倒されるシーンに説得力を与えるためには、これくらいのオーバーな表現が必要だったという判断があったのかも知れません。
 マンガ表現の限界に挑戦せざるを得ないところまで力のインフレが進んで来たこのマンガの、今後の展開が楽しみです。いやマジで。これでもまだストーリー的には半分過ぎたくらいですよね。我々はこれから更に恐ろしいモノを見なければならないのか。

アーティストアクロ

 「いかに素早く敵を倒すか、それで君達の技巧の価値は決まるんだ!
 アーティスト協会の教育が「子どもに戦闘技術を仕込む」ことだけを考えていることがよく判る台詞。今回のエピソードは「アクロの能力は師匠のヴルーの作品から影響を受けて開花した」ことの提示が主題なので、人々の笑顔を見るために技巧を使うと教えたアクロの師匠と正反対のことを子どもに教えるドーナに対して怒りを覚えるのは当然でしょう。
 前回のデコと謎の壁の男との会話もそうですが、このマンガは「師弟の絆」が大きなテーマとなっているのかなと思いました。

 あと、アクロとスバルが女性の好みで口論してるシーンを見て、「いいから君たち付き合っちゃえYO!」とか思いました。アクロがスバルよりも年上だったら両思いも可能ですよ?

月光条例

 「いかのおすし」の標語を子どもが暗唱してるシーンを見てると、都市部における体感治安の悪化はここまで来てるんかと絶望的な気分にさせられてなんか鬱になって来ます(挨拶)。

 今回は、そんな現代社会における都市部の子どもの悪夢を具体化した様なエピソードだと思います。これは怖い。すげえ怖い。自分は子どもの頃はいわゆる「鍵っ子」(ビジュアルアーツ的ではない意味で)だったので、尚更怖く感じます。当時この話を読んだら絶対トラウマになってます。
 藤田先生はこういう話描かせるとホント上手いですよね。世界中の子供たちに愛と勇気を与えてあげる前提でまず怖がらせるだけ怖がらせる、富士鷹ジュビロスピリッツは今も健在であることを再認識させられました(注:富士鷹先生と藤田先生は別人物です) 。

魔王

 爪の下にある皮膚は刺激に対してもの凄く敏感なので、爪が剥がれると治るまで本当にやっかいです。なので、生爪剥がれ経験がある人は、してない人に自慢して良いと思います(何)。

 主人公が金属バットで兄の敵を撲殺しようと血走り眼で街を歩く展開も凄かったですが、今回は無実の人に生爪剥がして拷問させて罪を着せようとする変な組織が登場したことで、更にその上を行ってしまった気がしてなりません。しかもこの「令嬢」って組織、構成員が基本的に変態っぽいです。瓶底メガネで七三分けサラサラヘアーの三人組が一斉に髪を梳き始めるコマなんか、図らずも笑ってしまいました。そういうマンガじゃないのに!
 これからこんな変態さん達が沢山出てくるのかと思うと、なんかワクワクして来ます。まさか「魔王」第二部がこんな路線になろうとは(認識間違い)。

オニデレ

 ユナの兄(属性:染みついた女装癖)登場。
 見た目の割にはかなり性根が歪んでいるサドキャラっぽいので、単なる直情おバカキャラで耐久力がやたら高い竹取君とはお似合いなのかも知れません。SM的な意味で。

ハイド&クローサー

 まさかの第一部完+Web連載移行。ハイドを復活させてからの春瓶君の精神的成長は著しいものがあり、「少年の成長物語」としてのこのマンガはとりあえず第一部でケリを着けたという形になりました。ちょっと急成長し過ぎな感はありますが、随分立派な男の子になりましたよね。『誰かに「信じる力」を与えることが呪術である』とか、さらりと凄いこと言ってますし。

 Web連載化についてはサンデーとしても初めての試みであり、正直どうなるか不安なところはあるのですが、今後のサンデーという漫画公開媒体の場所の存続を考慮した上での実験的な企画として、個人的には好意的に捉えてます。連載が終わって読めなくなるよりは、Webで連載が続いて単行本も出る方が読者としてはありがたいですし。
 現実問題として紙の雑誌が徐々に売れなくなっている現状、コミックスを出し続けていくために「固定ファンが多くコミックスは出せば売れる」タイプの作品はWebで連載するという形態は、今後更に増えていくのかも知れません。


サンデー52号感想圧縮版

お茶にごす。

 実に西森博之先生のマンガらしい話。部長がいないとこのマンガもこうなるのかなと思いました。
 あと個人的には、「サバイバル」はネズミが怖いマンガでした(聞かれてない)。

結界師

 『とのー♥』のシーンを見た時、やはり田辺イエロウ先生には何かの機会でぜひ一度、「結界師」で築いた全てをかなぐり捨てる勢いでもって美少女わんさかコメディーを描いて頂きたい! と改めて思った次第です。三人の姫にちゃんと個性が存在しているのが凄い。個人的にはロリっぽい子がちょっと好みです(聞かれてない)。

神のみぞ知るセカイ

 現実の女性にはゲームの様な「モブキャラ」は存在しないことを認識したエピソードと理解しました。でもこの壁を越えちゃうと、桂馬は本当に現実でモテちゃうような気がしてなりません。オレがちひろなら既に桂馬に惚れてますよ(聞かれてない)。

オニデレ

 結論としては、正少年は落とし神です。

アーティストアクロ

 基本的に女性キャラが希少なこのマンガにおいて、メメンサの振りまくエロスは貴重です。性根がねじ曲がっていそうなところも好感。この調子で敵味方の区別なく周囲を苦しめて欲しいですね。
 そして、そのメメンサとは正反対の「お姫様」ポジションキャラであるデコがパワーアップする兆しが。彼にどんな才能が眠っているのか、ちょっと期待しちゃいます。

トラウマイスタ

 「分別盛り」って、この手の能力バトルマンガ的には基本的にあり得ない名前だと思いました。カミーユさんって、ああ見えて一般的に「分別盛り」と呼ばれるお歳なんでしょうか。大人の女性は色々と大変ですよね。同情します(何)。


「コナン」の高木刑事は幸せになるべきだと思ったサンデー51号感想

史上最強の弟子ケンイチ

 「中華街じゃいつもこんなのと戦う毎日だったわ!

 昔の「拳児」もそうだった記憶があるのですが、格闘マンガ界における横浜中華街は常に中国拳法使い同士が闇でバトルしてたりするバイオレンスアンダーグラウンドである、という不文律があるように思えます。海外のマンガで現代日本にニンジャが出てくるのとノリとしては同じようなものなのかも知れません。
 表通りでマクロスFの「まぐろ饅」を売ってたりする裏では中国拳法の使い手達が火花を散らす。いいなあ横浜中華街(いいの?)。

 あと、「ケンイチ」に出てくる格闘体系って格闘マンガの中でもかなり独特なものなんじゃないかと、最近になって思う様になって来ました。前回のバトルにおける、ケンイチが連華にガイドされながら攻撃をすり抜けつつ九官鳥男の背中によじ登る展開なんて、まかり間違いなくこのマンガ世界でなければ成立しない戦法だと思われます。作者の松江名先生の想像力はホントに凄いです。
 Wikipediaの「ケンイチ」の項目には、この作品の世界観が簡潔にまとめられていて参考になります。

結界師

 「何このまやかし、超スゲー!」って言ってる良守がバカっぽくて良かったです。こういうバカっぽさと、烏森を守るために修行に打ち込む一途さの描写のバランスが取れているのが地味に凄いと思った回でした。

 あと今回は、カケルに引っぱたかれた「壱号」が、屈辱に耐えつつも冷酷な意志を瞳の奥に秘めているようにも、それとも単にカケルに叩かれて赤面している様にも見えました。彼はサドなの? それともマゾなの?(←そういう視点からだけでキャラクターを判断するのは止めよう)

神のみぞ知るセカイ

 ゲームに限らず、パソコンに向かってネット相手に作業してると、自分がリアルな世界に肉体を持っている存在であることを忘れてしまうことってよくありますよね?(挨拶)

 ただ桂馬の場合、彼のリアルに対する拒否姿勢は明らかに「ゲームに没頭する自分の存在を理解してくれない」という怨恨絡みであり、逆にいえばそのルサンチマンがあるが故に彼はゲームの世界で「落とし神」となるまで技術と才能を極めることができたという側面もあるので、そこは相当やっかいです。リアルの拒否は桂馬のアイデンティティの拠り所なのです。
 今回のエピソードは、歩美が桂馬にそれとなくアプローチをかけて来たところから推測すると「リアルからの干渉」がテーマになっているように思えますが、如何に桂馬がリアルを嫌っていようとも、彼がリアルの世界に肉体を持っている以上、生きている間はリアルは常に彼に迫り来る訳であり、この問題は避けて通れません。要するに、桂馬には都合が悪いことかも知れませんが、彼は次第にリアルの世界でモテ始めてしまっているのです。
 桂馬が斯様なリアルに対してどのように折り合いを付けて行くのか? ということに対する結論が出るのは、それこそこのマンガが終わる時になるんじゃないかな、とか考えてしまいました。

 あと今回の展開では、結局桂馬はちひろの恋のお手伝いをすることになりそうな雲行きですが、少女マンガとかだと「ヒロインのことが一番好きだったのは、実は彼女の恋の手伝いをしている幼なじみの男の子だった!」みたいなパターン以外はあり得ないので、何かこれからそういう方向でフラグが立つ展開を期待していきたいです。ベタな展開大好き。

アーティストアクロ

 アクロの「信じてっから」という言葉一つでフラグが立っちゃったスバル坊ちゃんが良かったです。
 あと、アクロとスバルが番犬相手に息のあったコンビプレーを見せつけるところも良かったです。まーあの二人ってすっかり息が合っちゃってもー(←見合いセッティングマニアの槍手さんっぽいしゃべり方で)

 そして、デコの話し相手が「一人じゃ創れんモノもあるぞ」と言った次のコマに、『なんとも首の痛くなる海』の中にある「握手」のスタチューを挿入する作者のセンスは素晴らしいと思いました(フォロー)。

月光条例

 今回は「わらしべ長者」。「わらしべ長者」の能力を『わらしべとあらゆるモノを強制的に取り替える』と定義したのも凄いなと思いましたが、それ以上に月光がわらしべ一本で超おとぎ話級の大冒険を経験したってエピソードにしたのは更に凄いなと思いました。何が凄いって、こんなおかしな話を考えつく作者の頭が。
 1話完結のエピソードになってからというもの、何かこのマンガが内包している狂気っぷりが加速しつつあるような気がします。藤田先生は永遠に侮りがたい作家です。

魔王

 自分がバットで撲殺しようとしたマスターが自分の目前で「押し屋」に殺されたことを逆恨みし、バットを持ったまま能力(推測:ギャンブルでは自分の思った通りの結果になる)を駆使して彼を追跡、自宅を発見したら扉をバットで殴りつけて「押し屋」を脅迫するという、潤也の常道を逸した狂気っぷりが大変に面白いエピソードでした。
 こういう主人公の存在を許せる文化がある限り、サンデーという雑誌はまだ大丈夫ではないかと個人的には思ってます。

 あと最期に出てきた兄弟(兄妹?)は、確か前にアンダーソングループのビルの工事現場で「事故」に巻き込まれた子達だったような気がします。


「サンデー発行部数減りすぎオワタ」的な話題が今年も聞かれる時期になりました・サンデー50号感想

ハヤテのごとく

 ついに連載が200話に到達。ハヤテとナギとマリアがミコノス島に行くエピソードが掲載されたサンデー超増刊(05年GW号)が発売されてから三年半、ついに原作のエピソードがその展開に追いつく時がやって来ました。まさか本当にこの日が来ようとは、超増刊を読んでいた時には全く思っていませんでしたよ(失礼)。
 その辺を考えると、このマンガが300話に到達することは全く不思議じゃないというか、今のペースで話を進めていくとすればそのくらい連載しないと、現段階で用意されている伏線の全てを回収してキレイに終了することは無理なんじゃないか? と予想してます。今の内容なら人気の方も盤石でしょうから、あとは300話行くまでにサンデー本誌が週刊誌として生き残ることさえできれば大丈夫でしょう。がんばれサンデー(失礼)。

 今回はワタル・サキ・咲夜組、西沢・ヒナギク・生徒会組、雪路・薫組の三組の出発の様子が描かれていましたけど、この中ではダントツで桂・薫組の行く末に興味があります。
 仮に桂先生が普通の女性だったら、こういう旅行のシチュエーションで相手の男性から何を期待されているのか察することができるでしょうし、それ故に「自分はこの男で妥協して本当にいいのかどうか」とか色々考えたりするんでしょうけど、でも彼女はあらゆる意味で普通じゃないので、その辺まで考えているかどうかは謎。そして薫先生は薫先生で明らかに男性としてはボンクラなので、服を選ぶ段階で散々悩んだという桂先生の心理を読めているとも思えません。
 双方とも人間としてものすごいダメなカップリングであるが故に、このカップルの行く末が大変に気になります。

結界師

 今回は、良守が氷浦の言葉をヒントに「無」の境地を会得するという部分がメインなのですが、個人的には良守がどんどん自分にとって理解できない存在になっていく閃ちゃんの焦りが浮き出た「あんな…得体の知れないものを…!!」って台詞にグッと来ました。
 そろそろ閃は、焦燥感に駆られてとんでもないことをしでかすような気がします。氷浦の靴に画鋲を入れるとか。

神のみぞ知るセカイ

 量産型リアル女子に対する呪詛の言葉がそのまま自分に跳ね返ってきて桂馬が死亡したの巻。ちひろと桂馬のやり取りは、まるで非モテ女子と非モテ男子がお互いを罵り合うかのようであり(っていうか実際そうなんだけど)、読んでて心が荒みました。何故彼らはお互いに傷つけ合うのではなく、愛し合うことができないのでしょうか。まあ、それができないから非モテなんだろうけど(だいなし)。
 ちひろがここまで桂馬に対して攻撃的なのは「心のスキマ」につけいられた副作用なのではないかとも思うのですが、でも彼女なら素でこれくらいは言いそうな気がします。「平凡な女子高生」という役回りであるはずの彼女ですら、非モテ系男子に対してこの攻撃力。やっぱり女はおっかないですね(偏見を助長)。

 そして今回は、最後にまさかの高原歩美が再登場。今の桂馬はちひろとのバトルで荒みきってボロボロなので、彼を攻略するには非常にタイミングが良いと言えます。ついに桂馬が落とされちゃう時が!
 次回どうなるのか、本当に楽しみです。

金剛番長

 「アノオトコガナゼイキテルンダー?
 「だって金剛番長だもんな

 金剛番長だから一度死んで生き返っても仕方がない、という認識を作品の登場人物が語っているのが斬新だなと思いました。
 理屈に合わず説明に困るようなことは、全て「知ったことかー!」で済ませてしまうのが金剛番長メソッド。だがそれがいい

魔王

 潤也にとって序盤最大の障壁になるかと思われていたマスターが、あっけなく「押し屋」に押されて死亡。背中を一押しするだけで作品内最強のサイコキノを倒してしまうとは恐ろしいです。「絶チル」の薫も気をつけて欲しいところ(まちがい)。
 あと、その「押し屋」の噂話を楽しそうにしている岩西と蝉が微笑ましいです。ホントこの二人はどこまでもラブラブですね。このままずっとイチャイチャしていて下さい。

オニデレ

 前回があまりにも最終回っぽかったので、「一番湯のカナタ」でリョウが子供になっちゃった級の衝撃の新展開が始まってしまうのではないかと思い込んでいたのですが(トラウマ)、今回もまた普通にラブコメ系の話だったので安心しました。

 正は、咲の召使いというよりは執事っぽいですね。咲の執事。「ハヤテ」といいこのマンガといい、ついでに「絶チル」の皆本といい、週刊少年サンデーとはつまり「今時代は執事体質の男子がモテるよ!」と主張している雑誌であると解釈してもいいのかも知れません。嘘です。


これ書いたらコンビニ行って50号買ってきます!サンデー49号感想

月光条例

 珍しく1話完結エピソード。今回の条例執行対象者である「きき耳ずきん」さんはたった1話だけの登場であるにも関わらず、自分の望まないことを喋った動物をばりばり生で食べるわ、黒髪ショートカットミッション系女子をストーキングするわとキャラ立ちまくりであり、流石は善良な少年少女達にトラウマを与えることを最大の使命とする藤田先生のマンガなだけはあるよなと思いました。

 あと「動物と会話できる」ことを逆手にとって、月光がもの凄く強いことを動物たちの抽象的な台詞を畳み掛けることで表現しているのは上手いです(フォロー)。

ハヤテのごとく!

 『結局彼が何を考えているのか不明だったが、二人の歌姫が宇宙を救った
 そういや「マクロスF」最終回は録画予約をミスして、ラスト10分くらい切れてました。具体的には、ランカとシェリルと中村悠一ヴォイスの何を考えているのか不明な男の三人が全裸になって宇宙を飛んだとこら辺。
 大体オチがどうなるかは予想できてますし、最終回観た知り合いに展開を聞いたら「まあ、だいたいは予想した通りのオチだと思うよ?」と言われたので、まあ別に最終回は無理して観なくていいやとか思ってます。以上、アニメ試聴日記でした。

 本編の方は、先週一方的にハヤテに対して欲情したマリアさん(まちがい)が、「やっぱりハヤテはそんな子じゃないわ」と冷静さを取り戻したのがちょっと残念でした。残念なのか。残念です(自答)。

神のみぞ知るセカイ

 まさかの「平凡なクラスメート」・小阪ちひろメインの話に突入。この子に名前付いてたなんて知りませんでした(地味に酷い)。
 ただ、「マリみて」においても平凡な女子高校生だった福沢祐巳が生徒会の騒動に巻き込まれて小笠原祥子の妹になったことを契機に覚醒を果たし、最終的には超人のレベルにまで成長したのと同様、小阪ちひろも駆け魂を心に宿したことがきっかけとなり、このマンガに相応しい歪んだ個性の持ち主に成長する可能性はあると思います。サンデーの連載でも、ルックスは平凡だけど何か目覚めちゃって貫禄が出てきた「あおい坂」のキャプテンみたいな例もありますし。
 でも個人的には、彼女にはやっぱり平凡なままでいて欲しい所存です。平凡であることが個性みたいな人もいますよね。「マリみて」の桂さんみたいな人(地味に酷い)。

 とりあえず「フラレナオンは攻略しやすい」という「神聖モテモテ王国」におけるファーザーの教えが活かされることを信じつつ、今後の展開を見守りたいと思います。ガッカリフラレナオン祭。

アーティストアクロ

 「アーティストアクロ」というマンガには基本的に女は要りませんが、お姫様ポジションに位置するキャラは必要!(持論) という訳で、アーティスト協会にさらわれ、アクロがその身を助けようとしているデコの立場は、もはや立派な「お姫様」です。
 しかし「月光条例」のシンデレラ姫エピソードを見ても判る通り、現代ファンタジーの世界においては、例えお姫様と言えども自立的な意志を持って行動することが要求されます。今はただ自分の無力っぷりに打ちひしがれているデコですが、彼が「自分はアクロに助けられるに値するだけの存在である」というプライドを持つことができるかどうか。その辺が今のデコのテーマになりそうな気がします。

 あと、スバルの「べ、別にアンタに協力する訳じゃないんだからね! デコをさらった奴に喧嘩を売られたから一緒に行くだけなんだから! か、勘違いしないでよ!」(要約)って台詞にグッと来ました。スバルのツンデレは良いツンデレ。

金剛番長

 「心臓が止まるのと死ぬのは別問題でしょう?

 心臓死は人の死ではないので、例え心臓が止まって1日経過したくらいではまだ死んでないよ! というもの凄い詭弁を理由にして金剛番長他アイドル番長軍団が復活。「死」という定義すら書き換えるこのマンガに、もはやタブーは存在しません。もう後は好きな様にやっちゃって下さい(褒めてます)。

オニデレ

 「これからも、正の恋人でいさせてください…
 いい最終回でした(感想)。

 ここまで二人の仲が進展してしまうと、これって「次週から格闘トーナメント編開始! さいたまに迫り来る各県の王達! 正を守るため、戦えサヤ!」みたいな急激な路線変更の前触れなんじゃないか? とビクビクしてしまいます。気が弱いので。